悪魔の店   作:執筆使い

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リクエストスペシャル
今回は他作品や他キャラクターとのコラボといった類ではございませんが、本編より時系列がだいぶ前の話でございますのでこちらに書きました。

それと注意事項ですが、今回の話はタイトルからもお察しの通り所謂極道ものがテーマとなっております。そういったものがあまり好きでないカタg...失礼、読者様はイモを引...ブラウザバックの準備をお願いします。


そして私はそういった類の話を全く知らないので、極道ものがお好きな方もガチでご注意です。





リクエストスペシャル『任侠』

「のう源内、出入の件はどうなっている?」

 

 

「既に此方の都合が良いようにナシを付けています。抜かりはありません」

 

 

「へっ...すまんな。俺がカエスリなんざにならなけりゃあこんなことなんざ...」

 

 

「大丈夫です、親分。今回の出入をきっかけに組を過去最大級の組織へと成長する「そうじゃねぇ」

 

 

病床に伏してた男は少しばかり上体を起こす

 

 

「よっこらせっと...イチチチ。俺が心配してんのは、オメェ自身のことだ。源内」

 

 

「...」

 

 

「最近何を悩んでるか知らねぇが...俺にも話せねぇ事なのか?」

 

 

「...すいません。これは私の悩みです。私自身で解決していきたいんです。親分の親切はありがたいのですが...」

 

 

「...そうか。オメェがそう言うんだったら俺ァ何も言わねぇ。だが、無理はすんじゃねぇぞ。息子が死んで、悲しまねぇ親はいねぇからな...」

 

 

「大丈夫です。これでも親分に次ぐ古株ですから」

 

 

 

 

 

 

〜SP21 仁〜

 

「言えるわけがない...私の悩みは、今のヤクザのあり方だと」

 

 

昔...まだ私がここに来る前。ガキだった頃私は乞食だった。ただひたすら生きるためにものを奪い、命を奪い、そこに仁義なんてものは無い...ピカドンによって親も、住処もなくした自分を拾ってくれたのが、親分だった。

 

 

「仁義...」

 

 

そしてこの業界に入り、関東に場を移して、長年組の為に人事を尽くしているが、俺はその二文字の意味が解らなくなってしまった。

 

 

「...いつの間にか遠出をしてしまったみたいだな。こんな森の奥...む?」

 

 

店がある。そういえば昼も食べていなかったから少しばかり空いてきたな...仕方ない。店主には悪いが少しばかり立ち寄らせてもらおう。

 

 

 

 

カランコロン

 

 

 

「いらっしゃいませ、お客様。本日はどういったご用件で?」

 

 

「喫茶店...か。このご時世に珍しいな」

 

 

「喫茶店ですか...確かに良く間違えられますが」

 

 

「...違うのか?」

 

 

「そうですねぇ...デザイ、ああいえ。悪魔の店はお客様のどんな願いも叶える店となっております」

 

 

...どんな願いも。うさん臭いな...だが

 

 

「そうか...どうせこんな山奥ですし...少しばかり愚痴を聞いて貰ってもいいか?」

 

 

「ええ、そういったのは慣れてますので」

 

 

何故か、目の前の人物が...嫌、これ以上は言わない。どうせ無理な話だ...

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

「ふむ...成る程。仁義ですか...それにしても貴方様は」

 

 

「まぁ、そういうことだ。驚いたか?」

 

 

「いえ、職業柄似たような手合いには結構会っていますので」

 

 

「...どういうことだ?」

 

 

「そこは企業秘密です。それで、話を戻しますか」

 

 

「...無駄さ。カタギであるあんたにはこの悩みなんざ「仁義っていうのは、人が二人いて義、つまりは人道を貫き通すと書くんですよねぇ」

 

 

一瞬、目の前の店員が親分と重なって見えた

 

 

「多くの人は、仁義を、世の為、人の為、自分の信念の為尽くすことだと思いがちです...確かにそれは半分正解だ。ですが...一人では駄目です」

 

 

まるで私を拾ってくれた時の...

 

 

「二人、三人、複数人に支えられながらそれを成し遂げる。そして多くの人に認められる事が仁義だと私は考えています」

 

 

「...」

 

 

思うところがあった。自分は親分に憧れて...憧れすぎて、ひたすら努力をした。周囲というものを見ていなかった...

 

 

「まぁ、ジギリをかけるだけならば、鉄砲玉でもできます。ですが貴方が目指すものは、組ではなく...仲間の為に動くものだと私は思いますね」

 

 

だからか...私...嫌、俺は...

 

 

「ですので、私がお客様に提供できるのは道具ではなく、忠告だけですねぇ」

 

 

「忠告...ですか?」

 

 

「...極道には、嫌、男にはやってはいけない事が三つある。見栄を張っちゃならねぇ...愚痴を言っちゃならねぇ...そして」

 

 

店員はカタギとは思えないほどの覇気を以てこういった

 

 

「嘘をついちゃあならねぇ...まぁ、それさえ守ればお客様もいずれ大親分になれますよ。麒麟の源内様」

 

 

「! 最初からお見通しだったって訳ですか...」

 

 

「蛇の道は蛇ですからねぇ...」

 

 

「だったら何故...」

 

 

「握り金玉、おっと失礼、下品でしたね。何もしなかったかですか...生憎、そう言うのに興味が無かったからですよ。お客様。さて...所でご注文はどうしますか? どうも腹を空かせていそうな雰囲気でしたので」

 

 

「...ざるそば、一枚。ありますか?」

 

 

「ありますよ。少々お待ちを」

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

「...人二人で義を貫く...か」

 

 

...それにしても今日は少しばかり遅く...!?

 

 

「...どういうことだ?」

 

 

「若頭。前々からあんたが気に入らなかった」

 

 

「...成る程。つまりは私が今までしてきたことのツケですか」

 

 

ざっと見た所100数名。レンコン持ちが十名、それ以外は全員ヤッパ持ちか...

 

 

「...親分はどうした?」

 

 

「親分ならば、数刻前に...」

 

 

「そうか...つまり親子ともども、という事か」

 

 

「息子気取りするんじゃねぇ!!」

 

 

「確かにそうだ。私は、俺は親分と血のつながりはない...」

 

 

ーオメェ...一人か?

 

 

「だがな...」

 

 

ーそうか...俺もだ。

 

 

「あの日から、俺は親分の息子だ...」

 

 

バサッッッッッ

 

 

「だから絶対に引きはしない...俺は仁義一つ貫けなかった人間だ...」

 

 

「き、麒麟の焼け跡...」

 

 

「ひ、怯むな!! 掛かれ!!!」

 

 

男は前へ進む

 

 

「だが、この意志だけは貫き通してやる!! それがあの世にいる、親分のせめてもの」

 

 

「「「ウォォォォォォォォォ!!!」」」

 

 

「手向けだ!!」

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

「...ヤクザ、ですか。嫌悪する人間もいますが、私としてはよっぽど」

 

 

悪魔は笑い出す

 

 

「人間らしいと思います」

 

 

今日も彼は店を営む

ありとあらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 

 

 





あっさりしすぎて本当申し訳ありません!!
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