ハリー・ポッターと半純血の予見者   作:ななじぃ

5 / 25
ついにホグワーツですね(*´罒`*)

色々とイベントが前後してるのはネビルのため。でもネビルよりおじさま方派。シリウスとかルーピンとかスネイプとかの方が影があっていいですよね。




第4話 ホグワーツ魔法魔術学校

「ごめんね。僕のヒキガエルを見なかった?」

 

ネビルは泣きべそのままそう尋ねたが、誰も首を縦に振る者はいなかった。

 

……というか、ネビル来るの早くない?原作とはコンパートメントが違ったのかな。

 

彼は私たちが首を横に振るのを見てめそめそと泣き出した。

 

「いなくなっちゃった。僕から逃げてばっかりなんだ!」

 

その様子になんだかにいたたまれなくなり、思わず席を立った。ネビルは私より背が低いので少し見下ろす形になる。

 

「そうなの。貴方、名前は?」

 

「僕、ネビル・ロングボトム」

 

ごしごしと彼は目をこすり、私を見上げた。

 

「私はレジーナ・ブラックよ。よろしくね、ネビル。貴方のヒキガエルの名前はなんて言うの?もしかしたら見つかるかも知れないわ」

 

そう言えば、ネビルは目を輝かせる。

 

「ほんと?」

 

「ええ。もちろんよ」

 

「トレバーだよ、僕のヒキガエルの名前」

 

トレバー。まぁ知ってたけどね。でも一応、情報源は確保しとかないと怪しまれる。

杖を挿せるようにカスタマイズした服の袖から仄かにピンクがかった杖を取り出した。

 

「アクシオ、トレバー」

 

ふい、と杖を振れば、コンパートメント内の6つの目がその動きを追うけれど、何かが起こることもなくしん、と静まり返った。

 

「……ねぇジーナ、何をしたんだい?」

 

ロンが待ちきれなくなって口を開いた。

 

「まぁもう少し待ってみて、ロン」

 

そう言った瞬間、何か黒い物体が列車の前の方から飛んできた。それはコンパートメントの入り口を塞いでいたネビルの頭上を掠め、私の手の中に収まった。大きなヒキガエルだ。

 

「トレバー!!」

 

ネビルは嬉しそうに私の手に飛びつきトレバーを引き取った。

 

「すごいね、君!どうやったの?」

 

「呼び寄せ呪文よ。でも少し難しいから、あまり安易にはやらない方がいいかもね」

 

特にネビルは。私がこれを習得しようとしてオジーと共に練習していたとき、力加減を間違えて分厚い本が頭目掛けて凄いスピードで飛んできたことがあった。

本当に命の危険を感じたのはそれが初めてだった。ヴォルデモート云々の前に自分の呪文で事故死するところだったのだ。

 

ネビルは私の言葉を聞いてしゅんと項垂れた。

 

「僕、凄くド────」

 

「ねぇ、今の魔法、誰が使ったの?」

 

ネビルが何かを言おうとした瞬間、栗色の髪がふさふさした少女がネビルの後ろからコンパートメントに入ってきた。彼女は既に新調のローブに着替えていた。少し威張ったような話し方だ。

 

「私よ」

 

そう進み出た途端、彼女は私の手を取ってぶんぶん振った。

 

「すごいわ!呼び寄せ呪文なんて高学年まで習わないのに!!貴女名前はなんて言うの?」

 

「レジーナ・ブラックよ。貴女は?」

 

「私はハーマイオニー・グレンジャー。貴女とは仲良くなれそうだわ!よろしくね!」

 

ハーマイオニーがニコッと笑えば少し大きめの前歯が見えた。

 

「よろしく」

 

微笑んだが、正直、今の彼女はあまり好かないなと思う。早くハリーたちと仲良くなって丸くなればいいのにと余計な事を考えていると彼女はパッと私の手を離した。

 

