ナルトくノ一忍法伝   作:五月ビー

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38『二周目』③

 

 

 

 

 

 

 

「今更ながら、…………お前が仙術を扱うのはまだ早すぎる」

 

 修行場まで戻ってきてから、三代目はまず手始めにそう告げてきた。

 修行に集中するために慰霊碑のことは一旦、意識の外に置いておくように切り替える。

 

「体がまだ未成熟だからだ」

 

 ナルトはごく自然に自分の胸に視線を落とした。…………確かに未成熟ではある。釣られたように三代目も同じ場所に視線を向けてから、気まずそうに咳払いした。

 

「…………誰も胸の話はしておらん。精神と身体の事をいっておるのだ。どれほど才があったとしても、仙術を学ぶのは成人してからが望ましい。ただでさえ危険な術であるし、お前は九尾のチャクラのこともある。最低でも…………後三年は、仙術の修行はするべきではない。ワシが教えるのが蝦蟇の仙術だったとしても、数年程は、お前には基礎的な体術訓練と螺旋丸などのチャクラコントロールの修行などに集中させるじゃろうな」

「それじゃ間に合わないってばよ!」

 

 もう数か月後には大蛇丸が攻めてくるというのに何年も基礎修行なんてやっている暇はない。九尾の力を利用しないと決めている以上は、それ以外の力が必要なのだ。

 

「まぁ、…………そう言うじゃろうな」

「それにオレ覚えてるってばよ! じいちゃんがオレぐらいの歳の頃には全ての秘術を会得してたってミザルが言ってたのをよ!」

 

 あまり記憶力が良くない方のナルトだが、そういう才能関係の話には敏感なのだ。

 自分は良くてお前は駄目などと言うズルい大人の言が一番反発されることを三代目は知らないのだろうか。

 

「…………余計な事ばかり覚えておるのぉ。時代が違う上に、…………ワシは少々特殊なのだ」

「また才能の話かよ!」

「そうではない。それにそのワシですら、老いには勝てん。今のワシではほとんど仙術は使えないからな」

「よくわかんねーけど、……とにかくオレは、今更、基礎修行なんてやるつもりはねーからな!」 

 

 ナルトはそう宣言すると三代目を睨み付けた。撤回するつもりはないという、強い意思表示のつもりだった。

 

「早合点するな。ワシは何も、基礎修行だけをしろと言っているわけではない」

 

 そう言うと三代目は懐から一枚の紙を取り出した。

 

「これはチャクラに感応する紙だ。これでこれからお前のチャクラの属性を調べる」

「……属性?」

 

 三代目は頷いた。

 地面が剥き出しになった場所に、枝を使って『火→風→雷→土→水→』と円形に閉じるように書き出した。

 

「チャクラには個人の資質ごとに固有の性質があり、大まかにはこの五大性質に分類される。その資質のある程度は血統によって予想することができるが、もっと正確に判別できるのがこの感応紙、というわけだ」

「……オレってば螺旋丸をもう使えるってばよ。これって風の性質変化ってやつじゃねーのか?」

「螺旋丸は性質変化ではなく形態変化だ。チャクラの放出の高度な形であって、チャクラの性質そのものが変化しているわけではない」

「えーと、あー、うーんと、………………ようするに、オレってばこれから忍術の訓練をするってことか」

 

 それは、どうなんだろう。ナルトは首を傾げながら腕を組んで唸った。確かにこれは基礎訓練ではないのだけれども、しかし、それも今更な気がしないでもない。

 

「まあ、普通は仙術やるよりもそっちが先よねぇ。っていうか出来ないのがオドロキ」

 

 ミザルが呆れた口調で呟いた。できないのではなく、教えて貰っていないのだと、ナルトは声を大にして言いたかった。自来也やカカシどころかアカデミーですらこの手の授業を受けた記憶がなかった。もしあったならナルトは前の時にもっと熱心に修行に励んでいたはずだ。

 サスケが火を吹いたり手をバチバチさせているのを、心の底から羨ましく思っていたからだ。

 

