カランと鳴るはドアの音
コロンと鳴るはベルの音
悪魔の店には何でもあります
お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます
さてさて、今日のお客様は?
〜ep9 美貌〜
「今日はどう言ったご用件ですか?お客様。」
「綺麗になりたいんです。私...生まれてからずっと不細工って言われて...」
「成る程。わかりました。少々お待ちを。」
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「こちらになります。」
「一枚の...鏡?」
「はい。その鏡を磨いて自分の顔を写せばあら不思議!綺麗な顔になります。」
「...買います。あ、それでお代は...」
「お代は結構です。忠告を聞いてさえくれれば。」
「忠告...?」
「綺麗な心を持ったまま、磨いて下さい。」
Side C
「美人になれる鏡か...」
思えば嫌な人生だったなぁ...小学校、中学校の時もブスって言われ、高校になった今じゃそこまで言う奴は居なくなったけど全然男にモテないし...
「鏡よ鏡...鏡さん。どうか私を美人にさせて下さい。」
...よし磨き終わった。後は寝よう。
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...い...いつ...れだ?
す...ぇ...じんだ
「?みんな私を見てどうしたんだろう...」
「ね、ねぇ...ひょっとして〇〇さん?」
「そうだけど?」
どうしたんだろう皆?凄い驚いてるみたいだけど...
「これ...」
「え?」
誰この美人...ひょっとして私?
「あの鏡...本当に効いたんだ...」
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あれから皆が私に優しくしてくれた。
「あ、〇〇さんおはよう!一緒に帰ろ!」
「〇〇さん今暇?良かったら一緒にお話しない?」
「〇〇さん...」
「〇〇さん...」
「〇〇さん...」
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「今日は思い切ってXX君に告白しよう。」
いつも綺麗で皆に優しいXX君...今の私だったら...
「好きです!付き合って下さい!!」
...あの子は、同じブス仲間のKさん。どうせ無理なのに笑っちゃうわ。
「こちらこそ。」
...え?
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「何であんなブスが大好きなあの人と一緒なのよ!!」
鏡...鏡だ!
「これでもっと綺麗になれば良いのよ...」
綺麗になれ綺麗になれ綺麗になれ綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗綺麗...
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「イラッシャイマセ...おやおや、お客様。その顔は...」
「どうなってるのよ!!鏡を磨いても磨いても美人にならない。むしろブスになってるじゃない!!」
「お客様...忠告を無視しましたね?」
男は正体を現す...
「ひっ!?何よその姿?!」
男は答える...
「残念ながら忠告を無視した場合、追加料金が発生します。」
「何でよぉぉぉ!?何で私ばっかり?!」
悪魔は笑い出す
「お代は、貴方の魂とさせていただきます。」
「死にたくない!死にたくないよぉぉぉぉ...」
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「今回の魂は美貌ですか...見てくれが良くても駄目ですよ。料理と同じです。最後に決めるのは
今日も彼は店を営む
ありとあらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...