悪魔の店   作:執筆使い

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毎度おなじみリクエストスペシャル(修正版)でございます。本当にとんでもないミスをしてしまい申し訳ありませんでした!!


リクエストスペシャル『殺人者は静かに暮らしたい』

カランと鳴るはドアの音

コロンと鳴るはベルの音

 

 

 

悪魔の店には何でもあります

お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます

 

 

 

さてさて、今日のお客様は?

 

 

 

 

~SP13 普通を求める異常~

 

 

「本日はどういったご用件でしょうか?お客様」

 

 

「...どうすれば平穏に暮らせるのか?それを知りたい」

 

 

「そうですか...本当の願いはなんですか?吉良吉影さん」

 

 

店員は左目を開く

 

 

「...何のことだ?」

 

 

「確かに貴方はそれを願っている。ですが先程から...」

 

 

店員は左手をあげる

 

 

「私の腕に殺気の様なものを向けられているのは何故でしょうねぇ?私と貴方は『初対面』のはずでしたが?」

 

 

「...自分でも良くは解らない。君のその腕を見ているとまるでモナリザの肖像画を思い出すんだ」

 

 

男は背後霊の様なものを出す

 

 

「君は一体何者...嫌、君は本当に男なのか?と言った方が正しいかもしれない」

 

 

「...そうですか。長話になりそうですしどうぞ腰かけて下さい。あ、其方のスタンドも仕舞って下さい」

 

 

「!?」

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

「ふむ...女性の手、特に綺麗な手を見て性的興奮ですか...何とも難儀なものですねぇ」

 

 

店員は紅茶を淹れる

 

 

「いつもそうなんだ...女性の...特に綺麗な手を見てるとわたしは...」

 

 

「そして貴方は誰よりも平穏を求めている。これはすごいことだ。相反するものに対する欲望が純情じゃありませんからねぇ」

 

 

店員は紅茶を差し出しながら微笑む

 

 

「どうすれば人殺しのサガを治す事が出来る?そう思ったわたしは此処まで来たという訳だ。」

 

 

「ふむ...結論から言いましょう。確かにそれは可能ですが、やめた方が良い?」

 

 

「...何故だ?」

 

 

「人は何か望みを得る際に何かを捨てる。貴方の場合自分を捨てている。平穏を得る為に。」

 

 

店員は続けてこう言った

 

 

「貴方の場合...平穏を得るために本当の自分を捨てかけている、と言った所でしょうか?もし私が貴方の望みを叶えた場合...まず間違いなく貴方は吉良吉影ではなくなるでしょうねぇ」

 

 

「...では、どうすれば...」

 

 

「....自分の手で、どうにかするのが一番ですかねぇ?平穏と異常を使い分けるという事を自分の手d」

 

 

瞬間、喉元に吉良吉影のものではない拳が近づけられる

 

 

「...ならばわたしはいつも通り、目立たないようにすればいいという事か?」

 

 

「...そのために私を殺すおつもりで?」

 

 

「ああ...わたしの事を知ってる他人は誰であろうと殺す。平穏を得る為に」

 

 

「そうですか...そうですか...」

 

 

男は正体を現す

 

 

「それ以上拳を一ミリ近づけてみればいい。その瞬間、貴方は...死んだ方がマシなほどの地獄を味わう羽目になるでしょうねぇ?」

 

 

「...スタンド?いや違う...」

 

 

男は答える

 

 

「そんなチャチなもんと一緒にしないで欲しいものだ」

 

 

悪魔は笑い出す

 

 

「どうぞ、お引き取り願おうか?serial murder...」

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

「それにしても面白いお客様でしたねぇ。最も価値のあるものの1つが何かをわかっている。」

 

 

今日も彼は店を営む

あらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 

 

 


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