イカれ軍人どもの戦国ネーションズ!   作:サンドワーム愛好家

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ライフル部隊、美濃進出

 

 正徳寺の本堂、そこでは今、二つの国に大将同士が会見を行おうとしていた。

 片や最弱の国とまで罵られた尾張の国の大将、織田信奈。

 片や油売りから一国主まで上り詰めた成り上り、斎藤道三。

 この二人はたった今から会見を開始するところだった。

 道三は口を開く。

 

 

「どうやらお主は、随分と鉄砲を揃えているようじゃな」

 

「そうね、これからの時代は鉄砲よ。今のうちに揃えておいて損はないわ」

 

「しかし南蛮のオモチャと奴する者もおるぞ?」

 

「ふん、言わせておけば良いのよ。だって私の鉄砲隊がそういう輩を一発で仕留めるんですもの」

 

 

 信奈はニカっと笑ってみせる。

 それに対し道三は っふ、と笑う。

 

 

「何よ蝮。何がおかしいの」

 

 

 信奈はむすっとした表情で脹れ始めた。

 そんな様子の信奈に道三はすまんのぅ、と軽い口調で謝った後にこう告げた。

 

 

「まぁ、あのハエ頭の集団の鉄砲を見た後では、その考え方は間違っていないと思うがの」

 

「蝮、あんたそれを何処で見たの?」

 

「実はお主達が腑抜けた奴らならば先に潰しておこうと思うての、少しばかりの兵を引き連れて偵察をしていたのじゃ。

 するとお主と一緒にいたハエ頭の集団が大物の熊をいとも簡単に倒してしまうではないか! 流石のワシも驚いて奇襲など出来なかったわい」

 

 

 そう言って、ははは! と笑う道三。しかしその目は笑ってはいなかった。まるでハエにビビらされる蝮のように。

 

 

「しかしお主が引き連れた大勢の鉄砲隊に比べ彼らは随分と少なかったのぅ」

 

「確かに少ないわ。でもその数の差を有り余る質で上回るから笑えないわよ。

 言っておくけど彼らは私の兵士ではないわよ」

 

「はて、すると誰の……?」

 

 

 道三は周りを見回すが辺りには織田家中しかいない。織田以外の平素はいなかった。

 信奈は周りを見回す道三に言う。

 

 

「どうやらあんたの探す人物はいないみたいね、蝮。まああいつの事だからひょっこりと顔を出すわよ」

 

「ほぅ……随分と信頼しているようじゃな」

 

「バッ、バカ言わないでよ! 誰があいつなんか……!!」

 

 

 そのまんざらでもなさそうな表情に、道三は随分とご満悦のようだ。

 会見は続く。

 

 

「それで? 美濃と同盟を結んだ後に次に狙うは今川の駿河かの?」

 

「いいえ、美濃よ」

 

「なっ⁉︎」

 

 

 その言葉に過剰に反応する光秀。その手には刀すら握られている。

 そんな光秀に刀を収めるように手で指図する道三。どうやらこのまま話を聞くようだ。

 

 

「ふむ、お主はなにゆえ美濃にこだわる?」

 

「蝮が美濃を取ったと同じよ。

 美濃を制する者こそが、天下を制する。 美濃こそが日本の中心だもの!

 西は京の都に連なり、東は肥沃な関東の平野へとつながっている。この美濃に難攻不落の山城を築いて兵を養い、天下をうかがう。

 そして秋が来れば一気に戦乱の世を平定し、日本を平和な国にする。商人が自由に商いに精をだせる、そんな豊かな国にする。それがあんたの野望だったのでしょう?」

 

「……全てお見通しのようじゃな」

 

「美濃は私が貰うわ!」

 

 

 その言葉に光秀は再び刀に手を掛ける。

 それに対抗しようと勝家も刀に手を掛けた。

 光秀のは道三が、勝家のは信奈が手で制した。

 

 

「渡すと思うてか?」

 

「……蝮の夢を引く継ぐと言っても?」

 

「なんじゃと?」

 

「日本を狂わせている古い制度なんてぶっ壊して、南蛮にも対抗できる新しい国を作る!

