閻魔様の前ではその必要があったために身体があったけど死んだら普通魂だけの存在だ。
長ーい蛇の道をひたすら進むキャロの頭に乗りながら緑のじっちゃんもとい神様のお説教を夢うつつの中聞いている。
「……これをどう思うか?」
ふあぁ、えっと、なんか泥棒さんが怪我した鳥を助けて巣に戻す話だったっけ。
「ええっと、大きくしてから食べるんだろうなって、思う……ます」
がっくりと頭を垂れる神様。
だってさ、鳥と言ったら唐揚げか油煮でしょ。雛で食べるより大きくしてからの方がたくさん食べられるし、は!そうか、そういうことだったのか!!
神様が言わんとするところを理解してボクは答えた。
「巣に親鳥が戻ってきたらそこを捕まえて食べる!」
「お前は鬼か!?」
違ったらしい。
数日後にはこんな事を聞かれた。
「例えば、そうだな。お前の兄が何者かに襲われたらどうする?」
「逃げるよ」
「……薄情な奴だな」
呆れたように呟かれたからむっとして言い返す。
「だってさ、ボクがいた方が邪魔になるでしょ?ラディ兄ちゃんはすっごい強いからね」
そしたらずっと走り続けていたから休憩中のキャロが話に混じってきた。
「へぇ、大っきい兄ちゃんはそんなに強えのか?」
「そうだよ、ボクなんか全然敵わないからね。そうだな、兄ちゃんに勝てるのなんてベジータ様かフリーザ様くらいじゃ無いかな?」
「はぁー、宇宙は広えな、まだまだ強え奴がいっぱいいるのかー」
「こほん」
神様が咳払いをしてこちらの気を引いた。
「ではそのフリーザとやらが襲ってきたとする……」
「え、早すぎるよ!フリーザ様とやりあうなんてまだ準備がっ!!」
言ってしまってからハッとして耳元に手を当て……ようとして魂の状態だって事を思い出した。ふぅ、一安心。
そういえばボク死んでたんだった。だからスカウターで聞かれる心配は全く無いわけで、そう思うとなんだか嬉しくなってきた。
「そのフリーザとは何者だ?」
「えー、ボク達の上司ですっごく偉くて強い人」
そんな感じで蛇の道を進み続けたボク達は、ついに尻尾に辿りついたのだった。
「あり、道が終わっちまったぞ?」
「上を見上げてみろ、あの星が界王様の住んでおられる界王星だ」
神様に言われて上を見上げたキャロの頭から落ちそうになったボクはしょうがなしに自力で浮くことにした。そして視線をあげると神様の言う通り、小さな緑の星が上空にぽつりと浮かんでいた。
へぇ、こんな小さな星初めて見た。別荘がわりに欲しがる