悪魔の店   作:執筆使い

23 / 202
21話

カランと鳴るはドアの音

コロンと鳴るはベルの音

 

 

 

悪魔の店には何でもあります

お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます

 

 

 

さてさて、今日のお客様は?

 

 

 

 

 

 

〜ep21 狂気 裏〜

 

 

「今日はどういったご用件ですか?お客様。」

 

 

「殺しがバレない道具が欲しいんだよ!!」

 

 

に、兄さん...やめよう。こんなことしたって...

 

 

「うるせぇ!!おい、お前も何ジロジロ見てんだ...早くしろ!!」

 

 

「おやおや、そういう事ですか...少々お待ちを。」

 

 

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「こちらでございます。」

 

 

「ナイフだと?」

 

 

「こちらのナイフで殺害した場合、誰も貴方の仕業とは気付きません。」

 

 

兄さん...そんなもの買うなんてやめ「買った。それで幾らだこれは?」駄目だって兄さん!?

 

 

「煩い!俺の言う事が聞けないのか!!」

 

 

「お客様、落ち着いて下さい。それとお代は結構ですよ、忠告を聞いてさえくれれば。」

 

 

「忠告?」

 

 

「落ち着きを持って使用して下さい。」

 

 

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「ヒャッハー!!人殺しサイコー!!」

 

 

兄さん...本当に...

 

 

「次はどいつにしよっかなー!!」

 

 

兄さん...

 

 

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「兄さんは...寝てるな。」

 

 

Prrrr prrrrr ガチャ

 

 

『はいこちら...』

 

 

「明日の夜、〇〇通りで殺人を行う。」

 

 

『え?何を言って』

 

 

「捕まえられるものなら捕まえてみな。無能な警察。」

 

 

ガチャ

 

 

「...ふぅ。本当はこのまま警察に来てもらうのが良いんだけど、兄さんが逆探知対策を取ってるしここが何処なのか皆目見当もつかないよ...」

 

 

早く兄さんが起きる前に寝ないと。

 

 

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「この!クソ!テメェが!!」

 

 

ぼ...僕は兄さんの為を思って...

 

 

「サツにバラしやがって...死ね!!役立たず!!」

 

 

ザシュ

 

 

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ここは...何処だ?

 

 

「兄さん...」

 

 

真っ暗で何も見えなくて...

 

 

「兄さん...」

 

 

一体何処に居るんだ...!

 

 

「兄さん!!」

 

 

ミイツケタ

 

 

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「多重人格...ですか?」

 

 

「ああ、どうやら被害者は両親から虐待を受けていたらしい。そして両親も事故で死に、何時しか彼に二つの人格ができた。(憎しみ)(寂しさ)の人格が。」

 

 

「では何故...自分の頭を何か刃物の様な物で刺したのでしょうか?」

 

 

「これはあくまで俺の予想だが...二人は多重人格だって気付かなかった。或いは忘れようとしていたんだろう。だが、冷静でいられなくなって思い出した...自分は一人だったと。だから」

 

 

「兄は弟を殺す為、弟は兄を止める為にあんな事をしたと...」

 

 

「そうかもしれない...所で凶器は見つかったのか?」

 

 

「いえ...全くと言って良いほど。」

 

 

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............

 

 

「人間は誰しも狂気を持っています。皆それを抑えてるだけで、心には恐ろしい凶器を持っています。それが無くては人間とは言えませんから。」

 

 

今日も彼は店を営む

あらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 


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