悪魔の店   作:執筆使い

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今回の話はずっと前に感想欄にて書かれたリクエストを元に書いた作品でございます。大変長らく待たせてしまい申し訳ありません。


...あ、それと今回は少々エグい描写がありますので苦手な方はご注意を。


第52話

血塗れの体育館

 

其処に居る人は全員死んでいる

 

 

「あは...アハヒハハハ...ハハハハハッッッ!!」

 

 

誰も居ないはずの空間に笑い声が響き渡る

 

 

「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

 

 

狂った笑い声が体育館を包み込む

 

 

 

 

 

カランと鳴るはドアの音

コロンと鳴るはベルの音

 

 

悪魔の店には何でもあります

お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます

 

 

さてさて、今日のお客様は?

 

 

 

~ep52 消明人間~

 

 

「本日はどういったご用件でしょうか?お客様。」

 

 

「ボクを...透明人間にしてくれ!!」

 

 

「ふむ、透明マントは...まだイギリス魔法界にあるので無理ですねぇ。となると代わりとなるものは...あぁ、アレがありました。少々お待ちを。」

 

 

...........................

 

...................

 

............

 

 

「こちらでございます。」

 

 

「バッヂ?」

 

 

「こちらを付けるとあら不思議!誰も貴方のことなど見向きもしない様になります。」

 

 

「それで良い...幾ら出せば良いんだ?」

 

 

「お代は結構ですよ。ただ...」

 

 

「ただ、何です?」

 

 

「良いんですね?誰にも見向きされなくて?」

 

 

「良いんだ。どうせあいつらはソレを望んでる。」

 

 

 

Side C

 

いつからだろう

学校で孤立して、虐められる様になったのは

いつからだろう

親の見る目が冷たくなったのは

いつからだろう

自分の居場所がないことに気がついたのは

 

 

「ボクはボクだ...兄さんじゃない。」

 

 

兄は数年前に他界した。原因は未だに不明だ。誰よりも優秀で人望のあった兄が死んで、親も友達も大いに悲しんでいた。親は俺に必要以上の勉強をさせてきたのはこの頃だ。

 

 

ーどうしてこんな事が出来ない

 

 

ー〇〇は直ぐに出来ていたことだぞ

 

 

ボクは兄さんみたいに完璧じゃないんだ...そんな目で...出来損ないを見るかの様な目をしないでくれ...

 

そして友達からはあらぬ疑いを掛けられ、虐められる毎日になってしまう。

 

 

ーお前があいつを殺したんだろ?人殺し

 

 

ーあいつと違ってお前はつまんないし目障りなんだよ

 

 

ボクは何もしていない...ボクはボクなんだ...兄と違って何が悪い...

 

 

ーあいつじゃなくてお前が死んでいれば良かった

 

 

ーお前は俺たちのオモチャなんだよ。屑

 

 

やめろ...

 

 

ー出来損ない

 

 

ー人殺し

 

 

やめてくれ...

 

 

ー消えろ

 

ー消えろ

 

ー消えろ

 

ー消えろ

 

 

やめろって...

 

 

 

『この世から消えてしまえ』

 

 

「言ってんだろ!!」

 

 

..........................

 

....................

 

...........

 

 

「...」

 

 

まず親を殺した。ナイフで目玉を抉り出し、じわじわと甚振って殺した。

 

 

『何も見えない?!あなた!?誰か?!』

 

 

『どうして私がこんな目に?!』

 

 

いい気味だ。息子を出来損ないとして見る目なんて無くなれば良いんだ。2度とオレをそんな目で見るな。オレは兄じゃない。オレは◼︎◼︎◼︎◼︎だ。

 

 

次に教師

 

親と同じように失明させ、舌を引っこ抜いた。何時も何時も怒鳴りやがって。その癖虐めを見て見ぬ振りをする。そんな都合の良い人生はここで終わりなんだよ、ばーか。

 

 

そしてメインは体育館にいる皆

 

全員出席で学年集会をしてたから手間が省けた。ドアと窓に細工をして出られない様にし、カーテンを閉めて外の人から見えない様にした。一人ずつ確実に殺していった。一人殺すごとに心が軽くなる。

 

 

「誰なんだよ...姿を見せろよ!!」

 

 

何を言っている?オレに消える様望んだのはお前らの方だろうが...お前らがオレを透明人間にしたんだろうが!!!

 

 

「嫌だ...死にたくな」

 

 

グチャ

 

 

「さて...オマエで最後だな...」

 

 

これで終わり...全部終わり...そう思うと本当に清々しい気分だ...

 

 

「ボクは透明人間になって初めて自由になれたんだ!そしてこうやって憎い奴に復讐が出来て!なんて素晴らしい時間なんだ!!」

 

 

笑いが込み上げる

 

 

「あは...アハヒハハハ...ハハハハハッッッ!!」

 

 

どんどん笑い声が大きくなる

 

 

「ハハハハハハハハハハハハハハハハハ

ハハハハハハハハ...っと。まだ終わってないんだ。さっさと済ませないと。」

 

 

証明が消え、辺りが真っ暗となる

 

 

「これでボクは本当の自由を!!」

 

 

男は刃物を振りかぶる

 

 

「手に入れたんだ!!」

 

 

ザクッ

 

 

 

トクトクトク

 

 

 

 

ポタリ ポタポタ

 

 

 

 

バタン

 

 

 

 

 

 

そして誰もいなくなった

 

 

 

..............................

 

........................

 

.............

 

 

林檎と蜂蜜を絞り紅茶に淹れる店員

 

 

「親...教師...友人...他人...自分...人は何かしらを消すという欲望を誰しも持っています。自由を得たいが為に。」

 

 

今日も彼は店を営む

あらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 

 

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