幻想殺しと電脳少女の幻想郷生活   作:軍曹(K-6)

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Stage5 穢き世の美しき檻

「エンシェントデューパー」

 

そう言う名前の弾幕を放ってきたウサギ少女を捨て、上条は迷いの竹林に建つお屋敷の中へと進んでいく。

 

「遅かったわね。全ての扉は封印したわ。もう、姫は連れ出せないでしょう?」

「姫ェ? あのさ、俺は欠けたる月を元に戻してもらいに来たんだけど」

「・・・人間? 迷ったの? 今こっちは取り込んでるの。・・・いや、どうやら地上の術に気がついたようね」

「・・・俺じゃないけどな。趣味で博麗の巫女の代理をしている上条当麻、お前は?」

「鈴仙・優曇華院・イナバ」

「そうか」

 

上条は握り拳を握る。と、ウサギ耳の少女の後ろからもう一人女性が出てきた。

 

「あら、お迎えかと思ったら、ただの迷い人? まぁ、お迎えが来れる筈が無いけど」

「・・・なぁ、お前等だろ? こんな事してんの。いいから解けよ。面倒臭い」

「まぁ取り敢えず、ウドンゲ、ここはお前に任せたわ。間違っても姫を連れ出されないようにね」

「お任せください。閉ざされた扉は一つも開かせません」

「だー面倒だ! 全員まとめてそのふざけた幻想をぶち殺す!!」

 

上条はそう言うと、前に向かって駆け出した。

はずだった。

ズルッ。と異形に上条の視界が歪む。思わず上条はその場に膝をついた。

 

「これ・・・は・・・・・・」

「この廊下は私の罠の一つ。お前は私の力で跡形もなく消えるのよ」

 

平行感覚が狂ったか、視界を狂わされたか。そう思った上条は神々の義眼を開いてみるが、視界は一向に回復する様子を見せない。その上、上条の感情の中に“狂い”が生まれていた。

その状態でも上条は冷静に、その狂気に飲まれないように考える。

 

(感情の波長を狂わされている。強制的に恐怖するように仕向けられてる・・・。何に? 月にだろうな。目の前にいるのは月のウサギ。ここは竹林だ。という事は、ラスボスは姫様・・・)

 

上条は何とか無事な思考回路をフル回転させて解を導いていく。

 

(俺が・・・月に恐怖する? いや、この場合は夜か? 夜が怖い? 誰が? 俺が? この俺が?)

 

上条は事実が分かると全身に幻想紋を浮かび上がらせる。

 

「・・・どうやら、お前の能力は『何かしらの“波長”』を操ることが出来るみたいだな。そのせいで俺は感情の波長が狂わされた。だが、全身に幻想喰いがあれば無問題だ」

「え・・・・・・。なんで?!」

「答えはCMのあとで!!」

 

上条はそう言うと、原始的な暴力を鈴仙に振るう。

 

「・・・流石に、男女平等炸裂パンチはマズいか・・・? いや、狂気のせいにしよう。うん、そうしよう」

 

上条は自分の中で納得のいく答えを出すと、肩を持って腕をぐるぐると回す。

 

「さて、さっきの奴はこの先にいるのかな?」

「・・・・・・師匠は私なんか比べ物にならない程強いのよ。私に勝ったからって、師匠に敵うと思ってるの?」

「さあね」

 

上条は自分の両手を開いたり閉じたりを繰り返す。

 

「・・・どうやら狂気はなくなったみたいだな。・・・と、この屋敷にはトイレはないのかな?」

 

何も考えてない上条はとりあえず手近にあった部屋の扉に触れる。

鈴仙が言っていたように、この屋敷のドア全てに封印のようなものが施されていたようだが、上条の右手はそれらを問答無用で無効化するように出来ている。

甲高い破壊音と同時、上条は首を傾げながらも。その扉の中へ入っていった。

 




・・・そう言えば上条さん不幸だと言ってない気がする。

大丈夫かなぁ。キャラとして大丈夫かなぁ。
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