戦国時代に傭兵1人   作:長靴伯爵

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どうも、三笠と申します。

以前から少しずつ書き溜めていたものを今回投稿することにしました

まぁ、メタルギアの新作出るみたいですし多少はね?(目逸らし)




プロローグ

 

 

 

 

 

時は戦国。

 

日ノ本の天下を獲るべく、数々の男女の戦国武将が鎬を削る乱世の時代。

様々な場所で、血で血を洗う合戦が繰り広げられ、多くの兵の命が散っていく。

 

彼女が見渡す戦場もそのうちの1つだ。

 

「ん~。こう待っているのは性に合わないわね」

 

 正面にそれなりの城を見据えた、小高い丘に敷設された天幕。その中で床机に腰掛けた織田家当主、織田信奈は腕を組んで座っていた。

 彼女は天下布武の名の元に日ノ本を1つに纏め上げようと奮戦する革新者である。現在、織田信奈率いる織田軍はとある国人との戦の真っ最中であった。

 誰もが見惚れるであろう美貌を持っているのだが、今は不機嫌な表情を隠そうともせずにしきりに貧乏ゆすりを繰り返していた。そんな彼女に1人の男が声をかけた。

 

「なあ、信奈。少しは落ち着けよ。こういう時にドオーンと構えてないと器が知れちまうぜ?」

 

「うっさいわね、サル!サルが私に意見してるんじゃないわよ!打ち首にするわよ!!」

 

「はぁ!?いくらなんでも言いすぎだろ!?」

 

 横暴だ!!と、サルと呼ばれた男は悲鳴に近い声を上げて抗議した。

 この男、名を相良良晴といい、なんと遥か未来からやって来た未来人なのだ。今は合戦中の為に鎧を着けているが、普段は後の世で言う学生服を身に纏っていた。サル顔・・・という訳ではないのだが、彼の女好きの性格からどうも言動がサルっぽくなってしまうとかないとか・・・。

 何はともあれ、この信奈と良晴の口喧嘩はもはや織田家名物と言われるほど頻繁に起こるものだった。

 

「姫様!本当にこのまま待機でよろしいのですか!?」

 

 ギャイギャイと言い争う2人の間へ割って入るように一人の姫武将が声を上げた。銀と蒼の鎧を纏い、巨大な槍を傍らに置く彼女の名は柴田勝家。織田家随一の猛将である。 勝家の言葉に信奈も流石に黙った。

 

「何よ、六」

 

「このまま奴を待っていても埒が明きません!すぐにでも兵を差し向けるべきです!」

 

 どうも彼女は待機している現状を良く思ってないらしい。すぐにでも立ち上がって敵の城へ乗り込みそうな勢いである。ちなみに六とは勝家の幼名である。そして、彼女の言葉に信奈も同感だった。

 

「う~ん、そうよね・・・」

 

「ならば、この私に一番槍を!必ずや大将の首を獲って参ります!!」

 

 信奈の考えが自分寄りなのに気を良くしたのか、勇んで声を更に声をあげる勝家。だがここで、この天幕の中で唯一沈黙を保っていた人物が口を開いた。

 

「姫様、柴田殿。一度取り決めた約定を破るのは信義に反します。五点です」

 

 そう言った姫武将こそ、織田家重臣、丹羽長秀である。艶やかな長い黒髪の左右をリボンで留めたとても穏やかな雰囲気を持っており、当主信奈を初め若い年代が多い織田家の中で、姉のような立ち位置にいる人物である。

 長秀は開いていた扇子をパチリと閉じると、不満顔の信奈に言った。

 

「あの人と交わした約定は、今日の夕刻迄にあの城の城主を我らの前に引き立てること。まだ二刻ほど期限は残っていますよ」

 

「しかし!そんなことは到底不可能だ!たった一人でそんなことできる訳がない!こうしている間にも敵が兵を集めていかも・・・」

 

 即座に勝家が抗議するが、長秀は冷静に言った。

 

「既にこちらの兵が包囲しています。敵兵が増えることはありません。それに、もしあの人が約定通りに出来るのならば、兵を無駄に死なせることもありません。九十点です」

 

「し、しかしだな・・・」

 

「もし、あの人が失敗したのなら、その時にこそ柴田殿の言う通り攻めこめばいいのです。時間的な余裕はまだ十分にあります。もっとも、あの人が失敗するとは思えないので、六十点の策ですが」

