悪魔の店   作:執筆使い

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リクエストスペシャル。今回はエキセントリック天才ゲームクリエイター...と思っていたのか? 残念だったな、エキセントリックなメダル王だよ。土管じゃなくて王冠だよ。
デンジャラスなゾンビを期待してた方すいません。アナザーアギトならぬアナザーオーズでございます。そういうのがゆ゛る゛さ゛ん゛!! という方はお引き取りを。そういうのが許せる!! と言う方はどうか寛大な心で読んでくださると幸いです。また、設定無視やらチート無双展開注意。


...具体的に言うと店員があるライダーに変身します(小声)






リクエストスペシャル『メダルと悪魔と僭称者』

 

 

 

 

 

 

穴とともに現れたメダルと、手紙。

 

 

それは、未来からの依頼だった。

 

 

 

 

 

 

 

〜SP68 邪神〜

 

 

 

 

檀ファウンデーションのある一室。この歴史内においてのオーズ以外誰もいない筈の玉座の間に、一人の男がいつの間にか礼儀良くお辞儀をしていた。

 

 

「お初にお目にかかります。檀黎斗...否、檀黎斗王様。本日は依頼を遂行させる為、この様に罷り越した次第です」

 

 

無数にも近い屑ヤミーがいた筈だ。どうやって入り込んだのだ? 目の前の男は一体何者だ? この嫌な雰囲気は何だ? 王にさせられた男はその様な考えを持たず、席を立たず、ふぅ、と重い息を吐きながら冷静にお辞儀をしている侵入者を見下していた。

 

 

「それで? 王たるこの私に何の用だ? 侵入者...嫌、悪魔店員」

 

 

重い腰を上げた。そして、奇怪な電子音らしきものと共に、王は王へと変貌した。化け物の入り混じった、、赤、黄。緑の化け物と成った。それに対し笑みを崩さず不敵に見上げる男。

 

 

「ほぅ...私の正体を知っているとは、歴史が変わり果てども流石は常軌を逸した狂人ですか」

 

 

彼はそう言いながら懐より3枚のメダルを取り出し、一つ一つ腰にかけていたベルトにはめていく。

 

 

「何の用かに関しては、先程言った通りですよ。未来からの依頼を遂行しに来たのです」

 

 

そして、いつの間にか右手に持っていたスキャナーをベルトにスライドさせる。瞬間、水色、青、赤のメダルのオーラに包まれる男。

 

 

【サメ! クジラ! オオカミウオ!】

 

 

「ック、ハハハハハハハハハッハハ!! ならば、やってみるがいい。世界を統べる王を相手にいつまで持つかなァ!!!」

 

 

そのまま、片方は蹴りを、もう片方は手に出現した槍をぶつける。激突により舞う粉塵。その衝撃は少し離れた壁にパラパラと、ほんの少しのヒビを作らせる。

 

 

「...それはこちらのセリフですねぇ。全てを滅ぼす邪神を前に、王がいつまで持ち堪えられるのやら」

 

 

煙が晴れて、現れたのは赤黒き鎧を纏った獣であった。海神の名を冠するポセイドンではない。王が変身するサラミウオでもない。男が、禍々しき欲望の持ち主である彼故にこの姿となった。

 

 

【ジャシン! バロール!!】

 

 

邪神バロール。ケルトの神話にて信仰されている者の名であった。

槍で受け止めた足ごと振り回して、王を吹き飛ばす。そして追撃の為足に力を入れて駆ける。ライダーの鎧は男にとってギプスの様なものだが、これは性能が格段に良いものらしい。すぐさま王の背後に回った邪神は駆けた足を片方上げて腹にぶつける。

 

 

「がふっ!?」

 

 

更に吹き飛ばされ、壁に激突した。

 

 

「この私を...よくも足蹴にしてくれたなァ!!」

 

 

穴が空きめり込むも、すぐさま持ち前のプライドとしぶとさで檀黎斗は立ち直り、鉤爪を伸ばして反撃と言わんばかりに襲いかかる。予想外のしぶとさと執念とやたらめったらな動きに何発かもらう男。火花が飛び散るが、それに反してダメージは少ない。やがて、冷静になった男はその腕二本をそれぞれ片手で鷲掴み抑える。

 

 

「降りた方が良い。貴方は天災であれど、そういう王の器を持っている訳じゃあない。貴方が真に得たいものなぞ、その玉座には無いんですよ」

 

 

