幻想殺しと電脳少女の幻想郷生活   作:軍曹(K-6)

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ふぅ・・・・・・。


Stage3 紅色の境~Scarlet Land

館の前に到着した上条は、湖に架かる石橋に飛び乗った。そこから、少し遠くに門が見える。特に心構えもせず、上条はその門に手を触れる。

すると、横から拳がとんできた。

 

「痛いなー。何すんだよ」

 

何事もないように言う上条だったが、その側頭部には拳が当たっていた。

 

「すみませんが、勝手に人を通す訳にはいかないので。お引き取り願います」

 

上条はその女性をよく見てみる。上条より少し年上、大学生ぐらいだろうか。中国の映画などで見るカンフーの道着のような服装で、上条はとりあえず相手の事を知らないな、と思い。

 

「そりゃ悪かったな。あんたは?」

「紅美鈴です。あなたは、何者ですか」

「俺か? 俺は趣味で博麗の巫女の代理をしている者だ」

「趣味で・・・・・・博麗の巫女の?」

「まぁ、つまるところこの赤い霧を止めに来たってところだな。実際人里では依頼が出ているらしいし」

「そう、ですか。なおさらこの紅魔館の門を通す訳にはいきません」

「いいぜ。弾幕勝負に飽きてたんだ。いっちょやろうか!」

 

二人は橋の上で離れて向かい合う。

 

「単純な肉体勝負でいいか?」

「そちらの方が気楽そうですね」

 

ドン!! と、爆弾が爆発したような、腹の底にズシンと響くような音がそこら一帯に響く。

 

「やるねェ」

「そちらこそ」

 

美鈴が繰り出す拳や蹴りを、上条は自らの体を使っていなしていく。時折突き出す拳も美鈴は避けてしまう。

 

「ほんと、ここまで強いのは久しぶりだ」

「それは良かったですっ!!」

 

重たい一撃が、上条の体を襲う。そのまま浮いた上条は後方遠くまで吹き飛ばされた。

 

「・・・・・・?」

「やるなぁ! オマエ。おもしれーよ」

 

遠くから叫ぶ上条だが、声よりも早く戻ってきた。そして放たれた拳。避けたのは間違いだったと美鈴は思った。上条は避けた美鈴の顔があった手(・)前(・)の空気を叩(・)き(・)潰(・)し(・)て(・)い(・)た(・)。その衝撃波が、自らが守るべき門を破壊してしまっていた。

 

「へぇ、今のを避けるのか・・・・・・」

「どうやら手を抜く必要はなさそうですね」

「そっちの方がありがたいね」

 

ズドドドドドドド。とマシンガンのような美鈴のラッシュの音が響く。が、上条はそれなりに受けたり、避けたりしていた。

 

「どうやら、スペルカードを使わなくても良さそうですね」

「いちいち宣言するのが面倒くさいだろ」

 

さらに二人が激突し、石橋に亀裂が入る。だが二人は気にせずにそのまま続けた。

美鈴の蹴りが上条のクロスした両手に直撃した時、上条の足元から橋に亀裂が入り、崩れていく。

 

「おわっ!」

「わっ!」

 

崩れた橋のがれきに乗った上条はそのまま美鈴に向けて飛ぶ。

 

「なっ」

「悪いがこれで仕舞いにしようぜ。いたって普通のパンチ」

 

ズドォッ! と上条の拳が美鈴の胸の中心に直撃する。そしてそのまま館の門内へと、吹き飛んで気絶した。乱暴だが、彼なりの優しさなのかもしれない。

 

「わ、わ、わ」

 

慌ててバランスを取りながら崩れた橋を何とか渡りきる上条。紅魔館の門をくぐると、そこは綺麗な庭だった。

 

「へぇ~意外と手入れされてるんだな」

 

大広間への玄関入り口を開けた上条は、迷宮へと足を踏み入れたようなものだった。




サボらないメーリン!
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