 

「む、むう・・・」

 

 参謀色の強い長秀に武闘派の勝家が敵う訳もなく、勝家は反論出来ずに押し黙ってしまった。これで話は終わりかと思いきや、このやり取りを退屈そうに見ていた信奈がふと口を開いた。

 

「万千代、やけにあいつのことを持ち上げるわね」

 

「・・・ええ、勿論です。姫様」

 

 勝家と同じように長秀のことも幼名で呼ぶ信奈。その彼女の不貞腐れたような表情をみつつ、長秀で穏やかな微笑みを湛えて言った。

 

「自分の命を救ってくれた相手を信頼するのは当然です」

 

 

 

 そして、彼女の確信は現実となる。

 

 突如、天幕の外が騒がしくなり、一人の虎の被り物と大きな朱槍を持った小柄な少女が駆け込んで来た。彼女の名は前田犬千代。自身の身長よりも遥かに大きい朱の豪槍を振るう、あまり感情を表に出さない姫武将であるが、今はその滅多なことでは崩すことない表情を驚きの色に染めていた。

 

「帰ってきた。馬で、後ろに縛り上げた誰かを載せている」

 

「何!?本当か!?」

 

「マジかよ!すげぇ!」

 

 勝家が驚きのあまり立ち上がり、良晴が感嘆の声を上げた。信奈も信じられないのか、目を丸くしている。ただ、長秀だけがさも当然とばかりに微笑んでいた。

 

「デアルカ。で、あいつはどこにいるの?」

 

「もう、すぐに。・・・!」

 

 天幕の外から馬の嘶きが聞こえ、犬千代はすぐに天幕の入り口から退いた。直後、荒縄で締め上げられ気絶している男を載せた馬を引き、1人の男がゆっくりと現れた。

 

 日本人で男性ということは分かる。が、その姿は異様だと言えよう。

 まず、股引きや袴や草履、鎧兜といったといった日本特有の衣服を纏っていない。その人物が纏っているのは後の世、この時代から少なくとも200年以上先に現れる野戦服と野戦ブーツと言われる物だった。背には火縄銃ではない奇妙な形の鉄砲を掛けており、腰にある小物入れのようなものには短筒らしき物を入れているが実際の所、良晴を除いた織田家の面々にはそれが何であるか分かっていない。服にも彼女達には良く分からない物が幾つか取り付けられており、唯一分かるのが腰の後ろに差してある脇差程度だ。

 

 黒髪を短く刈り込んでおり、その相貌は静か。しかし、その身から発せられる雰囲気は確固な力強さを感じさせていた。 

 

 男は天幕をぐるりと眺めた。否応なく向けられる視線は疑り、驚き、警戒、そして親しみ。これらの視線を送る者達は一様に戦場で生きる姫武将。視線にもそれ相応の重圧が掛かっているのだが、この男は全く気にする素振りを見せずに荒縄で締め上げた男を馬から下ろして担ぎ、信奈の元へと歩を進めた。

 縛り上げた男を地面に下ろすと、ひざまずき頭を垂れ初めて口を開く。

 

「約定通り、城主を確保して参りました」

 

「デアルカ」

 

 落ち着いてハキハキとした男の言葉に信奈の表情は先程までの不機嫌なものから一転し、とても満足げなものに変わった。

 

「まさか、本当に出来るとは思わなかったわ」

 

「恐れ入ります」

 

「優秀な人材は大歓迎よ!約定通り、あんたを万千代付きの家臣として認めてあげる。これからも織田家の為に力を奮いなさい!」

 

「ハッ」

 

「じゃあ、面を上げて改めて名を名乗りなさい!」

 

 男は顔を上げた。その静かな相貌に揺るぎない力を宿らせて。

 

「傭兵組織MSF『国境なき軍隊』が1人、仙波利孝。我が組織の理念の元、織田家に全力を尽くします」

 

 仙波利孝(せんばとしたか)

 何の因果か、相良良晴と同様に時代を遡ってこの地へ降り立った1人の傭兵である。

 





ストックを少しづつ放出する形になるので、ストックが切れたら・・・しょうがないね

織田信奈の野望は発売からずっと読み続けているお気に入りの小説なのですが、なんでMGSとクロスさせようと思い立ったのかは覚えてません。これもしょうがないね
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