イカれ軍人どもの戦国ネーションズ!   作:サンドワーム愛好家

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"G"の名を冠する能天使

 

 桶狭間山の麓、通称 "桶狭間" で今現在 "桶狭間の戦い" 繰り広げられている。そしてその戦いを目の前で見れていると思いと感激する……のが普通の心境なんだろうな。

 まあ俺にとってはこんなのは普通の戦いとしか見えないが。しかも奇襲作戦であるから教科書のような迎撃する所もない。面白みがない気がする。

 

 

「ま、それでも俺にとっては人材ミッションだから良いけどな」

 

 

 と、言う訳で俺は早速双眼鏡(アナライザー)を覗いて優秀そうな兵士をチェックする……いた。

 俺はその兵士に照準を定めて……撃った。

 俺の撃った弾丸は相手の眉間にヒットし、見事ヘッドショットを決めた。コレで力Aをゲットだな。

 

 

「……ん? アレは知Bと力Cか。Cの奴はマテリアルで……」

 

 

 俺はマテリアルに持ち替えそれを撃った。

 すると、可哀想にも標的にされてしまった大男は下半身を残して消滅してしまった。やっぱりゾーイって天災だな。

 俺は先程捕獲した力Aの腰元にあるものを取り付ける。

 それはプシュゥー、という音と共に気球を展開させる。そして数秒後には標的をお空の旅へとプレゼントした。所謂フルトン回収という奴だ。

 

 なに、俺の持ってる装備がメタギアみたいだって? そりゃそうだろう。なんたってコレはゾーイがメタギアを参考に作製した(・・・・・・・・・・・・)物なんだからな。

 実は、モーガンがまたゾーイに回収品を与えたらしい。そして今回はPSPを持ってきたんだと。……だからお前ら何処からそれ持ってくんだよ。

 で、そのメモリーカードの中にメタギアPWがあったらしい。それをゾーイがプレイしていった結果、このゲームの兵器・装備は凄い! ⇨作ろう! になったらしい。流石天災、発想が違うぜ。

 現在までに作製されたMG兵器は、LAW(小型ロケットランチャー)RK74(大口径アサルトライフル)、フルトン回収システム、アナライザーだ。

 因みにこれらの装備はプラスチックの作製に成功していない為、全て鉄で代用している。つまりは重い。フルトンも重い。プラスチックの有り難みが分かった気がするぜ……。

 

 

「お! 今度は知Aか。絶対回収してやる……!」

 

 

 俺は照準を奴に定めて奴の眉間に麻酔弾を撃ち込

 

 

 ——ピーピーピー!!

 

 

 ——む前に狙撃兵から無線が届いた。何の用だろうか?

 俺は無線をONにした。

 

 

≪こちら神だ。何かあったのか? オーバー≫

 

≪はい、その通りです。なんだか勝家殿が敵の総大将討ち取ろうとしているので報告をと思いまして……≫

 

 

 そこで狙撃兵は言葉を区切る。そして俺の脳裏に嫌な映像が流れる。優秀な兵士が回収出来なくなるという(俺にとって)最悪のエンディングが!

 俺は知A兵の事は諦めて、すぐさま中心部へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここか、敵大将がいるという場所は……ってああ⁉︎」

 

 

 中心部へ来ると俺の予想は当たってしまっていた。敵大将が討ち取られるという最悪のエンドが。

 ……いや、正確にはまだ打ち取られてはいないが。まあ打ち取られそうにはなっているからな。だって勝家が斧槍構えて突貫しているからな。

 敵大将(?)の所へ全力疾走している間にそんな事を考えていたが、どうやらもう既にたどり着いていたようだ。後ろには敵大将(?)がいる。……目の前には俺に対して振り下ろされている槍斧もあった。やべ。

 すぐさまバトライを両手で握って防御の構えを取る……が、少し遅かったのか威力が殺しきれず、バトライにヒビが入ってしまった。

 暴発の恐れがある為、これ以上バトライを使うことは出来なくなってしまった。——が、それでも大将を守る事は出来た。

 目の前を見ると、少し怖い顔をしている勝家の姿があった。やはり邪魔をしたのが悪かったのか。

 

 

「何をするんだ、ナヨ! そこをどけ!」

 

「いや、でも優秀な兵士を棄てるのは勿体無いと思わん?」

 

「何を言っているんだ!」

 

 

 ふむ、どうやってもコイツを斬り殺したいらしいな、勝家は。斬切禁断症状か?

