伊勢さんとケッコンカッコカリしたいそれだけの小説。

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 ケッコンカッコカリ記念に書いてみた。こんなの伊勢さんじゃねぇ!俺が知ってる伊勢さんは……もっとこう……瑞雲なんだ!という感じの人はブラウザバック推奨。
 ギャグ無しの甘々告白だけですので……ね?
 ケッコンカッコカリボイスは入れてません。


艦これ 伊勢さんとケッコンカッコカリしたかっただけ

 某鎮守府の提督執務室で1人の提督がそわそわと落ち着かない様子で机に座っていた。

 

 

「ああ……決心したとは言え……どうしよう……どう切り出せばいいのか」

 

 

 机の引き出し中にあるモノを開いては眺めそして閉じる。そんな事をしながら呼び出した艦娘を待つ。時間は既に遅い時間であり哨戒に出ている艦娘と1人を除けば寝静まっている状態である。

 先程から騒いでいた声が静まり数分経った後、待ちわびていた艦娘がやって来た。

 

 

「お待たせ提督。川内に注意をしてたら遅くなっちゃった」

 

「いや構わないよ、それよりすまないなこんな夜に」

 

「話があるって言ってたけどなんなのさ?長くなるならお茶でも淹れるよ?」

 

「ああ頼むよ」

 

 

 慣れた手つきでお茶を淹れるのは伊勢型航空戦艦一番艦『伊勢』。赤色のリボンで纏めた短い茶髪のポニーテールと黒色のタートルネック、その上から着ている赤で縁取りされたらくだ色の服が特徴的な艦娘である。今は鎮守府内であるため戦闘時に付けている重たい艤装と刀は外している状態だが。

 

 

「はい提督」

 

「ありがとう」

 

 

 ズズズと差し出されたお茶を飲みながら乾いていた唇と喉を潤す。その様子を眺めながらそれで?と伊勢が尋ねる。

 

 

「ああ……伊勢。今日も出撃お疲れさま。相変わらずの活躍だった様だね」

 

「どういたしまして。MVPでは無かったんだけどね」

 

「それでもだよ。皆を庇いながらも無傷の帰還……本当に助かってるよ」

 

「あはは、それだけが取り柄だからね」

 

「それだけなんて言わないでくれ!……っとすまない」

 

「どうしたのさ提督?何か緊張した様子だけど」

 

「うっ……気にしないでくれ。それよりもだ」

 

「何々?悩みならこの伊勢さんにどーんと任せなさいな!」

 

 

 朗らかに笑いながら冗談っぽく言う伊勢。その姿を笑顔を仕草を見ながらさらに緊張しる提督は言葉を絞り出す。

 

 

 

「今回の出撃で君の練度が最大まで達したって聞いた」

 

「あ、その事ね。金剛達より遅れたけど今日確かに達したよ」

 

「未熟だった我が艦隊の初めての戦艦として良く頑張ってくれた」

 

「初めて会った時、戦艦だ!って密かに喜んでたもんね。懐かしいなぁ」

 

「知られていたか……あの時は本当に嬉しかったからな」

 

「それから比叡が来て長門が来て日向も来て……規模も大きくなっていったもんね」

 

「その分苦労も多くなったがな」

 

「でも賑やかになっていくのを見るのは楽しいよ」

 

「賑やかになっていく度に伊勢には手を焼かせるがな」

 

 

 伊勢の明るい性格と航空戦艦という立場を利用して空母と戦艦間の連絡、哨戒がてら駆逐艦や軽巡艦の様子を見ていたり、拾ってきた潜水艦の一時的な世話など様々な役割を与えられている。鳳翔や間宮とは違う艦隊のお姉さんと言うのがこの鎮守府内での評価である。

 

 

「練度で思い出したけど提督」

 

「なんだ?」

 

「その机に入っている指輪……誰に渡すか決めた?」

 

「うぐっ!いつから気付いていた?」

 

「金剛が最大に達した時だね。伊達に秘書艦やってないよ」

 

「金剛達は知っているのか?」

 

「どうだろうね薄々は察してると思うよ。最近練度が高い子達からのアタックが多いだろう?」

 

