ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ 作:JINISH
この作品に出す予定がなかった敵宇宙人も少しだけ登場させるつもりです。
ガタノゾーアとの戦いで力尽き、石像となって海底に沈められたゼロ。
そのゼロを蘇らせるべく、ルルイエまで出動してきたスーパーGUTSの母艦・アートデッセイ号の中でゼロ救出作戦を企てる。
その内容はドルファー202に搭載されるプロノーン・カラモスの化学班が開発した光遺伝子コンバーターでゼロに光エネルギーを送り込んで蘇らせることだった。
ガタノゾーアはゼロ、ティガ、ネクサス、ゾフィー、タロウを除くウルトラマン達が相手をしている。
そのウルトラマンはスーパーGUTS隊員が操縦するガッツイーグルとガッツウイングの援護でガタノゾーアと善戦している。
真理奈はプリキュア達にゼロ救出作戦について話した。
しかし、ブラック達は少し安心したかのように笑みを浮かべる者もいるが、ホワイト、イーグレット、ブロッサム、ハッピー、ソード、マジカルは素直に喜べず、落ち込んでいたままだった。
真理奈「こんなグッドニュースを聞いといて、まだ落ち込むの?」
真理奈はそんなホワイト達を見て落胆としていた。
真理奈「まぁ、仕方ないか。シン兄さんの最強の技を使ってもくたばれなかったし・・・」
真理奈は頭を掻きながら溜息を吐く。
真理奈(あ~・・・マジ、どうしよう?かける言葉が見つからないわ・・・)
真理奈はホワイト達にどう慰めるか困っていた。
エース「皆さん、歯を食いしばりなさい!」
エースはホワイト、イーグレット、ブロッサム、ハッピー、ソード、マジカルにビンタする。
真理奈「ちょっ!?えぇっ!?何で引っ叩く・・・」
ムーンライト「黙って聞いてなさい。」
真理奈「グゥ・・・(前にもこんなことがあったような・・・)」
真理奈はムーンライトに言われて口籠る。
エース「いい加減にしなさい!あなた方はそれでも伝説の戦士プリキュアなのですか!?今までどんな窮地に立っても立ち向かってきた姿はどこに行ったのですか!?確かにゼロが敗れた時は私達もショックを受けましたわ!それはダンおじ様達も同じですわ!でも、おじ様達はその気持ちを抑えて世界を守るために必死に戦ってくれたのですのよ!この世界を守る使命を持ったあなた達が諦めて何もしないでどうするのですか!?」
エースはホワイト達に叱咤する。
エース「真理奈がアンジュ王女を蘇らせる事を聞いて、正直信じられない事だと思いました。しかし、真理奈はアンジュ王女を蘇らせるため、マヤに説得して蘇らせることができたのです。そうさせたのは真理奈のおかげでした。逆に言えば、今でもウルトラマンに頼ってばかりでした。それを考えるとそんな私達の不甲斐無さにとても情けなく思います。そんなことでは自分達の手で守り抜いてきた大切な者達に顔向けできませんわ!」
エースはそのまま話を続ける。
エース「真理奈のお友達はゼロを蘇らせようと頑張って来たのに、あなた方はこのままでよろしいのですか!?私達はすべきことがあったはずですわ!今のあなた方の姿じゃ、仮にゼロが戻ったら、愛想を尽き、二度と私達の前に姿を現すことがなくなるかもしれませんのよ!?それでもよろしいのですか!?立ちなさい!立って自分のやるべきことをやりなさい!」
エースはホワイト達に説得し終える。
ホワイト「・・・ブラック。」
ブラック「ホワイト!」
イーグレット「・・・ブルーム。」
ブルーム「いつでもオッケーナリ!」
ホワイト達は涙を拭って立ち上がった。
ブラック達はその姿を見て喜びの表情を浮かべる。
ブロッサム「私達はまだシンさんの恩返しができていません!」
ハッピー「このままバッドエンドなんて嫌だよ!皆で生きて帰って、ウルトラハッピーにしたいもん!」
ソード「私達だっていつまでもウルトラマンに頼ってばかりじゃない。シンにそれを伝えないと!」
