悪魔の店   作:執筆使い

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リクエストスペシャル! 今回は最近の子供に人気の妖怪ウォッチからあのキャラクターが登場します。
...生憎私最近のコロコロは知らなくて

『ゴゴゴと聞いて真っ先に思い浮かぶのは?』と聞かれて西遊記と答える世代ですはい(イマドキの子供はゴッドファーザーと答えるとか...作者同じだから別に良いですけど)。ですので多分設定とか、キャラとか、色々と多分ほぼ絶対間違っていることになっていますがご容赦の程を。


...っと、どうでもいい話で脱線してしまいました。それでは始めていこうと思います。







リクエストスペシャル『妖...そして人』

 

 

 

Side???

 

 

「どうして...どうして私なのよ...」

 

 

たった一つの謂れのない罪で...全てを奪われてしまった。

 

 

「憎い...奪いたい...アイツらがそうしたように全部...全部!!」

 

 

「その願い、叶えて差し上げましょう」

 

 

彼は私の願いとともにやってきた。渡されたのは全てを壊せるだけの力...

 

 

「こちらを用いれば、どんなものだろうと奪えます。貴方がされたように、貴方もすればいい...ただ一つ忠告が」

 

 

「忠...告...?」

 

 

「決して、最後までその心を捨てないように」

 

 

そう言って、悪魔は私の元を去った。これで...私は全てを奪うことが出来る...!!

 

 

「時も...世界も全て...奪ってやる...この力で!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side???

 

 

ーー嘘だね

 

 

ーー見間違いだろ

 

 

ーーUFOなんて、あるわけがない

 

 

「...」

 

 

人間界(向こう)でも、妖魔界(こっち)でも、言われることは一緒だった...俺は孤独だ。誰も俺を認めてくれやしない...

 

 

「おや、こんなところにお一人でどうしましたか?」

 

 

「...何、ちょっと風に当たってただけさ。そういうアンタは?」

 

 

「奇遇ですねぇ。私もですよ...」

 

 

「そうか...」

 

 

そういえば、部下の一人がこんなものをくれてたな...全く、俺はウイスキーはあまり好きじゃあいないってのに...

 

 

「...? どういうつもりでしょうか、見ず知らずの私に」

 

 

「なんとなく、俺と同じ目をしているよしみだ...サンジェルマン伯爵」

 

 

「...そういうことにしておきましょうか。()()()()()()()()

 

 

...食えない奴というのはお互い様、ってところか...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カランと鳴るはドアの音

コロンと鳴るはベルの音

 

 

 

悪魔の店には何でもあります

お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます

 

 

 

 

はてさて、今日のお客様は?

 

 

 

 

 

 

 

 

~SP33 人間の闇~

 

 

「成程、インフルエンザZ型ですか...それで態々私の所まで、ですか? エンマ大王、そしてぬらりひょん」

 

 

妖魔界に存在する一軒の館...まるで廃屋そのものであるそれは言ってしまえば嘗て使っていた支店である。

 

 

「...」

 

 

「おやおや、その眼は...一体何でしょうか?」

 

 

さも自分には覚えのない風にふるまう店員。だが先代からの側近であるぬらりひょんは睨んでいた。

 

 

「あの石の事だ...お前の事だ、何か知っているだろう?」

 

 

「...あの石。ああ、あの若造に渡したものですか。態々サービスとしてUFOに乗って、手に渡るよう仕向けたアレですか」

 

 

その言葉にエンマ大王が拳を握って勢いよく殴りかかろうとした。

 

 

「おっとっと...今代の大王さまは血気盛んですねぇ。危うく突き指するところでした」

 

 

「ぜぇ...お前が...黒幕か...ぜぇ...」

 

 

「凄んだところで、顔が赤ければあまり意味を成しませんよ。本来であれば家で大人しく休むべき状態でしょうに...」

 

 

側近は...手を出せずにいた。ずっと昔、嫌というほど思い知らされたからだ。

 

 

「...埒が明かない。こちらを飲むと良い」

 

 

店員は棚から薬瓶を一つ取り出す。

 

 

「貴方は運がいい。()()()()Z型の治療薬があるものですから...」

 

 

「...何もかもお見通しって訳か、ぜぇ...伝説の悪魔、サンジェルマン伯爵」

 

 

「...それに関してはノーコメントで。所で、私が黒幕だと言いましたが、少々違う。そもそも私はただ後押ししただけだ...そうするようになったのは、人間の闇が選んだことですよ...」

 

 

側近は...嘗て人間であった彼は、その言葉が良く突き刺さった。自分も、そうであったから。

 

 

「私は、そんな人間が大好きだ。ひどく歪んで、醜く変わってしまう人間が物凄く好きだ。思わず魂を食べたくなるほどに...」

 

 

店員は笑い出す。目の前の二人をあざ笑うかのように笑い出す。

 

 

「で、私に何の様でしょうか? 若造が」

 

 

「...お前はどうして人間をそこまで歪めようとする? 場合によっちゃあ...」

 

 

エンマ大王はもう一度、拳を握る。先程とは違い、病みあがりとはいえ全快に近い状態である。

 

 

「面白いからに決まっているでしょう。所詮人間が真っ当に生き抜く事は不可能だ、歪めたところで何が悪いんです?」

 

 

「そうか...」

 

 

比べ物にならない速度で張り付いた笑みに突き刺さる拳。だが無傷...しかしエンマ大王の表情はしてやったり。

 

 

「逆に聞きましょう...何故そこまで人間に肩入れするのですか? エンマ大王」

 

 

「俺は人間と妖怪の絆を信じているからだ、アンタと違ってな」

 

 

「...何が解る。人間の何を知っている? 貴方如きが何を知っていると言うのですか?」

 

 

「...知っているんじゃない。信じているだけだ」

 

 

そこまで聞いて、店員は諦めたかの様な表情をとった。

 

 

そして、起き上がりながら服を叩いて埃を取る...

 

 

「...」

 

 

男は正体を現す

 

 

「...ならば、これから私に示して見て下さい。私にも理解出来るように」

 

 

男は答える

 

 

「...そうするつもりだ。俺はエンマ大王だからな」

 

 

悪魔は笑い出す

 

 

「...若造が、知った風な口を」

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

「と、まぁ...これが30年前の話です...ふむ? 妖怪達が豹変した? 鬼まろ? はて...何ですかその...ダークサイド、おっと失礼、スターウォーズでしたねそちらは...えーと、シャドウサイドとは? 生憎私には皆目見当もつきませんねぇ」

 

 

今日も彼は店を営む

ありとあらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 

 

 

 


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