...え? おそ松くんじゃなくておそ松さん?
...(やべぇぇぇぇ!? 完全におそ松くんだと思って書いちゃったんですけど!? てかおそ松さんって何?! どう違うんだよわかんねぇよ最近の漫画は?!)
という雰囲気でございます。正直、最近の深夜アニメはほぼ知らないので(最近はああいうのがブームだって全然知らなかった)、あんまりその...皆さんが『おそ松さん』と聞いて期待している展開はないので本当すいません。
それにしても...日本の漫画って日々進歩しているんですね...うん。何処へ向かってるんだろう...
あ、因みに今回はわかる人にはわかるパロディネタが結構ありますので(一応わかりやすい様に印つけています)暇があったら元ネタが何なのか探して見てください。
拝啓 天国にいるお父さん。お元気でしょうか?
「げぇ...げぇ...」
私こと、松野おそ松はお父さんの所へ...下手をすれば別の場所へと向かうかもしれません。
「げ...げ...」
要するに
「げろげろ〜!?(どうしてこんな事になったんだ〜!?)」
このままでは死んでしまうので助けてください。
カランと鳴るはドアの音
コロンと鳴るはベルの音
悪魔の店には何でもあります
お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます
はてさて、今日のお客様は?
〜SP44 人間、やめますか?〜
「ヒック...ったくよ〜、働け働けって...クソっ」
パチンコを憂さ晴らしにパチンコで1発当てようとして、確変一つ出てこないので酒に浸り、母親に対する愚痴を言おうとした時だ...
「それは大変でしたねぇ」
そいつが現れたのは。
「あん? 誰だお前?」
「おっとっと...これは申し遅れました。私、こういうものです」
黒いスーツに、誰もが思わず安心してしまうであろう笑顔...最初俺はホステスの類かと思ったが、仕方なく名刺を見ちまった。
【カランコロンの音と共に...心を満たしてあげましょう】
「悪魔店員...?」
「はい。お客様はどうも、お悩みを抱えていらっしゃる様ですねぇ」
酔っ払ってたんだろうな...
「...いっつもいっつも辛い現実ばっかりだ。こんな事ならよぉ...人間やめちまいたいぜ...」
「その願い、叶えて差し上げましょう」
そう言って、渡された
「では、一週間後にまたお会いしましょう...」
そして、あの飴玉を呑んだ俺はどういう訳か
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「げろげろ...(あれから3日ぐらい...皆心配しているんだろうか?)」
嫌、それは多分ないだろうな...弟達は何も思わないだろうし、母さんは...
「(絶対喜んでるよ。1人減った事にめっちゃ喜んでるだろうな...うん)」
嗚呼...最早、虫を食べる事にも違和感すら感じなくなってきた。俺は...人間。松野おそ松...なんだよな。
「げろげろ! (あの
兎に角、後もう少し待とう。後もう少し...もう少し待てば...
─
そうそうお迎え...って違うわ!!
「げろげろ!?(というかなんだ今のイメージ!?)」
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あれから...げろげろ...5日...げろげろ...経つのか...
「(不味い...虫が不味い筈、なのに...美味しく感じている)」
人間やめたい。確かに俺はそう願った。いざなってみれば、俺は...
誰でも良い。この際イヤミでも良い...誰か知っている人に会いたい。だが、会ったところで俺だと気付かないだろうな...
「げろ...(ああ...)」
...誰でも良い。誰でも...辛い、辛いよ...
「げろげろ!(
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げろげろ、げろ、げろげろ...はっ! まただ!?
「げろ...(人間だ...俺は...人間...)」
人間...何で俺は人間に戻りたいんだ? よくよく考えてみれば、戻ったところで俺は意味なんてないんじゃないか? どうせ戻ったところで、親は働けといい、弟達には振り回され、いちいち金勘定に気を使わなければならない。
「げろ...(俺は...)」
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「さて...お客様! 一週間が経ちましたが、どうでしょう、お客様が望むのであればずっと...このまま人間なんてやめて、何も考えず本能だけで生きる事も出来ますが?」
とうとう来た...俺は...考えていた。戻ったところで駄目人間...このままだったらそれをやめることができる。
「げろ...(だったら...)」
いっそのことこのまま蛙として...
「おい! 見つかったか?」
「嫌、あらかた目ぼしい場所(パチンコとか、パチンコとか、パチンコとか)を探したが駄目だった」
あれは...
「全く...世話がやけるぜ。ま、オレの魅力の前に逃げ出したのだから仕方ない事だが」
「...どうせ、何処かで呑んだくれてるんだろう(少なくともクソ松...テメェの魅力じゃねぇよ)」
「野球のボール探してんだっけ?」
「違うよ!? 何で野球の話になるんだよ?!」
「んも〜、ボク達おそ松兄さんを探してるんでしょ」
...そうか...俺は...
「どうかしましたか?」
「げろ...げろげろ...(やっぱり...俺は人間に戻りたい...)」
俺の事を心配してくれる人がいるんだ。そいつらの気持ちを裏切りたくはない。
「ふむ...成る程、そうですか。残念ですねぇ...ですが仕方ありません。約束は守るとしましょう。では、元に戻す為に...あ」
「げろ? (え?)」
「...そういえば、蛙ですからキャンディをそのまま食べる事も、水に溶かして飲ませる事も出来ませんねー」
「げろ!? (え゛!?)」
「はっはっは、というのは冗談ですよ。そういう時のための対応はちゃんとありますので」
「げろ〜。げろげろ? (良かった〜。鏡?)」
「さて...別にやるのは簡単ですが、いい年した大人がこの呪文唱えるのもあれですねぇ...ま、誰も見ていませんし良いでしょう」
そう言って、スーツを着た男は鏡を俺の前に置き、呪文らしきものを口ずさむ。
「こほん...では、
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「...ん? あれ...何で俺自分家の布団に...まさか...夢?」
あの後、弟達や母さんに聞いたが、俺が一週間行方不明になったなんて事実はどこにも無かった。
「あれは一体何だったんだろう? タチの悪い夢だな...」
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『ご主人様...どうしてあのお客様の魂を取らなかったんですか?』
「どうして、とは?」
『...ボクでもわかります。今、助かったところで変わる事なんてない。だったらいっそのこと』
「いえいえわかりませんよ、ザイ。私でさえ、
悪魔は笑い出す
「
『...』
「ま、本音を言えば、流石にいきなり魂を奪うのは商売の信用を落とすことになるからですが。信用第一ですので」
助手は、男の答えに納得はしていない。自分が人間を信じきっていないからというのもあるが...
『(妬けてしまいます...人間相手に)』
悪魔がそう簡単に真実を語るとは限らないと知っているからである。
「さっ、行きましょう。もうこの場所には用はありません。ハロウィン食べ歩きツアー(屍肉食べ歩きツアー)に遅れてしまいます」
『はい、ご主人様』
今日も彼は商品を売る
ありとあらゆる願いを叶える商品を売りつける...
多分、設定とか、口調とか、性格とか全部間違えているんで本当すいません(まさか親ですら見分けつかないレベルだったあの六つ子が、20になってあそこまで個性出してるとは思わなかった)