マジカル「ありがとう、エース。おかげで目が覚めたわ。」
マリンたちはブロッサム達が立ち上がる姿を見て喜びの表情を浮かべる。
マヤ「でも、シンを蘇らせるって本当にできるの?あの邪神に邪魔をするようなことをしたら・・・」
真理奈「それは無理ね。太平洋に沈んでいるゼロの石像は水深1万メートル以上。太陽光すら届かない深さよ。あのデカブツにとっては盲点。ドルファーで光遺伝子コンバーターの光をゼロに照射するには物凄く近くに行かないといけない。それを考えると妨害することは不可能に近いわ。YouTubeで深海生物の動画を見た時、静かすぎるほど海流が激しくなかったし、光が届かない水中だけあって灯りも乏しいしね。」
真理奈は石化したゼロの場所と作戦のメリットについて説明する。
真理奈「それ以前に、今のあのデカブツはおじさん達が相手をしているわけだし、更にプリキュア達が加勢したら、何の問題もなくゼロを復活できるわ。」
真理奈は付け加えて断言する。
マヤ「た、確かに・・・」
プリンセス「そう考えると不可能じゃないかも・・・」
ドリーム「流石は科学者の娘・・・」
マヤとプリンセスとドリームは真理奈の説明に度肝を抜く。
真理奈「とりあえず、急がないとね。おじさん達も限界迎えてるし。」
ハート「よし!それならすぐに行かないとだね!」
ラブリー「うん!真理奈が言ってた作戦をかけてみよう!」
フローラ「マヤさんとまのんちゃんは変身できそう?」
マヤ「えぇ!十分よ!」
まのん「大丈夫です!くるるも全回復しました!」
くるる「キュゥ!」
ブラック「よし!そうと決まれば行こう!」
ホワイト達はブラックの言う通りにウルトラマン達と合流しに行こうとする。
?「待ってくれ!」
その時、別のゲートから2人の男が入ってきた。
カナタと誠司である。
フローラ「カナタ!」
ラブリー「誠司!」
フローラとラブリーはカナタと誠司が来たことに驚く。
真理奈「カナタ兄さん、誠司。体は大丈夫なの?」
誠司「カイトさんとミライさんがこの世界を守るために戦ってるのに自分だけ寝てられねぇよ。」
真理奈は誠司とカナタを心配するが、二人は問題ないと答える。
カナタ「それに前に誓ったんだ。はるかが笑顔でいられるように、はるかの夢を守りたいと。はるかの夢をあの邪神に奪わせるわけにはいかない。」
フローラ「カナタ・・・」
真理奈(こんな状況でストロベリートークかよ・・・)
フローラはカナタの決意に嬉しがる一方、真理奈はその2人の様子を見て呆れる。
ラブリー「私も誠司がピンチになったら助けるって決めてたからね!」
誠司「あぁ!俺もタロウと一緒に戦った時、大切な人を守るって決めたんだ!」
真理奈(なんか含みのある言い方ね・・・)
真理奈はラブリーと誠司をジト目で見る。
その時、ゲートからダニエルが入ってきた。
ダニエル「真理奈、光遺伝子コンバーターの搭載作業が完了した。ドルファーも出撃準備に入っている。」
真理奈「OK。私もモニターで邪神との戦いを見届けるわ。」
ダニエルは真理奈の言葉に疑問を浮かべる。
ダニエル「?プリキュアと一緒に戦わないのか?」
真理奈「いや、だから・・・私はウルトラマンじゃないって・・・それに今のティガは戦えないし。とにかく一足先に操縦室に行くよ。」
真理奈はダニエルにそう言った後、操縦室に向かう。
ルージュ「その言い方、『はい、そうです。』って言ってるようなもんじゃないの・・・」
カスタード「ダニエルさんは真理奈さんがティガだった事を知ってるんですか?」
カスタードはダニエルに質問する。
ダニエル「あぁ。だが、この事は僕とキャス以外は誰も知らない。ミス真琴のライブが終わって3日後、スパークレンスやティガの事を真理奈から聞いた。その時に真理奈はティガになったのは偶然だと、自分はウルトラマンではなく人間だと強調していた。」
フォーチュン「つまり、自分がウルトラマンだと自覚する気はなかったのね。」
