イカれ軍人どもの戦国ネーションズ!   作:サンドワーム愛好家

4 / 17
どう皆さん、作者です。

 一つ皆さんに言いたいことがあります。
 それはですね……

「結局1万は無理だった」

 という事です。
 この小説は平均1万字を目指して書いていましたが、残念ながら無理(・・)でした。 
 ぎゃアアアアアア!!! ←私の書いている時の気持ち

 という事で結局5000字くらいを目安に投稿していきます。
 今後ともよろしくお願いします。


死・同盟

「うわぁぁ! ど、どうすんすか大尉! なんかもう点火しちゃってますよ⁉︎」

 

 

 鉄砲隊(?)に囲まれてている中、俺の隣でH1が騒ぐ、どうするんだ、と。

 そんなもんは俺が聞きたいくらいだわ!

 まあ、やろうと思えば戦車出して無双やっても良いんだが、相手は織田軍だ。

 織田を潰しちゃって天下を統一できない! タイパラ起きちゃった☆ てへっ☆ 

 なんて事になったら大変だ。どうやって歴史修正するつもりだと言わんばかりの事態だよ。

 ……でもさ、このまま反撃しないとさ、俺死んじゃうじゃん? 実は俺、まだ死にたくないんだよね。痛いし。

 

 

「と言う訳で撃つのはやめてくんない?」

 

「何がという訳なんだ、誘拐犯」

 

 

 先程ピンクリボンに(りく)と呼ばれた女性に鋭い眼光で睨まれてしまった。

 なんで怒っているんだろう? やっぱ戦国武将ってストレス溜まるのかな?

 うーん、だったら一応 ひぇえ! とか言ったほうが良いか? 可哀想だし。

 まあそれはともかく、俺たちはどうしても撃たれるしかないと。

 そして交渉も無駄に終わってしまったと。

 最終的に死ぬしかないと。……バッドエンドじゃん。

 そんな絶望の中、ふとある事思いついた。

 まあ、こんな簡単な事を何故今まで思いつかなかったのかとも思うが。

 

「はっ! H1、俺今思ったんだけど、この金髪起こせば良いだけじゃね? 説明して貰えば良いじゃん」

 

「あ、確かに! じゃあ早速起こしちゃってください! ここは一発景気良く——」

 

 H1はそれに 味をしめた! というのような勢いでそれに乗ってきた。

 ……しかしソレを最後まで言い切る事は出来なかった。

 H1が言い終わる前に辺りに突然 パン! という炸裂音が響いたのだ。

 それはまるで銃声のようだった。

 それと同時に俺の視界全てが真っ赤に染まる。

 ケチャップなんて表現が生ぬるいくらいの、ドロドロで、濃い真っ赤に。

 

 

「ばっ、バカ者! まだ撃つなと言っただろう!」

 

「す、すみません! つい……」

 

「ついじゃないだろう! なz——」

 

 

 何かを争うような外野の声が俺の耳に届く。

 しかし今の俺にはそんな会話は全然耳に入ってこない。

 なんだか心の真ん中がぽっかり空いたような気持ちだった。

 

 

「(……ははっ、おかしいな。俺の身体が勝手に動いてるや)」

 

 

  俺はいつの間にか今までおぶっていた少女を投げ捨てていた。

 自分自身でも何故投げ捨てたのか分からない。

 それに冷静になって考えれば女の子にするべき対応ではなかったと後悔もするはずだが、今の俺にそんな事を考える余地などなかった。

 

 

「——うっ! いてて、背中が痛いわ……。というかなんで私の顔に水が掛かって……血?」

 

 

 少女を投げ捨てた俺は、すぐさま自分に倒れるように寄り添う、人型の何かを抱き寄せる。

 肩から上が生温いお湯でも掛けられたように濡れていたが、そんな事はどうでも良い、ソレを抱き寄せろと俺の頭が無意識に指示していたようだった。

 

 

「えっ、H1! 大丈夫か⁉︎」

 

「マジかよ、くそっ。直ぐに病院へ……!」

 

 

 今度はライフル部隊の方からも聞こえてくる。

 その声には確かに動揺が含まれていた……。

 そんな中、俺はソレを強く抱きしめる。

 

「(……H1? H1がどうしたっていうんだよ……、H1ならここにいるじゃないか……はははは……。)」

 

 

 俺の頭は今抱き寄せている彼が、何故頭部が濡れているかを理解していた。

 理解していたからこそ……納得はしていなかった。

 彼が死んだなんて、決して認めたくなかったのだ。

 

 

「た、大尉! 今すぐ病院に!」

 

 

 H6が慌てながら俺に言う。

 そうか、そう言えばコイツとH1は仲が良かったんだよな……、呼び出した当初からコイツらは良く一緒に居たのを覚えている。飯の場でも見かけたことがある。

 

 彼ら歩兵達は見た目は皆全て同じに見える、ガスマスクにコートだからな。

 でも良く見ると、全員が全員、同じでない事が分かる。

 彼らは自分の肩の防具にエンブレムを貼っている。自分を示すただ一つの手段だと、酒の場で聞いた事がある。

 でもそれだけじゃない。体格、防具の傷のつき方、銃の構え、歩き方喋り方。それら全てがみんな違う、同じ "歩兵" なんていなかったんだ。

 