「かつてのお前は、チャクラの量が今よりも多かったがその反面、チャクラコントロールは苦手だったと聞く。小手先の忍術を覚えさせるよりも強みを生かす方が良いと考えたのだろう」

 

 三代目はそう推察を述べながら、感応紙を手渡してきた。まだ仙術の修行をしないことに納得したわけではないナルトは、受け取りつつも、どうやって反論しようかと頭の中で思考を巡らせた。

 

「でも、だったら、小手先の忍術なんて覚えたとしても、強い忍相手には意味ないってのには変わりないってばよ」

「そうとも限らん。螺旋丸は形態変化の極みの術じゃ。それに性質変化を加えることができれば、史上最強の必殺技になりうる、……かもしれんぞ」

「──―史上最強の必殺技?」

 

 ナルトの琴線に的確に触れる単語に、反射的にあらゆる思惑が吹っ飛ぶ。

 

「うむ。……な、とにかくまず調べるだけ調べてみろ。なんにせよ、いつかは必要になることだ」

「………………まぁ、調べるだけなら」

 

 また三代目に丸め込まされているというのを感じつつも、自分のチャクラがどんな属性なのか、興味が無いといえば嘘になる。

 とりあえず確かめるだけはやってみようという気になった。

 ミザルが小さく「チョロいわね」と呟いた。

 

「…………で、どうやればいいんだってばよ」

「感応紙にチャクラを流してみろ。その結果、チャクラの属性に応じて感応紙に反応が出る」

「ふーん」

 

 随分とお手軽なものだ。ナルトは感応紙を掌で弄びながら感心した。

 

「イマドキ便利な物もあるものねぇ」

 

 ミザルもナルトの内心に同調するように感心した様子でナルトの手に収まった感応紙を観察していた。

 一体自分の素質はなんなのか、火か、風か、あるいは雷ということも────。ナルトはようやく、わずかに胸がときめくのを感じた。

 

「おそらく、水か風の性質だろうな」

 

 若者の気持ちが分からない老人は、至極あっさりとそう述べた。

 ナルトは思わずジト目を三代目に向けた。

 

「………………………………」

「──? なんじゃ?」

 

 ………………先に言うんじゃねーよクソジジイ、と若干萎えつつ、ナルトは再び手中の感応紙に向き合った。

 さて、風か水らしいが、真実はどうか。

 ナルトは軽い気持ちで感応紙にチャクラを流し込んだ。

 

 

 

 

 

 

 ……なんとなく瞑っていた目を開くと、ナルトの掌の中心には丸まった黒い塊が鎮座していた。

 一瞬、それが異物に見えて、ギョッと身を固めたが、すぐに紙が丸まったものであることに気が付いた。

 

「あれ、焦げちゃった、のか」

 

 おそるおそる鼻先まで黒い塊を持っていくが、特に紙が焼けたような匂いはしなかった。

 

「焦げ臭くは、……ないか、って、うぉ?」

 

 ナルトの鼻先がその黒い塊を掠める掠めないかの微かな振動で、それは崩れ始めた。風に吹かれ、あっという間にチリとなってその欠片すら残さずに消える。

 ナルトは呆気に取られて、空になった掌を眺めた。

 感応紙がそれぞれの属性に対してどのような反応をするのか、聞くのを忘れていた。思っていたよりも何の属性を表していたのかがわかり難いもののようだった。

 近くに立っていたミザルと顏を合わせて、一緒に首を傾げた。

 

「じいちゃん、──何これ?」

 

 三代目の方に視線をやりつつ、声をかける。自分の属性が如何なるものなのか、早く答えが聞きたかった。

 

「………………」

 

 果たして、三代目は困ったような様子でナルトの掌を眺めていた。

 困惑した顔で小さくこぼした。

 

「何じゃ…………それは」

「いや、……こっちが聞きたいってばよ」

「………………」

 

