悪魔の店   作:執筆使い

193 / 202



どうも、毎度お馴染み殺....執筆使いでございます。本日のご所望...リクエストスペシャルは一体どう言ったものになるのやら想像しただけでも昂...楽しみでございます。


さて、前置きはこの辺でさっさと始めてしまいましょうか。いつも通りの注意書きなど、飽きてきた事でしょう?

では...





...フフ、ソワカソワカ...







リクエストスペシャル『Fate/EXTRA-Zero-』

 

 

 

「いや、本当遅れてすいませんお客様」

 

 

カランと鳴るはドアの音

 

 

「急いでこちらへ向かったのですがなにぶん色々な事に巻き込まれてしまいまして」

 

 

コロンと鳴るはベルの音

 

 

「創世の土に足を突っ込んでしまい抜け出すのに数秒かかるわ」

 

 

悪魔の店には何でもあります

 

 

「どういうわけか死徒と間違えられて埋葬機関とやらに追われるわ」

 

 

お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます

 

 

「挙げ句の果てには蜘蛛ですよ。油断してました。まさかかすり傷を入れられるとは...」

 

 

はてさて、

 

 

「っとと。すいませんねぇ。では、参りましょうか。依頼内容はちゃんと聞いてますよ? お客様」

 

 

今日のお客様は?

 

 

 

 

 

〜SP81 泡沫の夢〜

 

 

 

苦しい。苦しい。苦しい。

 

 

胸が苦しい。息が苦しい。心が苦しい。

 

 

身体いっぱいに布団が覆っている筈なのに寒い。

 

 

そこに怒りも嘆きもなく、私はただただ怖かった。

 

 

「さて、すぐ終わりますから安心して。じっとしていて下さいね」

 

 

怖い。死神だ。嫌だ。死にたくない。もっと、もっと、もっと、生きたい。

 

 

消えて。離れて。怖いのはもうやだ。私は───

 

 

 

 

「えーと、これは違う。これも違う。可笑しいですねぇ。治療器具が見当たらない...」

 

 

 

何かを取り出そうとしていた。本...?

 

 

「ああこれも違う。絵本じゃなくて魔本は何処に「ほ...ん...」ふむ?」

 

 

「あなたは....ほん...よみにきた...のですか?」

 

 

不思議と、怖く無くなっていた。声の主が困った風な顔をしているのもあったが、彼が手にしている絵本が私の恐怖を打ち消すかの様に視界に入り混んでいるからだ。

 

 

「...読みますか?」

 

 

そういって渡された。表紙には漢字だろうか。【人魚姫】と書かれていた。

絵本は知っていたが読むのは初めてだった。未知故の戸惑いがありながらも、私は最初のページであろう箇所を捲る。

 

 

「...次来る時にはとびきりの絵本を持って行きましょう。お嬢様」

 

 

 

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

 

 

 

 

雪の降る日。来る日も来る日も、【人魚姫】を読んでいた。()()()()()()()()()()()()()()()()を見た時には戸惑いがあったが、父曰く「信者が見舞いの品として置いていった物」らしい。

 

 

「はるか、沖合へでてみますと、海の水は、およそうつくしいやぐるまぎくの花びらのように青くて、あくまですきとおったガラスのように澄みきっています」

 

 

声に出して読んでいた。自身ははっきりと聞こえるが、側から見れば恐らくたどたどしく息切れの激しい聞き取りづらい音読だろう。だけど、それでも私は寧ろ満足だった。読めば読むほど、【人魚姫】になっていると、そう感じられたから。それ程までに痛々しくて、それほどまでに綺麗な絵だった。

 

 

綺麗な絵だった。

 

 

 

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

 

 

 

 

汚い光景だった。全部が全部、汚い光景だった。外を見たというのに、何も無かった。人なんて居なかった。私にとっての人などそこには居なかった。

絵本が絵本である意味に今更気付いたのだ。それと同時に、私はそれを許せる程の人間ではなかった事にも。

 

 

「フフ...」

 

 

ならばどうするか? 救おう。

 

誰を? 自分自身を。

 

どうやって? どんな手段でも。

 

戸惑い? 無い。

 

同情? 無い。

 

目に見えるものを救う意思? ある訳がない。

 

 

私は人間以外救おうとも思わない。この世界が絵空事でないというならば、私は滅ぼして(救って)差し上げましょう。

 

 

 

 

 

 

 

「...ソワカソワカ」

 

 

 

ああ...考えただけで、昂ぶってしまいますわ。

 

 

 

 

 

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

手足が生える。手足が生えている。使い捨ての手足が無数に増えていた。

 

曰く、救世主だと。聖女だと。

 