 まあ、そんな事はどうでもいいが。まあ勝家もコイツの優秀さを知れば斬り殺そうとは思わないはず。大将クラスだから恐らく優秀なんだろう。まだ測っていないので今から測る事になるが。

 アナライザーを起動し、今川(仮)を見つめる。すると……!

 

 

「……え? 心以外が全部E? しかもその一番優秀な心にすら斜って言うのが付いているぞ。どうなってんだ?」

 

「ナヨが言ってる事はよく分からないが、使えないって事だろう?」

 

「……」

 

 

 やべえ、否定出来ないわ。心以外Eって低すぎるわ。一般人と同じレベルだよ。コイツ本当に戦国武将か?

 

 

「おい、今川。お前は本当に戦国大名なのか? 幾ら何でも弱すぎるぞ」

 

「い、いや、わらわは直接戦場には立った事がないのですわ! そ、それに運動も苦手ですし!」

 

「おいおい、マジかよ。ガチで無能なのかよ。もしかして親の七光りって奴なのか?」

 

 

 くそっ、予定が狂ったな。

 さっきのでバトライが壊れたからこれ以上の回収は出来ないのもミスったし、今川がこんなの弱いのも想定外だ。まさか戦国大名であるのにも関わらず無能役者とはな……。

 少しの間、ナイーブな気分になってしまい、もうコイツ殺しても良いんじゃね? 、とか思い始めた頃、ふと良い案を思いついた。その案とは……

 

 

「なあ勝家、コイツには使い道がある」

 

「なに……?」

 

「ああ、コイツにはあんなこと(人質)こんな事(何かの儀式の際の出し汁)そんなこと(人間爆弾)としての使い道がな」

 

「あ、あんな事……?」

 

「あ、あんなことやこんなことだなんて……はしたないですわ!」

 

 

 俺の言葉に対し反応は様々。

 勝家は俺の頭の中に浮かんでいる奴が想像出来ないのか、難しい顔をしている。具体的に言えばよかったか。

 今川の方はというと……。なんか両手で顔を包み込んで首をブンブンと振っていた。それに「あぅ……あぅ……」って声も聞こえてきた。おい今川、お前人間爆弾になって嬉しいってどういう事なんだよ。

 そんな変な事を考えつつ、今川抹殺をどうにかしようとしていた。そして今川放っぽり出して勝家と口論になっていた末に俺は一つの過ちを犯してしまう事になる。

 

 

「いや、マジで殺さないでやってくれ。何でもするから(・・・・・・・)……」

 

「……今、何でもする(・・・・・)って言ったな?」

 

「え? まあ、一応……」

 

「ならば良い。今川義元は殺さないでおこう。……だがその言葉、忘れるなよ!」

 

 

 そう活き活きと指差ししながら言った勝家の表情は実にご満悦だった。どうやら俺は墓穴を掘ったらしい。やっちまったぜ、って奴か。

 

 

「……まあいいか。とりあえず今川、お前は降伏を宣言してくれ」

 

「な、わ、妾がそんな事をするとでも……!」

 

「ならばこう言わせて貰おう、俺がお前を救ったのは魅力的な女性だと思ったからだ」

 

「……⁉︎」

 

 

 よしよし、驚いてる驚いてる。まずは掴んだな。

 次だ。

 

 

「俺はお前を一目見た時から(戦力として)素敵な方だと思ったんだ。だがそれは節穴だった。あなたは(戦力としてではなく人質として)とても魅力的な女性だったと気づいた。だから死んでほしくなかったんだ」

 

「そ、それって妾の事を……!」

 

「ああ、その通りだ。俺はあんたが(人質として)欲しい。

 あんたのような(人質として)優秀な美人は欲しくて欲しくて堪らないんだよ。だからこそ言わせて貰う。降伏してくれ。

 そして俺の元へ(人質として)きてくれ、今川義元」

 

