それは、ただの偶然だった。
偶然その星と元惑星ベジータの間を通り、向こうからの通信が偶然その時に合うよう放たれており、偶然ベジータ様に訓練と称してタコ殴りにされた腹いせにベジータ様のポットだけ受信する波の範囲を最大にまで広げるといういたずらを仕掛けてあり、それを直そうと悪戦苦闘するベジータ様が偶然通信を耳にしたのだ。
『二十八年前の星流し!?』
「流れ星?」
寝ていたところを怒鳴り起こされて、ラディ兄ちゃんの言葉に聞き返す。ポット間の短距離通信だから声は明瞭だ。
『ああ、三日前の発信だ。ここから東に、今のポットなら半年の距離だな』
半年離れたところの流れ星、もう燃え尽きてそう。
「ねえねえ、流れ星って……」
『はいはい、いい子だからレイはもうちょっと寝てな。半年か、燃料が足りませんね。今度戻ったらそっち方面の仕事先探しますか?』
『そうだな、二十八年もかけてるようではろくなやつではないだろうがな』
なんか兄ちゃん達話してるけど寝ててもいいって言ったし、眠いし、お休み〜。そしてボクは
体感的には翌日だけど、実際には一月後。到着したのはMg-36有人惑星、少なくともボク達にはそう呼ばれている星へと到着した。
欲しいのはこの星だけで、労働力としての原住民も必要ないとの事から、なるべく環境を残しての殲滅作戦開始!
ベジータ様とラディ兄ちゃんはいつも通りにスカウターで大きな戦闘力のやつを狩りに行ったから、ボクは近場にある集落を潰す事にした。
草で覆われた壁の中にこれまた草で作られた家が五つ、村とも呼べない小さな集落では二本足で歩く牛がもーもー言いながら草を干していた。
空から降りてきたボクを見て驚いている三匹の牛。それぞれ戦闘力32、25、58。うん、問題ないな。
「まずは三匹っと!」
食べる場所の少なく、なおかつ血抜きのしやすさを考えて頭を吹き飛ばす。
倒れたお肉×3をどうしようかと考えて、草をしばるのに使っていた縄で集落の真ん中にある大きな木にぶら下げる事にした。
それを見て棒を振り上げ走ってくる牛さんも全てたどり着く前に仕留めてこれで十匹。
隠れている子牛達はスカウターで探し、お昼前には完了。
家を燃やして焼き上がった牛さんを味見してるとでっかい亀をぶら下げたラディ兄ちゃんのお帰りだ。
「レイ、これも一緒に焼いておいてくれ。あと二匹いるから持ってくる」
「はーい」
亀をもう一軒の家に放り込んで火を点けた。甲羅と硬い鱗があるからこれで蒸し焼きにしてやろっと。
その後、この星を食べ終わる……おっと、殲滅が完了するまで三日間、予定の半分で仕事を終わらせたボク達は戻った時に偶然居合わせたフリーザ様にほめられのだった。