そしてもう1つの真実が明らかに……
「織斑一夏さんの身体についてなんですが………」
「!!悪いんですか!?」
「いえ、今は症状らしきものはありませんが………」
彼女の言い方に疑問を感じ、問いかける。
「今はというと?」
…この時何となく嫌な予感はした。
ただそれが
「織斑さんの、身体の細胞が急激に減少・破壊されています。この早さだと………」
「彼の余命は、残り僅かです。」
こんな真実とは思わなかった………
目の前が、暗くなったようだ。
横では真耶が泣いているのが分かる。
だがそれを、気遣う余裕が無かった。
立っているだけで精一杯だからだ。
それは専用機持ち達も同様のようだ。
「……残り僅かって……どれくらいなんです?」
篠ノ之が、震える声で問う。
それに看護師は、答えずらそうに応えた。
「……約1ヶ月です」
その言葉に皆の時間が止まり、そして──
声にならない叫びが部屋で響いた。
▽ ▽ ▽
「う……ん……」
一夏が目を覚ますと皆がベットの横に立っていた。
その顔は、どこか暗く悲しそうだ。
「!!一夏、目を覚ましたか!!! 」
「あぁ……まだちょっと痛いけど……」
一夏がそう応えると、
声をかけた箒がほっとしたような顔をした。
しかし他の皆は、相変わらずの表情だ。
気になった一夏は、どうしたのか聞いてみた。
「どうしたんだよ?皆そんな顔して?」
すると……
「何故だ……」 「えっ?」
千冬が顔を埋めていたのを一気にあげ、
叫ぶ。
「何故言わなかった!?」
その言葉に一夏は、息が詰まりそうになった。
もしかして……
「お前は!知っていたんだろう!!!
自分の命が…………
残り少ないと!!!」
「!!!?……そ、それは……」
「そうよ!!何で言わなかったのよ!!!?」
「何故相談して下さらなかったのですか!!!?」
「僕達に、内緒になんかして!!!」
「嫁よ!!どういうことだ!!?
説明しろ!!!」
「なんで……どうして言ってくれなかったの?」
「簪ちゃんの言う通りよ!!一夏くん、
何故打ち明けてくれなかったの!?」
「そうです!!そんなにも私達は信用出来なかったんですか!?秘密にしてまで……」
皆の涙ぐんだ声の罵声……それを聞いた一夏は、押さえ込んでいた感情が押さえきれなくなる感じがした。そして……
「お前は!!私の弟だろう!?
何故姉である私にも秘密にしていた!!?」
その言葉に押さえは、完全に無くなった。
「み、皆……それくらいに……」
箒が皆を宥めようとした、瞬間だった。
「うるせぇよ……」「一…夏…?」
「うっせぇんだよ!!テメェらぁ!!!」
「「「!!!!!??」」」
「大人しく聞いてりゃ、好き放題言いやがって!!!
信用してなかった?
そんなこと……
あるわけねぇだろ!!!姉だから!!
俺の姉だから言えなかった!!
言えるわけがねぇだろ!!?
そんな……ことを……『家族』のあんたにだけは……言えるわけ……ねぇだろ………………」
「いっ、一夏……………」
「出てけよ………」「!!!??」
「出ていけぇ!!!」
そう一夏は叫び雪羅を部分展開、
砲台を彼女達に向けた。
彼の威圧に圧され皆、病室から出ていった。
「くそ………」
「くっそォォ!!」
一夏の叫びは、1人になった病室で虚しく響いていた。
「スコール…スコぉルー………」
スコールが死んだと報告を受けたのが先程の事。
オータムは、ずっと泣いている。
「スコール…お前は………こうなることを予想してたのか?」
スコール…………
「くそ………」
▽ ▽ ▽
私達は、あれから解散…それぞれの部屋へ帰った。
デスクの上には、昔撮った私と一夏の写真がある。
報告が先程、あった。
女性権利団体が襲撃にあったらしい。
それにより幹部複数名が死んだとあった。
しかし、今の私にはそれに構う余裕も無く、只さっきの一夏が何度も頭にフラッシュバックしていく。
(俺の姉だから言えなかった!!)
(出ていけぇ!!!)
