カランと鳴るはドアの音
コロンと鳴るはベルの音
悪魔の店には何でもあります
お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます
さてさて、今日のお客様は?
~ep27 笑い~
「本日はどういったご用件でしょうか?お客様。」
「俺...お笑い芸人やっているんですが、全然売れなくて。俺もしむr「お客様。それ以上は言ってはいけません」なんでやねん?!」
「当店ではルールがございまして...店内で芸能人やディズニーの話題をしてはいけないのです。」
「どうして?」
「魔法が解けてしまい、この店が無くなってしまうので。まあ、お客様の希望にこたえられる商品ならございます。少々お待ちを。」
「...変わった店やなぁ。」
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「こちらでございます。」
「蝶ネクタイ?ダン「お客様」おっとすまんすまん。そんなんで笑いとれるんかいな?」
「こちらをつけて何か言うと...例えば『布団が吹っ飛んだ』」
「...っぷ、アハハハハハハハ!!ホンマや!?ありきたりなギャグな筈なのに笑いがとまらん...っくくく。」
「これで解ってもらえましたか?」
「買います?おいくらでっか?」
「ボチボチでんな...冗談ですよ。無料でございます。」
「無料!?スゲェ!買う買う!買いまs「但し、忠告が一つだけ。」なんや?」
「お客様の笑いの為に、頑張ってください。」
Side C
「そこで言ったんです『父さんここを通りたくば、俺を倒してから行け!ここは絶対通さんぞおおおおおお!!』って。」
「「「「アハハハハハハハハハハ!!!」」」」
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「いやっはははははは!!愉快愉快!!」
この蝶ネクタイのおかげで俺は皆から笑いものにされている。これほど嬉しいことはないね。
「ん?いまどき話題の新人...こいつら...」
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「いらっしゃいませ。おやおや、お客様。どうしたんですか?」
「これ、返すわ。」
「ふむ...返すとは?」
「他の奴らは頑張ってお客様から笑いを取ってんのに、俺だけずるしてんのはなんか違うだろ。やっぱ自分のネタを見て笑いをとりたいんや。こんな蝶ネクタイで取っても虚しいだけや。」
「そうですか...」
「すまんな。態々用意までしてくれはったのに。」
「いえいえ、お気になさらなくても大丈夫ですよ。」
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「やはり彼は私の思い通りになりましたねぇ。実はあの蝶ネクタイ...何の仕掛けもないのです。」
悪魔は続ける
「古来より道化師は、王様を笑わせる唯一の役職です。しかし、やはりそれは勇気のあることでございます。道化師は総じて度胸のいる役職だったのです。故にジョーカーは最強とまでされている。」
悪魔は笑い出す
「つまり彼は...既に自分の力だけであそこまでいけたのです。足りなかったのは...自信ですかねぇ。」
今日も彼は店を営む
あらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...
それにしても危なかったですよ...本当に魔法が解けてしまう可能性がありますからねぇ...特にこの世界では