変態科学者の妹はアホの子   作:アルティメットサンダー信雄

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尸魂界編
夏休み


 

 

翌日。授業中、教室の扉が開かれ、そこから両手に包帯を巻いた石田が現れた。

 

「石田⁉︎どうしたのその怪我⁉︎」

 

「階段から落ちました」

 

クラス全員が「ベタだ……」と、反応する中、先生は構わず黒板に向かった。

 

「へー、まぁいいや。席ついて、授業続けるから」

 

言われ、席に着く石田。

 

「へぇ……階段で転んじゃったんだ……」

 

「いや、なんで沙優ちゃん信じてるの……」

 

織姫がやんわりとツッコんだ。

 

「ね、それより織姫ちゃんの番だよ。絵しりとり」

 

「あ、うん。……うーん、と……、…………。はい」

 

渡された紙を見て、沙優は眉をひそめた。

 

(ぱらして……?ぱらしてってこういう生き物なの?)

 

parasite、という文字と絵が描かれた紙を見て、そう思いながらも、絵を描いて織姫に紙を渡した。

 

「! う、嘘でしょ⁉︎テンゴ‼︎テンゴってなんだよテンゴってーーー‼︎」

 

「井上、うるさい。座れ」

 

先生の冷ややかなツッコミだった。

 

「というか、浦原。お前のバカを周りに感染させるなよ。そのバカさ加減は自分だけに止めておけ」

 

「あたしバカじゃないし!頭良いし!」

 

「キレるぞお前」

 

「ひどい!」

 

「いや酷いのはお前の頭のでき」

 

そんな事を話す沙優を竜貴はジッと見ていた。

 

 

1

 

 

その日の夜。沙優は浦原商店でDVDを見ていた。踊る大捜査線である。

 

「レインボーブリッジ、封鎖できません!」

 

そんな事を言いながら盛り上がってると、ピクッと霊圧を感知した。

 

「………これは、」

 

「沙優」

 

「あ、喜助ちゃん。この霊圧……」

 

「多分、その通りっスね。サポート、お願いしてもいいっスか?」

 

「えー、自分で行けば?あたし、踊る見てるから」

 

「………はぁ、わかりましたよ。今月のお小遣い、半分にしてほしいんスね」

 

「いってきまーす!」

 

元気良く出て行った。

 

 

2

 

 

翌日。昨日は一護を出撃させたものの、返り討ちに遭い、持って帰ってきた。

今は一学期最後のホームルーム。

 

「さてと、以上かな。連絡事項は。ま、休みなんだから宿題なんて現国以外はテキトーにやんな。遊びも少しぐらい犯罪気味の方が、後々思い出になるよ!そいじゃ、あんたたち!9月までに死ぬなよ!」

 

先生の挨拶で、夏休みが始まった。

直後、啓吾によって集められた一護、チャド、水色、織姫、竜貴、沙優。

 

「夏といえば海!海といえば夏‼︎というわけで、私浅野啓吾は明日より10日間の海への合同合宿を提案するものでありまっす‼︎花火や肝試しから混浴露天風呂までありとあらゆる嬉し恥ずかし企画が盛りだくさん‼︎さぁ、この夏のご旅行は浅野ツーリング、浅野ツーリングへようこそ‼︎」

 

「わりぃ、俺用事あるからパスな」

 

「何イぁ‼︎⁉︎」

 

早速断った一護に迫力満点に突っ込む啓吾。

 

「ごめん…あたしもちょっと……」

 

「井上さんまで⁉︎」

 

「あたしもインハイあるからムリー」

 

「俺も、今回は遠慮しとく……」

 

「あたしは行きたーい‼︎」

 

「「「お前も無理だろ」」」

 

織姫、竜貴、チャド、沙優と断られ、きら沙優は一護、チャド、織姫に強制的に断らせられ、啓吾は涙目で水色を見た。

 

「……あ、僕明日からプーケット」

 

「テメエ‼︎」

 

「うわあ!なんで僕にだけキレるんだよ!」

 

と、いつも通りの日常だった。

だが、一護、チャド、織姫は違和感に気付いていた。誰も、ルキアのことを覚えていない。

一護はどういうわけだか、大体察していたのだが、チャドと織姫は不思議に思ったので、この中でその事を知っている人物に声をかける事にした。

 

「浦原」

「沙優ちゃん」

 

解散してから、沙優に声を掛けた。

 

「うおっ?何々、二人して。あ、うちで漫画読みたいん?」

 

「いや、違う。朽木の事なんだが……」

 

「あー……あたしの口からはなんとも……」

 

「誤魔化さないで」

 

「誤魔化してないよ。説明するの面倒なんだもん。掻い摘んで説明すると、朽木ちゃんは尸魂界で処刑されるから、それを止めに黒崎ちゃんはこれから修行して尸魂界に乗り込むんだ」

 

「……………」

 

「大体、喜助ちゃんから聞いてるんでしょ?だったら二人がどうしたいか決めなよ。その時は、あたしに連絡してね」

 

そう言うと、沙優はブックオフに立ち読みしに行った。

 

 

3

 

 

それから一護、チャド、織姫、石田は修行に励んだ。

する事のない沙優は、駅前に向かった。理由は、

 

「おーい!浅野ちゃーん!」

 

「お、おう。沙優ちゃん……」

 

啓吾と二人で遊びに行くのだ。

 

「いやー、悪いねー。みーんな忙しそうだったから、あたしと二人で遊ぶ事になるなんてさー」

 

「い、いや全然」

 

「さて、何処に行こうか?というか何しようか?」

 

「あー、えーっと……」

 

口ごもりながら啓吾はテンパっていた。

 

(だってこれ、実質デートだよね?だって男と女二人きりだもの。このままゲーセンとか買い物とか食事とか二人きりでするパターンのやつだよね?無理だって、今更だけど俺の沙優ちゃんの距離イマイチわかんないもん。誰か助けろ水色おおおお一護おおおおチャドおおおお‼︎)

 

「………浅野ちゃん?」

 

「な、何⁉︎」

 

「何処に行こうか?」

 

「あ、じ、じゃあ、そうだな……。とりあえずゲーセン、とか?」

 

「うん。分かった」

 

ニッコリと微笑み、沙優は啓吾と一緒に遊びに行った。

 

 

4

 

 

ゲーセン。沙優は物珍しそうな顔で辺りを見回した。

 

「うっはー!すごーい!」

 

「何、来るの初めてなの?」

 

「初めてってわけじゃないけど、あんま来たことないからさ」

 

「ふぅん……」

 

「あっ!見てこれ!」

 

「ん?何?」

 

クレーンゲームを指差す沙優。ぬいぐるみかな?と思って啓吾がそっちを見ると、美少女フィギュアだった。

 

「磯風!欲しいなーコレ」

 

「え、そういうの好きなの?」

 

「うん。あたし、こう見えても漫画やアニメ大好きなんだー」

 

「本当に意外だな……。あ、欲しいなら取ってやろうか?」

 

「大丈夫だよ、自分で獲るから」

 

「あれ、なんかニュアンスが違うような……」

 

すると、沙優は100円玉を入れて、クレーンゲームの取り出し口に体を突っ込ませた。

 

「って、何やってんのおおおおおおお‼︎⁉︎」

 

「いや、100円入れたんだし、獲ろうかなって」

 

「やめて!恥ずかしいから!………はぁ、仕方ない。俺が取るから大人しくしててくれ」

 

そんなわけで、啓吾はクレーンゲームに向かった。

 

 

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