アクセル・ワールド ~最果ての加速者~   作:RAMM

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始まりの時

------俺は弱い

 

 俺の名前は黒瀬雅人。

 ごく普通の高校2年生だ。

 とはいったものの、俺は最近自分の弱さ、不甲斐なさに打ちひしがれている。

 1学期の成績が11教科中6教科欠点で、提出物はやろうという気が合っても、絶対にできない。しかも、体質のせいか授業中も寝てばっか。友達も少なく、その数少ない友達と一緒にいるだけで、劣等感を感じてしまう。家にいても、理不尽な親が常に俺に怒ってくる。

 そんなダメダメな俺は、何度も死のうと考えてきたけど、今こうして生きられてるのは理由が二つ。

 一つは部活。俺は軽音楽部に所属している。自分ボーカルをやっているけど、まぁ自分で言うのもあれなんだが、かなり下手だ。けど、みんなやさしくて、おもしろくてほんとに入って、よかったと思う。

 二つ目は、アクセル・ワールドだ。はまったのはつい最近のことだったがもう今では、毎日アクセル・ワールドのことを考えている。

 

 そんな俺が、まさかあんな出来事に巻き込まれていくとは思わなかっただろう。

 

 

         あの日までは・・・・・・・

 

 

 8月10日。

 いつも通り、部活していた。

 部活の合間に、友達と様々なアニメの話をしていた。FateやSAOとか、もちろん俺はアクセル・ワールドの話を散々いやというほど、聞かせてやった。

 

 そして、みんなで後片付けをして帰ろうとしていた時に、

 

「来い」

 

 びくりとして、まわりを見ても、俺に話しかけた者はいない。

 すると、また

 

「振り返っても無駄だ。なぜなら、お前の脳内に話しかけているのだから。」

 

 脳内?

 まるで、アクセル・ワールドの思考発声みたいだ。

 なぜかできそうと思った俺は、

 

「あんたは誰だ。」

 

 と、問いかけてみた。

 すると、

 

「ほう、思考発声ができるのか、なかなか面白い。私と話したいなら、ミーンレベルに来い。お前なら理解できるだろ。」

 

 ミーンレベル。

 それは、アクセル・ワールドに出てくる無制限中立フィールドのことだ。

 そこにいくには、本来バーストリンカーがとあるボイスコマンドを唱えればいくことができる。

 唱えてみる。大声で。

 

「アンリミテッド・バースト!」

 

 その瞬間、視界が真っ白な輝きを放つ。そのまぶしさに、なんだか楽しみを感じてしまった。

 

 

 

「ここは?」

 まわりを見渡してみる。

 全体的に暗く、高層ビルのようなものがずらりと並んでいる。

 間違いなく、始めて来る場所なのに俺は、()()()()()()()()()()()

 これは、魔都ステージ。

 

「ようこそ、加速世界へ。」

 声のある方へ、振り向く。

 そこには、()()()()()()が立っていた。

「お前は誰だ。なんのために、こんな俺を加速世界に呼び寄せた?」

 素直な問いをただ立っているだけのオブジェクトに問いかける。

「では、1つずつ答えて行こう。私は、このゲームの()()()()。まだ、名乗るには時期が早いから、適当によんでくれ。」

「製作者、だと。なんでそんなやつが俺に・・・」

 俺に何の用だ?と思っていると、

「君を、この世界に呼んだのは君はこの世界のことすべてではないが知っているのだろう?」

「まぁ、それなりに。」

 現実でアクセル・ワールドの小説を全部読んでいるからな。

 大体、は知っている。

「だからだ。かんたんに言えば、君ならこのゲームをクリアできるんじゃないかなと思ってね。」

 つまり、この世界を知っているから、俺を呼んだのか。

 いや、俺の現実世界はこのことを知っているやつはもっといるだろうし、俺よりも知っているやつはかなりいると思う。だが、それよりも、

「理由とすれば、半分納得だな。ただ、今こうしている間()()()()はどうなってるんだ?加速はあくまでも加速、時間が止まったわけじゃない。あと、リーブポイントで現実に戻ったら、どうなるんだ?」