「わ、分かりましたわ! あ、あなたがそういうなら仕方ないですわねっ!」

 

 

 頬を染めて、右上に視線を逸らしながら今川はそう言った。よし、とりあえず人材ゲットだ。

 まあ、何も間違った事は言ってないな。人質として今川は優秀だって意味で俺は言ったんだし、勘違いされても俺そんなの知らんで誤魔化せるし。

 でもまあ、コイツは女としてルックスは結構なものだがな。なるほど、これがお嬢様って奴か、と思ったくらいだ。

 

 

「ま、何はともあれこれで桶狭間は終わった訳だ」

 

 

 そうして桶狭間の戦いは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 桶狭間の戦いが終わり俺たちは帰路についていた。勿論、人質として連れてこられた今川も一緒だ。

 信奈達は馬・歩きでの移動だが、俺たちはそんな物で移動はしない。兵偵で移動するのだ。車だから、速い速い。

 そして本来ならばこのまま尾張に真っ直ぐ帰る……のだが、問題が発生したため、俺たちは織田本隊とは別行動だ。

 そして俺たちが向かっている行き先、そこは、

 

 

「大尉、見えました。鷲津砦です」

 

 

 俺が第一部隊、援護部隊を送った鷲津砦だ。

 実は桶狭間の戦いが終わった後に通信を試みたのだが、どちらの隊も応答がない。これは何かあったんだと思い、俺たちはそこへ向かっていた訳だ。

 そして今鷲津砦の城門が見えたんだが……その奥からは黒煙が上がっていた。

 

 

「お前ら、準備しとけよ。これは何かある……」

 

「「「……了解」」」

 

 

 俺たちはLAWとRK74、ライオットシールドを持って戦闘に備えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……う、嘘だろ」

 

 

 俺の口からそんな言葉が口から溢れた。しかし、それも仕方ないものだと俺は言わせて貰いたい。

 まず俺たちの周りには大量の焼け焦げた死体があちこちに転がっていた。悔しいことだが、その中には帝国軍もいた。

 更に鷲津砦本体は既にボロボロで、壁が根こそぎ壊されていた。城に当たる部分なんて何かに切り裂かれたように、斜めにビッシリと裂けていた。

 そして所々から火の手すら上がっている。まるで世紀末だ。

 

 そしてこんな状況を作り出したであろう本人いや、本体が目の前に佇んでいた。

 全高20mはありそうな巨体で、その体は白と青の装甲で固められており、並の攻撃は貫通しそうにない。

 背中からは "コーン型" の何かが突出しており、そこから "緑色の粒子" がばら撒かれている。

 一際目立つのは、その右手に装備された "大型の大剣" 。青色の装甲で造られており、刀身の刃は緑色の半透明だ。

 そして、頭部はフェイスマスクで覆われており、目元からは黄色の "ツインアイ" が見えた。そして、おでこに当たる部位では、 "Vアンテナ" が取り付けられていた。

 そして、俺にはコイツの正体が大方ついていた。

 そう、コイツは世界を破滅の手から救い出す為に何百年も掛けて造られた動力を取り付けれた機体。どこかの世界では最強とまで言われた機動兵器。そう、コイツは……

 

 

「——"ガンダム"とはな……」

 

 

 そう、これはどこかの世界で、生体金属との対話を成し遂げた人物が乗ったガンダム、"ガンダムエクシア"だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目の前のコイツはガンダムだ。00世界では既存のMSをいとも簡単に破壊してきた高性能MS。そんなのが今、目の前に居る。

 そしてこの惨状を作り出したであろう俺たちの"敵"だ。コイツを倒さなければ俺たちに未来はない。

 ……だが、正直言って勝てる気がしない。

 既存のMSですら一撃粉砕するバカみてぇに強い超兵器に生身の俺たちが勝てるとでも思ってんのか? しかも俺達が持ってる武器で唯一効きそうなロケットランチャーですら携行性を重視して威力を減らしたLAWだけだ。どうやって勝てと?

 戦車も出せるが、出した所で一瞬でボガンだ。機動力が削がれるのだから当たり前だけどな。

 そして今ここは閉鎖空間だ。所々壁が壊れているが閉鎖空間には変わりない。そんな中ではバイクも出せない。足元デコボコだし、同じ所しか周回できそうに無いからな。

 そうなると俺たちが取れる戦法はただ一つ!

