イカれ軍人どもの戦国ネーションズ! 作:サンドワーム愛好家
報告とかではありませんが、軽く小話を。
今日の朝見た夢なんですが、終わったはずのバトルネーションズをやっている夢を見ました。今思えば、やっぱり私はネーションズが好きだったんだなぁ、と思います。
まあ、その夢の中で何故かベジータがモーニングスター振り回していたんですが。意味わかりませんでした。
しかもダイナマイト置いてある木箱に向かってマシンガンぶっ放しているんだから、超怖かったです。
まあ、こんなどうでもいい話はこんな所で。
本編、どうぞ。
俺は今、尾張の清州城に来ている。理由はごく単純、信奈を嫁に貰いに来たんDA☆
……ま、うそなんだけど。本当の目的は信奈に会議に参加しろって言われたからなんだよ。
「で、結局なんで俺は呼ばれたの?」
「それさっきも言ったじゃない。会議に参加して欲しいからよ。ていうか何で左腕だけ袖が長いの?」
「えっと……まあいろいろとあった訳ですよ、信奈さん」
「……おぇっ…気持ちわる! やっぱりあんたは敬語なしでいいわ……」
「おいおい、ひでえな」
全く、人が折角敬語で喋ってやってんのに、気持ち悪いとかイジメかよ。
まあもう敬語飽きたから別にいいんだけど。今回も真面目に不真面目、バンバンふざけていくぜ!
広間に着いた。どうやら俺ら以外のメンバーは揃っていたようだ。何故か道三やでこちゃんまでいる。お前ら基地から出て来ていいのか?
信奈と俺らの姿を確認したピンクリボンが、パンパン、と手を叩いて場の空気を入れ替える。……マジメにしといた方がいいか?
「さて、それではこれより美濃攻略の軍議を始めようと思います。ナヨさんは今の現状がどの様なものかは把握しておりますか?」
「いいや、全く」
「そうですか……。ならば説明します。
あの桶狭間の戦いから2週間程経った頃、我々は美濃攻略へと乗り出しました。……しかしながら今まで進軍してきたどの状況でも、必ず敵の術中にはまってしまっているのが現状です。
今回の軍議は、その術中にはまらずにどうやって進軍するか、です」
ふ〜ん、美濃に行くのにすら苦労してるって事か。それだけ美濃には罠を作るの、嵌めるのが得意な奴がいるって事だな。……回収するか。
っていうかもう
「なあ信奈、ところであの人じ……義元はどうしているんだ? ついでに言えばその領土も」
「ええ、義元だったら人質としてちゃんと捕まえてあるわよ。まあ遊び呆けているけどもね。
駿河だったらとっくの昔に武田信玄に取られちゃったわよ」
「た、武田信玄⁉︎」
「何よあんた、信玄の事知ってたの?」
「いんや、全く。だが信玄といったらグラードンだろ」
「ぐ、ぐらー??」
結構前に出たポケ信。もう全然覚えて無いけれど所所覚えている所があるぜ。
主人公がアルセウスで、信玄がグラードン、えーと、あとは……あ! 信長がゼクロムだ! あとはもう覚えてない。
「って、そんな事は今はどうでもいい。とりあえず状況は分かった。会議を再開しよう」
「そうね。それじゃあ皆、何か策はない?」
その信奈の問いに答える者はいない。理由はごく単純、幾度と無く失敗して来たからだ。だから結局撤退しか出来なかった。
そんな中、道三が手を挙げた。信奈は少しの希望を抱いたが、信奈の期待する答えは得られなかった。得られなかったが……。
道三は再度口を開いた。
