あら、私何でこんな所に居るのかしら?
確か今はやてちゃんの所に……頭が痛い……何かしら。
何かの音が聞こえる。懐かしい音。
これは、昔よく聞いた音よね……確か『闇の書』が鼓動する音。
闇の書!! ……何で、アインスと一緒に消えたはずでしょ?
何で私闇の書の中に居るの!!
助けてはやてちゃん。助けて、シグナム、ヴィータちゃん……ええと後は誰だったかしら?
ペットのわんこじゃなくて。ざ…ざ…ざふぃ……思い出したわ犬耳マッチョ!! そう、助けて犬耳マッチョ!!
それにツヴァイとなのはちゃん、フェイトちゃん、陰獣……あれ? 念能力者の知り合い何て居たかしら。
でも、ここで名前が出てくるってことはきっと居たのよね。
あらなんか明るくなったわね。
あ、貴方が新しい闇の書の主ですね。
やっぱり第一印象は大事よね。ここはかっこよく決めるわよ。
それと、やっぱりあいさつの基本は笑顔よね。
パワーオブスマイルってどこかの17歳のプロデューサーも言っていたわ。
よし、出来たわ会心の笑顔!!
後は格好良く名乗りを上げるだけね。
いきなり右手を高く上げて
「風の癒し手」
そして、左手は横に水平に
「湖の騎士」
決まったわ。良いわよ私。ここで最後の名乗りを上げるの
横に伸ばした左手で顔を覆うように
「……あれ私の名前何だったかしら?」
えーっとシャ…シャ…射命○?
何か速さが足りすぎてる気がするわ。しっくりこないしこれは違うわね。
それじゃあハニ○王子?
王子って何よ。
「助けてはやてちゃーん」
「はやてちゃんって誰よ。名前からして日本人だけど」
え、はやてちゃん? 知らない名前ですね。
誰ですか?
でも、何か胸がポカポカしてくる名前だわ。
「誰ですかそれ? でも、何となくあったかい名前です」
まあ良いわ。忘れるってことはきっと重要な事じゃないわ。
きっと誰でもない私は誰にでもなれるの!
ん、この新しいマスターの女の子から思念が漏れてくる。
モーガン・ル・フェイ?
誰でしょうか? あ、座から知識が来ましたね……座って何のことかわかりませんけど。
便利だから気にしないで行きましょう。
そう、誰でもない私はかの女神『モーガン・ル・フェイ』だったのよ!!
ね、格好いいと思わないヴィータちゃん!!
≪おいおい、今更中二病とかやめてくれよ≫
≪全くだ。参謀たる貴様がそんな事では主に対して情けなく思わんのか?≫
≪あはは、まあええんとちゃうか? 格好ええで○○○○≫
≪ワン≫
あれ、今の人達は誰……そうよ、皆は何処に行ったの?
「皆―どこ行ったの―」
「ええいうるさい」
怒られました。
でも、今度の闇の書の主もはやてちゃんみたいに優しそうで良かったです。
ただ、一つ気になるのが。さっき胸をじっと見られたんだけど。
はやてちゃんみたいに胸をもむの興味あるのかしら?
正直私にはそっちの趣味はありませんけど。
凛ちゃんだったらいつでも揉んでくれて構いませんからねb
その後楽しく凛ちゃんと話した後疲れてたのか寝室に移動。
布団を用意してもらって同じ部屋で眠りました。
「明日も良い日でありますように!!」
私のそんな願いは1時間としないうちに破られましたけどね。
明らかに戦いを誘ってる気配が家の外からする。
シグナム―ヴィータちゃんーお客さんよー。
あれ、どっちも留守なのね。
仕方が無いわ今は留守だって教えてこないと。
「ちっ遠坂家はセイバーを召喚するつもりだと聞いていたから戦闘を楽しめると思ったんだがな」
扉を開けるとそこは変態だった。
え、何あれ? 全身青タイツの変態? むき身の槍を持ってるけど。警察は何してるの?
でも、彼から感じる魔力は……ベルカタイプの騎士ね。
と言う事は管理局? 聖王協会?
どっちに通報すればいいのかしら?
あ、違うこの人サーヴァントね。
そう言えば私今聖杯戦争って言うのに参加してるんだったわ。
「あら、こんな時間に女性宅に何の御用でしょうか? しかもそんな恰好で。警察に通報しますよ?」
「おいおい煙に巻く気かい姉ちゃん。とっくにご存じなんだろう? 俺は戦いを楽しむためにやってきたサーヴァント。そうやって時間を稼いで術式を準備してるのはとっくにお見通しだ。がっかりさせてくれるなよ」
やばいわね、冷静になったらどう考えても私が敵う相手じゃない。こんな時にヴォルケンリッターが揃っていれば……
ん? 誰だっけ。
「さてと貴様はキャスターと見受けるが。こうやってサーヴァント同士が出会ったんだ。やり合う以外の選択肢何て存在しないよな?」
「あら、私がキャスター何ていつ言ったのかしら? もしかしたらセイバーとかアーチャーかもしれないじゃない」
「いや魔導書を抱えて指には魔術触媒。その上その動きにくそうな服装でセイバーやアーチャーは無いだろう」
うん、私もそう思うわ。
だめ、今の状況は詰んでしまっている。
今は変なことを考えてる場合じゃないわ。思い出すのよ貴女は誇り高きヴォルケンリッターの参謀なのだから。皆が居ない今こそ落ち着いて対処しないと。
考えなさい。今貴女に出来る最善は何?
