悪魔の店   作:執筆使い

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「さて...と。先輩との地獄の特訓も終わったし、ん?」


「ふぁ〜。地獄の生活も退屈だな〜...あ?」


「やっとクソ師匠から逃げ切れた。さて、人里にでも、何だこりゃ?」


「...今日も一人ぼっち。寂しいな...あれ?こんな手紙あったっけ?」


「ありがとうございました!ふぅ...とりあえず屋台はひと段落ついたな。所で何だこの紙切れ。」


「家に帰ったら何時も通り...あり?いつの間に手紙が...」



『至急悪魔の店へ来て下さい by悪魔』





10月31話

カランと鳴るはドアの音

コロンと鳴るはベルの音

 

 

今宵はハロウィン

 

一人のちっぽけな、文才のない小説家が書いた者達全員がやって来ます

悪魔の店に集まります

 

 

はてさて、何が起こるのやら?

 

 

 

 

 

~ep31 ハッピーハロウィン!!~

 

 

悪魔の店の厨房にて一人の男が調理をしていた。泡だて器でクリームを掻き混ぜ、様々な調味料を入れていく。その手つきはまさにプロの料理人。

 

 

「...さて、これ位でいいかな?」ペロッ

 

 

そう言って味見をする男。

 

 

「...よし!生地もできたし後はあの人たちがアレを持ってくるのを待つだけだ。」

 

 

どうやらご満悦らしい。今日は特別な日。今回の料理は絶対に失敗できない故に彼も慎重であった。

 

 

「どうですか、イサヤさん?」

 

 

「あっ、悪魔さん。丁度終わった所です。」

 

 

「そうですか...態々お忙しい中すいません。」

 

 

「いえいえ大丈夫です。所で飾り付けの方はどうなってるんですか?」

 

 

「大体は終えているらしいですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わり悪魔の店の外。二人の人物が二人羽織で飾り付けを行っていた。幼い二人の男の子が二人羽織しているその様は見る人が見ればほっこりするだろう。

 

 

「...なんで俺が下なんだ。面倒くさい。」

 

 

「ごめんね、僕の方が体重が軽いばかりに...」

 

 

「そしてなんで俺だけ仮装なんだ。」

 

 

下に居る男の子は悪魔に近い格好をさせられていた。思い出すはあの店員の言葉

 

 

『継夢さん。今回はこのなりきり吸血鬼セットを付けて下さい。当店では人間のお客様は一人しか入れないという厄介なルールがありますので』

 

 

『...なんで俺なんだよ!もう一人の方に付けてもらえばいいだろうが!』

 

 

『丁度サイズに合うのがこちらしかなかったので。それに今宵はハロウィンですので。』

 

 

『...わかったよ。つけりゃあいいんだろつけりゃあ。』

 

 

彼はその吸血鬼なりきりセット(つけてる間は本物の吸血鬼になれるとかなんとか)をつけている。それが恥ずかしくてたまらなかった。

 

 

「え、えーと。良く似合ってるよ。」

 

 

上で羽織られている方の男の子...後にオズと名付けられる彼はおずおずと彼に励ましの言葉を掛ける。

 

 

「うるせぇ!」

 

 

一人の男の子の叫びが、ハロウィンの夜に響いたとかなんとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に場面は変わりこちらは魔界の秘境とも呼ばれる場所。

 

 

「ンゴオオオオオオ!!」

 

 

「「「うわぁぁぁぁぁ!?」」」

 

 

三人の男が巨大な化け物に追われていた。

 

 

「だから言ったんですよ零治先輩!?折角寝ているんですから下手に刺激しちゃだめですって!?」

 

 

白黒のヒーロースーツを纏った男がカボチャを抱えながら隣の男にそう言う。

 

 

「だってなんかあいつムカつく顔で寝てたし。悪いのは全部テメェだ年下。」

 

 

天パの神主はさも当然の様に隣の白い兵隊の格好をしている男に罪をなすりつける。

 

 

「いや何で俺!?悪いのは全部あんただろ!!道行く化け物全員ぶっ飛ばして、しかも無抵抗な奴ごと!」

 

 

「...兎に角こいつを何とかしないとな。折角伝説のカボチャを手に入れたし。」

 

 

「「話を逸らすな(逸らさないでください)!!」」

 

 

...このやり取りからわかると思うが、この駄神主は外道であった。本来だったら相手にしなくていい魔物とかも含めてぶっ飛ばしたのは数知れず。しかもむかついたからという理由で。その調子で一際大きい奴まで不意打ちをかました。そして現在に至るという訳だ。

 

 

「しょうがねぇ...」

 

 

「あ、歩さん!何か手があるんですか!?」

 

 

「霊毛マント!!」

 

 

そう言って茶色いマントが飛び出し巻きつける...隣の白黒男に

 

 

「すまん新二!どうやらアイツその手に持ってるやつを狙ってるみたいだし!」

 

 

「そんなあああああぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

そう言って男を放り投げる兵隊。どうやら彼を囮に一旦体勢を立て直す作戦らしい。

 

 

「なん、で、僕、だけ!?」

 

 

「ンゴ!ンゴ!ンゴオオオオ!!」

 

 

そう言いつつ超人的なスピードで相手の攻撃を全て避ける白黒男。しかもカボチャには傷一つついてない。

 

 

「ふぁ~あ。で?あの野郎ごとぶっ飛ばせばいいのか?」

 

 

「外道かテメェは!?違わい!あんたは俺の合図であの魔物を凍らせろ!!」

 

 

「...へいへい。」

 

 

男は先程のマントを横に伸ばして地面すれすれで飛ばす。それは魔物の足元に巻きつき

 

 

「離れろ、新二!!」

 

 

「はい!!」

 

 

「ンゴ...!?」

 

 

ドスン!!