 ナルトがそう返すと、三代目はもう一枚感応紙を手渡してきた。もう一度やってみろと言われ、先ほどと同じようにチャクラを流してみる。

 結果は同じで、ナルトの掌には黒い塊が出来上がっていた。

 光を吸い込むような漆黒のソレをナルトはしげしげと眺めた。

 やがて触れてもいないのに塵すら残らずに消えた。

 先ほどと同じように。

 三代目はそれを、顎鬚を擦りつつ眉を片方跳ね上げて、黙って見つめていた。

 

「……で、これは属性は、火? 土? あのさあのさ、それとももしかして雷の性質、とか」

「…………………………………………わからん」

 

 三代目はたっぷり沈黙した後に、そう呟いた。

 ナルトは困って眉を寄せた。

 

「いや、わからんって、どういう意味だってばよ」

「言葉通りの意味じゃ。五大性質のいかなる属性の反応とも違う。まさか血継限界の反応なのか……? いやしかしワシの知るどの血継限界による変質にも当てはまらん……」

 

 ブツブツと、段々と独り言に移行する三代目をナルトは手持無沙汰に眺めた。

 ミザルはそもそもこのチャクラの感応紙は初めて見る様子だったので三代目がわからないならこの場にいる誰もなにもわからないのだ。

 

【………………ふん】

 

 体の内側で九喇嘛がわざとらしく鼻を鳴らした。

 

(なんだよ)

【…………別に】

 

 九喇嘛が存在感をアピールするときは大概なにか言いたいことがあるときなのだが、その割には自分からはそれを言い出さない。面倒くさいがナルトが上手く察してやらないといけないのだ。

 ナルトが内側に意識を向けている間に、痺れを切らしたミザルが声を上げた。

 

「で、結局なんの性質なのよ」

「…………………………おそらくだが。血継限界よりも多くの──少なくとも血継淘汰以上の性質が同時に発現している可能性が高い…………だが、ミナトとクシナの子である限り、それは考え難い」

 

 けっけいとうた? 

 また知らない単語が増えた。説明を求めたかったが、どうにも質問できる空気ではない。

 長い沈黙の後、顔を上げた三代目がナルトを見た。

 疲れた表情だった。

 ナルトは身構えた。

 

「な、なんだってばよ」

「まったくお前の身体は、………………いったいどうなっておるのか」

 

 心底困ったような、そんな声音だ。

 そんなこと、ナルトが一番知りたかった。

 ミザルが、慰めるように三代目の肩にポン、と手を置いた。三代目は縋るようにミザルを見上げて、その肩に置かれた手に触れた。

 

「ねぇ、ヒーちゃん」

「……なんじゃ」

「まさかアンタ孫弟子の嫁に手を出したんじゃないでしょうね」

「────ぬぁッ!?」

「だって、仙道の才と五大性質に加えて陰陽遁のチャクラまで持ってる人間なんて、アタシが知る限りアンタぐらいしか居ないじゃない」

 

 それに昔からむっつりスケベだし、とミザルは続けた。

 三代目は驚愕した様子で口を大きく開けた。

 ナルトは雷鳴に打たれたように、目を見開いた。

 

「えっ、──つまりじいちゃんが、オレの父ちゃん、ってコト!?」

「違うわバカタレ! こんな時ばかり変に察しの良さを発揮するな! ────いいか、見ろ!」

 

 三代目は叫ぶと、肩に乗せられた手を払いのけて感応紙を胸の前に掲げ、チャクラを流してみせた。

 すると紙に紅い火が灯り、そしてあっという間に燃やし尽くしてしまった。

 ナルトのときとは違い、三代目の基本性質が火であることが一目でわかる結果だった。

 

「いくらワシがすべての基本性質をマスターしようとも、この紙が反応するのは己の最も得意な性質の『火』だけだ。たとえばカカシとて複数の性質変化を扱えるが、この紙には雷の性質しか表れん」

「ほー、…………ん? じゃあ、オレの黒い塊は?」

「だから今それを考えておるのじゃろうが」

 