「私、そろそろ行くわね。あぁ、そうだわ。レジーナ、早めに着替えておいた方がいいわ。5時過ぎには着くはずだから」

 

そう言って彼女はハリーにもロンにも、ネビルにも触れることなく嵐のように去って行った。

振り返れば、皆唖然としていた。

 

「……嵐みたいな人だったね」

 

ハリーがそう称した。ロンも頷く。

 

「僕らには触れもしなかったぜ。僕、どの寮でもいいけどあの子がいないとこがいいな」

 

ハリーも頷く。ネビルはどうすればいいのかわからないまま挙動不審に陥っていた。

 

「ぼ、僕……そろそろ行くね、トレバーをちゃんとケージに入れないと……」

 

「そうね。じゃあネビル、あとでね」

 

おどおどとコンパートメントから出ていく彼を見送ってから私はそのまま2人に向き直った。

 

「さぁ、お2人も退室をお願いできるかしら?」

 

「え?どうしてさ」

 

ロンが聞くが、愚問だ。

 

「さっき、彼女の話を聞いていなかったの?私も早めに着替えておくべきだと思うわ」

 

オーケー、と2人は肩を竦めてコンパートメントから出て行った。

扉が閉まるのを確認し鍵を掛け、カーテンを引いてから私は荷物棚から大きい方のトランクを引き出し、真っ黒のローブと指定の制服を取り出した。まだ寮のカラーには染まっていない。シリウス曰く、寮が決まるとその寮に合わせたカラーになるらしい。初めて聞いたことなのでびっくりしたのを覚えている。

 

さっさとマグルの服を脱ぎ去り新品のシャツの袖に腕を通せば、パリパリとした糊の臭いが鼻腔を満たす。

 

ふと、コンパートメントの外が少し騒がしくなっていることに気が付いた。

 

「────間違ったのとは付き合わないことだね。そのへんは僕が教えてあげよう」

 

ああ、ドラコ・マルフォイだ。

 

ハリーとロンが彼らに突っかからないうちにどうにかしないと。何もないだろうけど流石に入学前に同級生といざこざはマズい。

さっさと服を整えてトランクを片してからコンパートメントの扉を開けた。

 

「間違ったのかどうかは────ああ、ジーナ」

 

丁度ハリーが反論するところだったらしく、その場にいた全員の視線がハリーから私に移った。

 

「あら、お話の最中だったかしら」

 

ハリーとロン、そしてマルフォイとその後ろに立つガッチリとしたアホ面の2人を見比べるように交互に見た。

 

「ジーナだって?それにその瞳──もしかして君、僕の親戚のレジーナ・ブラックかい?」

 

ドラコの声にハリーとロンが目を見開いた。

 

「君が、親戚?こいつと?」

 

「ええ。でも…そうね、私はこんな風に友だちを家柄だけで判断するような人と関わりがあることがこの上なく恥ずかしいわね」

 

ハリーの質問に少し意地悪めにそう答えれば、ドラコの青白い顔に薄っすらと赤みが差した。どうやら怒らせたようだ。

 

「ポッター、ブラック。僕ならもう少し気をつけるがね」

 

噛み付くようにドラコは言うがどうも覇気がない。全くと言っていいほど怖くなかった。

 

「あら、脅しのつもりかしら。だったら私も言うことがあるわね。貴方のお名前…特にファミリーネームはどこかで聞き覚えがあるのよね。そうそう、例えば……闇の帝王の配下で働きながら、その敗北後には自身に服従の呪文が掛けられていたと言って無実を主張したルシウス・マルフォイ氏とか?」

 

捲し立て、彼の顔色を伺えば彼は更に頬を紅潮させ、2人の腰巾着を引き連れて何か捨て台詞を吐きながら前のコンパートメントの方へと足早に去って行った。

 

「おっどろいたなぁ…君、ほんとに彼の親戚なの?」

 

彼らが見えなくなったあと、ロンが口を開いた。

 