 私が見ているのは……"世界"よ!」

 

 信奈は高らかに宣言する。

 それに道三は大変満足の様子で、ぬははは! と高笑いをかました。そして

 

 

「そなたの目は、海をすら超えておったのか! これは驚いたわ!」

 

 

 だがの、と道三は言葉を区切る。

 

 

「それでは誰もついて来ぬぞ。うつけと呼ばれておるのがその証じゃ」

 

 

 そう無慈悲にも宣告する。それは信奈に対する最終警告のようにも聞こえた。

 が、信奈は答える。

 

 

「それでも、よ。私は進み続けるわ」

 

「立ちはだかる者を薙ぎ倒してでも、か……」

 

 

 道三はしみじみと呟く。

 そして立ち上がり、信奈にこう宣言した。

 

 

「手始めが美濃なら受けて立つぞ?」

 

 

 尾張との戦争の宣戦布告を道三は宣言した。

 それに対し信奈はその対応にふっ、と笑って威勢良く立ち上がり、尾張と美濃の戦争を了承しようと立ち上がった。

 

 

「望むところ——」

 

「いや、そんなはずはないNE☆」

 

「「……」」

 

 

 そう、立ち上がっただけだ。その信奈の宣言は本堂にいきなり現れた一人の男に遮られてしまった。

 濃い緑色のコートを着こなし真っ白な革手袋をはめるその姿には少しばかりの貫禄があった。……顔がニヤニヤしているのを除いては。

 その男を見て、信奈と勝家は黙り込んでしまう。まるで、コイツの事忘れてた……とでも言うように。

 

 

「な、何奴!」

 

 

 光秀はその刀を遂に抜いた。そして今しがた現れた男の首筋へつき立てる。

 道三はその男に近づく。

 

 

「お主……何者じゃ? ワシに気付かれずにここまで近づくと言う事は只者ではないな?」

 

 

 そう男の正体を確かめるように言った。

 男は言う。

 

 

「お初にお目にかかる、と言ったところかな? 斎藤道三」

 

「ちょっとナヨ! あんた失礼よ!」

 

 

 信奈はその男を咎めるが、男は、HAHAHA! と笑って気にしていない様子だ。

 道三も気にしていないように言う。

 

 

「よい、座興じゃ。言わせてみようぞ」

 

 

 しかしその瞳には、つまらなければ斬る、というものが映っていた。

 男はニヤリと笑いながら自己紹介をする。

 

 

「俺の名前は卿夽(きょうぐん) (じん)。第95ライフル部隊の司令官だ。以後よろしく頼むぜ」

 

 

 そして卿夽 神と名乗った男は、何事もなかったように自分で用意した座布団に座る。

 そうやって新たな勢力の大将が会見に参加したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は今、正徳寺とかいう寺の本堂のど真ん中に座って、斎藤道三達と話し合う所だ。勿論信奈もいる。……まあその信奈さんには思いっきり睨まれている訳ですが。悪い事したか?

 俺から見て右手の爺さんが最初に喋った。

 

 

「お主……もしかしてあのハエ頭の集団の……?」

 

「ああ、そうだ。それで間違いない」

 

 

 まあ確かに間違いでは無いのだけれどもさ。ハエ頭ってのはやめて欲しいね、害虫みたいで嫌だ。

 俺が少し気分を害していると、爺さんは続けた。

 

 

「ふむ、それでお主は何ようでここに参ったのかな? 見ての通りワシらは今、こやつと会見をしていた所なのじゃが?」

 

「そんなのは重々承知だ。なんせ俺はコイツと一緒に来たのだからな。

 お前らも見てただろう? 俺がコイツと一緒に正徳寺に向かうのを」

 

「ほぅ……気づいておったのか」

 

「まあな」

 

 

 だってレーダーに反応あったからな。熊騒ぎの時に。

 近くに偶々熊がいたから俺たちの銃の連射性を見せる事が出来たので牽制出来たから、あの熊達には感謝だな。まあ居なければ居ないで適当な所を撃って牽制していたが。

 爺さんは続ける。

 

 

「それでお主はワシらに何ようかな?」

 

「ああ、俺たちとも同盟を組め」

 

「なんじゃと?」

 

 

 爺さんは驚いたような表情を見せる。

 なんだよ、俺が同盟を組むって言ったのがそんなに不思議なのか?