 そしてだんだんと俺の視界赤みが薄くなってきた。

 コレで周りを見回せるようになった。……それと同時に見たくない現実を見る事にもなってしまった。

 

 

「……ははっ、やっぱり死んじゃったのかよ。H1」

 

 

 俺の目の前、顔と顔がくっつきそうな距離にソイツ(H1)いや、H1の死に顔があった。

 ガスマスクのガラス部分が真っ赤に染まっている。

 どうやらちょうど こめかみの辺りを綺麗に撃ち抜かれていたようだった。

 ……ああ、だからガスマスク被っているのに貫通したのか。

 S4が慌てたように近くへ駆け寄る。

 

「た、大尉——」

 

「黙れS4。何も喋るな。今の俺は少しばかりイライラしているんだよ……」

 

 

 俺は少しドスを効かせて、そうS4に告げた。

 別にS4は悪くないのに、と今更ながらに後悔する。

 が、今の俺は正直自制が効かなかった。

 方向を変え、H1を撃ち抜いた奴の上司の告げる。

 

 

「——お前ら、一体どういうつもりだ? 戦争でもして欲しいのか? ああ"?」

 

 

 今の俺は、部下を殺された事によって、完全に切れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、モーガン。わざわざ来てくれたのか?」

 

「ええまあ。大尉の初仕事ですからな」

 

 

 炎天下の中、モーガンと仮設基地の入り口で軽く喋る。

 俺たちは今からパトロールをしてくる所だ。どうやら謎の兵士、サムライが出たらしいのでな。

 

 

 

「——ああ、そう言えばもう一つ言っておく事がありました」

 

「ん? なんだ?」

 

 しばらく駄弁っていると、モーガンは急に何かを思い出したように言葉を告げた。

 今まで気分が少し乗っていた俺だったが、その内容を聞いた瞬間、俺は少しどころではない衝撃を受けた。

 

 

「死んだ兵士は生き返りませんからね? くれぐれもお気をつけを」

 

「——え?」

 

 

 モーガンはそう一言告げた。

 この言葉は当然と言えば当然だ、というか当たり前の話である。

 だが、俺にとっては結構な衝撃を受けた。兵士は死ぬと本当に死ぬ、と言うのだから。

 

 俺はここに跳ばされてから今日で一週間が経つ。

 そしてその一週間で、俺は様々な兵士と出会い、感動した。彼らはゲームでは一兵士であり、喋る事なんて皆無と言っていいほどだったのに、ここでは良く喋り、よく飲む。活き活きとしていた。

 

 そんな奴らを俺は戦場に連れて行くのだ、戦争の駒として使わなくてはいけないのだ。

 彼らは家族だ、一緒に酒を飲みあった家族。戦場に連れていってやられたとしても病院で回復してまた会える。そんな確証も出来ない事を俺は信じ切っていた。

 だが、ここの世界、今、この空間は紛れもない現実だ。ゲームとは違う。

 死者は生き返らない。それが絶対であり、ルールなのだ。

 それを踏まえると、やはり……

 

 

「(……本当に連れて行くべきだろうか? )」

 

 

 俺は迷う。家族をわざわざ戦場に送り込むのは良いのか、と。

 俺の判断ミスで死んでしまう事にはならないだろうか? やはり連れて行かないほうが良いのでは? 等々色々な思考が頭の中でぐるぐる回っていた時、俺の耳に声が届いた。

 

「大尉、何悩んでるんすか! 俺たちが死ぬとでも思ってるんすか? 安心してくださいよ! 大尉が訓練してくださった俺たちがそう簡単に負けるわけないじゃないですか」

 

 そう言ったのはH1。

 こいつは俺を励まそうとしたのか、それとも自慢したかったのか分からないがフォロー(?)をしてくれた。

 因みにこいつは俺の飲み仲間でもある。俺に酒を勧めた張本人であり、元凶である。

 

「そうですよ、大尉。俺たちはそう簡単にはくたばりません。大尉は安心して指示をくれれば良いんですよ?」

 

「うむ、其奴の言う通りじゃ。心配せんでも良いぞ」

 

 H6、D2が言う。

 因みに彼らとも飲み仲間だ。

 俺は日本酒派だが、彼ら二人はハイボール派だ。

 ……酒の話は今は置いておいて。

 どうやら満場一致で出撃に賛成らしい。

 っふ、俺はいい仲間に恵まれているな。感謝しきれないぜ。

 俺は仲間達に高らかに宣言する。

 

「——では! これより "第95ライフル部隊 第一襲撃分隊" によるパトロールを行う。サムライもどきになんか殺られるなよ!」

 

「「「了解!!!」」」

 

 そして、俺たちはパトロールに出発したのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「——では、私達は貴方達と同盟関係を結び、ナヨn——神どのを尾張の客将として向かい入れれば宜しいのですね?」

 

「……」

 

「神どの?」

 

「…ああ、そうだな」

 

 

 ピンクリボンの確認につい、気だるげに返答をしてしまう。

 どうやら俺は、未だにあの事が頭から離れないようだった。

 さっきの会話も、出撃前の事を考えてたせいで所々しか分からないくらいだ。

 

 

 ——やはり俺が悪いんだろうか?