「ええ。でも私の父が彼の母と従兄弟なだけよ。全く……私は純血主義は嫌いだわ。純血でも貴方の家のように立派なところもあるのに、不思議なものよね」

 

そう言えばロンは頬を赤く染めた。その燃えるような赤毛に負けないほどだ。それがなんだか可笑しくて、思わず微笑んだ。

 

「ふふっ…顔が真っ赤よ、ロン」

 

「そ、そんなことないよ!」

 

「ほんとだよ、ロン。真っ赤だ」

 

その後ハリーとロンによる、真っ赤だよ、真っ赤じゃない、の押し問答が続いた。そのせいか否か、3つほど向こうのコンパートメントからハーマイオニーが歩いてくるのが見えた。

 

「貴方たち!もう少し静かにできないの?あんまり子どもっぽい振る舞いはよくないわよ」

 

彼女のあまりに小バカにしたような声音に、2人はムッとしたように眉間にシワを寄せた。

思わず彼らとハーマイオニーの間に割って入った。

 

「ああ、ハーマイオニー、良いのよ。私がけしかけちゃって。うるさくしてごめんなさいね。もうしないから、貴女はコンパートメントに戻っても大丈夫よ。気を付けるわ」

 

「そう?…わかったわ。じゃあ、また後でね」

 

くるりと踵を返し自分のコンパートメントに戻る彼女のふさふさの後ろ髪に、べーっと舌を突き出す約2名……。仲良くなれるのか不安だ。

 

「監督生気取りなのか?」

 

彼女の髪が完全に見えなくなったとき、ロンが言った。

 

端から見ればそうなんだけどね。でも彼女も彼女で、折角来れた魔法界の象徴とも言えるホグワーツから追い出されないように必死なわけだし。

 

でもまだ彼女と知りあって間もない私がそんなことを言えるわけもなく、苦笑いで2人の愚痴を聞き流した。ちなみにまだコンパートメントの外の廊下だ。そろそろ着替えて欲しいんだけど。

 

「──で、見たか?あの歯」

 

ついに愚痴が彼女の容姿にまで及び、もう悪口となったので口を挟むことにした。

 

「ロン、ハリー。言い過ぎよ」

 

「あ……ごめん」

 

「ごめん…」

 

2人は揃って縮こまった。

 

「謝るなら彼女に謝りなさい。それに……今のは聞かなかったことにしてあげるわ。だからこれからは悪口は慎んでね。2人とも、さっきのドラコ・マルフォイと同類は嫌でしょう?」

 

また2人は揃って頷く。流石に意気投合し過ぎやしてないか。

 

「じゃあ、それでよろしくね。さ、2人ともローブに着替えた方がいいわ」

 

そう言いつつ2人の背中を押してコンパートメントに突っ込んだ。問答無用だ。だってさっさと座りたいし。

ガチャガチャとトランクを下ろしたり、さっきのことについて律儀に反省する2人の声を聞きながら私は壁にもたれて窓の外を眺めた。いつの間にかロンドンの街から離れたらしく牛や羊のいる牧場のそばを走っていた。一瞬だが草を食む子羊が見え、思わず微笑んだ。

 

昔シリウスに近くの牧場に連れて行ってもらったことがあったっけ。もしかしたらさっきのがあの牧場だったのかも知れない──と他愛もないことを考えるうち、コンパートメントの扉が開いた。

 

「ジーナ、終わったから入っておいでよ」

 

真っ黒なローブに見を包んだハリーだ。似合ってはいるが…さっきのよれよれの服ではないせいで余計にセロハンテープだらけのメガネが目立った。

 

「ありがとう、ハリー。とっても似合ってるわ。でもそのメガネじゃ格好がつかないわね──」

 

袖から杖を取り出し、彼の顔に向ける。

 

「レパロ。これで完璧ね」

 

途端に彼のメガネからセロハンテープが剥がれどこかへと消え、代わりに新品同様のそれが彼の鼻に乗っかっていた。

彼はすぐにメガネを外しブリッジが直っていることを触って確かめる。

 