ダニエル「それよりも急いでくれ。ウルトラマン達も長くは戦えない。」
ブラック達「オッケー!」
ブラック達はダニエルの言う通りにガタノゾーアの元へ急ぐ。
しかし、ムーンライトはブラック達が出ていった後、ダニエルに質問する。
ムーンライト「ダニエル。真理奈から聞いた作戦なんだけど、成功する保証はないのね?」
ダニエル「・・・」
ダニエルはムーンライトの質問に俯きながら答える。
ダニエル「・・・あぁ。奴は闇の支配者だ。すぐに気づくかもしれない。だが、僕達は僕達なりにゼロを救い出す方法を模索している。他にない可能性をかけているんだ。」
ムーンライト「大丈夫よ。ゼロは必ず私達の前に復活する。皆、そう信じてるから。」
ムーンライトはダニエルの返答を聞いた後、部屋から出る。
ダニエルも今いる部屋を後にし、操縦室へと向かう。
その頃、初代ウルトラマン達はスーパーGUTSによる援護をされながらガタノゾーアと交戦しているが、すでにカラータイマーの点滅が始まっていた。
初代ウルトラマン達はガタノゾーアとの戦いでダメージや疲労が蓄積していたが、一方のガタノゾーアは全くのノーダメージだった。
ガイア「なんてタフな奴なんだ!」
ダイナ「知ってはいたが、しつけぇ野郎だぜ!」
ガタノゾーアはダイナとガイアに鋏状の腕で攻撃する。
その時、2つの光線がガタノゾーアの腕に命中する。
よってガタノゾーアの攻撃は不発になる。
ダイナとガイアは振り向くと、ゾフィーとタロウが駆けつけてきた。
初代ウルトラマン「ゾフィー!タロウ!」
ゾフィー「すまない、心配かけた。」
タロウ「スーパーGUTSの隊員はゼロを蘇らせるために作戦を実行しました。プリキュア達も前線に復帰します。」
セブン「ゼロを・・・!分かった。彼らの可能性を信じよう。我々は・・・」
ゾフィー達はガタノゾーアの方に振り向く。
初代ウルトラマン「ゼロが来るまで持ちこたえる!」
初代ウルトラマン達は再びガタノゾーアとの交戦を再開する。
それと同時にガタノゾーアの周囲に板チョコ状の足場が現れる。
ルミナス「エレメント、クルルの方は大丈夫なの?」
エレメント「ウィ!クルルはもう元気すぎるくらい良くなったよ!」
ルミナスはエレメントとクルルを心配するが、エレメントはクルルの事も、自分の事も問題ないと告げる。
イージス「ソード、やっぱり不安なの?」
ソード「えぇ・・・でも、シンがまた立ち上がってくれることを信じてるから・・・大丈夫よ。」
イージスはソードを心配するが、ソードの返答を聞いて、少し安心する。
ムーンライト「遅くなったわ。」
マリン「いやいや~、お構いなく~♪」
サンシャイン「ちょうど始めようと思っていた所です。」
ブロッサム「絶対勝ちましょう。この世界を守るために!」
ブロッサムの言葉に頷くムーンライト達。
メロディ「この感じ、ブラックホールを思い出すね・・・」
リズム「うん。でも、今度はみんな一緒よ。」
メロディとリズムはガタノゾーアの前に心を強く持つ。
ブラック「みんな、行くよ!」
ブラックの掛け声で一斉にガタノゾーアに攻撃を開始する。
その頃、真理奈達はアートデッセイ号の操縦室のモニターでウルトラマン達とプリキュア達の戦いを見届ける。
真理奈「始まったわね。」
キャス「えぇ。このまま引き付けてる間、ドルファー202がゼロの石像の元に着けばいいけど・・・」
ダニエル「ハルナ隊員。クマノ隊員とオキ隊員は既に出動されましたか?」
ダニエルはハルナにドルファー202の状況を聞く。
ハルナ「えぇ。あと少しで目的地に着くわ。」
ハルナはダニエルにそう答える。
真理奈(それにしても、クリシス姉さんはまだ来ないの・・・)
真理奈は未だネクサスが姿を現さない事に気に掛ける。
しかし、今はそれを気にしてる暇はなく、ウルトラマン達とプリキュア達の戦いをモニター越しで見届ける。
次回ですが、そろそろゼロのあの姿を出そうかと思います。
次回のお楽しみという事で。