俺の主人公   作:ランたまご

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ステージ!

「ユニットデビューですか。」

「はい。新田さん、アナスタシアさんの二人と本田さん、渋谷さん、島村さんの三人のユニットでCDデビューしてもらいます。」

「いい組み合わせですね。さすが武内さん。」

「そうですね、さすがです、プロデューサーさん。」

「そう言ってもらえると嬉しいです。」

「CINDERELLA PROJECTも本格始動といったところですね。」

「はい。今後もユニット、またはソロで次々デビューしてもらうつもりです。」

「プロデューサーさん、頑張ってください。」

「過労で倒れない程度にお願いしますね。」

「はい、気をつけます。では藤堂くん、デビューを伝えに行きましょうか。」

「了解です。ちひろさん、今全員いますか?」

「はい。皆部屋にいますよ。」

「調度良かったですね。」

 

ユニットデビューか、今までイベントの補佐とか先輩アイドルのバックダンサーとか目立たないことをしてたけど、これからは前撮ったPRPVみたいな俺ら素人が考えてたようなアイドル活動してくんだな。ライブとか。

まあ莉嘉ちゃんの姉、城ヶ崎美嘉さんのバックダンサーはめっちゃ楽しかったって本田ちゃんから聞いたけど。

 

本田ちゃんと渋谷さん、島村さんのユニットは確かに王道って感じなんだけど、新田さんとアーニャのユニットなんてよく思いつくなしかし。武内さんほんとすごい。

 

ところでリーナとユニット組むのは誰なんだろうな。本田ちゃんと合いそうだったけどこうなると予想がつかない。楽しみにしよう。

──────────────────────

「デビューにゃ!?」

「はい。新田さん、アナスタシアさんの二人と本田さん、渋谷さん、島村さんの三人にCDデビューしてもらいます。」

「ええっ!?私ですか?」

「やったねしまむー!」

「頑張ろうね、アーニャちゃん!」

「はい、ミナミ、よろしくお願いします。」

 

やっぱ喜んでるな。いやー、嬉しそうな女の子ってかわいいね!ってあれ?渋谷さんは?

 

「私たちから、でいいのかな?」

「なんで?」

「うわ!…なんだ、アンタか。ビックリさせないでよ。」

「渋谷さんの驚いた顔初めて見たかもしんない。珍しい。」

「趣味悪いね。」

「スイマセンね、で、なんでそう思うの?」

「私たちって補欠参加じゃん。始めからからいた人たちはよく思わないでしょ。最初に大っきなステージでたのも私たちだったし。」

「なるほど。」

 

一理あるな。

年齢とか先輩後輩はあんまり関係ない実力主義っぽい世界だけど、正直七割方素人の俺からしたらこのプロジェクトの子たちはあんまり実力差はない。

それなら先からいた人たちがデビューも先ってしたほうが納得いく。

 

「ふむ…」

「ここの人たちはそんなこと気にしないのかな」

「いや、それはないだろ。思って当然のことだな。」

「やっぱり良くないんじゃないかな。」

「んー、武内さんは次々デビューさせるって言ってたしそのこと言っとけば大丈夫だろ。」

「ああそうなんだ。よかった。」

「渋谷さんの笑った顔も珍しいな、これこそ眼福。」

「っ…!」

「え、ちょ?」

 

なんで突然去ってく。

いやそれより。

 

「武内さん。」

「はい?」

「全員早いうちにデビューさせる予定だって伝えられませんか?」

「え?」

「いや、守秘義務とかあるんなら無理だと思いますけど、俺に言えたぐらいだし大丈夫ですよね。そうしないと余計な軋轢生まれますよ。」

「え?」

 

「Pちゃん!みくもデビューしたいにゃ!」

「あ、莉嘉も!」

「みりあもー!」

 

「ほら。もしやっかみになったら厄介じゃないですか?」

「そうですね、スイマセン藤堂君。」

「いえいえ。それにしても武内さんでも気が回らないことなんてあるんですね。」

「…はい。私は、気が利かない人間ですから。」

 

「アレ、ほんの冗談なんですけど。」

 

そこまで真に迫って言ったつもりは無かったんだが。

 

その後武内さんは見事に説明をし、事なきを得た。

──────────────────────

その日の帰り道、偶々リーナと二人になった。

 

「CDデビューかー」

「羨ましい?」

「んー、正直微妙かな、みくたちが羨ましがるのもわかるけど、私はまだまだスキルを上げてからデビューしたいかな。」

「へえ、リーナ、変わったな。」

「そう?」

「うん。初めて会った頃のリーナなら自信満々でデビューしたい!デビューしたら即売れっ子になれる存在!とか思ってそう」

「あー、確かにそんな感じだったかも。今はできないことがたくさん見えてきたから、虚勢を張るのは我慢してるんだ。」

「虚勢か、また仰々しいな。」

「そうだね。なんでも簡単にできることがカッコイイって思ってたから無理してたんだと思う。そのニュアンスを出したくてさ。」

 

虚勢って言葉がほんとに正しいかどうかはわからないけど、リーナの言いたいことはわかった。

 

「そうだな、俺もそう思ったことがあるよ。若気の至りってやつかな。」

「まだまだお互い子供でしょ、ま、今はできないことが多いけど、これからどんどん出来るようになるよ、ギターも、歌も、ダンスもお芝居も。」

「なんだそれ。欲張りだな。」

「へへ、アイドル活動が好きになってるから。」

「そっか、よかったな。」

「うん。─また明日。」

「おう。」

──────────────────────

「本田ちゃんたちのデビューステージですか?」

「はい。この間城ヶ崎さんのステージに三人が出ましたよね。」

「はい。いい経験だったみたいですね。」

「それは間違いないんですが、もしかしたらあの規模が当然だと思ってしまってるかもしれません。」

「マジですか。いや、ホントですか。」

「本田さんの言葉を聞くと可能性は高いかと。」

 

いくらなんでもそれなりに売れっ子の城ヶ崎姉のライブと新人アイドルのデビューステージが同列に扱われることは無いと思うんだがな、とはいえ万全を期すことは当たり前か。

 

「俺それとなく聞いておきます。」

「お願いします、私もなるべく大きな会場を確保します。」

 

なんともいえない不安が少しずつ湧いてきた。




スイマセン、消えるつもりは無いんですが時間が思ったように取れなくて…
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