リクエストスペシャル。鬼灯の冷徹は読んだことも、見たことも無いので間違っていたら本当すいません。そして、今回は中途半端な4コマ形式となってる上に展開がかなり大雑把で無理やりとなっています。それでも許せる方のみどうぞ、ごゆっくり。
〜SP36 似て非なるもの〜
−お出掛け−
皆様こんにちは、ボクはザイ。ご主人様の助手をやっているものです。
「少しばかり地獄に行かなければならないので、留守を頼みますよ、ザイ」
今日みたいなお出掛けの日はいつもボクはお留守番。幻想郷とやらにも連れてってくれなかった...くすん。
『...やです。ボクだってもう子供じゃないんですよ』む〜
せめてもの抵抗に膨れっ面をしますが、いつも失敗します。
「...」
『...』む〜...?
「...仕方ありませんねぇ。今回だけは特別ですよ」
『...! わーい、ありがとうございます! ご主人様!!』
だから今日は物凄く喜びました。思わず心の中で...///
「どうしましたか? ザイ」
『な、何でもありません...』
ご主人様、大好きです。って言っちゃったのは内緒です...絶対ですよ!!
−地獄−
今日は彼が来る日...どうも皆様、私は鬼灯。この地獄にて役立た...失礼、閻魔大王様の補佐官を務めているものです。
「今さらっと酷いこと言われた気がする?!」
今日もこの能な...しつれい。閻魔大王の仕事の補佐を務めています。
「隠せてないから、というか様すらつけなくなったね」
「...どうかしましたか?」
「いや、もういいや...所で今日来るっていう地獄の視察の人はどんな感じの人? 鬼灯君何度か会ったことあるよね」
「ふむ...そうですね...」
彼とは何度か視察の際に会ったことはありますが...どんな人物か...
「...簡単に言えば、〇ラックジャックと鉄腕アト〇の天〇博士を足して二で割った人物ですね」
「今どきの子には解らない例えだなぁ...」
「あ、因みに2006年に放送されたアニメの鉄腕〇トムでの◯馬博士です」
「微妙な世代にしかわからない例えだなぁ...」
-ご対面-
「どうもお久しぶりですねぇ、鬼灯さん。かれこれ20年ぶりでしょうか?」
「そうですね...最近忙しいので」
「らしいですね。自殺やら、地震やら、自分の店やら...おっと。まぁ兎に角死者が多いみたいですし」
「ええ、思わず閻魔大王に八つ当たりしたくなるほどの忙しさでした」
「(道理であの時金棒でぶたれる頻度が高かったのね...そういえば気が付かなかったけど鬼灯君って)」
『(あの時(震災)は良く死人が来てましたね...それにしてもご主人様と話している人...)』
「『(めっちゃ背が高い)』」
※実は鬼灯の身長は185cm程(公式設定)。因みに店員の身長は175cmぐらいである。意外だろうけど。
-地獄巡り-
『わーい! 角の生えた人が一杯です!!』
「こらこら、遊びに来たんじゃないんですよ...全く、まだまだ半人前ですねぇ」
「カメラ片手に笑顔の人が言っても説得力皆無ですよ...そんなに珍しいですか? 此処は?」
「まぁそうですねぇ...私は別の世界にある魔界...つまりは別世界の地獄出身ではありますが其処と言ったらもう...」
ーーんもうグレイったら、私の修行の何が不満なのかしら?
ーー始めてまだ日がそんなに経って無いのに3人の師匠相手とか殺す気満々だろ?! 負けたら即死亡のメンツじゃねぇか!?
ーーそりゃあ貴方の飲み込みが早いからよん。勝てたらご褒美にこの限定Tシャツを着せてあげるわ、私の可愛い
ーーあ、詰んだ
「今でも黒Tシャツを見る度に殺意が湧くレベルの地獄でしたよ」
「何ですかその地獄、凄い気になります」
−芸術?−
「...と、まぁイラストで表すとこんな感じですかね。私が居た地獄というのは」
店員はわかりやすいように絵をかいてみる。だが、差し出された男の表情はというと
「...」
全く隠すことのない不満そうな顔である。というかこういったイラストには物凄く見覚えがある。
「...まるで何処かの女癖の悪い神獣(笑)みたいな絵ですね...」
読者の皆さんはご存知だろう。店員が想像を絶するほど絵が下手だということを。
「へぇ、私と同じ様な芸術のなんたるかがわかる人が居るのですか。世界は広いですねぇ」
「...」
『(ああ...気持ちは解りますよ、ボクもこの人のコレだけは無理なんです)』
助手も、鬼灯も彼の満足気な笑顔を見てあきれた表情を取っていたのだった。
「へっくし!! ...冷酷無情の鬼人の誰かさん辺りが噂してるな」
ほぼ同時刻、桃源郷にて一人の神獣がくしゃみをしたそうな。
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「どうでしたか? 嘗て様々な世界を渡り歩いた男から見ての地獄は?」
「そうですねぇ...実に柔軟だと思いました。移りゆき発展していく現世に合わせて、対応した地獄を作る、元来の地獄を削ったり、罪状の範囲を広げたり、別の地獄と合併したり...私が知る地獄でもこうはいきません」
「...それ以外も何か言いたげな顔していますよ」
「...どうです? 私の元で働いてみる気はありませんか...と言いたいですが、どうも貴方は肯定の意を示さなそうですから」
「...」
「だから敢えてこう聞きます...人間でありながら、永く生きていながら、それほど優秀でありながら何故人のもっとも醜い姿を見せつけられる場所で働いて居るのでしょうか?」
ーー孤児は都合がいいからな...
ーーちょうど良かったわ...生贄に捧げる存在が居てくれて...
「ただ単に、憂さを晴らせる事のできる場所を作ろうと考えた結果ですよ」
「成程...勿体ない。合理的でいてどこか感情的...素質は充分にあるのですが、無理強いはしないでおきましょう」
そう言って、店員は懐からあるものを取り出す。
「最初に渡すべきでしたが...ほんのお礼のつもりです」
出てきたのは少しばかり大きいフォーク状の金属器具。それは嘗てヨーロッパで商売をしていた頃、彼が愛用していた拷問器具で、別名Heretics Fork(異端者のフォーク)と呼ばれるものである。普通の人ならばそんなものわたされたら引くだろうが、目の前の男は表情こそ無であるがソレがどういった道具か察した瞬間生き生きしていた。
「そうですか...ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこs『ご主人様、早く早く!! お土産コーナーに美味しく食べられる魚みたいな草があります!!』...全く、すいません。うちの助手が」
「いえ、金魚草を見てそういうリアクションをしてくれて、こちらこそありがたいです...美味しそうは予想外ですが」
「そうですか...それにしても」
「ええ、言いたいことは大体わかっています」
「「お互い上司/部下がアレだと苦労しますね」」
今日も彼は店を営む...
地獄では優秀な補佐官が今日も死者を裁いている...