 

 

「お主も美濃が狙いかの?」

 

 

 爺さんは確信を持って俺に問う。

 まあ爺さんの予想も当たってはいるんだがな。本命はそっちじゃ無いな。

 

 

「いや、違うね。俺の狙いは斎藤道三、その人だ」

 

「なに⁉︎」

 

 

 爺さんは今度は確実に驚いたいような表情を見せる。

 やっぱりこういった反応が一番面白れぇや。

 俺は爺さんに言う。

 

 

「俺は欲しいのだよ、斎藤道三が。日本の地理を理解した上で城を築き、更に商を流通させる。更には天下まで狙っていたという。

 そして信奈ですらその実力を信用しきっている。なんせ同盟を組むとしたら蝮以外に居ないと言ってのけたくらいだしな」

 

 

 信奈の方を見ると、なんでバラすのよ! と口をパクパクさせながら言っていたが、おろおろとしていたため対して説得力がなかった。

 俺は続ける。

 

 

「それにどうせ帰っても道三は死ぬ可能性が高いんだろ? 謀反でな。

 だったら俺たちが護衛する。俺たちの目的は道三だからな、死んで貰いたくはないんだよ」

 

「……」

 

 

 爺さんは黙り込む。

 どうやら俺の予想は当たっていた様だ。やはり爺さんもこの同盟によって不満が高まる事は想定済みらしい。

 するとおでこが広い少女が立ち上がり、刀に4度手を掛けた。またかよ。

 

 

「よい、十兵衛。こやつの言っておる事は事実じゃからの。

 じゃが幾らお前さん達の兵が強くとも何千の兵には敵うまい。力不足じゃよ」

 

 

 爺さんは諦めた様な顔で言った。

 やっぱりなんか勘違いされてないか? もしかして周りには俺が量より質を重視していると思っているのか? 

 だとしたらそれは——間違いだ。

 

 

「爺さん、あんたは勘違いをしているようだから言っておくが、俺の兵士はアレで全部ではないぞ」

 

「なに……?」

 

「俺の基地に行けば兵士なんかわんさかいるさ。少なくとも3000千はいる」

 

「さ、三千もじゃと⁉︎」

 

「う、うそ⁉︎ 鉄砲隊が3000千⁉︎」

 

 

 爺さんと信奈が過剰なほどの驚きを見せた。その驚きようを身ぶり手ぶりで教えてくれました。

 

 

「そんな兵力で力不足だと? 笑わせるな。そんなものは俺たちが薙ぎ倒してやるさ」

 

 

 全く、戦車や恐竜(ラプター)ナノポ(課金)兵も所持している俺がそう簡単に負けるか。それも戦国武将どもに。

 

 

「それにあんたらは元々信奈に美濃を渡す気だったんだろう? 詳しくは知らんが、内部がゴチャゴチャになっているようだからな。道三もこれ以上は抑えられないのだろう」

 

「お主、どこでその情報を仕入れた?」

 

「なに、俺んとこの忍者が小耳に挟んだようでね。それが俺に回って来たというだけの話さ」

 

「ぬぬぬ……」

 

 

 爺さんは悩みような仕草を見せる。

 そして、カッ、と目を見開き立ち上がって言った。

 

 

「よかろう! そこまで見破られておるならば話は早い!

 ならばワシは信奈ちゃんの為にこの場で『譲り状』をしたためよう」

 

「へえ、気前がいいな。なにか心境の変化でもあったのか?」

 

「ふん、白々しい奴じゃ。お主にはこの先の事が見えているのじゃろう?」

 

「さぁ、俺には何の事かさっぱりですね」

 

 

 俺と爺さんは共にニヤリと笑い合った。

 そして丁度今、譲り状が書き終わったようだ。

 

 

「では美濃は信奈ちゃんに……いや、ワシの娘に美濃を譲る。後は頼んだぞい」

 

「デアルカ……」

 

 

 信奈はそれを受け取ってしみじみと呟いた。その目は少し潤んでいるように見えた。

 爺さんは話を続ける。

 

 

「本当はこの後ワシは隠居でもしようかと思っておったんじゃがのぅ……まだワシを必要とする者がいるようじゃからの。もう一踏ん張りするとするかの」

 

 

 爺さんはコッチを見てニヤニヤする。全く、なにが嬉しいんだか。

 さて、色々ひと段落ついた事だし、早速俺の疑問にも答えて貰おうかな。

 

 

「なあ爺さん、俺は一つ聞きたい事がある」

 

「ふむ、なんじゃ?」

 

「ああ、それは……」

 

