織斑一夏の生涯   作:Akila?

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巡ってきた再戦
一夏はどう挑むのか?

勝負の行方は?


再戦

 

ついに…この時がきた。

 

待ちわびた……これで私は、姉さんと暮らせる

 

 

待ってろよ……偽者!!!

 

 

▽ ▽ ▽

 

 

 

 

 

無人機の襲撃から3週間がたった。

 

その間に、一夏は自分の身体の事を、

一番付き合いが長い1組の生徒に話した。

 

 

クラスメートは驚いた顔をして

 

 

 

直後に、何人かのすすり泣く声が聞こえた

 

 

一組の中では、一夏が物珍しい男性…と言うイメージは既に無い

 

入学してから、一年も経っていない…が、一夏は皆にとってもう欠けがえの無い大切なクラスメートなのだ

 

 

悲しみは大変大きい

 

それは一夏にとってもだ

 

 

 

だからこそ、一夏は悲しみに暮れた表情は浮かべない

 

暗い雰囲気も出さない

 

 

「俺の時間は確かに残り少ない。

 

──でも、残された時間を精一杯生きるつもりだ。

 

だから皆もこれまで通りの付き合いをして欲しい」

 

これが、一夏の本心であった

変わらず、楽しく過ごしたい……このクラスとの思い出は、光のような明るいものにしたい

 

 

この気持ちを皆も分かってくれた

 

証拠に一夏の言葉の後、泣き顔から一変して笑顔を浮かべ 「勿論!!!」と皆言ってくれたからだ

 

 

 

 

 

そして今は実技の授業

 

 

 

生徒はISスーツを着て外に出る。

一夏も外に出た

 

 

 

 

 

 

 

その時だ

 

 

 

(!!【あいつ】がくる!!!)

一夏には分かった。 彼女が来ることが。

 

 

「!」 一夏が空を見ると

 

 

 

 

 

 

「織斑一夏……」 彼女がいた。

 

「…マドカ……」

 

 

 

マドカの存在に千冬や一緒にいた専用機持ちも気付いた。

 

「織斑一夏…一対一で殺ろう」

「…分かった」 一夏は皆の方を見る。

 

「行ってくる。」

「……信じていいんだな?」 千冬が問う

 

 

 

 

「ああ」

「…分かった。なら頼むぞ…一夏」

「任せろ…千冬姉」

 

 

 

 

 

「一夏…」箒が心配そうな目で一夏を見る。

 

 

「……大丈夫だ。箒。俺を信じてくれ」

「……分かった。

 

絶対生きて帰って来てくれ」

その言葉に一夏は無言で頷き、目線をマドカの方へ。

 

「来い、白式」

白式が一夏を包み、マドカのいる空へと上昇する。

 

 

 

 

▽ ▽ ▽

 

 

「織斑一夏……」「………」

無言で睨む両者

 

「行くぞ」「ああ」

交わした会話はこれのみ。

しかし2人にはこれ以上の言葉は不要だ

 

 

 

「「ハァァァァァァ!!!」」

2人の戦いが始まる!

 

マドカは2本のブレードをX字で斬り込む

 

「!」

一夏はそれを紙一重でかわし、 背後に回り込む。

 

「!!」

マドカは、体を右に捻りながら勢いをつけた一閃で攻撃する。

 

一夏はそれを上へ避けることで回避。

マドカの頭上に雪片を叩き込んだ。

 

「ちっ!」

マドカは右のブレードでそれを塞ぎ左のブレードで一夏に斬撃を放つ。

 

「せぇあ!!」

一夏はそれを雪羅の爪で受け止める。

 

 

 

 

 

2人は一度距離をとり、呼吸を整えた

 

 

 

「…やるな」

「あれから何もしてなかったわけじゃ無いからな」

 

「…ならこれはどうだ?」

マドカは陰鴉を出す

 

 

 

 

「行くぞ!」「!」

 

陰鴉の射撃から逃げる一夏。

だが時々攻撃を食らう。

さらに隙を見せれば今度はマドカが襲ってくる。

 

 

 

逃げ続ける一夏、消耗は確実に溜まっていく

 

 

 

 

その中で、一夏は冷静に考えていた

 

 

(この前、マドカは俺に止めを差す時、

ビットを全て集め襲った。

 

彼女は敵に止めを差す時には、

自分の全ての力を使ってねじ伏せる【癖】がある。

 

容赦無いけど、ならそれを…… 逆に利用する!!)

 

 

 

 

 

 

ヤツは陰鴉の攻撃を避けている。

だが段々当たる回数が増えている。

 

当然だ、64機ものビットを避けきれる訳が無い。

 

そして私は、ヤツを追い詰める事に成功した。

 

ここだ!と思い私は陰鴉を集め、ヤツを包囲した。

これで止め……そう思った時だ。

 

 

 

 

「………」 「!?」私の全身に、震えが走った

 

 

 

ヤツは笑ったのだ

 

 

 

ヤツは雪片と雪羅と言う装備で合体した零落白夜を形成

 

その為、通常の何倍もの零落白夜が完成する

 

ヤツの狙いに気付いた時には遅かった。

 

ヤツはそれを、そのまま一閃したのだ。

零落白夜の光は陰鴉を次々と飲み込む。

 

 

 

 

そして64もの数があったビットは、全て破壊された。

 

 

「貴様……これを狙ってたのか…!」

「ああ、お前は敵に止めを差す時、全ての力でねじ伏せようとする。

今の距離だったらビットを使ってくるって思ってたんだよ!!!」

 

 

…最後まで、油断をせず確実に敵の息の根を止める

 

 

それは『これまで』の経験から根付いたものだ

 

 

この男は、それを逆手に取った…僅かな間に考え

 

実行した

 

 

 

 

「行くぞ…織斑マドカ!!!」

 

 

 

…私は今、誰と戦っている?