「美濃には天才軍師がおるのじゃよ。蝮と呼ばれたこのワシですら奴の知恵には勝てん」
その言葉をきっかけに、場にざわめきが走る。
しかしそんなざわめきは、信奈は「静かにしなさい」という一喝ですぐに収まる事となった。
信奈が口を開いた。
「誰よそれ。美濃に天才軍師がいるなんて聞いた事がないわ」
「知らぬのも無理はない。何故ならあやつの事は美濃が今までずっと隠して来たのだからな」
「隠して来た……天才……美濃……あ、もしかして……」
神は顎に手を置いて何かをぶつぶつと呟いている。そして何かを思い出したかの様に呟いた。
道三は再三口を開く。
「そして、その美濃の天才軍師、その者の名は……」
そこで道三は言葉を区切り、軽く息を入れる。
「竹中は——」
「あ、もしかして竹中半兵衛の事か! そう言えばいたなぁ〜、そんな奴」
その言葉を発した事により、一瞬にして神はその空気を台無しにした。道三はジト目で神を見つめている。セリフを切られたのがよっぽど不満のようだ。
「……なぜお主が知っておるのじゃ、神」
「え? ああ、実は俺んとこの『忍者』がさ、美濃には天才軍師がいるって事を結構前に伝えて来てたんだよ。えーと、大体桶狭間の一週間前ぐらいかな、報告が来たの」
「「「……」」」
再度、神の組織の巨大さに気づいた織田家臣たちだった。
「まあ、今はそんな事はどうでもいいだろ? 今やるべき事は美濃をどう攻略するか、だ。何か案は無いのか?」
「「「……」」」
その問いに答える者は誰もいない。先ほどの信奈の問いの際にも誰もいい案が出なかったのだ。コレは少し難しい物となるという事だろう。
「あ、一応言っておくけど今回は俺手出しできないと思ってろよ。あんまり助けれないと思うし」
「な、なんで⁉︎ あんたなしでどうやって美濃を攻略するのよ!」
信奈が驚いたように訴えかけてくる。そんなに俺の首を振らないでください。折れて死んでしまいます。
まあ、実際助けても良いのだが……
「……仮にこのまま俺がお前らに手を貸し続けたどうなると思う? 前にも言ったが、お前らの兵の練度は上がんないからな。そんな状態で強敵に当たったら一瞬で
「ぼぼぼ……?」
「それに俺が無償でお前らに手を貸しているという事が他の大名に知られたらそいつらにも付け入られかねない。俺たちとお前らはあくまで同盟だからな。部下と上司では無い」
「むむむ……」
不満そうな顔を浮かべる信奈。まあ、レベル10パーティにいる50レベの兵士が手を貸さないって言ったらそうなるとは思うけどな。依存し過ぎてはいけないと思うぞ?
「まあ、竹中半兵衛をどうにかするのまではやってやるよ。大義名分があるしな。
それから先の事はお前らでやれよ?」
「分かったわ。半兵衛の事は任せたわ」
「任された! って事で早速いって来る。でこ……光秀、お前もついて来いよ」
「え⁉︎ な、なんで私が⁉︎」
「いや、道案内位は必要じゃろう。行ってきてはくれんか、十兵衛」
「うっ……わ、分かりましたよ! 行って来ればいいんですね!」
俺とでこちゃんはその場を去った。でこちゃんの態度がちょっと冷たいのが悲しい。
と、言う訳で早速半兵衛がいるという薄暗い林の中に来ました。案内はもちろんでこちゃんです。
そうそう、道中で聞いた事なんだけど、どうやら半兵衛とやらは陰陽師らしい。天才軍師でありながら陰陽師……面白い逸材だとは思わないか?