「わお…すごいね、君。ありがとう」

 

「どういたしまして。これは簡単な魔法だから貴方もすぐ扱えるようになるわ」

 

そんな会話を交わしながらコンパートメントに入り、さっきと同じように座った。当然のように、ロンが視界に入る。

 

「ロンも素敵ね、よく似合ってるわ。でも…貴方も少し綺麗にすべきね」

 

そうしてまたロンに杖を向け──けことはなく、ポケットからハンカチを取り出し、そちらに杖を向けた。

 

「アクアメンディ」

 

少量の水がその杖先から滴り、ハンカチを濡らした。この呪文は水量を操作するのが意外と難しいのだが、今回は上手くいったようだ。

 

「何してるの?」

 

ロンが口を開くが気にせず、彼にハンカチを押し付けた。

 

「汚れが付いてるわ。魔法で拭ってもよかったんだけど、昔その呪文を試した時に力加減を間違えちゃって。床を全部剥いじゃったのよね」

 

自分の鼻の横を指差しながら微笑んだが、ロンとハリーは固まってしまった。床を剥いだエピソードは蛇足だったらしい。

 

そんなときガチャガチャと大きな音がして扉の方を見れば、ふわふわの白髪のお婆さんが車内販売のカートを押していた。頬のえくぼが素敵だ。

 

「車内販売よ。何かいりませんか?」

 

ハリーがぱっと勢い良く立ち上がるのに対し、ロンは耳を赤らめて、サンドイッチを持ってきたから、と縮こまった。

私もロンには申し訳なく思いながらもお腹がペコペコだったので立ち上がりお菓子を買うため廊下へ出た。

 

私は蛙チョコを3つと大鍋ケーキを1つだけ買った。

かぼちゃジュースを買わずに戻ってきた私を見てロンは驚いたようだ。

 

「ジュースは買わないの?大鍋ケーキって喉が乾くだろう?」

 

「そうね、でも私はかぼちゃは苦手なのよ。だから自分でちゃんとお茶を持って来たの」

 

そう言ってトランクの横ポケットから小さなマグル製の水筒を取り出した。もちろん、検知不可能拡大呪文で少し内容量を増やしている。

車内販売ではかぼちゃジュースしかないことくらい、シリウスから情報入手済みだったのでこれくらいの準備は万端だ。

 

「そうなんだ、意外だね」

 

そう言いつつ帰ってきたハリーの腕にはお菓子の山。買い損ねたくなかったんだろう。全部数個ずつ買ったらしい。

ハリーがその大きな買い物をロンと自分の間にドサリと置くのを、ロンは目を皿のようにして眺めていた。

 

「お腹空いてるの?」

 

「ペコペコだよ」

 

ハリーはかぼちゃパイに齧り付きながら答えた。

 

「それにしても、たくさん買ったわね。食べきれるの?」

 

「たぶん、無理だね。ねぇロン、僕のと換えようよ」

 

ハリーは如何にも嫌そうにコンビーフのサンドイッチを見ていたロンに、まだ手を付けていないかぼちゃパイを差し出した。

 

「でも、これ、パサパサで美味しくないよ」

 

ロンは慌てて付け足した。

 

「ママは時間がないんだ。5人も子どもがいるから……」

 

「いいから、パイ食べてよ」

 

またロンは耳を赤らめながらハリーに礼を言い、パイに手を伸ばした。ハリーも嬉しそうにまたかぼちゃパイに齧り付いた。

とりあえず置きっぱなしだったサンドイッチには消失呪文を掛けておいた。たぶんあのままにしておいても誰も食べないだろうし。

 

しばらく談笑しながらパイを食べ、ハリーの大盤振る舞いのお菓子を少しもらいながら過ごした(ドルーブルの風船ガムは食べないようにちゃんと忠告した)。

蛙チョコが何匹か開いている窓から自由の逃避行をしてしまったがそれはそれで面白く、3人の笑いを誘うには十分過ぎることだった(ちなみにロンが持っていないというカードを2つとも、私が引き当ててしまったので彼に贈呈した)。