 

憎むべき相手…それは断言出来よう

 

だが、それだけでは無い……間違いなくコイツは………

 

 

 

 

 

 

 

 

「────!!?」

 

目を見開くマドカ

 

信じられないとばかりに、今自分に起こった事を思い返す

 

 

マドカは……口角を上げたのだ

 

皮肉でも無く、嘲笑いでも無い

 

 

楽しげに───

 

 

 

「………っ!(…馬鹿な……何故だ…っ?

 

何故私は……)」

 

疑問を浮かべるマドカだが、実の所は分かっていた

 

 

自分は…楽しんでいるのだと

 

自分の力を最大限にぶつけられる、目の前の相手との戦いを

 

(有り得ない……有り得る筈が無い!!!

そんなのはまるで………)

 

 

そんな戦いをこう呼べるだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただの【喧嘩】と

 

「っ!!!!!!ふざ…けるな…っ!!!」

 

武器がブレードだけになったマドカは、瞬時加速で接近し斬りかかってきた一夏の刃を受け止める

 

刃を斬り払ったマドカは一夏と距離を取り、

直後に鋭く睨み付けた

 

 

「───嘗めるなぁッ!!!」

 

マドカの雄叫びと言えるその声と同時に、

マドカが纏っていた黒騎士の胸部が開いた。

 

 

そこには砲台のようなものが見える

 

「!!!」 逃げようとした一夏だが遅かった。

 

「食らえ!!!」

胸部から黒いビームが放たれた。

 

一夏は零落白夜を出そうとしたが、先ほど合体した零落白夜を使用した為エネルギーが足らず、

出すことが出来ない。

 

 

マドカが笑ったのが見えた。 このままでは殺られる。

 

 

「──だけど…!」

 

…しかし、一夏は諦めなかった

 

 

 

「負けねぇ(そうだ俺はまだ死ねないんだ!!)!!!」

 

「ウオァァァァァァ!!!!!!」

 

一夏はそのまま雪片を縦一文字に一閃した。

そしてそれはビームに当たり、2つに分かれて地面に激突した。

 

砂煙が止むと、クレーターが2つ出来ている

 

 

「何ぃ!!?

(コイツ!!!ビームを斬っただと!?)」

 

一夏の行動に驚くマドカ。

 

一方の一夏も危ない。

エネルギーがほぼ無くなり白式が降下し始めた。

 

「くっ…」 それを見たマドカは、好機と思ったが…

 

「ちっ!こっちもか!!」

黒騎士も段々と機動力が落ちてきた。

 

 

このまま続けても、戦いにならない…マドカはそう考え

 

 

 

「……明後日の午後3時」「?」

 

「ここから約10キロの所にある無人島で待っている。

 

───そこで決着を着けよう…!」

 

「分かった……!」

マドカの申し出を受理した一夏。

 

マドカはそのまま、空へと消えていった。

 

 

 

▽ ▽ ▽

 

 

明後日……それが決闘の日だ

 

俺はその日に、

マドカとの決着を着ける…終わらせるのだ

 

この『無意味』な戦いを

 

そして分かって貰う、この戦いの 『無意味』さを

 

 

 

 

 

「一夏ー!!!」

こちらに近付く箒達が見えた。

俺は微笑みながら手を振って戻ろうとした時だった

 

 

 

 

 

「!(あ…れ…)」

突然目の前がノイズが走るようにして、くすんできた。

俺の異変に気付いたのか、皆が俺に駆け寄る。

 

「一夏!どう……ん…」

箒達の声があまり聞こえない。

 

 

俺の意識はその後無くなった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏が目を覚ますと、皆がベットを囲み、深刻そうな顔をしていた。

 

 

まるであの時と一緒だな……と考えていると、

千冬が彼に話しかける。

 

「気分はどうだ?」

「…ああ、大丈夫だ。」

それを聞いて少し微笑んだ後、

再び深刻そうな顔に戻る。

 

 

 

「お前は意識を失ったんだ…急に」

 

それを聞いて思い出す一夏。

 

あの時の医者の言葉を

 

『いずれは身体に何らかの影響が出るでしょう。』

確実に近づいている事を一夏は実感する。

 

 

 

 

「…千冬姉」

「先生を付けろと言いたいが、

まぁいいだろう。何だ?」

 

 

 

 

「明後日、マドカともう一度戦う。

それで…終わらせる」

 

その、言葉に皆反応した

 

そんな身体で無茶だと言う声

しかしそれを一夏は

 

「こんな身体だからだ」 そう一喝した

 

「いずれは、こうなると思ってた。

このまま戦えなくなるのは避けたい。

 

俺は…マドカを……家族を止めなくちゃいけないんだ」

 

分かってくれと言う一夏に皆何も言えない。

 

 

 

 

「……一夏」

「おっと、もう謝るのは無しだぞ?」

一夏は千冬に謝るのは止めるよう言う。

 

 

「これは、俺自身が決めた事なんだから」

 

「…分かった。一夏」「ん?」

 

 

 

「死ぬな……」「……ああ」

 

 

 

 

 

 

 

姉弟の会話を静かに聞いている箒は思い詰めた顔をした。

 

しかし箒の気持ちを察する事が出来る者は、

この場にはいなかった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残る時間 後1週間

 

 




次回は色んな人と話します。
これが最期の全員集合になるかも……


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