ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ   作:JINISH

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前回出てきたべリアルですが、ちょっとだけですが、再登場しました。


残された希望

ルルイエに現れた闇の支配者クトゥルフの生まれ変わり、邪神ガタノゾーアを倒すべく、立ち向かったゼロ達。

しかし、ウルトラマンの光線技も、プリキュアの浄化技もガタノゾーアの前では無力だった。

ゼロは仲間のウルトラマン達の力を借りて渾身のファイナルウルティメイトゼロを放つが、効果はなく、逆にガタノゾーアの光線により、ゼロは石像となり、海の底へと沈んでいった。

ネクサスはルルイエの中の古代都市でゴルザ、メルバ、ガルラと対峙する。

3体の超古代怪獣を倒した後、すぐにゼロに合流しに向かった。

その頃、太平洋にあるルルイエに向かって飛行する巨大船が飛んでいた。

その巨大船はアートデッセイ号。

ネオフロンティアスペースで機械島やクリオモス島等で活躍をしていたマキシマ・オーバードライブが搭載されている戦闘母艦である。

尚、このプリキュアの世界では、アートデッセイ号は戦闘母艦ではなく、輸送艦であり、マキシマ・オーバードライブも搭載されていない。

 

ハルナ「ヒュウガ隊長、間もなくルルイエに到着します!」

オキ「ルルイエ付近に巨大な怪獣を発見!今までの怪獣とは比べ物になりません!」

ヒュウガ『リョウとカリヤとレイは俺と一緒にガッツイーグルで出撃!ハルナは他のパイロットにガッツウイングの出撃を呼び掛けろ!』

 

ヒュウガは通信越しで命令を出す。

リョウは指令室から離れてヒュウガ達と合流、ハルナは通信機でスーパーGUTSパイロットにガッツウイングの出動準備を命じる。

 

オキ「ガタノゾーア、ウルトラマンティガの光線を受けても倒せなかった邪神。しかもあんなに大きいとウルトラマンが束になっても敵いっこないですよ。」

 

オキはガタノゾーアを見て弱気になる。

 

ハルナ「弱音を吐かないで!プリキュアの皆もウルトラマンと一緒に頑張っているのに、そんな情けない言い方しないで頂戴!」

オキ「は、はい!」

 

ハルナに叱咤されるオキ。

 

 

 

 

その頃、ゼロがガタノゾーアに敗れ、海の底に沈んだことで、ホワイト、イーグレット、ブロッサム、ハッピー、ソード、マジカルが絶望し、膝を付いたところをブラック達が支える。

その時、ガタノゾーアは広範囲に電流を放ち、周囲にいるウルトラマン達とプリキュア達にダメージを与える。

ウルトラマン達は海に叩き落され、プリキュア達はルルイエの地に叩き落される。

 

エコー「みんな!」

まのん「大丈夫ですか!?」

 

エコー達はプリキュア達の元に駆け付ける。

 

ドリーム「私達は大丈夫だけど、ホワイト達は・・・」

 

ドリーム達はホワイト、イーグレット、ブロッサム、ハッピー、ソード、マジカルの方を見る。

ホワイト達の瞳にはハイライトが消え、立ち上がる気配もなかった。

 

真理奈「ひどく落ち込んでるわね・・・」

まのん「無理もないよ。ホワイト達、シンさんの事が好きなんだから・・・」

 

真理奈とまのんはホワイト達を見て俯く。

真理奈はスパークレンスを取り出すが、そのスパークレンスは石になっており、変身できない状態になった。

 

真理奈(ティガになって、セブン達と一緒に戦いに行こうと思ったけど、イビロンを倒した時に力を使い果たしたのか、あの時みたいに石になってる・・・これじゃあ邪神を倒すこともシン兄さんを助けることもできない・・・)

 

真理奈は石になったスパークレンスを見て、悔しさを覚える。

真理奈はその後にガタノゾーアの方に見上げると、ガタノゾーアの口から氷の槍を放とうとするのを気付く。

 

真理奈「みんな!」

 

真理奈はプリキュア達に呼びかける。

プリキュア達は真理奈の声でガタノゾーアの方に振り向き、ガタノゾーアがプリキュア達に攻撃しようとするのを気付く。

 

ルミナス「いけない!」

 

