ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ   作:JINISH

71 / 90
今回はゼロの活躍はありません。


マヤの償い

イージスとの戦いが終わるが、ユグドラシルはクローン怪獣を放ち、トランプ共和国の突撃を実行する。

しかし、そのクローン怪獣にジャック、A、ガイア、エックスが立ちはだかる。

それだけでなく、4人のウルトラマンを援護するようにガッツイーグルα、β、γが乱入する。

ジョナサンがデニーズと相手をしている間、ユグドラシルの本拠地に潜入したシン達は途中、罠によって地下に落とされる。

残った真理奈とミライ、ヒカルとYES!プリキュア5GOGOは引き続きイヴィルアイと亜久里達、そしてマヤを探す。

 

ユグドラシル兵リーダー「おい、マヤ殿はどうしてる?」

ユグドラシル兵「3階の亜久里様がいる部屋の隣に休ませてもらっております。」

ユグドラシル兵リーダー「レジーナ様は?」

ユグドラシル「今、ヤマザキ殿が使っている5階の実験室に向かわせております。」

ユグドラシル兵リーダー「ちゃんと睡眠薬を飲ませてやったんだろうな?」

ユグドラシル兵「それはもちろん。手抜かりはありません。」

ユグドラシル兵リーダー「よし。我々はイヴィルアイを守るぞ。行くぞ。」

ユグドラシル兵「はっ!」

 

ユグドラシル兵の数名はイヴィルアイを守る為、急行する。

その会話を真理奈とヒカルとミライ、そしてYES!プリキュア5GOGOが柱の陰から聞いていた。

 

ヒカル「聞いたか?」

ミライ「えぇ。イヴィルアイの場所は分かりませんが。」

真理奈「レジーナって言ったっけ?5階の実験室に向かってるって言ってたわね。嫌な予感がするわ。」

 

真理奈はユグドラシル兵の会話を聞いて嫌な予感を感じた。

 

のぞみ「じゃあ、レジーナは私達が助けるよ。真理奈ちゃんは亜久里ちゃんとアイちゃんをお願い。」

うらら「マヤさんもです。」

こまち「助けた後、イヴィルアイを探してね。」

真理奈「了解。それから呼び捨てでいいから。」

ミライ「僕はのぞみちゃん達と行きます。」

 

真理奈とヒカルは亜久里とアイちゃんの救出とマヤの説得するために3階へ向かう。

YES!プリキュア5GOGOとミライはレジーナを助けに5階へ向かう。

真理奈とヒカルは3階に到着し、2ヵ所のドアの前に兵士がいるのを発見すると、柱に身を隠す。

 

ヒカル「あそこに亜久里達が・・・」

真理奈「どうするの?」

 

真理奈の目の先には2部屋の前に2人ずつ兵士が見張っている事と、今いる場所から二つ部屋まで40m離れているという事である。

 

ヒカル「仕方ねぇ。強行突破するか。」

真理奈「は?・・・ってちょっと!?」

 

真理奈はヒカルを止めようとしたが、時すでに遅し。

ヒカルはダッシュで2つの部屋の前にいる兵士4人を殴って気絶させた。

 

真理奈「男って単純ね・・・」

 

真理奈は兵士が気絶したのを見た後、ヒカルと合流する。

 

?「そこにいるのはどちら様ですの!?」

 

真理奈とヒカルはドアから声を聞いて、その声の主は亜久里だと理解した。

 

ヒカル「亜久里、そこにいるのか!?」

亜久里「その声はヒカルお兄様!?」

ヒカル「あぁ。今開ける!真理奈、もう片方は頼むぜ。」

真理奈「そのつもり。」

 

真理奈はマヤが入っている部屋に、ヒカルは亜久里とアイちゃんが入っている部屋に入る。

真理奈はドアを開けてマヤがいないか確認すると、マヤがベッドの上で寝転がっているのを真理奈が発見する。

 

真理奈(あの子がマヤ・・・キュアイージスか・・・)

マヤ「あなた・・・ユグドラシルの兵士じゃないわね?」

 

マヤは入ってきた人物が兵士ではないことを気付く。

 

真理奈「えぇ。トランプ王国の民のちょっとした知り合いよ。」

マヤ「!マコトなの?」

真理奈「まぁ、聞きなって。あんたの事は真琴から聞いた。なんでプリカードの力で願いを叶えようとしない?」

 

真理奈はマヤに気になる質問をした。

 

マヤ「ヤマザキの提案なのよ。」

真理奈「ヤマザキの?」

マヤ「亜久里様とアイ様、レジーナ様の細胞で王女様を蘇らせる計画なのよ。」

真理奈(やっぱりそうか・・・)

 

真理奈はマヤの返答を聞いて、自分の考えが当たっていると思っていた。

 

