神世紀300年―――
レオ・バーテックスとの戦いを終え、再び日常を取り戻した讃州中学勇者部。
部員は3年生の犬吠埼風。2年生の結城友奈、東郷美森、三好夏凜。1年生の犬吠埼樹。
そして2年生の乃木園子が加わり、部員は6名。
季節は秋。そろそろ次期勇者部の部長を決めなければならない時期。
候補者多数により、犬吠埼風は麻雀による新部長の決定を提案する。
そして、数合わせのため麻雀をまったく知らない犬吠埼樹もそれに参加することに。
姉である風のわかりやすい指導(5分)により麻雀のルールを把握した樹は、徐々にその才能を開花。友奈、夏凜、そして強敵・東郷らを出し抜き、オーラスまでトップを維持していたものの、友奈の逆転劇により敗れる。新部長は結城友奈となった。
樹の麻雀を見ていた乃木園子。
樹の才能と将来性をおそれた園子は、顧問の権利とチュンカード5000円(西暦の貨幣価値で5万円以上)を賭けたサシ勝負を樹に挑む。
最初2人の実力は五分五分に見えたが、やはり実力は経験豊富な園子の方が上…樹はハコ割れ寸前にまで追いつめられる。しかし、そこで乃木若葉が登場し、状況は一変する。
若葉から今園子に起きている状況を知った樹たちは、悪戦苦闘しながらも園子に勝利。
樹は顧問の権利とチュンカードを獲得し、園子も理性を取り戻すことに成功した。
一息ついたのもつかの間、樹はさらに勝負の続行…倍プッシュを要求する。
若葉の懇願により勝負の続行は行われなかったが、時間と園子の体調を顧みない樹の行動に怒りを覚えた若葉は、麻雀による樹への復讐を誓う…
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キャラクター紹介
「勝負の後は骨も残さない…!」
1、犬吠埼樹
勇者部員兼顧問。麻雀を覚えたての中学一年生。
新部長決定戦で早々に麻雀の才能を開花させた。
才気・精神力・運量といったすべての面で常軌を逸しており、若葉からは『悪魔』と称される。
あらゆる流れを読む力と心の痛みを判る力があり、それらを自身の戦術に取り入れている。基本的に独善的で断定的であり、誰もが思いつかないような闘牌を行う。どん底を乗り越えたあとには必ず鬼手を引いてくる、カンドラ・裏ドラがよく重なるなど、ここぞというときの勝負強さも持ち合わせている。
口調が安定しないが、それは散華により長期間声を出していなかったためである。
先輩・三好夏凜に好意を寄せる一面が見られるが…?
好物はうどん、焼肉、果物類。
「アタシが、なんとかしなくちゃ!」
2、犬吠埼風
女子力の高い勇者部元部長。樹に麻雀を教えた。(5分)
周囲の状況認識に優れる。そのため、振り込む可能性は登場人物の中で最も低い。
牌効率も意識しており、手の高い安いに関係なくテンパイ速度は比較的早い。ただし、やや慎重になりすぎる一面もあり、強気に出られないことが多い。それは本人も自覚している。
妹・樹を家族として大切に思っており、勇者部活動と麻雀を通して樹の成長を見られることに喜びを感じている。しかし、その顔には少しの哀愁が感じられる。
好物はうどん、天ぷら。
「だって2人は、勇者だから」
3、結城友奈
勇者部部長。意外と毒舌。
麻雀の腕前は良くも悪くも普通。どんなに手牌が悪くてもなるべく諦めないため、振り込み率は登場人物の中でトップ。しかし、降りないゆえにあがる回数も多い。どんなに不利な状況でも決して諦めず、あらゆる可能性を模索する。それが功を奏し、希に奇跡的な逆転劇を起こす。麻雀そのものを誰よりも楽しんでいる様子。
生まれつき自分以外の人が傷付くことや辛い思いをすることを嫌い、一時期それが彼女の麻雀にも影響していた。しかし、ある時期を境にそれは吹っ切れ、純粋に麻雀を楽しめるようになった。
最も敬愛されているのか、樹からはニックネームではなく『友奈さん』と呼ばれている。
好物はうどん、東郷のぼた餅。