「ランサーさん、貴方は戦いを楽しみたいのですよね。でも、今の状況で戦って楽しめると思いますか?」
「まあ、楽しめないだろうな。この距離は既に俺の必殺の間合い。わりいな姉ちゃんセイバーだと思い込んでたものだから俺に圧倒的に有利な間合いになっちまった。本当だったら仕切り直ししたいところだが、うちのマスターが全部のサーヴァントと戦って来いと言うもんでな。すまんが死んでくれや」
やっぱり、目の前のランサーは戦闘を楽しみタイプみたいね。それに、自分で望んだ戦いではないと。
ただこうやって会話が出来るところから少しくらいの融通はききそう。
ならどうにかなるかもしれない。
「ええ、今戦っても私が呪文を一つ放つ前に貴方の槍が私の心臓を貫くでしょうね」
「何だい? ハンデでも欲しいって言うのか? 良いぜ言ってみな。内容次第では考えてやらんことも無い」
かかった。これなら何とかなるかもしれない。
「それじゃあお言葉に甘えて。これから私が一つ呪文を放つわ。それを貴方が打ち破れば私の負け。逆に貴方が打ち破れなければ私の勝ち。どうかしら?」
「おもしれぇ、随分その呪文に自信があるみてえじゃねえか。良いぜその賭け乗ってやるよ。それで貴様が使うのは何小節の呪文だ? この俺に勝とうって言うんだよほどの大魔術何だろう?
「シングルアクションよ」
「シングルアクションだと? この俺をなめてるのかキャスター!! こたびは槍兵として召喚されたが、俺はキャスター適性も持つ。その俺にシングルアクションで十分とはよくぞ吠えた。さっさと呪文を放つがいい。だが、次の瞬間貴様の胴と首が分かたれているものと知れ」
よし、かかった。この勝負私の勝ちだ。
「クラールヴィント ペンダルフォルム」
「へえ、そっちの指輪で戦おうってのかい。ますます舐めてくれたもんだな。その恐ろしいまでの魔力を発する本を使えキャスター」
「大丈夫よ、魔術さえ放てるのならば貴方相手に奥の手を切る必要なんてないわ!! 死になさいランサー」
「俺が望んでた戦いとは違うがこういうのも悪くねえ。その首もらい受けるキャスター」
およそ槍兵が放つとは思えない魔力の高まりを感じる。
なるほど、キャスター適性も持つというのは嘘では無いみたいですね。
「私の魔術は一撃必殺。戦闘に適さない私が持つたった一つの牙今貴方に見せてあげる!!」
「死者の島へと続く湖を貴方にも渡らせてあげる!!」
「死者の島だと……そうか、貴様モーガン・ル・フェイか。かのアーサー王をアヴァロンへと運んだその魔術。この俺が破って見せる!!」
『ア・バ・ロ・ン』訳トランスポーター 相手は移動する
あれ、これってもしかしなくても一小節に見えちゃうかしら?
まあ良いわよね。誤差ってことで。
確か凛ちゃんは私の事をモーガンさんじゃないかって疑ってたみたいですし。
自分の名前を思い出せませんし、この聖杯戦争ではモーガンさんで通しちゃいましょう。
大丈夫7人しかいないんですからモーガンさんと面識のあるサーヴァントなんて召喚されるわけが無いわ!
それにしても私がまともに戦えるわけないじゃないですか。とっさに放ったのでどこに飛ばしたかわかりませんし。
もしかしたらすぐに帰ってくるかも。今の家にこの家の防御を万全にしておきましょう。
今日は徹夜かしらね。
封時結界を重ね掛けして……そうだわ。明日の朝まで時間があるし凛ちゃんに美味しい朝食を食べさせてあげましょう。
遠坂はドイツに縁のある家系みたいだから美味しいドイツ料理を作ってあげれば喜ぶわよね?
「そうと決まったら頑張らなくちゃ。外から隔絶する代わりに家からも出れなくなっちゃうかもだけれどちょっとした誤差よね」
本当はロマサガ2で町の人が歌うあの歌を歌わそうと思いましたが、あれも万が一歌詞に分類されると困るので自重しました。
なので、パチモノくさい『アバロン』を採用。