真理奈「でも、その王女はあんたの知っている人じゃない。全く違う人間よ。」

 

マヤは真理奈の言葉に頭にきて起き上がり、真理奈に詰め寄る。

 

マヤ「黙りなさい!王女様の事、何も知らないくせに!」

 

マヤはそう言って真理奈の胸倉を引き上げる。

 

真理奈「何よ?十分元気じゃない?」

マヤ「話を逸らさないで!」

 

マヤは怒りの形相で詰め寄る。

 

?「いい加減にしなさい!」

 

真理奈とマヤはドアの方から声が聞こえ、振り向くと、ヒカルと亜久里とアイちゃんがいた。

いや、ヒカルと亜久里とアイちゃんだけじゃない。

ヒカルと亜久里の後ろに2人の女性がついてきた。

亜久里の右隣にいるのは茶髪のロングヘア—をした女性で、左隣にいる女性は黒髪のショートヘアーをしている。

 

マヤ「亜久里様・・・」

真理奈「ヒカル兄さん。その人たちは?」

 

真理奈は一緒に来ている2人の女性は誰なのか尋ねる。

 

ヒカル「デニーズの召使いのアリアとライラだ。二人共、亜久里の世話をしてるようだぜ。」

アリア「初めまして、真理奈様。アリアと申します。」

ライラ「ライラです。マコトとマヤとは古い友人です。」

 

アリアとライラは真理奈に自己紹介する。

 

亜久里「マヤは知っていたのですか!?デニーズ・ポーカーがヤマザキのクローン技術で王女を生成して婚姻を交わそうとしたことを!」

マヤ「えっ!?」

真理奈「婚姻!?」

 

真理奈とマヤは亜久里の言葉に驚く。

 

アリア「デニーズ様はヤマザキ様の技術を買って、亜久里様とアイ様、レジーナ様の遺伝子によって復活したアンジュ王女様と婚姻を交わし、トランプの国を手に入れようとしました。」

マヤ「!そ、そんな・・・」

 

マヤはアリアからその話を聞いてショックを受けた。

 

真理奈「要するにあんたはデニーズに利用されただけだったってことか。」

 

真理奈は胸倉を掴まれたマヤの手を離しながら言う。

マヤは膝をついて俯くしかなかった。

 

真理奈(アンジュ姉さん。)

アンジュ(えぇ。)

 

真理奈は目を瞑ると、胸が光り出し、その光がマヤの後ろに留まり、アンジュの姿が現す。

 

亜久里「アンジュ王女!」

アリア、ライラ「王女様!」

 

マヤは亜久里達が出したアンジュの名前を聞いて振り向く。

 

マヤ「!王女・・・様・・・」

アンジュ「マヤ、お久しぶりですね。」

マヤ「ど、どうして・・・?」

 

マヤはアンジュが目の前にいるのに驚きを隠せなかった。

 

真理奈「昨夜にディアーナが連れてきたのよ。」

アンジュ「私はドキドキ!プリキュアの皆さんがプロトジコチューを倒した後、いなくなりました。しかし、まだやり残したことがあり、魂のまま現世に留まっていたのです。」

 

真理奈とアンジュは昨夜のことを話した。

 

マヤ「王女様・・・私は・・・私は・・・私は邪な誘惑に負け、王女様の生まれ変わりの犠牲にして王女様の復活させようと企んでいました・・・知らずとはいえ、デニーズさんの悪意に賛同し、トランプ共和国を奪おうとしていました・・・もう私に大切な存在を守る資格も救う資格もありません・・・」

 

マヤは涙を流しながらアンジュに言う。

 

マヤ「遥かなる地獄に堕とされて、終わりなき苦痛を与えられても構いません!どうか、罪深き私を罰してください!」

真理奈「ちょっと、あんた!」

 

真理奈はマヤに文句言おうとするが、アンジュに止められる。

 

アンジュ「分かりました・・・では私から罰を与えます。覚悟なさい。」

 

アンジュはマヤにそう言うと、マヤにビンタを喰らわす。

 

マヤ「!えっ?」

真理奈「ハッ?」

 

マヤはアンジュにビンタされ、目がパチクリする。

真理奈はその光景を見て目が点になる。

 

アンジュ「どうですか?地獄なんかよりもっと苦しい私の罰のお味は?」

真理奈「えっ!?今ので!?てか何でさわ・・・」

ヒカル「真理奈、お前は黙ってろ。」

 

ヒカルは真理奈の口を押える。

 

アンジュ「人はどれだけ正しくても、どれだけ清らかでも、時には誘惑に負けたり、過ちを犯すものです。でも、その過ちは償うことで許されるもの・・・自らの手で償いもせずに、その勇気も出さずに地獄へ堕とせだなんて・・・そんな事、私は絶対に許しません!」