 

百味ビーンズは───どうやらハリーは運が悪かったらしい。食べ始めて5つめくらいでゲロ味に当たってしまった。案の定ハリーは吐瀉りそうになり、窓を開けての大騒ぎになった。

 

私は私で、隣からのクレームの怒鳴りこみも百味ビーンズだと言えば納得してもらえたので、これは案外すごいお菓子かも知れないと他人事だった。

窓の外はもう夕日に赤く染まり始め、畑や牧場はなくなって荒涼とした風景が広がっていた。曲がりくねった川や森、鬱蒼とした暗緑色の丘が通り過ぎていく。

 

「わぁ、ダンブルドアだ。これで2枚目だよ」

 

ハリーの嬉しそうな声にロンが答える。

 

「ハリー、そう言ってられるのも今だけだよ。ダンブルドアって凄く当たる確率が高いんだ。そのうちうんざりしちゃうから」

 

まぁ、そうだろうなと心の中でロンに加勢する。私も彼のカードは10枚は持っているのだ。確率が高いとかそんなレベルじゃないほどに連続で当たったこともあるのだから、ハリーもそのうちそうなるんだろうと苦笑した。

 

「ねぇジーナ、君も蛙チョコ、食べる?」

 

残っていた最後の3つを平等に分けたいらしくハリーは私にその箱を差し出した。

 

「あら、いいの?ありがとう」

 

それを受け取り、早速パッケージを開け、まずはカードを確認した。パラセルサスだ。すでに7枚も持っている。

 

「ハリー、貴方まだパラセルサスは持ってないわよね?」

 

そう言って五角形のカードを差し出せば、彼は嬉しそうに笑った。

 

「うん、持ってないよ。くれるの?」

 

「ええ、私もう7枚も持ってるもの」

 

彼にパラセルサスを手渡し、残ったゴミを消失させた。

 

それからまたしばらく談笑が続く。ロンの兄であるフレッドとジョージの逸話であったり、ハリーの義兄弟であるダドリーのことであったり、私はシリウスとの生活の中のちょっとしたイタズラや学校でのハプニングを話して聞かせた。

 

しばらくして、ロンが窓の外に何かを見つけた。

 

「ねぇ、あれ、君のふくろう?」

 

そう言われて窓の外を見ればそこには茶色のふくろうが並走していた。

 

「ほんとだわ。コレット!」

 

窓を開け、彼女を招き入れる。その嘴にはダンブルドアからの返事と思しき紙が咥えられていた。

 

「ありがとうね」

 

コレットから手紙を受け取り、水とふくろうフーズを与え、ケージに入ってもらってからそれを開いた。

そこには細長い流れるようなエメラルド色の文字で『OKじゃよ』とだけ書かれていた。

 

「なんだか…僕の思ってたような人じゃなさそうだね」

 

返事の紙を見て、ハリーが言った。

 

「全くその通りね。おかしな人よ、あの人は」

 

ハリーとロンに、シリウスから聞いたダンブルドアについてのおかしな逸話をいくつか聞かせれば、どっと笑い声が湧いた。

 

 

気が付けば窓の外は暗くなり、深い紫の空に浮かび上がるような闇色の山や森が見えた。汽車は確かに徐々に速度を落としている。

 

「ああ、もう到着みたいね」

 

そう言うが早いか、車内にアナウンスが響き渡った。

 

「あと5分でホグワーツに到着します。荷物は別に学校に届けますので、車内に置いて行ってください」

 

ハリーもロンも、緊張しているのか顔が真っ青だった。

 

「大丈夫?真っ青だけど…?」

 

「だ、大丈夫だよ。ちょっと緊張してるだけ……」

 