 

 

「大尉ー! この"セメント壁壊れないっすよね!!」

 

「んなもんは知らん! とりあえず奴に向かってLAW撃ち続けろ!」

 

「くそぉぉ!!!」

 

 

 そう、つまりは籠城一択なのだ。結局逃げ回っても当たるんだよ。だったら最初から逃げずにばかすかLAW撃ちこんどこうという案だ。

 因みにセメント壁はガンダムのビームライフルで簡単に貫通するが、爆発はしない。そもそもアニメとかで爆発するのは誘爆であるからセメントオンリーの壁に誘爆を求めても意味無いって事だ。まあ貫通するけど。

 しかも何から知らんがガンダムはビームライフルをノーマルのライフルに換装しているんだよね。ビームの方が威力強いし弾薬費食わないから使いやすいと思うんだけど……。なんで?

 まあそのお陰でセメント壁でも少しは防御が期待できるけどな。

 

 

「大尉! 第5シールドまで突破されてます!」

 

「うそ⁉︎ 流石に早すぎだろ⁉︎」

 

「は、早く壁の補修を!」

 

 

 俺は急いでスマホを弄る。……が、少し遅かったようだ。

 ついに俺たちのいる地点まで銃弾が到達、地面にぶち当たり俺たちを吹き飛ばしやがった。そのせいで頭がクラクラしやがる。

 だがしかし、俺もやられっぱなしではない。せめての反撃をしてやるよ。

 俺は倒れながらもLAWを構える。この姿勢じゃ俺も危ないと思うが、そんなのは今関係ねえ。今は撃つだけだ。

 

 俺は照準をガンダムに定める……が、いない。先ほどまでいた場所にガンダムはいなかった。

 そして、俺は今この場所に影が掛かっている事に気づいた。今は丁度昼頃だ。そんな影が出来るはずがない。……が、一つだけそんな事が起こる理由がある。それは、

 

 

「……俺の真上にガンダムがいるって事だよ、な!」

 

 

 俺は真上に向かってLAWを射出した。

 ロケット弾はガンダムのツインアイに直撃した。壊すまでは行かなくても、傷付けることは出来たようだ。ショートしているのが見えた。

 

 そしてLAWによってダメージを受けたのはガンダムだけではなかった。LAWのバックブラストを寝ている状態で地面に噴射すれば、どうなるかは直ぐに分かる。

 俺の背中に熱風が大量に発生し、更にそれは爆発力を産んだ。そのせいで俺は遥か高くまで打ち上げられ、数メートル先まで飛ばされてしまった。背中が2重の意味で痛い。

 

 更には吹き飛ばされた際にガンダムが展開していたビームサーベルに触れてしまい、左腕をスライスされてしまった。

 切断面は綺麗に、かつ少しだけ焦げた状態で見えており、血が飛び出たりはしなかった。恐らくビームで傷口を焼かれたから結果的に止血をされた物と思われる。

 

 

「ぅぐ……がはぁ……!」

 

 

 だかそれでも痛みは相当なものだった。

 熱風と落ちた時の衝撃で俺の背中は火傷を負ったような痛みが蔓延し、左腕には今まであったものが動かせないような変な感触と共にジリジリとした痛みが駆け巡る。

 正直言って今の俺は満身創痍だった。

 

 そして、俺の視界にガンダムの姿が映った。大型の実体剣を展開し振りあげている。どうやら俺を切り潰そうとしているようだ。

 視界の端では俺と同じく吹き飛ばされた隊員がLAWを構えているのが見えたが、正直言ってもう遅いだろう。間に合わない。

 流石の俺でも死を悟った。

 そもそもガンダムを生身で倒そうと思ったのが間違いだったのだ。00世界でもファーストの時点では、エースが乗った状態の、太陽炉に頼らないで作った最強の機体ですら撃破までは行かなかったのだ。生身でなんかそもそも無理だったのだ。

 俺は不安を隠すように目を瞑った。まるでこの後来るであろう痛みに備えるかのように……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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