インフィニット・ストラトス ~ダークサマー~ 小話集   作:kageto

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ノリと勢いで書いた作品である、ダークサマーの外伝的な話として、ノリと勢いで書きました。

今回はもしもシリーズです。こっちで進めても面白かったかも。


そのいち 

 あのキャラがはっちゃけたら編

 

 

①箒編

 

「え?篠ノ之さんって、あの篠ノ之博士の妹さんなの!?」

 

 教室のざわめきの中から聞こえてきたその言葉に、箒が机を強く叩きながら立ち上がった。

 

「その喧嘩買った」

 

 箒はゆっくりとクラスメイトを見まわしてから、ゆっくりと口を開いた。

 

「アレの妹と呼ばれて喜ぶわけないだろう。アレは世界相手にクーデター起こした犯罪者だぞ。IS?まったくもって興味ない。むしろ迷惑だ。アレがISなんぞ作ったせいで私はここへの入学が強制だぞ。進学の自由なんてあったもんじゃない。そもそも、ISを作るだけ作って姿をくらますもんだから、どこの国ともしれない集団から誘拐の危険にさらされる生活で同じ学校に3ヶ月以上いたこともない。だというのに日本政府はアレを確保したいがために私を本名のまま生活させるし、あまつさえ剣道の大会に強制出場。全国でも上位に入らなかったらわかってるよなって、国の言うセリフじゃないだろう!下手な犯罪者よりたちが悪い。私だって思春期の女子だ。普通の恋愛とかしてみたかったさ。だがISなんて男をのけ者にする機械を作った奴の家族というだけで男の敵確定だ。だれ一人私に話しかけてこなかったぞ。一人も、一言もだ。共学の中学に通ってたはずなのにどこの女子高だというくらい女だけの生活だ。最後にまともに会話した男子なんて一夏だぞ!四捨五入したら10年は前の話だ。おかしいだろう!私の青春を返せと言いたい!うらやましいと言うなら喜んで変わるぞ!むしろ私の方こそ皆がうらやましくてしょうがない!私を平凡な生活に返してくれ」

 

 そこまで叫びきって泣き崩れた。哀れすぎてかける言葉が見つからん。

 

 

 

②セシリア編

 

「ちょっとよろしくて?」

 

 ふいにかけられた声に振り返ると、金髪縦ロールの女子-自己紹介のときにセシリアと名乗っていた-が立っていた。

 

「なんだ?」

 

 相手の険しめの顔にこちらも少し声に険を乗せて返す。

 

「私、イギリス代表候補生のセシリア・オルコットと申します。恐らくあなたが早急に覚えなければならないことを理解していないのではと思いまして声をかけさせていただきましたの」

 

 覚えなきゃならないこと?ISのことで覚えなきゃならないことなんて一つもないんだが。

 

「あんたに教わらなきゃいけないことに心当たりがないんだが?」

 

「あぁ、やっぱり。理解していませんのね」

 

 呆れたように返された言葉にカチンとくる。

 

「何を理解してないって?」

 

「あなた、世界でただ一人の男性IS操縦者ですのよ?その行動すべてが注目されています。注目を通り越して監視と言っても過言ではないんですのよ。私なんて代表候補生。代表ではなく、そこそこの人数のいる候補生でしかないんですのに、ショッピングに出かければ何を買っただのどこで食事しただのネットに書き込まれ、あまつさえ人ごみで人にぶつかろうものなら、代表候補生様は人をよける気すらないなんて言われる始末。しかもこの程度が序の口で、ごみを出そうものなら中を漁られて、生ごみから献立を割り出されて、鼻をかんだちり紙から体調を分析され、生理ゴミから生理周期を割り出されるに至って、私の家ではごみはすべて暖炉で燃やして処分するようになりましたのよ?」

 

 え?何それ怖い

 

「国を限らなければ人数のいる代表候補生でこれですもの。世界でたった一人の、しかも本来ISを動かせないはずの男性であるあなたが、どういった状況に陥るであろうか想像したうえで。いえ、確信したうえで、対処法をお教えしなければならないのではと思いまして、声をかけさせていただきましたの」

 

 そこまで聞いて、すぐさまセシリアの足元に土下座して懇願した。

 

「ご教授よろしくお願いします」

 

 世界って恐ろしい。

 

③ラウラ編

 

「貴様が織斑教官の弟か」

 

 銀髪眼帯の小柄な少女は俺の目の前に立つと、右手を振りかぶるように挙げた。

 

 殴られる!瞬間的にそう判断し衝撃に備えたが、予想に反してその手は俺の肩にやさしく置かれた。

 

「教官の弟ともなると、さぞ苦労をされたであろう。私は貴様を尊敬する」

 

 は?何事よ。コレ。

 

「ドイツ軍において織斑教官が指導に当たっていた際、我々がどれほどの恐怖のもとにいたか。言葉の前にこぶしが飛んでくるのは当たり前。というよりも、言葉の前に拳が来て、言葉と同時に拳が来て、言葉の後にも拳が来る。ISの武装を素手で止められるような人間の拳がだぞ。我々がどれだけ恐怖したことか。その他にも訓練において休息がない。2年間一日たりとも休みなし。徹夜での行軍訓練の翌朝4時から通常訓練とか常軌が逸しているにもほどがある。我々に休みを与えないのに自身はしっかりと夜酒を楽しんでいるというのだから、我々の怒りがどれほどのものだったか。そんな教官のご家族ともなれば、我々以上の理不尽にさらされてきたのは想像に難くない。そんな貴様のことを我々ドイツ軍は皆、尊敬に値する少年と呼んでいたのだ。表彰すべきだという声すらある。私も貴様には一度会ってみたかったのだ。他の兵よりも教官にしごかれていた私からすると、英雄とも呼べる相手だからな」

 

 何度もうなずきながら語られた言葉に、正直反応に困っていると、しまいには最敬礼をされてしまった。

 ってか、ドイツでもそんなひどい状態だったのかよ。

 

 

 

 




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