 

 俺は爺さんとおでこちゃんを交互に見やり、言った。

 

 

「……結局の所どっちが斎藤道三なんだ? やっぱりでこちゃんか?」

 

 

「「……」」

 

「ナヨの……バカッ!」

 

 

 そんな信奈の一声を区切りに俺の意識はブラックアウトしてしまった。

 後に知った事だが、爺さんの方が道三だったらしい。まあ俺にとっちゃ、だからなんだ、って感じですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、時は移って今ここは美濃の国。その中でも首都部より少しばかり遠い山間地帯。ここに俺や斎藤道三、おでこちゃん(十兵衛というらしい。名前を呼ぶと怒られてしまうが)は来ていた。

 道三は呟く。

 

 

「先程信奈ちゃんに美濃を譲ってきた帰りにワシらはここに寄った訳じゃが……ここに何故寄ったのじゃ? 神」

 

「何故ってあんたの隠居先を作る為だろう。わからなかったのか?」

 

「なに? どういう事じゃ?」

 

 

 どうやら俺の言った意味が分からなかったらしい。腕を組んで首を傾げている。

 俺は道三に説明する。

 

 

「いいか道三、あんたはこれから首都部に帰ったら恐らく反乱分子によって追い回されるだろう。そうなったらここに来ればいい。

 ここには俺の兵士を置いていく。だから安心していいぜ、コッチに来る奴全員撃ち抜いてやるから」

 

「ふむ、確かに逃げ場を確保しておくのはいい案じゃのぅ……」

 

「また逃げる際の護衛として突撃兵を2人つけておく。逃げる際は彼らを道案内として使ってこっちに来てくれ」

 

「分かった」

 

 

 それじゃあ後は……アレだな。

 俺はおでこちゃんと道三に近づいた。

 

 

「それじゃあ後は注射を打たせてくれ。これでお前らの生存率を上げる事ができる」

 

「なんじゃと? どういう事じゃ?」

 

「ああ、コイツの中にはとある(化学)物質と昆虫エキス、その他諸々を組み合わせた物が入っている。

 で、コイツを体内に入れると治癒能力や反射速度が上昇し、人の危険度が分かるようになるらしい。最後のは動物の本能を意識的に覚醒させるから副産物としてできた〜、みたいな事をフロイドが言っていたな。まあどうでもいいが」

 

 

 まあ化学物質を混ぜると何故効力が上がるのかは知らんが。ホント謎だよな、化学物質って。

 因みにこの注射は俺と信澄も打った。結構身体能力が強化されるぞ、コレ。

 

 

「ま、という訳で早速一本ずつ二人に打たせて貰うぜ」

 

 

 という事で、打ちました。注射。

 まあ何故かおでこちゃんに怖がられるようになりましたが。なんでだ?

 

 

「なあ、おでこちゃん。調子はどう——」

 

「うるさいです!」

 

「ぐはっ……」

 

 

 と、こんな感じに近づくだけで殴られるようになりました。注射なんて大っ嫌いだ。

 どうでもいい事を思いながら俺は作業を進める。作業というのは勿論スマホを弄ることだ。

 道三が近づいて来る。

 

 

「のう神よ、お主は今何をやっているのじゃ?」

 

「何って美濃周辺基地の設備配備……うし、とりあえず各施設の予定地は決まったな」

 

「どういう事じゃ?」

 

「見てれば分かるさ」

 

 

 俺はスマホで各施設の建設時間をナノポッド(課金アイテム)を使って次々と短縮する。

 すると次々と施設が召喚された。

 中央には2階建で、綺麗な窓ガラスが張り巡らされた『お屋敷』が。

 そこから少し離れた所には、セメントで作られたマンションのような『共同住宅』。

 その二つの住宅からそう遠くない地点には綺麗な水を供給する『浄水場』、そしてその水で作物を育てる『農場』が3箇所に配置される。またその中央には米などを育てる『畑』が。

 その向かい側にはイノシシを繁殖、調理する『イノシシ牧場』と、パンを作る『パン工房』が配置される。

 そしてそこに近い所には『道具工房』を配置した。これで各種日用品を作って貰えればいいと思う。

 そしてこれらを囲むように山を背にした際の両サイドをセメント壁で覆い、パスワード・指紋認証式の鉄板扉を配置する。山を背にした際の正面には土壌を大量に積み、それらのバランスを取る素材を取り付けた。