 

嗚呼、馬鹿らしいほどに笑みが浮かんでしまう。手足達はこれを慈愛のそれと勘違いしているが、私はただ滑稽なものを見て笑っているだけだ。私は世界を救う意思などさらさらなく、ただ自分勝手に動いているだけだ。それが一番気持ちいいからそう動いているだけだ。

 

 

「聖女様」

 

 

聞き慣れている。だから笑みを返す。

 

 

「聖女様!!」

 

 

聞き慣れている。だから笑みを浮かべる。

 

 

「聖女様...」

 

 

聞き慣れている。だから慰めてあげる。

 

 

「聖女様ッッッッ!!」

 

 

聞き慣れている。だから一思いに使ってあげる。

 

 

「聖女様」

 

 

「聖女様」

 

 

「聖女様」

 

 

「聖女様」

 

 

「聖女様」

 

 

「聖女様」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんばんは。少々遅れましたが、約束の絵本をいっぱい持ってきましたよ」

 

 

聞き慣れない声だった。聞き慣れない言葉だった。私はその顔を見る。

 

 

「お久しぶりですね。お客様。あれからゴタゴタがあって中々来れず申し訳ありません」

 

 

「...どちら様でしょうか?」

 

 

そんな約束など覚えてなかった。件の男の顔を見ても全く、思い出せない。思い出せない、という表現を頭の中で使っているということは自分が何かを忘れていると認めている。

そこまで気付いてふと、彼の持つ本に目がいった。

 

 

「色んな世界、色んな物語の絵本です。が...」

 

 

ああ、綺麗だ。中身を見ていなくてもわかる。多く見た手足よりも綺麗なものだと。どうして綺麗に思ったのだろうかはわからない。自分勝手に動いているだけの私が何故、そんなものに目を奪われるかも。

 

 

「...どうやら、捨ててしまった様ですね」

 

 

「ええ、掃いて捨てるほどありますから」

 

 

「いえ、私が言ってるのは─── まぁ良いでしょう。どうやらお客様は約束を忘れてしまった様ですから。最早客たりえない」

 

 

「フフ...それで、貴方は私をどうするおつもりで?」

 

 

「一つ聞くだけです。そしてその答えに何かを言うだけ。ですからそう身構えなくともいい。私を殺すことなど不可能ですから」

 

 

身震いをした。純粋な恐怖なのだろう? 確信に近い疑問が否応なく全身を回り、消えた。

 

 

「これから貴女は如何するおつもりで? 殺生院キアラ」

 

 

 

聞き慣れた言葉。聞き慣れた気がする問い。私は慈愛に見える笑みを浮かべながら目の前の男に答えた。

 

 

「ただ、自分の欲望に忠実なだけ。

 すべての人間に愛されたいのです。

 地上すべての人間の、快楽の受け皿になりたいのです。

 まだ生きているすべての生き物の欲望のはけ口になりたいのです。

そうすればほら、過程内で世界が救えるでしょう?」

 

 

本心を答えた。男は笑いながら、宣言通りに答える。

 

 

「世界が救える...笑えますねぇ。貴女の欲望とやらは叶うでしょうが、もう一つは決して叶いませんよ」

 

 

「...」

 

 

どうして、と言う前に男は続きを言う。

 

 

「たった1人で救える世界など、潔く滅んだ方がマシだからです」

 

 

 

所で、と。まだ続きを言うつもりなのだろう。男は上を指差している。

 

 

「今宵は満月だ。私はこのまま消えますのでゆっくりと見られる事でしょう。では」

 

 

 

 

「...ああ、そうでした。思い出しました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消えた男のセリフを聞いて、自分が今屋上に立っている事をようやく思い出した。月を見上げながら、私はぼんやりと考える。

 

 

──あと少しで届きそうだと

 

 

その為には、一度落ちなければならないみたいだ。まるで...

 

 

「まるで...」

 

 

そう。まるで、◾︎◾︎◾︎の様だ。丁度先程とは別の、銃を構えた男がこちらへ近づこうとしている。

 

 

 

 

「フフ...たまらないわぁ。落ちるところまで落ちて、あとは腐るだけですから」

 

 

 

そう言って、私は笑みを浮かべて落ちた────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──()()()()()()()()()()()──

 

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

 

 

「人魚姫が外の世界へ出る為に捧げたのは美しい声。では彼女が捧げたのは、一体何だったのでしょうねぇ? お客様」

 

 

 

 

