怪獣と骸骨の異世界蹂躙物語   作:きょろりん

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ツアレ救出作戦?

※誤字報告がありましたので、訂正しました!


57話 作戦会議

「まさか、これほどまでとは・・・アインズ様、ゾルディオ様に感謝の言葉を申し上げなければ」

 

セバスは小さくそう呟いた。

セバスがいる館内には、デミウルゴスを筆頭に、守護者のマーレ、プレアデスのソリュシャンにエントマ。そして、デミウルゴスの配下である魔将(イビルロード)が複数いた。

 

 

なぜなら、セバスの反逆騒動があった次の日、またもや事件が起きた。

その日は朝からセバスとソリュシャンが、付き合いのあった商人や組合の挨拶回りに出ていた。本当なら挨拶だけですぐに終わるようなものであったが、人間関係としてそうもいかず一軒に着き30分ほど時間がかかり、終わったのが午後になってしまった。

そして全ての活動が終了し館に戻ると、鍵を掛けたはずの扉が開いた。何者かが鍵開けをし、館に侵入したようだった。

すぐに館内を調べると、ツアレがおらず代わりに手紙が置かれていた。手紙には、ツアレを攫ったという内容が掛かれていた。

セバスはすぐに現状をアインズに報告し、どうすればよいかを尋ねたということだ。

 

 

とはいえ、これだけで過剰ともいえるほどの戦力であった。

 

「ふむ。全権は私、デミウルゴスが預かっているのだが・・・シャルティアがまだ来ていませんね」

 

「シャルティアも来るのですか?」

 

「ええ。そのはずなんだが・・・」

 

そうデミウルゴスとセバスが話していると、黒い靄《転移門》が館内に現れた。

そして、《転移門》からシャルティアが現れた。

 

「遅れたでありんす」

 

「遅いですよ、シャルティア。いったい何をしていたのですか?」

 

そうデミウルゴスが怒りを含んだ声で言うと、

 

「それは謝るでありんす。けど、私は彼らを連れてくるのに少々時間がかかったんでありんす」

 

「彼ら?」

 

デミウルゴスが首をかしげて訊くと、シャルティアの《転移門》から

 

 

 

 

 

 

数体の怪獣が出てきた。

 

 

 

 

 

 

出てきた怪獣たちを見て、シャルティア以外の者たちは驚いていた。

 

「!あなたたちはゾルディオ様の・・・」

 

「ええ。陛下の頼みで来ました」

 

そう言いながら、怪獣たちの中から一人だけ黒いスーツの人間が出てきた。

 

「この怪獣たちのまとめ役、ジャグラス・ジャグラーと申します」

 

「私は今回の作戦の全権を任されている、守護者のデミウルゴスと申します。本来なら、他の者も自己紹介するべきなのだが、今は作戦の説明を最優先とし省かせてもらうよ。それが終わり時間が余ったらでいいかな?」

 

「もちろん」

 

ジャグラスとデミウルゴスは互いに自己紹介し、握手を交わした。

 

「これで皆揃ったね。では本題に入る。その前にセバス、最初に言っておくが今回の主なる目的は、至高の御方々のお顔に唾を吐いた八本指なる愚かな組織の完全なる壊滅。その辺を理解しているね?」

 

デミウルゴスが嫌味たらしくセバスに向かって言った。

 

「ええ、もちろんです。ツアレの救出は副なる目的です」

 

「分かっているのなら構わない。ツアレが蘇生魔法に耐えきれるような人間でもないだろうから、殺される前に助け出したいところだね」

 

「・・・それで、八本指を壊滅させるとのことですが、情報は手に入っているのですか?」

 

セバスが苛立ち気味に聞くと、デミウルゴスはニヤリと笑い

 

「ああ、既に情報は掴んでいるよ。安心したまえ」

 

周囲からおお、と感嘆の声が上がった。そして、これにはセバスも声を上げて驚いた。

 

「あとは場所が複数あるのだが、そこを襲撃すればいい。そして、勿論出来ることなら各所で情報を持っている者を複数捕え、そして他にも八本指がしでかした己の愚行――アインズ様が至高の輝かしい名前で約束されたことに対して、泥を塗った愚かな者たちへの罰として相応しい損害を与えるべく、情報を引き出す必要がある。これに異論のある者はいるかね?」

 

「あ、あるはずがありません!」

 

「至高の御方々に対する愚行、その身で必ずや償わせんす」

 

「異論を唱える必要性を感じません」

 

「陛下のご友人に無礼を働いた礼を、たっぷりと返させてもらいましょう」

 

返答をしていない者たちは、皆声を上げずに臣下のデミウルゴスに向けている。

 

「よろしい。では、最初にセバス。君が呼び出されている場所を教えてくれ。私が集めた情報にそこがあるか確認をしよう」

 

置手紙の一つとしておかれていた羊皮紙に描かれていた場所をセバスが口にすると、デミウルゴスは笑みを浮かべた。

 

「ふむ。丁度よく、私たちが襲う場所の中の一つだったようだ。では、そこは君に任せよう」

 

