Japanese in THE ゾルザル   作:連邦士官

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その男、大地に立つ

男は気がつくと白人の様な赤毛の女性に叩かれていた。

 

「何故だ!?」

男は訳がらからずに声を出した。

 

「何故か分からないのですか!兄上がしてきたことですよ。」

男の発言が女性の怒りに触れたようだった。

 

「兄上?妹が俺には居たのか?」

男はなぜこの女が兄上と名乗るのかは謎だが早々に女性から離れようとした。

 

「ここにきて、それでごまかせるとでも?兄上は果物より甘い考えをお持ちの様で。」

女性は激昂した。

 

「話しても無駄なようだ。失礼させていただく。」

男は逃げようとした。

 

しかし、女性に回り込まれてしまった。

 

「逃げるつもりですか!ゾルザル・エル・カエサル!」

怒られたが男は女性の後ろに更に回り込んで逃げた。

 

逃げ際に男は捨て台詞を吐いた

「ゾルザルなんて奴は知らない。」

直ぐ様、部屋の外に逃げ出すと無我夢中で走った。

 

部屋に残った女性が一人「あくまで自分はゾルザルではないと言い張るのか。」と呟いていた。

 

一方、男は逃げ出した廊下で途方にくれていた。

石造りの高級そうな廊下に、気品のある中世ヨーロッパ風の調度品が備え付けられていた。

 

(昔、フランスにいった奴が古城を改装したホテルに泊まったと言うがそれみたいな事か?)

 

何にせよ、いきなり死にかけの所を拉致され古城の様なホテルに連れてこられるわけがない。

荒唐無稽とはこの事だと思った。

 

(テロにしたとして、何故、俺を拐う?さっきの女性は?何なんだ一体。)

男はとりあえず庭に出て噴水の前に来ていた。

 

噴水の脇に座った。

(中東では無いようだが、ヨーロッパぽい。ヨーロッパで日本と敵対している国……もしかしてソ連か?北朝鮮から連れてこられたのか?)

 

男はソ連に拉致されたかと思ったがふと噴水に目をやると愕然とした。

 

男の見慣れたほりの浅い彫りの醤油顔ではなく、彫りが深いヨーロッパ風の顔であった。

 

(俺は拉致されて整形手術を受けたのか?そういえば前に比べて身長が高くなったような?)

月を見つめていると後ろから声をかけられた。

 

男の容姿が変わっていたのが、ここで映えた。

月を見ていることで銀髪が月の光に晒され、風が男の長い髪を撫で、憂いを帯びたその表情はとても普段のゾルザルとは思えず魅力的に見えた。

 

ゆっくりと振り替えるゾルザルに目を奪われつつも

「不敬にあたるやもしれませんが、たとえゾルザル様でもここは姫様の近くです。用件は何ですかか?」

 

その女の声に振り替えるとゆっくりと男は振り向いた。

 

いつものゾルザルとは違う反応に相手は驚いた様子だったがそれ以上に男が驚いた。

 

(鎧に剣?何だこいつは?)

見回りをしていた女性兵士に驚いたのだった。

 

「なんだその格好は?」

男は思ったことを口にしてしまった。

 

「はっ。失礼しました。」

見回りはゾルザルから立っていることが失礼と言われたと思い片膝をすぐに着いた。

 

「何故、そんなことをする?」

男は更に困惑した。

「ハッ。ただいま姿勢を改めました。」

軽くゾルザルの考えが分からず困惑したが無事答えれた。

 

「そんなことはしなくていい。」

男は断ったが

 

「いえ、そういう訳にはまいりません。」

二人が押し問答をしていると更に空が暗くなっていった。

 

「もういい。眠いから部屋まで連れていけよ。」

男はとりあえず割り当てられた部屋に連れていって貰おうとしたのだった。

 

「部屋……つまり、私と部屋に入るのですか?」

驚いた顔をした女性兵士になんだと思いつつ男は首を縦に振った。

 

「監視役が居ないと駄目ではないのか?」

怪訝な顔を浮かべて男が言った。

 

「そう言う事ですか。」

若干の怒気を言葉に込めた女性兵士がそう言うと部屋に男を案内した。

 

途中、メイドなどに遭遇したがメイドなどが下がって礼をしたためこの女性兵士は階級が高いと男は判断した。

 

「ここです。」

女性兵士がそう答えると帰ってしまった。

 

「中までは案内をしてくれないのか……。」

男は部屋に入っていった。




ゾルザルの容姿は小説(アルファポリス)版を基準にしてます。

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