 

 

 先ほどからずっと自問自答している事をまた考え出す。

 仲間達は、戦場だから仕方ない、と割り切っていたがその雰囲気には暗いものを感じた。

 そして、俺は結局、結局何にも分かってなかったと再認識させられた。

 俺はこの "現実" を "ゲーム" だとずっと勘違いしていたのだと。

 モーガンはああ言っていたが、実は病院で復活出来るのではないか? と心の何処かで思っていたのはあった。

 だからもしもの時は……、とも思っていた。

 ——だが、結果は無残なものだった。

 結局、H1は病院では復活出来ず、そのまま死亡。尊い仲間の命が奪われた。

 

 

 ——やはり俺のせいだな。

 

 

 最終的に俺はそうだと確信した。

 結局俺が全て悪いのだ。

 戦場であるにも関わらず楽観視する、鉄砲隊に囲まれても楽観視。

 H1が叫んだ時も無視していた。

 結局、俺が悪いのだ。全て、俺が、な。

 

 

「……ん…じん……だいじょ……の」

 

 

 何かが聞こえてきた。

 それはとても小さく、聞き取れないくらいの声量だった。

 

 

 ——H1の恨みの声でも聞こえてんのかな……。

 

 

 そんな事すら思い始める。

 暗い感情が俺の中をずっと支配し続けていた。

 だが、それは一瞬で唐突な終わりを迎えることになる。

 ——たった一人の少女の声によって。

 

 

「ちょっとナヨナヨ! あんた万千代の話聞いてるの!」

 

「……! あ、ああ。悪い。ちゃんと聞いているよ」

 

 

 俺は金髪のその怒鳴り声で意識を現実に戻した。

 どうやらいつの間にか意識が飛んで行っていたようだ。彼女に胸ぐら掴まれて怒鳴られるまで全然気づかなかった。……だが俺も、一つ言いたい事がある。

 

 

「というか、そのナヨナヨってあだ名やめてくれないか?」

 

「なによ、気に入らないの? 」

 

「逆に気にいる要素がないと思うが? 」

 

 彼女は不満気にそう言った。

 気にいるとでも思っているのだろうか? そんなあだ名、ジャイアンに骨っていうあだ名をつけられるのと同レベルだぜ?

  すると彼女はうーん、と悩んだような仕草をし、こう言った。

 

 

「それじゃあ、あんたの名前はナヨでいいわ! そっちの方が楽でいいし」

 

「なんだよ、それ。結局ナヨナヨを2つに割っただけじゃねえか」

 

「うるさいわね!」

 

 

 彼女はムキーッ、と言ってふんっとそっぽを向いた。

 なんなんだ、一体。怒るほどのことではないだろう。

 

 

「——では改めまして、尾張の国は貴方達を歓迎します。これからよろしくお願いします」

 

 俺と金髪いや、信奈(・・)の会話が終わったのを見計らったようにピンクリボンが告げる。

 気のせいか、その眼光は少し、少しだけ鋭い気がした……。

 

 

 

 

 

 

 




  〜ワームの部屋〜

 (※本編には関係無いので飛ばしても構いません)


H1「ちょっとワームさん、なんか俺、死んじゃったんすけど?」

ワ(作)「H1は犠牲となったのだ……」

H1「はい?」

 H1は怒気を含めた拳をワームの前に掲げた。
 ソレを見たワームは取り繕うに叫んだ。

ワ「い、いや! 本当は殺すつもりは無かったんだ! 本当だ!」

H1「本当すか?」

ワ「あ、ああ! 本当さ!」

H1「……だったら訳を聞かせてくださいよ」

 H1は仕方なく拳を下げた。
 ソレを見たワームは安心したようで、訳を話し始めた。

ワ「いや、本当に殺すつもりは無かったんだよ。マジで。
  最初の頃なんてモーガンの次に偉いポディションを与えようと思ってたんだよ」

H1「じゃあ何故死ぬ事になったんすか?」

 ワームはギクッ! と肩を震わせた。
 そして息をゆっくり吐き出し、諦めたかのような顔をして、喋った。

ワ「いや〜、最初に言ったじゃ無いですか? 犠牲になったって」

H1「は? 」

ワ「いや、たまたまだよ、たまたま。たまたま犠牲になったのがH1だったって事なんだよね。ごめんね☆」

H1「……」

ワ「え、悲しいの? もしかして。……しゃーないな〜、慰めてあげよう! ……ドンマイ☆」


 その後ワームは、H1が無言で操縦する歩行戦車の回転式ロケット(ほぼガトリングガン。装甲車の装甲を紙のように貫通する)で蜂の巣にされたとさ。でめたしでめたし。


ワ「あ、今更ですがお気に入り登録ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします」




  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。