「えっと…藤堂さん?どういう立場なの?」
「バイト、基本何でもするよ。」
「ふむふむ、つまり未央ちゃんの手足となってくれる存在かな?」
「まあそんなとこだ。」
いまいち俺もよくわからない。これから武内さんとかちひろさんに聞いていくしかない。
しかしこの本田ちゃん、いいキャラしてる。多分クラスで中心的なタイプだ。
そしてたくさんの男子を勘違いさせてきた無意識悪魔系女の子。
「それよりシンデレラプロジェクトって13人でしたよね?一人足りないような。」
「杏ちゃんなら、ここにいるにぃ。」
「んー、きらり、やめろよー。私はいいよー。」
「武内さん、これが13人目ですか?」
「はい、双葉 杏さんです。」
「これ扱いとは失礼なやつだなあ。まあどうでもいいけど。」
「確かにその言い方は俺が悪かった、スマン杏ちゃん。」
「なんか年下に言うような感じだね。」
「だって結構年下だろ?」
「何年生?」
「高2。」
「タメだよ。杏、17歳だから。」
「はっ?」
「ってことでよろしくね。おやすみー。」
「武内さん…」
「正直、私も驚きました。」
武内さんでも驚くことあるんだな。
双葉杏か、グータラだし着てる服もものすごいセンスだけど何というかカリスマオーラがみえる。たぶん天才なんだろうな。
もしかしたらある意味反骨精神に溢れてる杏もロックなのかもしれない。
…リーナに精神侵されてきたな。
「ねえ、プロデューサー。」
「渋谷さん、どうしました?」
「あの人なんなの?ド素人とか言ってるし。」
「そうですね…魔法使い見習いの男の子ですよ。」
「なにそれ、意味わかんない。」
「私は馬車ですから。彼には期待してしまいます。」
「よくわかんないし、あんまり答えになってないけど…まあ、見た感じ悪い人じゃないのかな。職質もされないだろうし。」
「はい、とっても真っ直ぐないい子です。」
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「ねえねえ!遊お兄ちゃんって呼んでいい?」
そんなこんなで他のアイドルの子とコミュニケーションをとっていると元気な女の子がやって来た。
年下、だよな、うん。お兄ちゃんって言ってるし。
「お、おう。もちろん。」
「やったー!私、赤城みりあです!私はみりあって呼んで!」
「みりあか、よろしく。」
「うん!えへへ、莉嘉ちゃん!この人怖くないよ!」
「ホント?ワタシ、城ヶ崎莉嘉!ワタシもよろしく!」
「年少ふたりは元気いっぱいだな。…武内さん、犯罪には手を染めてませんよね?」
「…大丈夫、です。赤城さんは養成所の方で、城ヶ崎さんはお姉さんもアイドルですから。」
「心底よかったです。」
城ヶ崎か、聞いたことがあるような気もする。珍しい名字だし。
その次の子は…なんだこのオーラは。
「我が名は神崎蘭子。漆黒の堕天使、汝に問う。我と波長を合わせることは可能か?」
「ん?意思疎通?多分出来ると思うけど。」
「やった!…うむ、ならば我の言の葉を真に捉えられているか試練を課そう!」
「お、おう。」
「フフッ、問おう。堕天使とは!」
「神崎ちゃんの自称だよね。多分、元々神様に仕えてたけど愉しむために、そして自分の信念を貫くために闇堕ちしたんじゃないかな。」
「ふむ、そのような捉え方をするとはな。ハーハッハッハ!面白し!闇に飲まれよ!新たな目を持つものよ!」
去っていった…なんだったんだ…
三年くらい前の脳内俺を思い出す感じで若干ダメージが…
その後もアイドルの方々と交流してその日の対面は終わった。流石に皆明るくてかわいい人たちばっかりだった。
渋谷 凛って子だけは結構分厚目の壁が有ったけど…なんか野良猫みたい。
ちょっと秋山先輩に似てたな、髪型とか雰囲気とか。
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「いやー、遊君上手いね!」
「まあ楽器やってるしな、リズムゲーは割と得意だよ。」
「リーナもやるじゃん!」
「へへー、音楽に関しては自信あるよ!耳いいし音程取れるし!」
「ならもっと複雑な曲練習するか。」
「ちょっと勘弁してください…」
「そろそろ次のステップに進みたいんだが…」
「んー、」
「ん?本田ちゃんどうしたの?」
「いやー、遊君とリーナって前からの知り合い?」
「ああ、そうだよ。」
「やっぱりか!これは悪い子としちゃったね!私帰るね!」
「へっ?どうしたの急に」
「いいからいいから!リーナ、頑張って!」
「な、なにを!」
「わかってるくせにー。じゃあ、またね!」
「バイバイ。」
帰り道、本田ちゃんとリーナとゲーセンに寄ったんだがリーナと二人きりになった。
そういえばギターの練習も梓がいたりしたから二人きりってのは久しぶりかもしれない。
緊張というか心臓に負担がかかる。
地味にスカート短い、上も着崩してるから肌色が見える。
高校生男子とはいえ思考回路ひどいな俺。
「遊?どうしたの?」
「いや、何でも無い。」
「目を合わせていいなよ。」
「いやまあ。」
罪悪感と気恥ずかしさが最近増してきた気がする。なんでだろう。
そういえば…
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(やっぱりシンデレラプロジェクトの子のこと考えてたのかな…)
今日全員と初めて顔を合わせた人たち。
大人びた色気がある人や天真爛漫な可愛さをした子がいっぱいいた。
みんなとっても魅力的で、個性的で、アイドルに成りたそうで、…一人面倒くさいって言ってた子はいたけど。私みたいに不純、というか少しズレた目的でアイドル目指してる子はいないのかもしれない。
多分、遊も魅了されてたように思う。そう思うと少し嫌な気持ちになる。
アイドルに成りたいって夢を追いかけてる子がいた。
その子の笑顔は他人も幸せにする笑顔で、しかも色んなバリエーションがあって、一人の一つの感情表現なんてものじゃなかった。
プロデューサーさんも笑顔を強調する。
どうすればあんなにいい顔が出来るのだろうか。
「リーナ、」
「ん?」
「プロデューサーって、さん付け?」
「プロデューサーさんって読んでるけど、あとは武内プロデューサーとか。」
「プロデューサーって呼び捨ての子もいたよな。」
「うん。」
「どうなんだ?敬意を表してさん付けするべきか、プロデューサーっていう名詞をを『先生』のような感じで使うんなら逆にさん付けは変だけど…」
「そんなこと考えてたの?」
「うん。だって気にならない?ちひろさんはさん付けだし。」
「ハハッ、やっぱ遊は面白いね。」
「人が真面目に考えてるのに…、リーナ、いい笑顔してるじゃん。」
「えっそう?」
「武内さん風に言うとな。」
「そっか、お世辞でも嬉しいから受け取っとくね。」
「おう。さ、帰ろうぜ。送ってく。」
「ありがと。」
遊に笑いかけるような笑顔がいいのかもしれない、そんなことを思った。
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リーナといる時歯の浮くようなセリフが次々出てくるのはなんでだろう。癖か?
やっぱ二人っきりは緊張するからキツい。
そんなことを思いながら帰路についた。
熊本弁、作者のセンスの限界しか感じない。
遊が通訳できる事で少し武内Pは楽になります。後々どうなるかはともかく。
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