 

 

転びだす魔物。それが合図であった。

 

 

「駄神主!」

 

 

「へいへい。」

 

 

『冷却 コールドスリープ』

 

 

神主がさも面倒くさそうに化け物の四肢を凍らせて地面に固定。

 

 

「ンゴ!?」

 

 

「これでいいか?」

 

 

「OK!後は新二、思いっきりやれ!!」

 

 

「はい!あ、それとこれ持っといてください。」

 

 

そう言ってカボチャを投げ渡す。それを霊毛マントで受け止めたのを確認した彼は

 

 

「とう!!」

 

 

空高く跳んだ。

 

 

「ゼブラスクリュー...」

 

 

そして急降下していき...

 

 

「キック!!」

 

 

轟音と共に腹部に物凄い衝撃を食らわす白黒男。その名も

 

 

「正義のヒーロー...ゼブラーマ「「とりあえず急ぐぞ。時間無いし」」アッハイ。」

 

.......................................

 

...........................

 

.............

 

 

場面は戻り、悪魔の店

そこには大小様々な化け物が倒れていた。

 

 

「ったく。この店には侵入者ホイホイでもあんのか?」

 

 

「今宵はハロウィンですので、こう言った輩が大量に来るんですよ。継夢さん。」

 

 

「ごめんね...一応死なない程度に手加減したみたいだけど、痛かったよね?」

 

 

「ふぅ...(凄いなぁ、先輩方。今後の戦いの参考になるかもしれないから後でコツとか教えて貰おうかな)」

 

 

化け物達は不運であっただろう。悪魔に外道、宇宙最凶の生物兵器に宇宙最強の戦闘民族を相手にしていたのだから。

 

 

「おーい!伝説のかぼちゃ取って来たぞー!!」

 

 

そして、戦いが終わった頃に残りの3人が戻って来た。

 

 

「漸くですね...継夢さんと00さんは引き続き外の飾り付けを、イサヤさんは料理の仕上げをお願いします。そして3人は店の内装をお願いします。」

 

 

「「...面倒くせぇ(くさい)から嫌だ。」」

 

 

悪魔は正体を現す...

 

 

「霊夢さんを呼びますよ?」

 

 

「「よっしゃばっちこい!!」」

 

 

...何はともあれ、準備は順調に進んでいるようであった。

 

 

..........................................

 

.................................

 

..................

 

 

 

悪魔の店があると言われている山のふもと。そこに一人の人物が向かっていた。

 

 

「最近皆の姿が見えないと思ったら、この世界に招待されるなんて...」

 

 

男は辺りを見渡しつつ向かう

 

 

「...はっ!まさか前にディズニーや芸人の話題を書いたから運営に!?」

 

 

男は走り出す

 

 

「こうしちゃいられない!?急がないと?!」

 

 

1人の小説家は悪魔の店へと向かう

 

 

...........................................

 

...............................

 

...............

 

 

カランコロン

 

 

「大丈夫ですか?!」

 

 

パン!パン!!パン!!!

 

 

「...へ?」

 

 

「今日はハロウィンだぜ?作者。というわけでサプライズってな。」

 

 

白い兵隊がいつもの様に作者に話し掛ける

 

 

「ったく。折角地獄で真面目(嘘)に働いてたのによー。テメェ相手じゃなかったら面倒くせぇの一言でぶっ飛ばしてたぞ。」

 

 

やる気の無い神主はさも気怠そうに答える

 

 

「お前が作者か。クソ師匠から逃げ切ったと思ったらこの世界に来るわ、変な格好させられるわで酷い目にあったんだ。楽しまなきゃ博麗ドライバー食らわせるぞ。」

 

 

博麗の弟子は不機嫌8割、作者への素直じゃない思い2割で言う

 

 

「えっと...これからも頑張ってください!作者さん!!」

 

 

誰よりも優しいバケモノの子は笑顔で元気付ける

 

 

「今日は作者の為に様々な料理を作りました。是非味わってみて下さい。」

 

 

料理人にして戦闘民族の男はそう言ってお辞儀をする

 

 

「えと...僕は...此れからも白黒つけてください!!って何言ってるんだろう。」

 

 

白黒男は何か言うも空回りしてしまう

 

 

「今宵はハロウィン。貴方様の為に様々な準備を致しました。今夜は精一杯楽しんで貰えると幸いです。」

 

 

悪魔は笑顔でそう言った

 

 

「皆さん...」

 

 

今宵はハロウィン

子供(キャラクター)大人(作者)にあげるのはイタズラではなくお菓子の数々

中でもとびきり美味しいのは

カボチャのケーキ

日頃の感謝を込めたパーティで悪魔の店は賑わう

 

 

「ハッピーハロウィン!!」X7

 

 

Finarry,everyone who read up to here.

I appreciate your kindness...

 




キャラ紹介

星空歩
とある世界線で1人を除いて全員女子の学園に通うトラブルメーカー
悪魔曰く「人助け癖が付いた苦労人」

菊池零治
とある世界線で神主をやっている外道
悪魔曰く「何ものにも流されずに己を貫く駄目人間」

継夢
とある世界線で博麗の弟子として修行している子供
悪魔曰く「照れ隠しが苦手な年頃の男の子」

オズ
とある世界線でバケモノとして恐れられてる男の子?
悪魔曰く「純粋さと歪さを併せ持つ悲しきバケモノ」

イサヤ・カクシュウ
とある世界線で店を営んでいる料理人
悪魔曰く「礼節と強さを持ち合わせた武闘家」

市川新ニ
とある世界線でヒーローとして悪魔や堕天使と戦っている高校生
悪魔曰く「誰よりも正義を信じる者」


...自己満足の強いスペシャルで本当申し訳ありません。

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