「君は、一度に多く質問するね。」

 なんか、ずいぶんとうえからだなぁ

 まぁ製作者だからか、と思ったが、少々頭に来たから半分切れた感じで、

「答えろ。」

と言った。

 すると、あきれた感じで言う。

「はいはい。今、現実の君は()()()()()()。時間そのものを固定化している。」

「時の固定化だと!?そんなもの人間ができるはずがない。」

 時をとめるのは、俺の中では神がやるようなこととして認識してきたが、

「できないと決めつけるのは、よくないなー。まぁ確かに不可能だけどね。私はできるんだよ。まぁその辺のことは今は話せない。わかってくれ。」

「かなり疑問に残るがわかった。」

「ありがとね。そしてもう一つの質問、リーブポイントから現実に戻ると()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「なっ!それって事実上タイムスリップしてるじゃないか!しかも、ニューロリンカーとかできるはずのない俺の現実世界だから、おそらくは、()()()()()()()()()()()()()ってことじゃないのか?」

 またもや、神しかできないようなことを言う。

 なんなんだ、こいつは。疑問が深まるばかりだ。

「まぁ、そんなとこかな。君は意外と頭が切れるね。」

「そりゃ、どーも。じゃなくて!家とかどうなんのさ!」

 すると、製作者は、ごく普通にいたわる感じもなく、

「それは、がんばってくれ。」

 とてともない衝撃を俺に与えた。

「嘘だろ!?宿なしか、俺!?金もないし。」

「まぁ、だから、その代わりといってはなんだが、情報と力をあたえよう。」

「情報と力?」

「そうだ。まず情報から。このゲームのクリア方法はレベル10になったあと、四神を倒し、帝城の本殿の深奥に眠る、七星外装の最後の1つ≪揺光≫ーザ・フラクチュエーティング・ライトを手に入れること。それがこのゲームのクリア方法です。」

「予測はしていた。ただ、レベル10になればどうなるんだ?なにか大きな力がもらえるとか?」

「それは、レベル10になってから、聞いてくれ。」

「なら、ゲームをクリアしたらどうなるんだ?」

「それは、私にもわからない。」

 わからないことだらけじゃないかよ・・・

 と内心思いつつも、考えてみる。≪揺光≫は果たして()()()()なのか。もしかしたらエネミーという可能性もあるんじゃぁ、

 ぐぬぬ、と頭をフル回転していると、

「それじゃあ、最後、力の話だが・・・」

 と入りかけていたので、慌てて静止させる。

「ちょっと待てよ。情報ってさっきのだけか?」

「ああ、それだけだけど。」

 平然と答えた。

「もっと他にあるだろ、なんか?」

「いや、必要ない。今の君なら、その情報だけで十分だ。」

 と言うので、「なにを根拠にそんなことが言えるんだよあんたは!」と言い返そうとしたが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということではないのか?つまり、今俺に必要なのは()()()()()()()ということになる。それを理解した俺は、

「話を戻そう。力を与えるとは何の力だ。」

 ときく。

 すると製作者は、

「その件なんだが、もう与えた。」

「えっ?」

「私は先ほど、君の深層心理を見せてもらった。そして私はその深層心理を読み取り、本来なら劣等感を具現化するんだけど、今回は君の望みを具現化させた。君のアバターを見てみな。」

 そういうと、オブジェクトは自分の姿を映し出した。

 色は黒。身長は175くらいで、長いコートを着用しており、その上からマントのようなものをまとっている。腰に一本の黒い剣があった。手にとってみると初めて持つが、銘は分かる。これは()()()()だ。そう思い、一発技名とともに撃ってみる。

「月牙天衝!!!」

 放たれた黒い衝撃波はみるみるうちに、建物薙ぎ払っていく。

 確か、魔都ステージはオブジェクトが以上に硬いはずなのに、ものの見事に次々と建物が倒れていく。

 その衝撃にポカーンと立ち尽くしていると、

「そういうこと。君が思い描いていた理想の姿。もちろん他の力も使えるから、また試してみるいい。さて、私からは以上だがまだ質問はあるかい?」

 聞きたいことならたくさんあるが、今はやるべきことが分かった。

「いや、ない。ありがとな。」

「そうか、では私は帰るが、君とは近いうちにまた会いそうだな。ではまた会おう。」

 というと、オブジェクトが下の部分から消えていく。

「ああ、最後に言い忘れたけど、君のアバターネームは・・・・」

 オブジェクトは完全に消滅したが、声だけが響いていた。

「ブラック・パンテオン、意味は黒き英雄。」

 その声だけが響いていた。

「ブラック・パンテオン、黒き英雄・・・・」

 繰り返し唱えた後、

「黒き英雄か、なってやるぜ。このゲームの英雄に!」

 

 

 

 

      これは、一人の少年が英雄を目指す物語。

      今、ここに英雄が立ち上がる。

 

 

 

                           To be continued

 

                            

 

        

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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