「ところででこちゃん、さっきから俺の袖を握りしめてるけど、大丈夫?」
「で、でこちゃんとはなんでやがりますか! 私には明智光秀というちゃんとした名前が」
「じゃあ光秀」
「名前を呼びやがるんじゃねえです!」
じゃあなんと呼べばいいんですかね? 流石に理不尽すぎると思います。
ま、別に良いけども。そんなこんなしてる内に目的地には着いたしな。
俺は目の前にある屋敷の門を押そうとして……押す前に開いてしまった。ふむ、コレが陰陽師か。
「ぬ? 光秀ではないか! お主どうしてここに……?」
「あ、安藤守就殿……!」
でこちゃんの視線の先には、門をを開けた張本人であろうおじさんが立っていた。彼も陰陽師か。
「え? 彼が陰陽師?」
「陰陽師……という事はお前らの目的は半兵衛の調略か」
「調略? 俺は半兵衛を回収しに来ただけだぞ?」
「それを調略と言いやがります、よ!」
「……痛いです。すねを蹴らないでください」
全く、一体いつからこんな子に育ってしまったのだろうか。昔はこんな子じゃ……っていうくだりはいらないか。最近あんまふざけてないから暴れたりないんだよね。
「やはりワシも道三殿に着いていけば良かったのう……。最近は義龍殿とも折り合いがつかないしの……」
まあ、上司と折り合いつかないのは結構なもんだよな。よく分かるよ。俺も親父と焼肉か天ぷらか喧嘩して、最終的にラーメンになったしな。その時の気まずさといったら……どうでも良いな。
「まあ、腐っても我らは美濃三人衆、生半可な言葉では動かぬぞ」
ふむ、つまりは調略に向かっても良いという事だな。お許しを何故貰えたのか分からんが、まあラッキーだったと思っておこう。
俺たちは屋敷に向かった。
「お初にお目にかかる。俺が竹中半兵衛だ」
そう言って出迎えたのは聖徳太子とかが着てそうな、木綿筒服を着ている一人の長身の男だった。ふむ、コイツが竹中半兵衛か。
「ご丁寧にどうも。俺の名は
「こんな奴の部下なんかじゃないですよ!」
勢いよく断られてしまった。ツンデレか?(明らかに違う)
まあ、実際半ば強引に部下にしたんだからな。そりゃ認められてないわな。仕方ない。
「ライフル部隊……もしやお前たちが最近噂になっているハエ頭の……」
「え? 噂?」
「……いや、こちらの話だ。そんな事よりも本題に入ろうじゃないか。俺が欲しいのだろう?」
そう言って半兵衛はこちらを舐めたような目付きでくくく、と笑う。まあ欲しいっちゃ欲しいが。別にいらないというか……。
「いや、やっぱいらねえわ」
「「え⁉︎」」
「変わりにその掛け軸の裏にいる奴貰ってくわ」
俺は掛け軸の方へと歩みを進める。光秀はそのまま置いてきた。
そして俺は数歩進めた頃、後ろの質量が変わった事に気がついた。なにやら影が大きくなっているような気がする。
そして、俺は振り返った。これで半兵衛の対応が面白くなると踏んでやった事なのだが……これは少し面白くなりすぎだな。
俺の目の前の
「こうなったら、貴様を食ってやろうぞ! あひゃあはあはっ!!」
うん、いきなり過ぎますね。何か隠してるって事でOKですか?
奴は俺の方へその前足を振りかざしているが、俺は避けない。避ける必要がないからな。
変わりに左腕をバケ狐へと向ける。これで俺はいつでも狐退治が出来ると言うわけだ。
「じ、神さん!」
でこちゃんが心配そうな顔で叫ぶ。まるで俺が危機に瀕しているかのようにな。
だが、こんなのは危機の内には入らないのだよ、でこちゃん。
俺は左腕の照準をバケ狐の頭部へ定める。それと同時に大腕が振り下ろされているが、トリガーを引くくらいの時間はある。俺はそのままトリガーを引
「——や、やめてください! 前鬼さん!」
——く前に俺の目の前に一人の幼女が立ち塞がった。面白おかしくしたような巫女服風の白装束を着飾る一人の銀髪少女。どっかの弾幕を交わしまくる鬼巫女とか
まあ、そんな少女に俺は庇われたわけだ。よく分からんが、少女が叫んだだけで先程のバケ狐はどこか消えてしまった。
本当は回収して解剖でもしようと思っていたんだけどな。危険でも察して逃げたのか?
