バカとオタクと召喚獣   作:俺俺

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我ながら呆れる通りこして清々しいまでの駄文っぷり。
よろしければ呼んで行ってください。


同性愛?カップルと秋葉原の狂犬

「な、何だこの設備・・・」

「カビてる」

「響、汚いから突くな」

 

ここに来る前、Aクラスの設備も覗いてきたが、高級ホテルよろしくの大きな教室で、黒板は巨大ディスプレイ、個人用にノートパソコンに冷暖房完備、冷蔵庫設置、更にはお菓子まであると言う。対してFクラスはと言うと、腐った畳にカビが生え、クモの巣も生えている教室。薄汚れた卓袱台に汚い座布団。まさに廃屋さながらといった感じだ。

クラス間で施設に差がある事は知ってたけど、ここまで酷いとは。

 

「とりあえず入らない?」

「そうだな」

 

錆びついた扉に手を掛け、中に入ると

 

「遅いぞゴミ虫ども」

「黙れ糞ゴリラ、俺らが休学してたのは知ってるだろ?頭潰されたいか?」

 

いきなり心の無い罵倒を浴びせられた。まったく、なんて非情な男なんだ。

この男は坂本雄二。俺が1年の時からの悪友だ。

 

「あ、夏樹、響、おはよう」

「おはようさん」

「おはよ」

 

今挨拶した頭の悪そうな男の名は吉井明久。学園のバカの代名詞《観察処分者》の異名を取る、次代を担う正真正銘のバカだ。

 

「ねぇ夏樹、今、心の中で凄い罵倒しなかった?」

「何言ってんだ明久、今更だろ?」

「今更!?今までずっと心の中で僕を罵倒してたって事!!?」

「ええい、よさぬか明久よ」

「・・・・・・無謀」

「離して!離してよ!秀吉、ムッツリーニ!奴に一撃当てないと気が済まないんだ!」

 

今俺に殴り掛かろうとしている明久を押さえているのが、木下秀吉。演劇部に所属している男装美少女だ。本人は男だと言っているが無理のある嘘だと思う。

 

「まぁ、男装って言えば」

「何?」

「いや、何でもねぇ」

「・・・・・・おはよう」

「おぉ、おはようさん」

 

こいつの名前は土屋康太。類稀なる盗撮能力と、隠しきれない己が男の本能を必死で隠そうとするそのむっつりスケベっぷりから、男子からは尊敬を、女子からは侮蔑の眼差しを向けられている漢の中の漢。人呼んで、《寡黙なる性識者》ムッツリーニと呼ばれている。

 

「また演奏に付きあってくれよ、ムッツリーニ」

「・・・・・・友達価格で千円」

「ちっ!ちゃっかりしてやがる」

 

ちなみにこいつ、なかなかの腕前の持ち主でよく俺と響、後もう一人とでアニソンを演奏して動画サイトにアップしてたりする。ちなみにドラム担当。

 

「さて、Fクラス諸君!ここで嬉しい知らせだ。明日に控えたAクラス戦は当初の作戦とは少し変更があったが、ここにきて援軍が到着した」

 

そう言って雄二が俺と響を見据える。

 

「Aクラス戦?」

「何?俺らが休んでる間に何があったの?」

「うむ、実はの」

 

秀吉の説明によると、どうやら明久とFクラスの代表になった雄二がAクラスの設備を勝ち取る為に試召戦争を持ちかけたらしい。それまでにEクラスやらBクラスと戦争して勝利を収め、Aクラスと戦う準備が出来たから今日宣戦布告を言い渡した。上位クラスが下位クラスの宣戦布告を断れないルールがあるから、Aクラスは戦争を受ける事になったらしいが、どうも雄二はクラス代表同士の一騎打ちを申し込んだらしい。そっからはあれよこれよと話が進んで、なぜか代表を含む7対7の一騎打ちで勝負を決める事で決定したそうだ。

 

「何でわざわざAクラス?」

「別にCでもDでもBでも良かっただろうに」

「うむ、それはそうなんじゃが」

「・・・・・・あれ」

 

ムッツリーニが指を指す方を見てみると、そこには

 

「誰?」

「姫路瑞希。去年の学年次席が何でFクラスに?」

「振り分け試験当日に、体調不良を起こしたそうでの」

「・・・・・・0点扱いで、Fクラス行きになった」

「ふーん」

 

なんとなくFクラスが試召戦争を起こした理由が想像できた。

大方明久辺りが、姫路をこの劣悪なFクラスの環境から設備の整ったAクラスに移ってもらおうとして、雄二に戦争を提案したと。あいつらしいっちゃ、あいつらしい。

 

「皆聞いてくれ。確かに援軍と言われてもピンと来ないだろう」

 

雄二が話の続きをする。

 

「ならこいつらの名前を教えよう。こいつらは斎藤夏樹、そして西条響だ!」

 

雄二がそう言うと、急に教室がざわつき始めた。

もしかして、俺達って有名人?

 

『バカな。斎藤と西条だと・・・?』

『あの同性愛カップルか・・・!?』

『尻を隠せ!掘られるぞ!!』

 

どうやら、俺はこのクラスのバカを全員屠殺するまで気が済まないらしい。

 

「こいつらが同性愛カップルなのはどうでもいい!」

「どうでもよくねぇよ、バカ雄二!俺にとっちゃ一大事だ!!」

「重要なのは、こいつらは総合科目こそFクラス並みだが、現代文だけはムッツリーニ並みの実力があるという事だ!これは今回の一騎討ちに非常に有利に働く!」

 

『そうだったのか!?』

『そう言えば、斎藤って《秋葉原の狂犬》って有名だったよな』

『これはもう勝ったも同然なんじゃないか!?』

 

その異名は恥ずかしいからやめてほしい。

俺はただ、あの聖地(秋葉原)で信者(同志達)からカツアゲしているバカ共(不良)をぶっ飛ばしてたらいつの間にかそう呼ばれる様になってただけだ。

 

「・・・はぁ」

「夏樹?」

「・・・・・・・はあぁぁ」

「何でボクを見て溜息をつくの?」

「何でもねーよ」

「???」

 

同性愛云々はさておいて、カップル呼ばわりされた時意識してたのが俺だけだったってのが何とも悲しい。意識しろとは言わないが、無反応だったのは正直堪える。

 

そして俺達Fクラスは明日、学園の頂点であるAクラスに挑む事になった。




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