幻想殺しと電脳少女の幻想郷生活   作:軍曹(K-6)

25 / 71
誰かヌケボー教えてくれませんか?

マジでポセイドンがやりたい。


Stage5 白玉楼階段の幻闘

「いよいよやってきました冥界!」

「お、ぉお化けでも、幽霊でも何でも来てみなさいっ!」

「貴音、腰が引けてるんだぜ」

「・・・(私もああした方が良いのかしら)」

「変な方向に頑張ろうとすんな」

「あ、うん。分かったわ」

「それに・・・こういう時はこうしてやればいい」

「「?」」

「怖くなんてありませんよ。ええ、そりゃそうです。なんてったって私は―――」

「ミラバケッソ!」

「わひゃぁっっほ?!」

「「!?」」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・・・・」

「落ち着け貴音。俺だ」

「ごめんなさいごめんなさ・・・ご主人?」

 

呪詛のように早口で謝っていた貴音だったが、上条だと気づくとその表情は怒りと喜びが混じった顔になった。

 

「んもう悪戯が過ぎるんですよご主人! で、でもご主人で本当に良かったです・・・。あ、でも今ご主人がした事は話が別ですからね」

「おうおう分かった。さて、貴音が元に戻ったところで再確認しよう。お前は何だ」

「榎本貴音ですっ」

「大丈夫そうだな。よし、じゃあ行こう」

「行きましょう!」

 

上条達はそう言うと一気に伸びる階段を飛び越えて行った。

 

「相っ変わらず」

「人の事置いていくんだぜ。あいつらは」

 

上条達に霊夢が追いついた時には戦闘は始まっていた。

 

「先に行け霊夢。俺は貴音の戦いを見守らなくちゃいけないから」

「わかったわ」

「じゃあ、私も行くぜ」

「・・・さて、始めましょうか?」

「良いでしょう」

 

貴音は霊夢たちが先に進んだのを見て、ジャージの襟から手を入れ、一本の鈍器を取り出した。

持ち手が黒く、先端が直角に曲がっていて、なおかつ先端が赤く染められたそれは、

 

「私の宇宙幻想CQC! 『名状しがたいバールのようなもの』!!」

「・・・おい、エネ」

「大丈夫です安心してください! 私に不可能はありませんので!」

「やめろ! 持ってるブツと声で邪神にしか見えねぇ!」

「何を言ってるんですか! どこからどう見てもエネちゃんじゃないですか」

「・・・・・・悪い。ちょっと目ェ潰してくる」

「そこまで思いつめなくても」

 

上条は何を思ったか一度本当に眼を潰す。グチュリ、となかなかえぐい音がした後、血の涙を流す上条の両眼には、神々の義眼が填まっていた。

 

「あ、開眼ですか」

「ちょっと、な。別に眼を潰す必要もなかったんだが」

「・・・彼女、引いてますよ」

「・・・いえ、失礼しました。幽霊などは見飽きるほど目にしているんですが・・・」

「血は見た事無かったと」

「仕切り直しで行きましょう!」

「「決闘開始!!」」

 

そのかけ声と共に貴音は飛び出す。その工具にしか見えない『バールのようなもの』を持って。

 

「おんどりゃぁ!! せりゃぁ!! よいしょぉ!!」

 

振り回される『バールのようなもの』は空間を切り裂いていく。

 

「まるでスキマ妖怪(ゆかりん)のチカラだな」

「えぇい。コンチクショウ! 中の人繋がりというのは意外に強いってコトを教えて上げます!!」

 

『換装!』と叫んだ貴音の姿が変わった。小柄な体格をした銀髪の美少女。それはこう呼ぶべきだろう。

 

「Nyarlathotep!!」

「いつもニコニコご主人の隣に、這い寄る混沌。ニャルラトホテプ、です!」

 

無貌の神と呼ばれる存在。小説の主人公の容姿でありながら、クトゥルフ神話の邪神のチカラを行使するある意味恐ろしい存在が現われた。

 

「さあ、やりますよ!」

「・・・・・・」(もう、放っておこう)

 

金属同士がぶつかる甲高い音がその場に響く。妖夢の持つ楼観剣を貴音の持つバールのようなものが受け止め、弾く。

 

(相変わらず無茶苦茶な武器だな。あれ・・・・・・)

「これでも喰らえ!」

 

貴音はスカートの中から何かを数個落とし、上条の方へバックステップで帰ってきた。

でこぼこした表面にピンクのリボンが結ばれたそれらは、

 

「?」

「あ」

「宇宙幻想CQC!『冒涜的な手榴弾』!!」

「もはや近接格闘術(クロース・クォーターズ・コンバット)ですらないという」

 

爆風が晴れた先には、所々に焦げ跡がついた妖夢が立っていた。

 

「ほう・・・。今のを受けて立っていますか」

「ケホッ。何やら良く分かりませんが、広範囲に破壊の波を広げる武器のようですね」

「武器? ノンノン『冒涜的な手榴弾』です」

「・・・こだわりがあるんだな。その名前に・・・・・・」

 

上条は呆れたようにそう言う。が、貴音は全く気にせずにバールのようなものを構え直す。

 

「さぁ! やりましょう! この私のバールのようなものに、叩き潰せぬものなどあんまり無い!」

「いいでしょう。妖怪が鍛えたこの楼観剣に、斬れぬものなど、あんまり無い!」

「何だろう。とても平和な気がする」

 

上条の気持ちをよそに、二人の少女の武器が甲高い音を立ててぶつかり合った。

 

「なん・・・何ですかっ! あなたのその武器は!」

「そっちの剣こそどうなってんですか!」

「「斬れ(潰せ)ないとはどういう事ですか!!」」

「あんまり無いとか言っておきながら・・・」

 

上条は呆れてしまったのか、そう呟いた。

 




中の人ネタは一度やってみたかった。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。