 ついでに、トーチカを基地内部、外部にそれぞれ3つ配置した。内部には強化トーチカも配置した。

 

 そして、これらの施設が一斉に現れたのを真近でみた道三達は驚きの声を上げた。まあ俺も気持ちは分かる。

 俺は道三達の話しかける。

 

 

「どうだ、道三。これがお前らの隠居先だ。結構揃ってるだろ?」

 

「……お主は一体何者なのじゃ? ここまでのものを一瞬で作り上げるとは……。まさか妖の類か、お主」

 

 

 道三は疑いの目で俺を見る。隣のでこちゃんも同じく、だ。

 ……なんだか悲しくなって来たな。他人の隠居先を作ってやったのにも関わらずこんな目で見られるなんてな。

 まあ、こいつらは半ば俺の部下となった訳だし種明かしをしてもいいか。

 

 

「いや、俺は妖ではない。ではないのだが他人にはない力を俺は持っている。その結果がコレだ」

 

「ほぅ……」

 

「コレはお前らが半ば部下となったからこそ話すので、他言無用で頼むぞ。

 実は俺はこの世界、この時代nお人間ではない」

 

 

 その俺に告白にでこちゃんは大変驚く。その目には本当に言っているのか? と言うものが映っていた。

 それに対し道三はそこまで驚いてはいないらしい。

 

 

「どうやら道三はそこまで驚いてなさそうだな」

 

「いや、十分驚いておるよ。まさか違う世界から来たとはのぅ……。それで神、お主の世界ではその力はごく一般的なのか?」

 

「いや、俺の知る限りそんな力を持った奴は居なかったな。俺がこの力を手に入れたのはこの世界にきてからだ」

 

 

 そう、現在の本拠点となっているあの場所に転移してから俺はこんな力を手に入れた。あの頃は手探りだったが、今ではゾーイ達が色々やっているからかなり充実した生活ができるようになったな。

 道三は俺に言う。

 

 

「そうじゃったのか。それでお主はこの世界で何をするつもりなんじゃ?」

 

「当面の目的は信奈に天下をとらせる事だな。勿論俺は裏から手を貸すという方向で」

 

「なぜじゃ?」

 

「世界の秩序を保つ為だ」

 

「ほう……世界とでたか」

 

 

 実際に歴史通りに世界を動かさないと秩序は保てないからな。

 確かに俺のいた世界でも戦争は絶えなかったが……それでも平和な所はあった。俺のいた日本やアメリカ、イギリスとかな。

 その世界に近い状態に保つには日本が早めに世界に出るのは許されない。WWⅡの日本の状態を世界中に広げる訳にはいかないのだ。

 日本人は現代でこそ気が弱いと言われているが、実際は気が短く、プライドが高い。その結果があの赤紙や決闘前の名乗り、だ。つまりは現代の日本人は教育によって牙を抜かれた狂犬、という事になる。

 その教育前の状態を世界にだしたらどうなるかなんてのはすぐに分かる事だ。世界中が大変な事になるだろう。

 と、言う訳で俺の目標は日本を統一して平和思考を日本人に植え付ける(・・・・・)事だ。そしてコレを世界に浸透させて行けば歴史を遡らなくても早めに世界平和が実現できるという訳だ。はっはっは!

 

 

「まあ理由は語ると長いので省かせてもらう。……道三、日本を統一する為お前の力を借りたい。頼む」

 

「……まあ良いじゃろう。いつかは話してくれるのじゃろう?」

 

「ああ、そうだな」

 

「ならば良かろう。ワシはこの命尽きるまでお主に付き従うとするわい!」

 

 

 そう言って、ぬははは、と高笑いをする道三。話が分かるようで助かったわ。

 まあ、でこちゃんもこれから一緒に戦う仲間となるしな。挨拶くらいはしておくか。

 

 

「それじゃあ十兵衛、これからよろしく頼むぜ」

 

 

 軽く手を差し出して握手を要求したが、プイッとそっぽを向かれてしまった。なんだか悲しいな。

 それからしばらくして道三達は稲羽山城へと帰って行った。一応突撃兵を付けておいたが、無事である事を願う。

 俺は早速作った基地で昼寝をする事にした。

 

 

 

 

 





 ヤベェ、主人公はどこに向かっているんだろう……
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