継物語-つぎものがたり-   作:零崎妖識

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ふらんダブルス

001

 

私は壊れてるらしい。狂気に塗れて、壊れてて、狂喜に満ちて、壊れてる。だから何かを壊しても、私みたいに壊しても、問題ないのよね?

 

 

002

 

「誰だお前」「前おだ誰」

「それは私が聞きたいわ」

私は普段、地下室に閉じ込められている。ここに来るのはご飯を持ってきてくれる咲夜かオモチャをくれるお姉様か、話を聞かせてくれる門番か。あとは巫女と白黒が来たっけ?でも、それ以外の人が来ることはないな。だから、

「あなた達は誰かしら?どうやってここに来たの?」

「我らに固有の名前はない」「いなは前名の有固にら我」

「我らは双子の吸血鬼、それだけだ」「だけだれそ、鬼血吸の子双はら我」

二人が同時に喋って、聞き取りやすいような聞き取りにくいような。でも、私の同族らしい。

片方は黒のドレスを着た金髪赤眼の少女、片方は白のタキシードを着た金髪赤眼の少年。似通っていて、通じ合っている。

「私とお姉様と似てるのね。でも、私たちは姉妹であなたたちは双子なのね」

「そうだ」「だうそ」

「それで?何をしに来たの?」

「遊ぼう」「うぼ遊」

そう言って、彼らは私に襲いかかってきた。

 

 

003

 

「ええ、遊びましょう?」

 

 

004

 

詰まる所、彼らは壊すと言う遊びをしたかっただけなのだ。モノを壊して、ヒトを壊す。私もターゲットになったらしい。

「ばかな……」「……なかば」

勘違いしてた。壊し合い、壊し愛、殺しあう遊びだと思ってた。ま、いいや。

「あ〜楽しかった。また今度遊びましょう?」

ここから生きて出れたなら。

白黒の魔法使い(魔理沙)巫女(霊夢)とは、彼女たちを壊さないように遊ばなきゃだし、咲夜が連れてくる人間はすでに調理されてるし、人里の人間は脆すぎるし、全力で遊べるのがお姉様ぐらいだったから、いい遊び相手ができたと思う。いっぱい遊んだけど、まだ壊れてないし。

「うーん、今度って言ったけど、今すぐ遊びましょうか。私、まだ遊び足りないの」

「……いいだろう」「うろだいい……」

「ふふ……禁忌【フォーオブアカインド】」

スペルカードを使い、私が四人に増える。

「な、なんだそれは!?」「?!はれそだんな、な」

「「「「あなたたちは知らなくてもいいことよ。さあ、遊びましょう!」」」」

 

 

005

 

「つまんなーい。遊べるモノないかなぁ」

目の前には双子の死体。片方は炎で四つに分断され、もう一方は原型を全くとどめずにミンチになってる。

「はぁ……この人たち壊れちゃったし……あれ?この人たちって幻想郷の住人じゃないよね?」

「それは大丈夫よ。そいつら、『ハイウエスト』と『ローライズ』は外の世界で死んで、八雲紫がこっちに引っ張り込んだ奴だから、まだ霊夢すら知らない、いえ、八雲紫と私、そしてあなたしか知らない奴らよ、フラン」

「あ、お姉様」

手には半分が白、半分が黒のクマの人形を持っている。

「どうせ紅魔館の外に出しても、人里の人間を襲って害悪認定されるだけだったし、ま、いい遊び相手だったでしょう?」

「うん!でも、壊れちゃった……」

「スキマ妖怪に、あなた用の遊び相手を幻想入りさせるように頼んだわ。だからしばらくは我慢なさい」

「それまではお姉様が遊んでくれる?」

「仕方ないわね。少ししたら表へ出なさい。格の違いを見せてあげるわ」

「吠え面かかないことね、お姉様ァ?」

今回のオチ。やっぱり遊び相手はお姉様が一番良い。




登場人物
フランドール・スカーレット:語り部。狂気の吸血鬼。
『ハイウエスト』、『ローライズ』:双子の吸血鬼。希少種。
レミリア・スカーレット:フランの姉。ノクターナルデビル。

というわけで、兄弟姉妹の吸血鬼のお話でした。
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