ラディ兄ちゃんにくっついて(物理)この星に来て四日が経った。ベジータ様は恐い。鍛えてやるって言ってすぐにボクを放り投げる。
とばされてるときに聞こえたんだ、『今日は今までで一番良くとんだぞ』って。あれは絶対ボクをボールか何かだと思ってる!!
今も投げられてラディ兄ちゃんのとこに戻る途中だ。
「今日こそキャロが産まれるかもしれないのに、まったくベジータ様ときたら……つよくてかっこよくてすてきなおうじさまだとおもいますだから投げなうわあぁぁん!!」
なぜかボクの所に飛んで来ていたベジータ様は、何も言わずにボクの襟首をつかみ上げて力強く空に解き放った。
身体が無秩序に回転するのを手足で風を受けることで制御し、地面が見れるように体勢を整える。
足を進行方向に向けて、膝を緩く曲げた状態で地上を踏みしめて衝撃を吸収、後の痛みに身構える。
「うゆぅ、足首と膝が痛いよう」
来るとわかっていても、何度も投げられるうちに少しはマシになっていても痛いものは痛いんだ!!だから、泣いててもボクは弱虫じゃ無いもん!
「っく、ひっく!ズビ」
鼻水をすすり上げて足元に落ちている拳大の石を拾いあげた。脱いだ上着で作った袋の中にごとりと入れる。
これはラディ兄ちゃん達の暇つぶし、石当てごっこ用の石だ。近場の石は全部砕いてしまったので飛ばされた時に拾って戻るようにベジータ様に言われている。
「遠いよう……」
戻る途中で投げられたからいつもより距離があって見覚えの無い風景。少し不安に思いながらもボクは歩き続けた。
その日の夜、母さんからの通信にボクは耳を押さえていた。
聞こえるのは大きな泣き声、少しして泣き声は遠ざかっていった。病院の人が
『カカロットの声聞こえた?元気だったでしょ?』
「声じゃなくて泣き声だろ、いや、一応声か?元気すぎてびっくりしたよ、王子にも睨まれるし」
『あはは、ごめんね』
「お母さん、キャロ、ボクに似てる?」
ラディ兄ちゃんの横から話しかける。
『ん?ふふ、それは帰ってきてからのお楽しみね。まだ戦闘力は計ってないけど、あなた達の弟だもん、きっと星流しにはされないでしょ』
星流しって何だろう?流れ星とはちがうのかな。後でラディ兄ちゃんに教えてもらおう。
『お父さん明日帰ってくる予定だって。ラディとレイは明後日でしょ?家族揃ったらお祝いしようね』
「お母さん、お母さん、ボクね、お肉食べたい!」
『……まあ、レイはお肉だったら何でもいいものね。ラディは?何か食べたいものある?』
「うーん、あれかな?鳥の油で煮たやつ」
『わかった、じゃあ二人とも、無事に帰ってくるのよ?』
「うん!」
「はい」