「それに関しては問題はありませんが、万が一にも彼女が怪我をしている場合もございます。誰か、治癒魔法を使える者が共に来て下さると助かります」

 

「あの人間を助けることが至高の御二方の願い・・・少し痛手を負いますが、ソリュシャンはセバスの支援に出てくれ」

 

「畏まりました」

 

「それで、ツアレを回収し速やかにナザリック地下大墳墓に緊急避難させる」

 

「ええ、もちろん。ですが、受け入れの態勢はできているのでしょうか?」

 

「その辺はぁ、問題ないですぅ。ばっちりですぅ」

 

そう、エントマが甘ったるくも可愛らしい声で答えた。

 

「では、これで問題はないかね?・・ないようだね。それでは、これよりメンバーを七つに分け、襲う場所を決定します。その前に・・・シャルティア」

 

突然の名ざしに、シャルティアは驚いた。

 

「な、なに?」

 

「君は遊軍として遊んでいてくれ。雑魚相手に、君の《血の狂乱》が発動しては元も子もないからね」

 

「な!?だ、大丈夫よ!今度はそんなへまをしないように、きちんとスポイトランスで血を全部吸いつくせば問題はないわ!」

 

「だとしてもダメだ。今回の作戦は非常に注意深く行わなければならない。リスクは避けるべきだ。それとセバス、すまないが君にはこの作戦の全容を伝えることはできない。理由としては、君が行うツアレの救出は今回の作戦の第一段階でしかない。つまり、救出後そのままナザリックへ帰還する君は部外者となるからだ。情報の漏洩を避けるため、出来る限り知る者を減らした方がいいからね」

 

「十分に理解しました。では、私は準備に取り掛からせていただきます」

 

 

 

セバスが出ていくのを見計らい、デミウルゴスは計画の説明を始めた。

 

「では、これより作戦の説明を開始する。しかし、その前に重要事項を伝える。エントマ、私の指示通りに幻術を作ってくれ」

 

「畏まりましたぁ」

 

デミウルゴスから細かい注文を受けながら、エントマは幻術で一人の人間を作り出した。

 

「この人物に危害を加えることは禁止だ。まあ、多少の傷なら問題はないが、原則禁止だ」

 

そう言うと、マーレがおどおどしながら手を上げた。

 

「あ、あの、セバスさんにはこのことを伝えなくてもいいんですか?」

 

「大丈夫だろう。彼がむやみに人間に危害を加えるような性格には思えないからね。とはいえ、念には念を。ソリュシャン、非常時には止めてくれ」

 

「畏まりました」

 

デミウルゴスは満足したように頷いた。

今回の作戦は、ナザリックに多大な利益をもたらすものとなっている。今回、この作戦で愚かな失態をしてしまえば、今後のまだアインズが口にしていない「世界征服」の進行が遅れてしまう。

さらに、今回はデミウルゴスが全面的に指揮を任され、そして度重なる守護者たちの失態も含め、この作戦で失態は許されない。

今までの守護者たちのミスが、いかに至高の御二方を不快にさせていないとはいえ、御二方の温情にこれ以上甘えるわけにいかない。

 

(ここで今回の作戦を成功させ、今までの守護者各員の醜態を挽回せねば・・・)

 

デミウルゴスは確たる思いを抱き、室内を見渡した。

 

「それと忘れてはいけないが、シャルティアを洗脳した者が私達を見ている可能性がある。各々、作戦にない勝手な行動は慎むように。もし、私を含めた守護者が誰何した場合は、速やかに両手、もしくはそれに該当する部位を挙げて不審な行動はしないでくれ。不審な行動をしたと、確認を取った者が判断した場合は安全確保のため殺す。ここまでで、何か質問は?」

 

デミウルゴスがそう尋ねると、ジャグラーが手を上げながらデミウルゴスへ近づいた。

 

「質問ではないのですが、ここにいる皆さんに陛下からの伝言をお伝えしようと思いましてね」

 

それを聞いた者達は、視線をジャグラーに向けた。

 

「ゾルディオ様からの、伝言ですか?」

 

「ええ。陛下はこう仰っていました。

 

『これらの怪獣たちをデミウルゴスに預けたのは、私があなたを信頼しているからです。守護者一の知恵者であるあなたなら、怪獣たちをうまく使いこなし、必ずや作戦を成功させるでしょう。そして、今回の作戦に参加するシモベたちへ。あなたたちの働きに期待しています』

 

とのことです」

 

ジャグラーは伝え終えると、元の位置にも戻っていった。

そしてシモベたちはゾルディオの伝言に体を震わせ歓喜した。

 

「・・なんと、私たちごときにそのような勿体なきお言葉を」

 

「これは絶対に失敗できんせんね。元より、するつもりは無いでありんすが」

 

「は、はい!僕、一生懸命頑張ります!」

 

ゾルディオの伝言はシモベたちのやる気を向上させた。そして、デミウルゴスは高ぶった気持ちを抑えつつ、作戦を説明し始めた。

 

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