バカとオタクと召喚獣   作:俺俺

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今回は他作品のネタを導入してみました。
分かりますかな?


Aクラス戦③ 響の真実

「続いて、第5回戦を開始します」

「私が行きます!」

 

バカ共からは文月学園の巨乳担当、姫路だ。学年次席の実力を持つ姫路なら大抵の奴に勝てるだろう。ただ1人、気がかりな奴を除いては。

 

「僕が行こう」

「来たな久保利光。ここからが正念場だ」

 

雄二の言う通り、ここは正念場だ。去年のテストでは姫路と久保の点数差は僅差で姫路が勝っていたくらいだ。もしここで姫路が久保に負けてしまうと、次の試合で響が勝ったとしても、その次の代表戦では雄二が勝利しなければ、俺達の敗北だ。

 

「教科は何にしますか?」

「総合科目でお願いします」

 

Aクラスの最後の科目選択は総合科目か。

 

「それでは、試合開始!」

「試獣召喚(サモン)!」

「試獣召喚(サモン)!」

 

学年トップレベルの2人は同時に召喚する。久保は両手にデスサイズを装備した召喚獣で、姫路は巨大な大剣を装備した召喚獣だ。

どちらも見劣りしない立派な装備だが、その点数差はというと・・・

 

『Aクラス 久保利光 VS Fクラス 姫路瑞希

 総合科目 3992点 VS 総合科目 4402点』

 

『バカな!?400点オーバーだと!?』

『この点数、霧島翔子に匹敵するぞ!?』

 

「姫路さん、何時の間にこれほどの点数を?」

「私、Fクラスが好きです。だから頑張れるんです」

「Fクラスが、好き?」

「はい。人のために一生懸命になれるこのクラスが」

 

姫路、言っちゃあなんだが、このクラスは相当な屑の集まりだぞ?

 

『被告人、土屋康太。貴様はFFF団最高幹部にしてムッツリーニの称号を手にしておきながら、美少女と手を繋いだ。この事実に相違はないか?』

『『『相違ありません』』』

『残念だよ、ムッツリーニ。友達をこの手で殺さなきゃいけないなんて』

『・・・・・・死んで、たまるか・・・!』

 

その証拠に、今明久を筆頭に嫉妬に駆られたFクラスメンバーが、木刀片手にムッツリーニを追い回している。本当に、人の不幸の為に一生懸命になれるクラスだ。

 

「だから頑張れるんです!!」

 

姫路の召喚獣の腕輪が発動し、極太の熱線が発射される。

 

「姫路さん、君の覚悟は確かに伝わった」

 

当たれば戦死確実の熱線を前に、久保は落ち着き払っていた。

 

「それでも僕は、Aクラスの一員として負ける訳にはいかない。そして何より、愛する人が目に前に居ると言うのに、無様な姿は見せられないからね」

 

『・・・・っっっ!!!』

 

今、明久の方が大きく跳ねた。久保、やっぱりお前も明久の事を・・・。

 

「はぁっ!!」

 

気合いと共に久保の召喚獣は熱線を乗り越える様に跳ぶ。その先には姫路の召喚獣。腕輪発動により生じた大きな隙と、熱線が避けられた事による動揺で硬直した姫路の召喚獣は、両手のデスサイズで上から両断された。

 

『Aクラス 久保利光 VS Fクラス 姫路瑞希

 総合科目 3992点 VS 総合科目 0点 』

 

「勝者、Aクラス」

 

「ごめんなさい・・・。私・・・」

「気にしなくてもいいよ、姫路さん」

「そうだ。まだ俺の作戦があるんだからな」

 

落ち込む姫路に労いの言葉を掛けるFクラスの面々。女には甘いんだよな。

 

「続いて、第6回戦を開始します。代表者は前へ」

「それじゃ行ってくるね」

 

Fクラスからは我らが西条響の出陣だ。

 

『あ、あれが文月学園一のショタ、西条君?』

『ヤダ、ほんとに可愛い。食べちゃいたい位に』

『斎藤君と西条君、どっちが攻めでどっちが受けなのかしら?』

『やっぱり、夏樹×響の誘い受け?』

『いやいや、響×夏樹の鬼畜攻めよ』

 

どうしよう。Aクラスの方から不穏な会話が聞こえてくる。

 

「「・・・・・・・・・・(ポッ)」」

「姫路に島田、顔を赤くしながら俺を見るんじゃねぇ」

 

結論。AクラスもFクラスも学力と萌えツボ以外の違いは無し。

 

「私が行くわ。Fクラスのクズなんかに負けるはず無いもの」

 

Aクラスからは釣り上った目元が特徴の女子だ。どうやら見た目の印象を裏切らない性格らしい。分かりやすい選民思想が言動から伺える。

 

「科目はどうしますか?」

「現代文で」

 

ここでは当然、響の最強の武器、現代文が選択される。

 

「それでは、試合開始!」

「試獣召喚(サモン)!」

「試獣召喚(サモン)」

 

最初に召喚フィールドに現れたのは、鎧に盾と剣を装備した正統派っていうかスタンダードな召喚獣だ。Aクラスなだけあって豪華な装備だ。

それに続く様にして現れた響の召喚獣はと言うと・・・

 

『『『・・・・・うわぁ・・・・・』』』

 

水色のパジャマにナイトキャップを装備したやる気の欠片も感じない貧弱装備だった。

両手に持った鉈と出刃包丁が唯一の良心だが、女子生徒の中でもここまで酷い装備は他に無いだろう。まさに紙がかった(誤字にあらず)装備だ。

 

『現代文 Aクラス 桐野綾子 310点』

 

流石はAクラス、それも自分から名乗り出るほどの自信があるだけあってかなりの点数だ。現代文なら間違いなくトップレベルの実力だろう。

 