ルミナスはハーティエル・ブローチェを身に着けた状態で、ブラック達全員を守るようにバリアで包み込む。

ミント、サンシャイン、ビート、ロゼッタ、ラブリー、プリンセス、スカーレット、フェリーチェもそれぞれのバリアでルミナスをサポートする。

 

真理奈「みんな、無茶よ!スケールが違いすぎる!」

 

真理奈はルミナス達の行為をやめさせようとするが、時すでに遅し。

ガタノゾーアは口から氷の槍を放つ。

ガタノゾーアの攻撃によってルミナス達のバリアに罅が生じる。

 

ルミナス「うぅ~っ!」

スカーレット「こ・・・このままでは・・・!」

 

ルミナス達は今の状況に命の危険を感じる。

その時、ガタノゾーアの顔付近にビームが命中する。

ガタノゾーアは平然としながらも、ルミナス達への攻撃を中止した。

ルミナスはガタノゾーアの攻撃が中止したのに違和感を感じ、上空に見上げる。

上空にはガッツイーグルが飛翔していた。

いや、ガッツイーグルだけではない。黄色の戦闘機が4機飛翔していた。

その戦闘機はガッツウイング1号。

ネオフロンティアスペースでウルトラマンティガと共に怪獣達と戦ってきた戦闘機である。

元々は偵察機だったが、ガクマの出現をきっかけに改修し、前線に赴いた。

 

真理奈「あれは!?GUTSが物資輸送に使われていたガッツウイング!」

ピース「わぁ~!ガッツイーグルもかっこいいけど、ガッツウイングもかっこいい~!」

サニー「そんなこと言うとる場合か!」

 

サニーはピースの言葉にツッコミを入れる。

 

真理奈「でも、確か3年前のフランスの爆発事件がきっかけで使われてないはずだけど・・・」

 

真理奈はガッツウイングを見て疑問を思う。

その時、背後からいきなり風が吹き荒れてくる。

プリキュア達は後ろに振り向くと、アートデッセイ号が降りてきた。

ホワイト達の方はブラック達が庇っている。

 

真理奈「アートデッセイ号!?」

ピース「かぁ~っこいい~!」

サニー「もうえぇっちゅーねん!」

マーチ「こんな時に何言ってんの・・・」

 

サニーとマーチはピースの言葉にツッコむ。

 

メロディ「あれも使われてない奴なの?」

真理奈「えぇ、ガッツウイングと同じ理由でね。でも、なんでここに?」

 

真理奈はガッツウイングに続いてアートデッセイ号の登場に疑問を浮かべる。

そのアートデッセイ号にゲートが開き、そこからダニエルとキャサリンが出てきた。

 

真理奈「ダニエル!キャス!」

キャス「真理奈、みんなも無事みたいね。」

真理奈「えぇ。ただ、一部のプリキュアが精神的にマズい状況だけど・・・」

 

真理奈は後ろに振り向き、今も落ち込んでいるホワイト達の方を見る。

その後、真理奈はダニエルとキャサリンにこれまでの状況を一通り説明する。

 

ダニエル「では、ウルトラマンゼロは石像となって海底に?」

真理奈「えぇ。とにかく彼女達を休ませてあげて。」

ダニエル「わかった。」

 

真理奈達はプリキュア達をアートデッセイ号に乗せた。

ちなみにプリキュアの妖精達も真理奈がダニエルとキャサリンに説明している間にアートデッセイ号に乗り込んでいた。

ガッツイーグルとガッツウイングはガタノゾーアの攻撃を躱しながら、ウルトラマン達を援護するように射撃する。

 

ダイナ「スーパーGUTSのガッツイーグルにガッツウイングか。懐かしいな。リョウ達を思い出すぜ。」

コスモス「タイガもその防衛チームにいたんだね。タイガは今どうしてるのかな?」

ダイナ「今頃元気でやってるんじゃねぇか?タイガとリョウ、皆の所に帰る為にも、こんなところで終わるわけにはいかねぇ!行くぜ、コスモス!」

コスモス「うん!」

 

ダイナはガッツイーグルとガッツウイングを見てネオフロンティアスペースにいたスーパーGUTSメンバーを思い出し、コスモスもその一員だったタイガを思い出す。

2人は彼らの事を思い浮かべながら、ガタノゾーアとの戦闘に飛び込む。

 

 

 

 

 