 胡乱な目でナルトを見やってから三代目は再び大きく溜息をついた。

 けっけいとうた、けっけいもうら………………、ナルトは聞き慣れない単語を脳内で反芻した。そしてふと、似た響きの言葉を思い出した。

 

「────あれ、けっけいげんかい……?」

「血継限界は二つの性質変化を混ぜ合わせたもののことじゃ。血継淘汰は更に多い三つ。血継網羅は全ての性質を合わせたものだ」

「へー」

 

 つまり、自分は複数の性質変化を扱うことができるのかもしれないということのようだが、けれどそれがどれだけすごいことなのかは良くわからない。カカシといいサスケといい自来也といい、複数の性質を使う忍なんてナルトが知っている者だけでも、それこそ枚挙にいとまがない。

 それらを同時に使えるメリットもよくわかっていない。

 ナルトにしてみれば、特別すごいことのようには感じられなかった。

 ただ、別に悪いことではないように思えるので、三代目がどうして悩んでいるのかもよくわからなかった。

 だが一つだけ、ナルトにも確信を持てることがあった。

 

「じいちゃん」

「──なんだ?」

「つまり、──こういうことだろ」

 

 ナルトは高揚から歯を見せて笑い、拳を胸の前できつく握りしめた。

 三代目が驚いた様子で、ナルトを見つめてきた。

 ナルトは三代目を安心させるように力強く頷いて、口を開いた。

 

「……ナルト、お前」

「────つまり、オレもサスケみたいに千鳥が使える……! ──そういうことだろ?」

「────────────────そうではない……」

 

 三代目は心底疲れたといった様子で片膝を突いた。

 一転してナルトは慌てた。

 

「え、あ、つ、使えないのか?」

「…………そうではないが…………そうではない」

「ど、どっちだってばよ」

 

 訳のわからない返答にナルトが戸惑っていると、それを見つめながら三代目は「なんでこんな馬鹿にこのようなことが……」と小さく嘆いていた。

 三代目の中で急激に自分の株が下がっている予感がして、ナルトは口を噤むことにした。しばらくして立ち直った三代目は、額を揉みながらぼやいた。

 

「……やはり一度、あ奴に診せるべきなのじゃろうな」

「あ奴?」

「綱手のことだ。……お前も知っておるのだろう?」

「…………綱手のばあちゃんか」

 

 なるほど、確かに医療忍術のスペシャリストである綱手ならば、ナルトの体に起こったことを解明できるかもしれない。しかし同時に、綱手を里に連れ戻すために起こった一連の騒動のことを想うと、あまり期待はできそうにない気がした。

 

「…………ナルト、その呼び方はやめておけ」

「えっ、あー、………………まずいかな?」

 

 前のときからの呼び名なのでそれなりに愛着があるのだが。しかし男の時に許されていても女になると許されないことがあることぐらいはナルトも学習している。そしてもちろんその逆があることも。

 ナルトが『ばあちゃん』の響きの良さに未練を引きずっていると、三代目は目を細めて付け加えた。

 

「止めておけ。……死にたく無くばな」

「うす」 

 

 寒気を覚えたのでナルトは速攻で素直に頷いた。

 しかし結局、また謎が増えただけのようだ。

 何時になるかわからないが綱手に診察してもらうことで少しは何か手がかりが掴めるのだろうか。

 

「…………なんかまた、謎が増えそーだな」

「勘弁してくれんか……」

 

 三代目は心底うんざりしたように呟いた。

 どうやらナルトと似たような想像が浮かんでしまったらしい。

 ミザルが取り成すように、手を一度叩いた。

 

「まぁ、ようするに今この子の目の前には、二つの道があるってことでしょ」

「二つ? なんのことだってばよ」

「決まってるじゃない。仙道と、」

 

 やや声を潜めてミザルは続けた。

 

「────六道の道よ」

 

 三代目はひどく複雑そうに顔を顰めた。

 

