はるか昔...何処かに存在していた教会
『ひっ...く、来るな!?』
グチャ...グチャ...ビシャッッッ!!
『あ、悪魔め...一体何が目的だ?!』
隻翼、隻眼の男はゆっくりと近づく...
『ああそうだ。確かに俺は悪魔だ...だがそうさせたのはお前らだ...お前らなんだよ!!』
その日、一人の男は死んでいた。だが蘇ったのだ。
復讐者として...
カランと鳴るはドアの音
コロンと鳴るはベルの音
悪魔の店には何でもあります
お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます
はてさて、今日のお客様は?
~ep62
「本日はどういったご用件ですか?お客様」
「...私に...」
「ふむ...?」
「私に『本物の』超能力を与えてくれ!!」
「むぅ...?確か貴方は良くテレビでも見かけますが?超能力者や預言者として...ひょっとして」
「速くしろ!」
男はナイフを店員に向ける
「丸腰で来るわけが無かろう!それ以上要求を呑まないのならば」
店員は刃を掴みあらぬ方向へと曲げる
「!?」
「危ないですねぇ...普通の店員だったら怒り狂うか恐怖におびえるかのどちらかですよ。ま、私はそのどちらにも当てはまらないので貴方の願い聞き入れましょうか。少々お待ちを」
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「こちらでございます」
「黒い...林檎?」
「こちらを食べていただければあら不思議!貴方の言う超能力が発現するでしょう。因みに無料となっております」
「それだ!?そいつをくれ!!」
「いいでしょう...唯一つだけ忠告が」
「忠告だと?」
「二度と、この店には来ないでください」
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「皆、祈りましょう。全ては神の言う通りに」
昔から、人を騙すのが得意だった。今はこうやって多くの人に偽りの幸福を与えている。時折、自分を疑うものが現れた際にはこうやって神通力の生贄にしている
「さぁ、祈るのです」
誰もが私を怯え、崇め、奉る。今この瞬間、この場では私は神となっていたのだった。
...ッフフフフフ、八ハハハハハハハッ八ハハハハハハハ!!
実に愉快なことだ。支配者というのは
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「教祖様!」
「...何だ?」
「最近、妙な噂を聞きまして。どうやらそこは何でも願いが叶う店らしく、悪魔が経営しているとかなんとか...どうか教祖様の力で、悪魔を消してほしいという声が増えてきているようです」
「!?」
まさか...嫌だが...
「どうしましたか?」
「...なんでもない。そうか、わかった」
そうだ。何を恐れることがある。私は今や神の力を手にしているのだ。例えあの店員の忠告を破ったとしても何になる?
全ては私の思うままになのだから
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「さて...始めよう」
教祖と呼ばれた男は手をかざす。するとどうだろうか?ありとあらゆるものが浮かび上がり、気の様なものを纏っている。ここは一人を除いて誰も住まわぬ山奥。だからこそ周囲に誰も居ない事を知っている彼は心置きなく力を行使するのだった。
「これで...私は正真正銘の神に「そうですか、それは素晴らしい」!?」
振り向きざまにそれらを店員にぶつける。だが当然の如く彼には全く効いてない。
「おやおや、駄目ですよ。そんな力の使い方じゃあ...ああ、ですがそれ以前の問題が一つありましたねぇ」
男は正体を現す
「ヒィッッ!?何故、どうして、神の力が悪魔に効かないのだ!?」
男は答える
「いつから神の力と錯覚しているんですか...まぁ、仮に神だとしても私に傷一つつけることは不可能ですが。所でこれからどうなるかわかりますか?貴方」
「や、やめろ...悪魔が、来るな...くるn「そうさ。私は悪魔。人が、神が、お前らがそうさせました」
悪魔は笑い出す
「だから私はそうすることにしましょう...魂を喰らう復讐者として」
「嫌だ...私は神なんだ...こんな所で...」
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「...何が神だ」
『...何が人間だ』
「所詮は自分という儚きものにすがる醜いものだ」
『俺は...こんな奴らを...』
「私は永遠に許すことは無い。作られた仮面の下には」
『憎悪と』
「敵意で」
『「埋め尽くされ、最早止まることはない」』
人は破る生き物だ...
彼らが開けてしまったものはもう止まらないだろう...
白き翼と、透き通りし左目を捨てて完全な悪魔と成り果てたのだから
只今、活動報告にてアンケートを行っております。興味のある方は目を通してくださると幸いです。