ちょっとにしては青すぎる気がしたが、本人がそういうのだからそうなのだろうと、2人を連れてごった返す廊下の黒い集団に加わった。

気が付けばどうしてか私たち3人は1年生と思われる群衆の一番前の列に押し出されていた。暗い小さなプラットホーム。夜の冷たい空気に思わず身震いし、黒いローブを手で手繰る。

やがて重い足音が聞こえ、生徒たちの頭上にゆらゆらとランプか揺れながら近付いてくる。

 

「ハグリッド!久しぶりね、元気にしてた?」

 

久しぶりの彼の腹に抱きついた。最近ハリーのことに掛かりきりで家に来る頻度が減っていたのだ。

何故か周りの生徒たちは猛獣使いでも見るような目で私を見た。

 

「ジーナか!元気だったぞ!また今度、俺の小屋に来いや、お前さんならいつでも歓迎するぞ──イッチ年生!イッチ年生はこっち!おおハリー、お前さんもここにおったか。元気か?」

 

ハグリッドの声にハリーも笑みを溢す。

 

「元気だよ、ありがとう」

 

たぶん、彼のありがとうは色んなありがとうなんだろうなーとか、余計なことを考えてみる。

 

「さあ、ついてこいよ──あとイッチ年生はいねぇか?足元に気ぃ付けろ。いいか!イッチ年生、ついて来い!」

 

ハグリッド先導の元、滑ったり躓いたりしながら、険しくて細い小道をみんなで彼の背を目指して下っていった。生い茂った木々のせいで月明かりさえ遮断され、右も左も真っ暗だ。黙々と歩き続け、ついにハグリッドが振り返る。

 

「もうすぐホグワーツが見えるぞ!この角を曲がったらだ!」

 

すぐに歓声があがる。狭い道が急に開け、大きな鏡のような黒い湖の畔に出た。向う岸には聞いた通りの山と城。

すっかり群青色に染まった空と大きな瑠璃色の月が、黒く塗りつぶしたようなその城のシルエットを浮かび上がらせていた。

 

城にはいくつかの白い灯りが灯っていた。

 

 

 

 

 




ジーナはまさかのかぼちゃ嫌いです。
割と入学後すぐにやってくるあの日は彼女にとって拷問です。

ジーナの簡単なプロフ置いときます。


レジーナ・ブラック(11)

誕生日:7月29日

容姿:母譲りの茶髪の混ざったくすんだ金髪、父譲りの薄い灰色の瞳。タレ目がちで顔立ちは母譲り。
癖毛?緩いカール。髪は邪魔なので後ろで纏めている。父譲りの高身長ですらっとしている。

性格:優しい。けど嫌いな人とか反りのあわない人には厳しい(ひどい)。

その他:勉強超できる(神の折り紙付き)。既に教科書及び参考書類は理解してる。暗記はしない(無駄が多い)。

ハリーが4、5年までに覚えた呪文は習得済み(シリウスには内緒でオジーと特訓していた)。他にも色々と習得済みだが守護霊の呪文は練習台がなかったので習得できていない。床を剥いだのは8歳の時。元々魔力が強い上にオリヴィエの杖を使っていたので尚更制御しきれなかった。

前世の記憶についてはハリー・ポッター関連以外はほぼ覚えていない。その関連については神が保護しているため忘れない=予言的中めっちゃ高い。

杖:素材は桜とドラゴンの心臓の琴線。日本では禁断の組み合わせとされているが、オリバンダーは興味本位で作ってみた模様。

ドラゴンの心臓の琴線にはオパールアイ種を使用している。桜が開花直前のものであるため杖身が淡いピンク色をしている。ツタ巻き付いたようなデザインで、杖身にはラテン語の古い耐性強化呪文が彫り込まれている。
見た目とは裏腹に、闇の魔術やそれに対する防衛術など戦闘に特化した杖とも言える。
29cm。良質ではあるが桜故にしなりにくく、脆い。




閲覧ありがとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。