悪魔の店   作:執筆使い

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──作者は思った


リクエスト完遂→読者から新たなリクエスト→リクエスト完遂→読者から新たなリクエスト→リクエスト(ry


──これ、終わりが無くね?


「...コフッ?! (吐血)」



<ナンテコッタ! 作者ガ無限ループ二殺サレタ!?

<コノ人デナシ!!



【武装錬金とのコラボ、始まるよ】←血で書いたダイイングメッセージ





リクエストスペシャル『屍蝶は月夜で舞う』

 

 

 

 

 

 

月明かりが2人を照らしている。

片方は黒いスーツ、もう片方は風変わりな蝶の如きコスチューム。

方や護衛であり、方やホムンクルスは決して薄くない殺気を出しながら睨み合っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜SP61 負けて死ね〜

 

 

蝶々が無数の蝶々が舞い、トランプがそれらを撃ち落とし切り刻む。蝶々は爆発し、決して小さくない爆炎が夜を照らしていた。

 

 

「屋敷の庭で、そんなものを投げつけないでほしいですねぇ」

 

 

「まさか、貴様が護衛とはな。()()()()()()()()()

 

 

「はっはっは...何処でその名を知ったかはともかく、今は違う名前でしてねぇ。悪魔店員という名前ですよ。蝶野攻爵」

 

 

その名前を聞いた瞬間、蝶の如き出で立ちをした男は一瞬で店員の真横へと移動し、耳元に顔を近づけて一言、呟いた。

 

 

「チッ、チッ。パピ❤︎ヨン❤︎ それがオレの名前だ」

 

 

そして彼の首を締めようせんと右手が触れゆっくりと力が入り...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ドラァ!!』

 

 

「何っ、ッッッッ!?」

 

 

べゴン! という鈍い音と共にパピヨンは吹き飛ばされた。首から上が吹き飛んでしまったのではないか? と思わず錯覚してしまう程の衝撃で、脳が揺さぶられなかったのはひとえに人外と化したからであろう。だがそれでも痛みは脳内へ駆け巡る。数メートル離れた場所で辛うじて立ち上がろうと出来るか出来ないかという程ダメージを受けた事からも、その恐ろしさがわかる。

 

 

 

「絡繰人形、ぐっ...ホムンクルスに随分と皮肉の効いた相手じゃあないか」

 

 

「何、試作品のテストをと。ふむ...やはり射程範囲とスピードはやや劣りますか。まぁその分この【金剛】はパワーがありますし...何せ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

言葉の意味を瞬時に察せたのは幸運だったと、後にパピヨンは思う。振り向き防御の構えが辛うじて、本当に辛うじて取れた程にその絡繰は速かった。

 

 

『オラァ!』

 

 

いつの間にか、防御で構えた両腕に無数の突き刺すような痛みが現れる。その拳のは余りにも速く、まるで時を止められたかのようだ。だがそれでもパピヨンは防御を崩さない。

それに耐えかねた絡繰人形が大きく拳を振り被った瞬間、パピヨンは羽を広げ宙へ逃げる事で躱しつつ先程放った蝶の形をした爆弾をその絡繰に飛ばす。

 

ひと1人容易く消し飛ばせる威力のそれが着弾。煙が周囲を覆う。

 

 

「ほう、【白銀】の猛攻を受け切り剰え反撃するとは...お陰で折角の試作品が少し汚れてしまいましたねぇ」

 

 

煙が晴れて真っ先に目に映ったのはほぼ無傷の絡繰。手首一つ吹き飛ばせておらず、まるで戦士の如き佇まいで宙を浮く蝶を睨みつける。

 

 

「...一つ聞きたい。稀代の錬金術師、サンジェルマン」

 

 

「質問ですか...ふむ、そうですねぇ。答えられる範囲であれば」

 

 

そう言って、店員は絡繰二体をしまう。依頼内容は屋敷の警備。先程のはただの試作品を使ったお遊び。見た所、彼の武器は出尽くしたと見ていい。そう判断した店員は余裕綽々に質問の許可を取った。

 

 

「何のために、生に執着する? 永き時を生きる錬金術師よ」

 

 

それは、サンジェルマン伯爵という男を知る者であれば誰もが抱く疑問。

バビロンの王に仕え、チャールズ1世を裏から支え、キリストの死を見届け、シーザーの凱旋を見送った。

それだけでは無い。神話の古き時代から存在している彼は、あらゆる偉人と面識を持つ程生き永らえてきた。だからこそ、その素性の一切を知らない人々は誰もが彼に対してこう思う。

 

 

──何のために、彼は不老不死となり続けているのか

 

 

ましてや、このパピヨンという男は人間の生にはなんの未練もないホムンクルスだ。故に、彼は醜くも永く生きる目の前の男に不快感よりも純粋な疑問が浮かんだのだ。

店員は、静かに口を開く。

 

 

「ただ単に、乗り遅れただけですよ。ですから次のが来るのを待っていたらこんなにも時が経ってしまった。向こうから逆走してくれるのではないかと願い続けて...一方通行のバス停の前で座る、ただのしがない店員ですよ」

 

 

そう言って、店員は空中に指先で文字を一つ書き上げた。意味は送り。身構えるよりも速く彼は魔術の書き上げを完了させた。

 

 

「依頼は完了した。質問にも答えた。だから、向こうへ送り返す前に貴方に一つ質問をし返しましょうか」

 

 

 

 

 

店員は宙に舞う一頭の蝶を見据えながら言う。

 

 

 

 

 

「貴方は一体誰ですか?」

 

 

 

 

 

蝶は、月に照らされながらこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「パピヨン。蝶人パピヨン。それがオレの名前さ」

 

 

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

「さて...今回試作した商品は...そうですねぇ。当初と大分異なりますが、足などといった身体の不自由な人の為の介護兼ボディーガードがコンセプトのそれとしましょうか。普通の人の脳波では近距離で精一杯みたいですし」

 

 

そう言いながら、今日も彼は商品のアイディアを考える。

ありとあらゆる商品の元となるものを考える...

 

 

 

 

 

 

 






多分前書きと本編じゃあわからない方も居ると思うのでキャラ紹介

パピヨン(蝶野攻爵)
武装錬金という作品に出て来るホムンクルス。同作品の主人公のライバル的位置付けのキャラ。今回の話では終始シリアス風味だったが、本来はもっとはっちゃけている...変態的な意味で。変態なのに滅茶苦茶博識でなんか弱点らしい弱点のない完璧()人というよくわからない属性持ち。多分プライベートだったら店員が物凄く面倒臭そうな苦笑いを浮かべるタイプのキャラクターである。





閑話(ちょっと怖い話。至極どうでもいいので読み飛ばして構わないです)
夜中に物凄く喉が痛くなって、咳き込んだら吐血してしまって...一瞬青ざめたんですが、よくよく考えたらさっきの鼻血が逆流して口からのルートで出て来たんだと気付いてホッとしたという話。
いやぁ良かった良かった、一瞬ヤベェ病気かと思いました。皆さんも気をつけて下さい。夏って結構健康を損なう時期でもありますので。
私なんか最近肩から背中にかけて重くて重くて、何も背負ってないのになんか引きずってるようで妙に歩きづらくって、やたら寒気がするといった状態(多分ただの夏風邪)ですので。皆さんも本当に気をつけて下さい。




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