なお、この日記を書いたのが誰かは伝わっていません(棒
二日前いつもの様に学校に向かうとあきらかな違和感を感じた。
学校を良くない気配が覆い。生徒の活気がいつもより薄いように感じる。
だが、その日は特に気にする事無くいつも通りの日常を過ごす。
問題はその次の日つまり昨日の事だ。明らかに違和感が強くなっている。
恐らくは結界だろう。
生徒の皆からも笑顔が消えている気がする。
しかも、違和感を感じていたのは俺だけでは無かったらしい。
昔から付き合いのある兄妹の兄の方がこの違和感について俺に相談に来たのだ。
こいつは確かに少し困ったところはあるが実際はそう悪いやつではない。
友人、そう呼べるだけの信頼関係は築いてきたと思う。
彼が言うにはこの違和感は遠坂のせいに違いないというのだ。
言われてみれば確かにこの違和感を感じるようになった日から彼女は学校から姿を消した。
しかし、正直な所信じたくないと思っている。
友人が嘘をついているとは思ってないが、学友を疑うのは気が引けたのかもしれない。
今思うと何で俺は昨日の時点で行動をしなかったのだろうか?
友人が心配して教えてくれたじゃないか。
しかし、俺はそのすべてを無駄にしてしまったのだ。
そして、俺の運命を大きく変える今日がやってくる。
異変は朝に起こった。俺に懐いてくれている友人の妹。
うぬぼれでなければ俺に好意を持ってくれているのだろう。
そんな彼女の作ってくれた朝食を姉代わりの教師と三人で食べていた時それは起こった。
朝の団欒、楽しくご飯を食べながら過ごしていたらいきなり少女の胸から女の手が生えてきたのだ。
「そ、そんな。これはまさか姉さん? 何で今頃になって」
彼女は一言そうつぶやくとくずおれる。それはそうだろう、誰がどう見たって致命傷だ。
涙を流しながら俺は魔術を使い周囲に転がっていた姉の鉄でできたポスターを強化してその腕めがけて振り下ろそうとする。
「駄目よ、その腕は桜ちゃんと繋がっているのよ。衝撃を与えたら桜ちゃんが助からなくなっちゃうかもしれないわ」
姉だってわかっているのだろう。少女の傷が明らかに致命傷な事に。
それでも、希望にすがりたかったのかもしれない。唇をかみしめ涙が滂沱として落ちている。
そしてどこから出したのか刀を構えその腕をにらんでいる。
あれは少しでもタイミングがあったら切って落とそうという顔だろう。
恐らくその時間はわずかなものだったのだろう。
その腕は現れた時と同じく唐突に消えてしまった。
正直俺と姉にとっては何よりも長い時間ではあったが。
結論から言うと少女の命は助かった。
そう、命はだ。
あきらかに以前と比べるとおかしい。明るくなったのはいいことだと思うが、一部記憶に齟齬が見られる。
きっとあの腕に何か変えられてしまったのだろう。
もしかしたら操られているのかもしれない。
俺はどう償えばいい?
目の前で起こってしまった悲劇に何もする事が出来なかった。
こんな事で正義の味方など名乗れる筈も無いではないか。
少女は友人から信頼されて朝内に来ているというのに……そう言えば友人にも謝らなければいけないな。
その友人に殺されても文句を言えないほどの罪だが。
友人に電話すると意外にも彼は俺を気遣ってくれた。
普段そんなことをする男ではないのだが、やはり本当のあいつはいいやつだ。
だが、少女の事を話すととても複雑そうな感じだ。
何かを話したくても話せないというのが正しいだろうか。
そして、彼は俺に教えてくれた。
少女がつぶやいた一言。今回の犯人であろう少女の姉について。
少女は養子であり、元々は遠坂の妹らしい。
つまり、学校の事件と繋がった。
俺は今日学校を休むつもりだった。こんな俺でも少女についていてやりたかったからだ。
姉にも泣いて怒られた、こんな時についていてやらないでどうするのかと。
俺だってそう思う。だが、やつが。遠坂が学校で何かを企んでる以上俺は学校に行かなければならない。
これ以上少女のような犠牲を出さないために。
少女を姉に預けると俺は親代わりの人が残した遺産を持ち学校に向かった。
これ以上の悲劇を出さないように。
学校で友人と合流するが、突きつけられた事実はさらに重いものだった。結界はより強化されもう会話すら聞こえない。
それだけでは無い。その友人の家が何者かに襲撃されきれいさっぱり無くなってしまったらしい。
その時間家に居たはずの彼の祖父は見つかっていないが絶望的だと言う。
犯人こそ見つかっていないが、もう迷いはしない。
首を洗って待っていろよ遠坂。必ずお前はこの俺が倒す!!
こうやって見ると完全に黒幕ですね