「つゆはさっぱりストレート」
4、東郷美森
勇者部副部長。解説が得意。
デジタル思考の持ち主で、ツモと鳴きを駆使しより早く、より高い手牌を構築する。これは東郷自身の性格と確率論によるもので、勝ち筋は安定している。しかし、それと同時に流れを意識する傾向も見られ、本人のテンションが高まるとそれがより顕著に出る。
樹に対しては勇者部活動をはじめ、歌や麻雀の実力に関しても一目置いている。初めての可愛い後輩だから、という理由もあるだろう。そのため、樹の発言や行動に有無は言わせずよく反応する。また、樹の話し方の変化にいち早く気付いた人物。
スマホゲーム『幽鬼ユーナは融資屋である』(通称『ゆユゆ』)の廃課金者。
好物はうどん、和菓子類。
「くっ…なんてことや…」
5、三好夏凜
勇者部部員。夢に見るほど時代劇が好きで、ときどき話し方がおかしくなる。
あがらなければ勝てないという思考の持ち主で、攻めの麻雀を展開する。しかし、常に猪突猛進な麻雀をするわけではなく、リーチのみや役牌のみ…といったあがりはしない。多くの場合、彼女の手牌には複数の役かドラが絡む。彼女のまっすぐな性格からか、染め手のホンイツ、チンイツをよく狙う。降りるときは鬼のように降りる。
最初は心の中で樹を格下扱いしていたが、樹の闘牌を見て徐々にその才能を認め始めるようになる。樹によく煽られているが、それは好きの裏返しであることに彼女は気付いていない。
好物はうどん、にぼし。
「同人誌…だよ~」
6、乃木園子
勇者部部員。実は大金持ち。
麻雀の実力は大赦の中でもトップクラス。徹底した合理主義と人の心の状態を読む能力で、確実に勝ちを取りに行く。また、いざとなれば脅威の記憶力と霊体・乃木若葉を利用したイカサマを用いて牌をすり替えることも可能。それほど、勝ちに固執している。元から運が良い上に、大赦内で多くの麻雀をこなしてきた経験が、彼女自身の強さに拍車をかけている。
先祖である若葉とは非常に仲が良い。しかし、立場はマイペースな園子の方が若干上のようである。2人の性格はまるで正反対であるが、根っこの信念は同じであるため、最終的には同意見に落ち着くことが多い。若葉の意志は園子にしっかりと継承されている。
好物はうどん、百合。
「それが私の意志。やり遂げなければならないこと」
7、乃木若葉
西暦の勇者。超有名人。
霊体であるため、自身の肉体を持たない存在。精神の拠り所として園子の身体にいる。
園子とは脳内で会話することができるが、園子以外の他人に意思の疎通を図るには園子の肉体を借りる必要がある。(その間、園子の意識はなくなり、園子の顔と雰囲気は若葉に似る)
麻雀の実力は不明であるが、園子には到底及ばないと自称している。西暦から神世紀に移行する際の記憶をなくしており、西暦と神世紀の麻雀ルールの違いに若干戸惑いを見せる。
園子と読者を何よりも大切にしている。金髪が好み。
好物はうどん、骨付き鳥。
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乃木園子・乃木若葉関連年表
神世紀298年秋。
『瀬戸大橋跡地の合戦』鷲尾須美・乃木園子散華。
神世紀298年冬。
生き神として祀られていた園子は、大赦の人間たちと賭け麻雀に没頭するようになる。賭け金は次第に上昇し、大赦が許容できない金額にまで膨らむ。
神世紀299年夏。
園子の精神制御のため大赦によって乃木若葉の霊魂が召喚され、園子の身体に宿る。この時期から若葉と園子の共同生活が始まる。園子の賭け麻雀の回数は徐々に減少。
神世紀300年秋。
結城友奈たちがレオ・バーテックスを討伐。その関連性と理由は不明だが、園子が過去に散華した部位がそれと同時期に復活。再び賭け麻雀を打つようになるが、樹に敗れ理性を取り戻す。
神世紀300年冬。
大赦から、勇者部宛てに一通のメールが送られる―――