一方、石像となって海底に沈められたゼロは意識を朦朧としながらも目を開ける。

その時、目の前では万華鏡のような空間となっており、自身の姿もゼロではなく、シンの姿となっている。

それだけではなく、今シンはクリスタルの中にいることに気付く。

 

シン「くっ・・・何だ、ここは・・・」

 

シンは動こうとするが、身動き取れなかった。

 

シン「確か俺はあのデカブツにブチ抜かれて・・・くっそ・・・要するにあいつにやられたってことかよ・・・!」

 

シンはガタノゾーアに倒されたことを思い出し、懸命にクリスタルの中から脱出しようとするが、同じことだった。

それだけでなく、ウルティメイトブレスレットも石となっており、ゼロに変身できない状態になっていた。

 

?「フッフハハハハハハハッ!」

 

シンはどこからか、不気味な笑い声を聞く。

周囲を見渡すと、万華鏡の一部の中に見覚えのある者を見つける。

その者はウルトラマンベリアルだった。

 

シン「べリアル!」

べリアル「久しぶりだなぁ?ゼロ。」

 

シンはべリアルを見て怒りの形相へと変わる。

 

べリアル「ウルトラ兄弟と若造共の力を借りておきながら情けねぇ奴だぜ。」

シン「うるせぇ!」

 

シンはべリアルに言われてカッとなる。

 

べリアル「やる気ならかかってこい。けどまぁ、今のお前じゃ戦うことも出来ねぇな。」

シン「チィッ!」

べリアル「負け犬は負け犬らしくそうやって苦しめ!お前の仲間が逝っちまったあの時みてぇに這い蹲ってな!あばよ、ゼロ。フッハッハッハッハッハッ!」

 

べリアルはシンにそう言って、笑いながら鏡の中から消えていった。

 

シン「クッソォ・・・!」

 

シンはべリアルに言われて、クリスタルに殴りつけた後、悔しがる。

 

 

 

 

 

ちょうどその頃、アートデッセイ号内部で誠司とカナタとプリキュア達を休ませた真理奈は操縦室に移り、ダニエル達とゼロ救出作戦を話し合っていた。

 

真理奈「マジでどうする?ゼロは海底にいるし、見つけても石像になってるし、せめてウルトラマンの生体構造が分かればね・・・」

 

真理奈はゼロをどうやって復活させるか、悩んでいた。

 

ダニエル「その事だが、君が前にスパークレンスとそれに纏っていた石を見せた後、プロノーン・カラモスの化学班がその石を解析してみたんだが、あの石は強力な光エネルギーが隠されていた。そのデータがこの中に入っている。」

 

ダニエルはUSBを出し、端末に差し込み、データを見せる。

真理奈はそのデータを見ると、ウルトラマンの光エネルギーとプロノーン・カラモスが解析したというスパークレンスが纏っていた石に隠されてある光エネルギーの波形が一致していることに気付く。

 

真理奈「エネルギー波が全く同じだわ。」

ダニエル「あぁ。全く同じなんだ。」

キャサリン「そこでプロノーン・カラモスの化学班が開発した光遺伝子コンバーターというマシンで石像になったゼロを蘇らせようと考えているの。今、クマノ隊員がそのマシンをドルファー202に搭載作業を行なっているわ。」

真理奈「準備、早いわね・・・」

 

真理奈はキャサリンの説明に苦笑いする。

 

真理奈「まぁ、とにかくその光遺伝子コンバーターを使えばゼロが復活できるのは間違いないのよね。」

ダニエル「理論上ではね。あとはあの怪獣を引き付けておけば、もしかしたら・・・」

真理奈「それしか方法はないんでしょう。現にウルトラマン達があいつとやり合ってるしね。で、そのドルファーの乗組員は?」

キャサリン「ハルナ隊員の決定だけど、クマノ隊員とオキ隊員がドルファーに乗るみたいよ。」

 

ダニエルとキャサリンは真理奈に作戦内容を伝えた。

 

真理奈「ホント、流石だわ。とにかくこの話を皆に伝えとく。少しは安心できるだろうからね。」

 

真理奈は操縦室を後にする。

 

ダニエル(上手くいけばいいんだが・・・)

 

ダニエルはモニターに映っているガタノゾーアとウルトラマン達を見て、不安を感じる。




アートデッセイ号の設定は大半変更いたしました。
次回はドルファー202も発進します。

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