「所詮はFクラスね。一瞬で終わらせてあげるわ!」

 

弾丸の様なスピードで迫る敵の召喚獣。狙いは急所である頭だ。

 

「っ!」

 

決着は、本当にあっけなかった。

響は自分の召喚獣を両断するべく振り上げた敵の腕を斬り飛ばし、そのまま一息で両足を切断する。風船のように浮いた敵の背中に出刃包丁をつきたて、地面に叩き付けた。

対戦者は驚いたような顔をして止まっている。当然だろう、楽勝かと思われた相手に完膚なきまで叩きのめされたのだから。

 

『現代文 Fクラス 西条響 521点』

 

「しょ、勝者、Fクラス」

 

高橋の宣言と共に、教室は歓声と悲鳴に包まれる。

 

『どういう事だ!?何でFクラスの奴らがあんな高得点ばかり出すんだよ!?』

『これ、ヤバいんじゃないのか!?次の試合で代表が負ければ』

『バカ!代表が負ける訳無いだろ!!』

 

「Fクラスがこんな点数出せる訳無いわ!カンニングしたんでしょ!?」

 

響に負けた対戦相手が、ヒステリックな声を上げて響に詰め寄る。

 

「してないよ」

「いい加減なこと言うんじゃないわよっ!!」

 

そう叫んで響を突き飛ばす桐野。あ、あの野郎っ!!

 

「大丈夫か、響!?」

 

その小柄さゆえ、女の力で突き飛ばされたにもかかわらず後ろに倒れそうになった響を両手で支える。その間僅か0.4秒。自己ベストを更新した。

 

「ありがと、夏樹」

 

ポサッ

 

その時、教室の歓声は一瞬で鳴り止んだ。

桐野が響を突き飛ばした事による気まずさから、ではない。

響の帽子が外れたからだ。その影響で、クラスに居る生徒の殆どが、ポカンとした顔で響を見ている。あの霧島でさえ、目を見開いているように見える。事情を知る教師や、何時ものメンバーである明久、雄二、秀吉、ムッツリーニ、工藤は苦笑いを浮かべているけどな。

まぁ気持ちは分からんでもない。誰でもビックリするだろうさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今までショートヘアーの男かと思ってた奴が、実はロングヘアーの美少女だった、なんて現実を突きつけられたら。

 

『ば、バカな!?西条が美少女に!!?』

『誰あの美少女!?ねぇ、誰なの!?』

『待って!!ロン毛少年っていう可能性も!!』

『この胸の高鳴り・・・これが、恋!?』

 

衝撃の事実に騒然となる教室。最後に響にラブコールを送った奴、顔は覚えたぞ。

 

「お静かに!試合の妨げになります」

「高橋先生!いいんですか、あれ!?明らかに校則違反ですよね!?」

「桐野さん。西条さんが男子生徒用の制服を着用しているのは学園側の許可を得た上での行動です。決して校則違反などではありません」

 

ヒステリックに叫ぶ桐野を説き伏せる高橋。教室は一気に静かになった。

 

「西条!あんた、女の子だったの!?」

「うん」

「どうして男の子の格好を?」

 

髪を帽子の中に収めながら戻ってくる響に、事情を知らなかった島田と姫路が詰め寄る。まぁこいつらの疑問はもっともだろう。1年間同じ学校に通ってて気が付かなかったんだからな。体育の授業は今まで全部サボってたから気付かなかっただろうし。                                                    

「僕、学校じゃ男装してるから」

「どうしてですか?」

「趣味」

「趣味って・・・よくそんな理由で学校が許してくれたわね」

「いや、趣味っちゃ―趣味なんだけどよ、他にも理由があるんだよ」

「他の理由、ですか?」

「制服の発注ミス」

「あぁ、なるほど」

 

島田と姫路は何となく事情を察したようだ。今の響が住んでる所は経済難で、新しく制服を発注する予算はとてもじゃないが無かった。普通だったら無料で交換してくれても良かったかも知れなかったが、そうはいかなかったんだそうだ。

 

「これより異端審問会を始める。被告人斎藤夏樹は、西条響が美少女であるという事実を我々に隠し続け、その上幼馴染みと言う羨ましすぎる関係を築いていた。その事実に相違はないか?」

「「「相違ありません!!」」」

「よろしい。被告人はパイルドライバー100連発の刑に処す」

 

やっぱり来たな、FFF団。

 

「はっ!小学校時代に貴重な幼馴染フラグを立てなかった負け犬どもめ!!これが自業自得だ、バーカ!!悔しかったら彼女でも作ってみろ!!」

「言ってはならない事を貴様ぁーーーーーー!!」

「死んじゃえぇぇぇぇぇ!!」

「非モテを、舐めるなぁぁぁぁぁぁ!!」

 

襲いかかるFFF団。流石に俺の友人である明久やムッツリーニは加わって無

 

「夏樹ぃぃぃ!!やっぱり羨ましすぎるぅぅぅぅぅ!!」

「・・・・・・殺したいほどに妬ましい・・・!」

「俺たちの友情どこ行ったぁっ!?」

 

 

 

 

   ☆   ☆   ☆

 

 

 

 

2分後、明久やムッツリーニ含むFFF団の死体が山積みになっていた。

 

「ちっ!余計な手間取らせやがって」

「おう夏樹。ゴミ掃除は済んだか?」

「雄二貴様!今ナチュラルに僕をゴミ呼ばわりしたな!?」

「・・・・・・ゴミはこいつ等だけ」

 

それらの声を無視して、雄二は前に出る。

泣いても笑ってもこれが最後だ。ここで負ければ雄二、お前をあのゴミ山に加えてやる!

 




ひ、響の口数が少ない・・・!どうするべきか・・・!
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