機動戦士ガンダムSEED〜日本国自衛隊〜   作:名無之助

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最新話です。

戦闘描写が難しい。


第二十九話・インド洋の激闘 後編

自衛隊の潜水艦 迅龍所属の八式の部隊がザフトMSの発進を確認してから、迅龍以下潜水艦隊とアークエンジェルはすぐに戦闘態勢を取り、ザフトMS部隊を待ち構えていた。

 

そして、最初にザフトMS部隊と接触したのはアークエンジェルから発進した二機の戦闘機であった。

 

ユーラシア連邦空軍第1418戦闘飛行大隊第2中隊第1小隊…通称ガルム隊。彼らは、アークエンジェルを目指して接近してきたザフト軍 空戦用MSディン6機と接触、戦闘に入る。

 

これがザフト軍モラシム隊の悪夢の始まりとなった。

 

ディンの部隊はガルム隊と戦闘を開始した直後に2機のMSが文字通り瞬殺され、ガルム隊の圧倒的戦闘力の前にパニック状態に陥ってしまったのである。

 

『な、なんだあの戦闘機の動きは!?』

 

『当たらない‼︎当たれよ!ナチュラルが何で…ガァ‼︎』

 

ガルム隊の二機は巧みな機動でディンの攻撃をかわしつつ、素早く一機のディンの背後を取ると、機関砲を背後から浴びせ掛け撃墜する。

 

残りの3機も反撃を試みるが……

 

 

『…速すぎっーー⁉︎』

 

『後ろだと⁉︎……ぎゃっ‼︎』

 

『なっ!?オリバー!ジャン‼︎………くそがぁ‼︎ーっ‼︎』

 

ガルム隊の2番機がディンの注意を逸らし、その隙に1番機がディンの背後に素早く回り込みミサイルを発射し、斜めに並ぶように飛んでいた2機のディンを一気に撃墜。最後の一機は2番機に隙を突かれ、機関砲を浴びせ掛けられ、錐揉みしながら海面へと落下し爆発した。

 

この間僅か1分であった。

 

そして、空中での戦いが終わった頃、海の中でも戦いが始まっていた。

 

 

『…あれが日本の機動兵器か!こいつらは私とハンス、ロジャーで相手をする‼︎お前達はあの艦隊をやれ‼︎』

 

『『了解‼︎』』

 

モラシムが部下に指示を出し、ハンス、ロジャーの機以外がアークエンジェルと自衛隊の潜水艦からなる部隊へと向かおうとしたが、日本の八式もそれを見逃すほど甘くはなかった…。

 

『こちら迅龍第1水中機動小隊!艦隊へ向かう敵は任せられるか!?』

 

『こちら水龍第1水中機動小隊‼︎ 大丈夫だ‼︎水龍第2水中機動小隊とともに艦隊へ向かう敵を撃破に向かう‼︎ 迅龍第1水中機動小隊は目の前の敵に集中してくれ‼︎』

 

『迅龍第1より水龍第1へ、感謝する‼︎全機戦闘開始‼︎』

 

『『了解‼︎』』

 

ーー

マルコ・モラシムは苛立っていた。

 

それと言うのも、自衛隊の機動兵器が思いの外手強かったこと。そして、自分の隊が未だに目標を確認できず、足止めを食らって居ることにである。

 

『このゾノが押されて居るだと⁉︎…グーン隊も足止めを食らって居る…連携も段違いに上手い…手強いな…クルーゼの奴が怯むわけだ…だが…ならばこそここでその母艦ごと沈めてくれる‼︎』

 

モラシムはそう言って八式の部隊に向け機体を突貫させる。当然八式は散開し回避するが、モラシムは回避の遅れた一機をクローで挟み、圧壊させ撃破すると、他の2機のMSと連携して残りの八式を追い込もうとした。

 

ーー

 

『くそ!3番機が…』

 

『呆けてるんじゃない三沢‼︎ くるぞ‼︎』

 

『っ!回避します‼︎』

 

『隊長!三沢!下方からも来ます‼︎』

 

下方からも来るとの警告に、隊長と三沢と呼ばれた隊員は即座に回避行動に入ってその攻撃をかわし、警告を発した隊員が即座に攻撃を仕掛けて来たグーンに向かい反撃。グーンは小型の誘導魚雷を回避しようとするが、回避しきれずに直撃を受け大破し、海底へ沈んでいく。

 

しかし、一機撃墜したが、まだ彼らが相手にする敵は2機残っており、三沢と呼ばれた隊員が回避に成功したことで隙を突かれ、撃墜されてしまう。

 

『…三沢がやられた!くそ!仁科‼︎ 連携して奴をまず倒すぞ‼︎ もう一機は後回しだ‼︎』

 

『了解‼︎』

 

二機は連携し、モラシムがのるゾノに吶喊を仕掛けるが、もう一機いたグーンに妨害を受け、仁科の機体がそのグーンに衝突し、その際に仁科の機体の魚雷が誘爆し二機ともに大破してしまう。

 

最後に残ってしまった隊長はそれでも闘志を滾らせゾノへ攻撃を仕掛けた。

 

『このぉ‼︎堕とす‼︎』

 

隊長機はクローを突き出しゾノを捕らえようとするが、ゾノは上体を逸らしそれを回避、お返しとばかりにメーザー砲を隊長機にむけ射撃するが、隊長機はそれをかろうじて回避、反撃しようとした。

 

『なんとかかわせたか……今度はこちらから……ッ!?』

 

しかし、反撃しようとしたところでゾノのクローに機体を貫かれてしまう。

 

海水が勢いよく機体に流れ込む。その水圧と、機体を貫くゾノのクローは隊長の身体、右足を付け根から切断しており、その激痛の中でも隊長は最後の力を振り絞る。

 

『なかなかだったが…フン、所詮ナチュラル……な、なに⁉︎』

それがモラシムの最期の言葉となった…。

 

『今更…気づいても遅いぜ……熊本で死んだ妻と娘。そして、今日死んだ部下の分だ…食らいやがれ…』

 

隊長は最後の力を振り絞り、ゾノに照準をむけていた魚雷の射撃ボタンを押し、モラシムを撃破したのである。

 

隊長の機体も爆発に巻き込まれ、誘爆してしまうが、最後の瞬間隊長は満足げに呟いた。

 

『思い知ったか…ザフト野郎』…と。

 

ーー

 

隊長を失ったモラシム隊は混乱し、その隙をついた水龍第1、第2機動小隊により撃破される。

 

そして、モラシム隊の母艦に対し、迅龍は監視についていた第2機動小隊に対し攻撃命令を発令。背後から攻撃を受けたモラシム隊の潜水艦2隻は、奇襲に対応するまもなく撃沈されてしまうのだった。

 

モラシム隊を撃破したアークエンジェルと潜水艦隊は、犠牲を払いながらもインド洋を離れ、日本へと向かって進んでいくのだった。

 

戦闘結果

 

ザフト軍モラシム隊

 

潜水艦2隻 撃沈

 

ディン6機 撃墜

 

グーン9機 撃破

 

ゾノ 撃破

 

ーー

 

自衛隊、アークエンジェル

 

迅龍第1水中機動小隊 4機 全滅

 

迅龍第2水中機動小隊 損害なし

 

水龍第1水中機動小隊 2機撃破 残存2

 

水龍第2水中機動小隊 3機撃破 残存1

 

ガルム隊 損害なし

 

 

 

 

 

 




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