忠告をする男。だがしかし、邪神の囁きは彼を止める事はなかった。膝蹴りが男の腹部を直撃、一瞬手を離した隙に王は邪神へ向けて自由になった両手の鉤爪で渾身の一撃を叩き込む。それにより後方へ下がる邪神。

 

 

「黙れ...黙れ黙れ黙れ黙れ黙れぇ!! 私は、支配する為にこの玉座に入る。この世界を支配する王になる為になァ!!」

 

 

【スキャニングチャージ】

 

 

天高く飛び、両足を前に伸ばす...王のライダーキックといったところか。檀黎斗は好機と見なし、トドメを刺すために必殺技を発動したのだった。

 

 

だが、

 

 

「支配、ですか。ならば見せてあげましょう。邪神の力を...貴方の言う世界を支配する力を」

 

 

先に、男が技を発動してた。周囲の時が止まって─────

 

 

 

────────────────────

 

 

 

「時間が止まった世界。いくらオーズの力を得ようと、貴方はその領域に達してはいないのですからねぇ」

 

 

────────────────────

 

 

「依頼内容を誤解している様ですが、私が受けた依頼は2つ。そのどちらも貴方を殺す為のものじゃあない」

 

 

────────────────────

 

 

「ですから、先に行く前に改めて忠告をしましょう」

 

 

────────────────────

 

 

「全てを得ようとする王は、誰一人笑顔にさせる事の出来ない寂しい存在だ。貴方にクリエイターとしての心があるのならば決して、そんな王にはならないで下さい。では」

 

 

 

 

───────そして時が動き出す。

 

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

彼が受けた依頼は2つ。

1つは40年後の鴻上ファウンデーションから、何故かコアメダルとベルトが店員宛に届けられ、大量の(それこそビルが1つ埋まるぐらいの)セルメダルを報酬に試運転を頼まれた。しかも未来で作られたメダル故か、時を超えた故か、或いはその両方か、時間改変の影響を受けないというオマケ付きだ。

 

 

 

そして、40年後から送られてきたもう一つは手紙だった。そこに書かれている文字は所々歪んでいるが、店員は内容が読めていた。要は伝言を頼まれたのだ。字が汚いのは、右手だけで書いたからなのか、それとも

 

 

 

自分が時間改変で消える前に、急いで書いたからなのか。

 

 

 

その伝言は誰が書いたもので、誰に宛てたもので、伝える内容は何なのかはわからない。というのも依頼主が店員以外の部外者に秘密にしろと書いてあるから。まるで王様に出す密書の様である。嫌、犯罪者に届け出をする侵入者に見えなくもない。

 

 

 

 

「2人の少年が、窓から空を見た。1人は地面を見下ろした。もう1人は星を見上げた。そんな些細な違いで、同じ境遇でも変わるものなんですよねぇ。人間というのは」

 

 

 

今日も男は依頼を遂行する

ありとあらゆる無理難題を遂行する...

 

 

 

 






Q.何で店員がライダーに変身してんの?

A.ハロウィン中に書いたから。



Q.何でエグゼイドの筈なのにオーズなん?

A.ジオウだから。


Q.設定大分無茶があると思うんすけど?

A.多分その時だけ、不思議な事が起こったんです。



オリジナルライダー解説
【邪神ライダーバロール】
悪魔店員がサメ、クジラ、オオカミウオメダルで変身したライダー。未来から送り届けられたメダルで変身している為、アナザーライダーによる時間改変の影響を受けない(更に言えば、時間停止能力を有している)。武器はクリードと呼ばれる槍。殺傷能力が高く、仮に掠ったとしても傷口からじわじわと呪われるのだとか。


必殺技
スキャニングチャージ・1
【ストームレイジ】
劇中未使用。災害クラスの暴風を局地的かつ高威力で相手にぶつける。ぶっちゃけこれですら一番弱めな技である。


スキャニングチャージ・2
【スキュアオブレイン】
劇中未使用。空高く投げた槍を空中にてかかと落とし、槍が無数に分裂しながら途轍もない勢いで敵の方へ襲いかかるという技らしい。少なくとも相手は死ぬ。


スキャニングチャージ・3
【ディスペアーエンド】
劇中未使用。どの様な技かも不明。わかっているのは、この技を見た場合例えどんなに不死身だったり無敵の存在であったりしても死ぬという事だけである。


店員が変身したせいか、チートと化してしまい本当すいません。

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