マヤ「!」

アンジュ「自分の心から目を逸らさず、自分の心の光の導くままに生きなさい!」

 

アンジュはマヤにそう言う。

 

亜久里「アンジュ王女の言う通りですわ。私の友達の中にはかつて敵の幹部だった方達もいました。その方達は許されることのない罪を犯しました。ですが、その方達は自らの罪を悔い改めてプリキュアとして共に戦ったのです!それなのにあなたは償いもせずに自らの命を絶とうなんて簡単に言わないで下さい!」

 

亜久里は怒りを込めてマヤに言う。

 

アリア「私にもデニーズ様とヤマザキ様の企みを知りながら止められませんでした。」

ライラ「しかし、私達はまだやり直せます。一緒に償いましょう。」

 

アリアとライラはマヤの所に行き、手を添えて言う。

 

マヤ「アリア・・・ライラ・・・」

 

真理奈はヒカルの手を退けて続けて言い出す。

 

真理奈「あとはあんた自身よ。このままこの古城にいるか、一緒に戦うか。」

 

真理奈はマヤに選択を求める。

マヤは周囲にいるアンジュ達を見て考える。

 

マヤ「私は・・・私の罪は決して許されるものじゃない・・・でも、私にはまだ守りたい大切なものがある・・・私は皆と一緒に大切なものを守るために戦いたい!」

 

マヤは一緒に戦うことを決心する。

 

亜久里「決心がついたようですわね。」

真理奈「えぇ。けど、その前にあんたにやってほしいことがあるわ。」

 

真理奈はマヤに頼みごとを言う。

 

真理奈「目の前にいるアンジュ姉さんを蘇らせてほしいのよ。」

マヤ「!」

アリア「真理奈様、それはいくらなんでも・・・」

ライラ「魂となった存在を蘇らせる術を持っておりません!」

真理奈「その術はマヤが持ってる。そうでしょ?」

 

真理奈はアリアとライラに言われるが、何事もなくマヤに視線を送る。

 

マヤ「・・・えぇ。アン王女様、私があなたを蘇らせます。」

アンジュ「お願いしますわ。真理奈さんの約束ですもの。」

 

マヤはアンジュを蘇らせるため、机に置いてあるプリカードファイルを手に持つ。

 

マヤ「プリカードは既にファイルに埋めた・・・プリカードよ、マリー・アンジュ王女を蘇らせて!」

 

マヤがそう叫ぶと同時に、光が勢いよく放たれた。

その光がアンジュの魂に包まれる。

 

アリア、ライラ「王女様!」

真理奈「眩しいね・・・」

 

真理奈達はその光の眩しさ故に目を手で覆う。

光が治まった後、覆っていた手をどき、目の前のアンジュを見る。

今のアンジュは透き通っていた霊体ではなく、ちゃんと姿を捉えていた。

 

真理奈「蘇ったの?」

アンジュ「えぇ。間違いなく。ちゃんと触れますわ。」

 

アンジュは亜久里の頬を撫でる。

 

亜久里「お、王女。恥ずかしいですわ・・・(////)」

 

亜久里はアンジュに頬を撫でられ、恥ずかしがる。

 

真理奈(これでいいんだよね、祖父ちゃん・・・)

 

真理奈は開いていたドアの先にある窓を見て、光太郎を想う。

 

真理奈「ねぇ、いいトコで悪いんだけど、アリアとライラはイヴィルアイはどこにあるか知らない?」

 

真理奈はアリアとライラにイヴィルアイの居場所を問う。

 

アリア「はい。この階のダンスホールにあります。」

 

アリアはイヴィルアイの居場所を教える。

 

真理奈「そこにあるのね。確かそこに兵士がいるはず・・・」

ライラ「大丈夫です。確かそこの出入り口の他に抜け道があるはずです。」

真理奈「抜け道があるのね?案内して。亜久里達はのぞみ達と合流して。」

亜久里「大丈夫ですの?」

真理奈「なるべくバレないようにしとくから。」

 

真理奈は亜久里にそう言う。

 

アンジュ「ライラ、真理奈さん達を頼みましたよ。アリア、私達はトランプの国へ。」

アリア「はい!」

 

アリアはアンジュの命令に従い、呪文を唱え始める。

すると、アリアの前に魔法陣が現れる。

 

アリア「ライラ、気を付けて。」

ライラ「アリアも。」

 

アリアとアンジュは魔法陣を潜ってトランプ共和国へ行き、亜久里とマヤはミライとYES!プリキュア5GOGOと合流に向かい、真理奈とヒカルはライラの案内でイヴィルアイがあるダンスホールに向かう。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。