機動戦士ガンダムSEED〜日本国自衛隊〜   作:名無之助

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やっと始まります。


第一部
プロローグ・エイプリルフールの悲劇


CE70年 2月14日に行われた地球連合とザフトの戦闘は連合の敗北で終わったが、この戦闘で連合はプラントに対し核攻撃を実施し農業コロニーのユニウス7が崩壊、数十万の犠牲者を出す。

 

日本国はこの事件に対し連合側を痛烈に批判した。 総理大臣が名指しで他国を批判するという異例の事態から、日本国の怒りが伺える。

 

『私は日本国総理大臣、本田 元一(ほんだ もとかず)です。 先日行われた地球連合とプラントの軍事組織であるザフトとの間の戦闘において、そこで使用された核兵器に対し日本国政府を代表し、政府の意見を述べさせて頂きます。 まず、核兵器を使用した連合軍に対しては日本国政府の立場としては到底それは許容できるものではなく、今後一切、核兵器の使用をしない様に連合側に強く求めたいと思います。 また、核兵器を使用した連合に対する対応として、技術面、工業面に置ける輸出規制を実施し、更にプラント側からの中立要請に我が国は応じる用意がある事を明言いたします』

 

 

自衛隊に入って三年目の俺はある日、ふとTVを付け流れてきたニュースを見ていた。丁度総理大臣の会見だった様で、暫く見ていると、やはりあの総理大臣ははっきりと物を言える人物らしく、マスコミの質問にもはぐらかす事なくキッパリと答えていく。

 

そんな姿を見ていると、ふと携帯が鳴っているのに気付き慌てて電話に出る。

 

 

電話は親かだった。

 

「あ、母さんか、どうしたの?珍しい」

 

『いやね?商店街の福引きで旅行が当たったんだけど、あんた休みなら小春と父さんと四人で行かないかい?3月28日から4月1日までの日程のツアーなんだけどさ』

 

そう言われて俺は勤務を確認するが、運悪く日程は合わなかった。

 

「いや、その日程はちょっと無理だわ、母さん方で楽しんで来て」

 

『そお…わかったわ、体に気をつけてね?それじゃ』

 

これが母との最期の会話になるとはこの時の俺は思っていなかったんだ。

 

4月1日 この日の事を俺は忘れない、この日、全ての自衛隊に突然緊急招集がかかり、常に日本の上空、俺が所属する部隊がいる衛星軌道上にある航宙自衛隊の宇宙要塞、白星(しらぼし)の部隊にも緊急出動がかかった。

 

それが、ザフトが投下した物体の迎撃の為だと知らされたのは出動してすぐの事だった。

 

『艦載機隊へ!高度に気をつけながら出来る限り物体を破壊せよ!本隊はザフト艦への対応を行う!』

 

艦隊司令の命令を受け俺たちは物体の迎撃を行うが、数が多く、半数近くを逃してしまった。

 

 

そして、地上でも必死の迎撃が行われていた…。

 

 

ーー

 

日本海 第五護衛艦群 イージス駆逐艦 春

 

「データリンク完了、迎撃シークエンスに入ります!自衛艦隊司令部より連絡、衛星軌道での迎撃に失敗、海上自衛隊全イージス艦は迎撃を開始せよです!」

 

「目標捉えた!追尾中、本艦割り当て、目標a〜f、VLS解放!」

 

「うちーかた始め!!」

 

「撃てーー‼︎」

 

日本海だけではなく、日本周辺の海に展開した全てのイージス艦から迎撃ミサイルが発射され幾筋の筋となって物体へと向かっていく。

 

「本艦、目標a〜fまでの全ての迎撃に成功!…味方艦隊も迎撃に成功、されど未だ降下中のもの40!戦闘機が迎撃中!」

 

ーー

 

「編隊長より各機、迎撃開始、ミサイル発射!」

 

『『了解、ミサイル発射!』』

 

戦闘機隊から放たれたミサイルにより更に物体は数を減らす。

 

しかしまだ足りない、未だに20もの物体は降下中であった。

 

ーー

 

地上、65式超長距離地対空迎撃ミサイル

 

「目標補足、データリンク、照準よし!」

 

「発射カウント、5.4.3.2.1.撃て!」

 

「発射!ミサイル順調に飛翔中………命中!命中です‼︎」

「ダメだ!まだ残ってる…!」

 

残り14

 

ーー

 

陸上自衛隊 中短距離迎撃ミサイル

 

「急げ!目標補足は⁉︎」

 

「目標補足!ミサイル発射!」

 

物体は北海道、四国、九州へと降下していたものが最後で、この攻撃により北海道と四国への物体は全て迎撃に成功、しかし、九州は迎撃が間に合わずに一個の物体が着弾、それにより九州の通信網が麻痺、直撃を受けた熊本駅は崩壊、死者231名 行方不明 31名を出した…。

 

その中には、冒頭の彼の家族も含まれていた。

 

 

ーー

 

 

数週間後、とある墓地

 

「父さん、母さん、俺は……割り切れないよ、小春は右足を失ったけど生きてる、ただ、目を覚まさないんだ…、俺はあいつらを許せない、俺たちは……」

 

青年はそこで言葉を切り、拳を握りしめる。

 

そして踵を返し歩いていく、その時、両親の墓石に薄っすらとだが、心配そうに息子を見つめる母と父が見えた気がした…。




感想待ってます。

完結も見えてきたので、今後についてアンケートを実施します。

  • destinyルートへ行く
  • 宇宙戦艦ルートへ行く
  • 連載停止中のほかの作品を続き書けや
  • 新連載しつつゆっくり続きでOK
  • 徳田くんのR18

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