「ああ中破状態で部屋に突撃してきたりが多かったのはそれか。正直心臓に悪い」

 

「止めてるんだけどね」

 

「その点、伊勢は安心出来るよ。露出が少ないからな」

 

「目のやり場に困ったら私を見てるもんね。でも男性としては眼福だろう?」

 

「時と場合を考えてくれればな」

 

「あはは贅沢者め」

 

 

 茶化しながらも提督の緊張をほぐそうとする伊勢の心遣いに感謝しながらも咳払いの後本題に入る。

 

 

「その……実はな渡す相手は既に決めてあるんだ」

 

「お?誰々?話してみなさいな。やっぱり金剛?それとも榛名?最近アタックの多い大和?」

 

「……だよ」

 

「あー空母達もあり得るかな」

 

「……みだよ」

 

「川内や摩耶もかな?」

 

「君だよ。伊勢……君に渡したい」

 

「……え?」

 

 

 呆けた声を上げながら固まる伊勢であるが、お構いなく机から箱を取り出して伊勢に向けて指輪を見える様に開く。提督は顔を真っ赤にしながらも声を大きくして告げる。

 

 

「伊勢……君が好きだ。君とずっと一緒に居たい」

 

「……本気?」

 

「今更冗談でこんな事言える訳ないだろう」

 

「なんで……私?他に魅力的な子たちは居るでしょ?」

 

 

 明るい性格の金剛や川内や龍驤、お淑やかな榛名や大和や翔鶴、格好良い長門や武蔵や摩耶、人懐っこい夕立や伊58や雪風。初期艦の叢雲等多種多様な艦娘がいる、その中で自分が選ばれた理由を聞く。提督はすぐに口を開く。

 

 

「初めは一目惚れだった。それで一緒に過ごしている内に君の明るさ、笑顔、気遣い……徐々に君の存在が大きくなっていったんだ。そして大本営からこの指輪を渡されてね、その時初めに浮かんだのは君の顔だったよ」

 

「そっか……一目惚れか」

 

 

 頷くのを見ながら提督の言葉を噛みしめる。いつも女性ばかりに囲まれる提督に少しでもストレスを与えない様にツンケンする訳でも無く、押せ押せでも無く、強い物言いでも無く、甘える訳でもない「冗談を言い合える友人」そんな立場だと伊勢は思っていた。

 

 

 

「提督は……本当に私なんかで良いの?」

 

 

 それ故に戸惑う。別の女性がアタックを仕掛けている中でまさか自身が本命だとは思っていないのだ。だから尋ねる……他の女性ではなくていいのかと。

 

 

「ああ、迷いは無いよ。君が……伊勢が良いんだ」

 

「……そっか」

 

「それで……受け取ってくれるかい」

 

 

 少し躊躇いを見せる。困った笑顔の裏に映るのは金剛や日向の顔である。伊勢自身も提督に好意はあるが、他を優先して来たからこその躊躇い。ふと提督の手を見ると震えていた、さらに顔を見ると不安でいっぱいと言った顔である。ああ、提督……貴方にその顔は似合わないよと嘆息して伊勢は自身の左手を差し出し告げる。

 

 

「喜んで」

 

 

 ごめんね皆と内心呟きながらも、今はこの幸福を受け入れようとはにかむ。その返事と笑顔で提督は「ああ……!ああ!」と今までで一番の笑顔で伊勢の手を取る。左手同士の手の平を重ねて右手で指輪を持ち付けようとするが緊張のためか上手く嵌められない。それを見て伊勢は空いた右手で提督の手をそっと包む。

 

 

「大丈夫……私はどこにも行かないからさ」

 

 

 声を聞き提督は手の震えを止めてしっかりと左手の薬指に指輪をつける。しっかりつけたのを確認した後提督が手を離して伊勢は自身の手をじっと見る。ふふっと声を漏らす。

 

 

「これからもよろしくね提督」

 

 

 両手を胸の前に持って来て照れ気味にそう告げる伊勢がそこに居た。




 後悔も反省もしていない。ただただ伊勢さんを可愛く書きたいだけでした。初めはR18タグつけて初夜まで行こうかなーと思いましたけど止めました!

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