今日も男は店を営む

ありとあらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 














「とんでもない奇跡もあったものだ...とうの昔に消えた私の残骸が世界に呼ばれるとは。っと、失礼。はじめましてお客様(マスター)。私の名前は...そうですねぇ、今は店員と呼んでくださると幸いです。クラスはライダーとキャスターのダブルクラスの様ですから、私を頼る時はそういったのも念頭において下さい」


オマケ(という名の本編)
【もしも店員がfgoに召喚されたら、多分こんな英霊とこんな掛け合いをするだろう】



アーサー王(男の方)

「どうしましたか騎士王さん。そんな怖い笑顔で聖剣なんて構えて..いたいけな少女の夢に出て驚かした?.......割と各所で黒幕ムーブかましてる私ですがそれに関してはマジで知りませんよ?! 問答無用? 綾香(アヤカ)の代わりに天誅を下す? そんなので聖剣が使えるわけ...過半数になるとかそれでも円卓の騎士か貴様ら──」



アーサー王(女の方)

「最強の幻想...ええ、勿論知ってますよ。人々の願いで生まれたそれはあらゆる世界の希望ある星々に存在します。例えばそうですねぇ...勇者の鎧アーブギア。虹の剣エクスラッガーとか。他にも色々ありますよ?」



ネロ皇帝

「!?....いやぁ、思わずびっくりしてしまいました。まさかあのパンダにこんなにも可愛らしい妹さんが居たとは、DNAは不気味ですねぇ。え? 人違い? そなたの言う兄なぞ余にはおらぬ? ......それは失礼しました」



BB

「ふむ...成る程、その権能ですか。あいも変わらず便利な代物ですねぇ。ですが一言忠告を。()()()()()()2()()()()()()使()()()()()()()()。2回目を行って貴女が原型を留めているかは保証しかねますので」



BB(水着)

「いたいけでキュートでグレートで可愛い? ハッハッハ、何を言いますか。私の目には()()()()()()()()()()()()()()()()()しか見えませんよ。 人のコスプレをした誰かさん」



オジマンディアス

「いやぁ、本当にすいませんねぇ...()()()()()()()()()()()()()()()()()()



謎のヒロインXX

「...妙ですね。彼女を見ているとほっとけないと言いますか...まるで年の離れた妹、というよりかは姪っ子を見ているようで...兄弟や親戚がいるっていうのはこんな感じなんですかねぇ?」



ナイチンゲール

「おーけおーけー、取り敢えず落ち着いて、その銃とベッドを下ろして話をしましょう。私は何処も可笑しくないですし薬をやっているわけでもない。至って普通の健康体...だめだこれ狂化EX入ってる上に論破されますね」



この世の全ての悪

「...はっはっは、それはお互い様ですねぇ。馬鹿正直に悪になっているのはあなたも同じでしょう?」



カーマ

「無限の愛を与える? いえ、結構ですよ。生憎そういう美味い話は私トラウマでしてねぇ...いい歳して変なTシャツ着た女神が無限に増えて着せて来た時は......まぁそういうのに比べれば貴方が宇宙規模で無限に増えるのは別に怖くないんですけどね。念には念を、でございます」




カルデアのマスター

「忠告しておきましょう。思う存分悲しんで、思う存分叫んで、思う存分打ちしがれて、弱い姿を見せて下さい。誰だって殺すのは辛い。それが知り合いとなった者なら尚更......覚悟と無心は別物です。悲しむ事すら出来なくなれば、貴方は貴方で無くなる。相当に辛いですよ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()






???

「よよよ、おいたわしや。一体何処で育て方を間違えたのやら...魔術の王としてご立派に在り続けた貴方が今やこんな──二次元アイドルオタクの童貞ボッチになるとは。このサンジェルマンの目を持ってしても見抜けませんでした」















絆礼装

【握った手】


冷たい。冷たい。冷たい。男が触れるものは全て冷たくなっていった。


産んだ母も


守った父も


愛した少女も


大切な仲間達も


数々の人間も


数々の商品も



ずっと割り込みされてた。何度も横入りされて順番待ちだった。


けれど、どうやら自分の番が来た様だ。


「手をですか? ええ構いませんが..........冷たいでしょう? ええ、顔に出てますから丸わかりです。ハッハッハ、私は別に気を害してませんよ。むしろホッと一息安心しました。お客様の手が暖かかったので」


もう敵はいない。だからどうか、どうか、今握っているものだけは、このままであって欲しいと願う。


──どうか、さめないでくれ


お客様(マスター)のボロボロになった手は、冷たい手を握り返していた。


「お別れの握手だ。◾︎◾︎◾︎◾︎」





【追記】
好き勝手弄って本当すいません!! 因みに店員をfgoに召喚云々の話は書く予定ないです! 理由? 2度も型月警察に殺されたくないので...
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。