私は………知らず知らずのうちに一夏に負担をかけていたのか?一夏を苦しめて………
「くっ、一夏………」
私は、悔やむ。しかしもう遅い。
過去には………戻れないから………
プルル………
んっ?鈴から電話だ……珍し………
「おう?何だよ?」
『弾………』
何時もの彼女らしくない元気がない声だ……
「どうした?何かあったのか?」
『………………』
そして鈴は、語った。一夏の事を………
「う……そだろ……」『………』
目の前が暗くなる感覚。
そして思い出す。あの時の一夏の顔………
悲しそうな……あの顔を……
『それでね………私達………一夏を問い詰めて……それで………』
「鈴?」
『う、ウワアァァァ!!!』
「り、鈴!?」
『一夏を……一夏を傷つけたぁぁぁ!!!』
「おい!!鈴!?しっかりしろ!!鈴!!!」
「お兄、どうしたの!!?」
俺が大声を出したのを聞いて、蘭が部屋に入ってくる。
「蘭………」
どうする?話さないべきか………蘭はアイツを………
いや、それなら尚更言わないと!!!
「蘭、実は………」
「嘘だよね?
嘘、う……ウワアァァァ!!!!」
「蘭………」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
蘭が俺に抱きついてくる。
俺は彼女を抱き締め帰すことしか出来なかった。
プルル………
弾からだ……何だろ?
「もしもし、何だよ?」『数馬……』
何か様子が変だな……
「どうしたんだ?」『……落ち着いて聞けよ?一夏の事なんだけど………』
「なん………だって?」『……鈴から聞いたんだ……』
馬鹿な………嘘だろ!?
「じゃあ、前様子が変だったのって………」
『あぁ、多分……』
そんな……そんな!!!?
遂に………知っちまったんだな……
悲しんでた……皆……なのに俺は……!!
「最低だな……俺……」
私達は集まっていた。
これからの事について話す為だ。
「「………」」
しかし空気は重く、会話にはならない。
ピリリ………ピリリ………
私の携帯が鳴った
宛先は……
束………?
何のようだと思い電話に出た。
『もっし~愛しのちーちゃ「ブツッ」
ピリリ………ピリリ………
面倒くさいと思ったが、仕方がないので出た。
『酷いやちーちゃん!!?
切るなんて!!!?』
「五月蝿いぞ束……」
切ろうと思ったが………
『ちーちゃん』「……何だ?」
急に声のトーンが変わったので話を聞くことに。
『いっくんの秘密知りたい?』
「………そのことなら、もう……『違うよ………』……何だと?」
『何故、いっくんの細胞が壊れてるのか……その謎の答えだよ……』「!!!」
「おい!束!!どういうことだ!!!
説明しろ!!!」
『………これから指定する所に来て』
「なに?」
『いるんでしょ?いっくんの事を想ってる子達が……』「!!………」
他の者に説明し、皆驚愕したが同意した。
「……分かった」『うん、それじゃ………待ってる。』
私達が、指定された場所にいくと既に先客がいた。
「弾!?蘭!?数馬!?」
「!!鈴!?」
五反田兄妹と御手洗だ。
「何故、お前達がここに?」
「呼ばれたんです。ラビットって名乗った人に」
あいつか……
「お待たせ……」
そうしてやって来た束。
「「「???」」」
五反田達は、誰なのか気になっている。
知らないのだ、仕方がない。
「なあ、鈴。あの人は?」
「………ISを作った天災、篠ノ之束博士よ………」
「「「………えぇぇぇぇ!!?」」」
驚いて当然だ。日本の……いや世界の指名手配犯がいきなり現れたのだから………
「うんうん、驚くのはわかるよ~
でも………本題に移るよ。」
束の様子が変わったのが伝わったか、静かになる皆。
「うん、じゃあ話すね……」
そして束は語り出す。一夏の『もう1つ』の秘密を……
一夏は何度か来ている空間にいた。
「いるんだろ?
白式」
「はい……マスター……」
そして出てきた、白式の女の子。
しかし、何時元気はつらつな彼女とは違い、どこか悲しげだ。
「どうしたんだ?」「………マスター………」
「お話しする事があります。」
「話?」
「はい、私が………束お母さんから『頼まれた』事についてです。」
「束さんが………お前に?」
はい………と頷く白式。
そして語り出した。
束さんが、彼女に託した『頼み』を……
そして、俺の知らない『秘密』の事を………
残る時間
後、1ヶ月
もう1つの『秘密』の謎と、
束の『頼み』が次回、明らかに………