……いや、それよりは今は目の前のこの子だ。露出するには少し早すぎるこの子が誰なのか俺は知らん。
「ま、その眼福な姿を見せてくれるのもある意味嬉しいのだが。とりあえず自己紹介でもしようぜ」
その後の自己紹介で分かった事だが、彼女が竹中半兵衛だったらしい。それがどういう事なのかは今の俺には分からない。
「……もう一度確認するが、君が竹中半兵衛という事で良いんだな?」
「は、はい……私が竹中…半兵衛です」
その少女はそう頷いた。……驚きだな、この女の子が信奈の兵士を食い止めていたとはな。実に面白いぜ、ニヤけ顏が抑えられねえ。
「ひえぇ……い、いぢめないでください…」
「え? 別に虐めるつもりもないし、虐めてもないぞ?」
「……お前、今の自分の顔の顔見てそれをもう一度言ってみたらどうだ? 狂気の沙汰を感じられるものだったぞ」
前鬼と呼ばれたそのバケ狐が俺に冷たい視線を送りながら言う。普通に笑っただけなのにそれ、判定厳しくないですかね……。
「まあ、神さんの事はこの際どうでも良いですよ。それよりもなんであんな事をしたのか説明して貰えます?」
でこちゃんがその言葉で空気を入れ替えた。前鬼は答える。
「ああ、そうだな。実は我が主はその才気故にいじめられっ子でな、俺が成り代わってた次第よ。
おまけに大の人見知り。相手を怒らせて、自分をいじめる人間か試す癖があるのだ」
「へぇ…そうなのか……」
俺は半兵衛の方を見る。何故か振り向いた瞬間半兵衛にビビられたんだが。そんなに俺怖いですかね?
……まあ、それに関しては今は置いておこう。俺の
彼女の行動原理や行動自体を見るに、要は友達は数より質を重視するらしいな。どれだけ無理を言っても良いような関係、それを目標としているんじゃないか?
そして更にその行動自体は、やられる前に殺っちまえ!、と言うものと同じだ。なにせ先制攻撃を仕掛けているしな。
……つまり、コイツは帝国軍と相性がピッタリと言う訳だ。まあ帝国軍は質よりも数を重視しているけどな。
さて、そろそろ本題に入るか。
「所で半兵衛、俺が何故ここに来たのか、覚えているか?」
「えーと、確か……」
そこまで言った半兵衛は、はっ! となって固まる。どうやら思い出したらしい。
「お前も分かっていると思うが、俺目的は半兵衛、お前だ」
「……」
「俺は日本を統一したい、だから協力してくれ」
その言葉に半兵衛に顔は暗いものとなる。さて、こんな安っぽいセリフでどう動くのかな?
半兵衛は口を開く。
「…そ、それはできません。義龍さんを裏切る事は義に反します……」
「ならばお前が忠義を尽くしているのは誰だ? 義龍か? 美濃か? それとも……道三か?」
「そっ、それは……全部です!」
「ならば義龍と道三が戦争をしてるとする。お前はどちらにつく? 因みにお前がつかなかった方の戦力は全滅する物だと思って答えてくれ」
俺は嫌な笑みを浮かべる事を意識しながら吐き捨てた。これで半兵衛の意志が確認できるはずだ。
そして俺の予想通り半兵衛は返答に困っていた。結局、半兵衛は誰の味方かなんて明確に決める事が出来ないんだよ。
「半兵衛、それでお前はどちらにつくつもりなんだ?」
「……ど、どちらかにつくなんて……決められないです」
「結局、そういう事だ。お前は誰かに明確の忠義を誓っている訳ではない。
今のお前は "美濃にいる,いた者" に尽くしている。道三にも義龍にも尽くそうとしているのがその現れだな」
「……うぅ…」
「別に悪い事ではない。それはお前の優しさが産んだものなのだからな。
……だがこの戦国の世では、そんな物は重要視されない。誰に誰がつくか、誰が当主になれば繁栄するか、などの結果だけが重要視されているのだ」
「……で、でも」
「勿論優しさを重要視する国もある。十人十色と言うしな。だが、そんな国はごく僅か。しかも小国規模が限界だろうな。もしも大国がそれを掲げていたら、戦争なんてのは起こらない」
さて、下地はこんなものだな。義に熱く、情に熱い竹中半兵衛。それらはどちらも、半兵衛の"優しさ"から来ている。
そしてこの優しさは半兵衛の中核を成す大部分であると予測できる。ならばここを突かない訳にはいかないよな。
「——だから、俺と共にこの世を壊していこう、竹中半兵衛」
「…え? こわ…す?」
その時浮かべていた笑みは、自分でも分かるほど気持ちのいいものだった。