「不吉な言い方をするのぅ…………」

「でも事実じゃない」

「…………ナルト、…………やはり九尾の力を使う気はないか」

「ない」

 

 ナルトは敢えて言い切った。心の揺れや迷いを切り捨てるように。

 

【…………………………ふん】

「………………」

「別に、意地だけで言ってるわけじゃないってばよ。九喇嘛の力は確かに強力だけど、でもそれだけに頼りっぱなしだった前の時は、それが通じない相手には手も足も出せなかった」

 

 大蛇丸には妙な封印術で一発でやられてしまったし、特に暁の二人には簡単に無力化されてしまったのは記憶に新しい。

 このまま九喇嘛から与えられる力に縋っていてもあの領域にいる相手には絶対に勝てないと、そう確信できる。

 そしてサスケにも届かない。それは力云々だけではなく、借り物の力に縋っているだけでは、ナルト自身が本心の所で踏ん張れないからだ。

 まずは自力を伸ばし、己を高めなくてはいけない。

 

「…………クラマ、とは?」

 

 三代目の疑問に、ナルトは、あぁ、と眉を上げた。失念していた。そういえばまだ三代目には九尾の名前を聞いたことを伝えていなかった。

 

「九尾の名前だってばよ」

 

 三代目は目を見開いた。

 

「…………九尾に、名前があったのか……?」

【………………クク、なんとも人間らしい傲慢さだ】

 

 九喇嘛が喉で小さく笑った。最近はあまり聞かなくなったような気がする、突き放すような皮肉の籠った声音だった。

 

「うん」

「……………………お前は、それを九尾から聞いたのか」

「頼んだら教えてくれた。まぁ、結構最近のことだけど」

 

 ナルトが答えると、三代目は呆然とした表情で口元を押さえた。

 

「九喇嘛、…………そう、か」

「ふぅん」

 

 横で聞いていたミザルも興味深そうに目隠しした顔で見つめてきているように感じた。

 ナルトの中で九喇嘛がイライラとした様子で身じろぎした。

 

【──おい、小娘。言っておくが、こ奴ら如きにワシの名を軽々しく口にさせるな】

 

 冷ややかな怒気を滲ませて九喇嘛は地に響くような低い唸り声をあげた。

 

(────)

 

 オレは呼んでいいのに二人は駄目なのかよ、と反射的に思ったが、それを言ったら最後、とんでもない藪蛇になりそうだったので自分の脳内だけに留めた。

 二人にあまり九喇嘛の名前を口に出さないで欲しいと伝えると、三代目とミザルは顔を見合わせた後、「わかっておる」と、あっさりとした態度で了承した。

 ナルトも人前ではなるべく九喇嘛の名前を出さないようにすることに決めた。九尾の事を知らない人間はもちろんのこと、知っている人間でも絶対に面倒くさいことになる。

 それでも、前進はしていると感じた。少しずつだけどゆっくり打ち解けていけばいい。

 

「まったく、お前は何時も想像の斜め上をいくな」

 

 溜息をつきながら、三代目が大分、疲れたようにそう纏めた。

 

「いくらワシでも、流石に血継限界の鍛え方は知らん。……最も得意な性質の習得ができない以上、性質変化の修業は無駄が多すぎるな」

「じゃあ、どうするんだってばよ」

 

 三代目が口の中でかすかに「仙道と、……六道、か」と呟いたように聞こえた。

 

「…………危険はあるが、仙術の修業を続けよう」  

 

 覚悟を決めたように、真っすぐにナルトに視線を向けた。

 

「これからお前には猿飛の奥義たる、猿舞を伝えることにする」

「えんぶ」

「猿の舞と書いて猿舞と読む、────猿飛最大の秘技だ」

「ふーん」

 

 強い決意を込めた三代目の表情を眺めながら、相変わらず技名がダサいな、とナルトは思った。

 

 





 ちょっと短いですが切りがいいのでここまで。
  
 三代目の言う三年早い云々→一部と二部の間にある期間である三年間でのナルトの成長度合いから妄想

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