フラグといか…またあの眉毛が出てきます…覚えてる人いるかな…
首相官邸での会議から数日後…大西洋連邦を主力とする地球連合軍艦隊がオーブ連合首長国へと迫る中、日本は、ザフト軍カーペンタリア基地制圧作戦のために準備していた部隊を、オーブ連合首長国への救援部隊とし、カーペンタリア基地制圧作戦を一時中断するとともに、オーブ救援作戦を発動した。
オーブへと地球連合軍艦隊が到着するまでの予想時間は後4日…そんな中、更に
東アジア共和国が、大西洋連邦のオーブ侵攻に際して対応に追われる日本やその他NSCTO加盟国に生じた混乱に乗じて電撃的に凡ムスリム会議並びに、リクセント公国へ大規模侵攻を開始(規模からしてだいぶ前から秘密裏に準備していた可能性大)。凡ムスリム会議首都が、東アジア共和国による大規模爆撃により崩壊、日本政府を始めNSCTO加盟各国に対し至急の救援を要請してきた事。
更に凡ムスリム会議の大統領以下閣僚の消息不明、臨時に外務副大臣であった人物がリクセント公国に公務で滞在しており、臨時大統領として亡命政府を設立した。
これらの事態において、凡ムスリム会議国防軍はリクセント公国との国境近隣にあるリクセント公国防衛隊の基地に退却、リクセント公国防衛隊と共同で防衛線の構築に取り掛かるが、いかんせんリクセント公国は面積は日本の香川県の半分程度であり、都市は首都のみで、後は小さな町や村がいくつかある程度の小国であり、その防衛戦力も、陸上防衛隊で人員5万、航空防衛隊は作戦機340機の内220機の戦闘機を有する程度。海軍に至っては駆逐艦12隻にミサイル艇20隻、潜水艦4隻に留まる。
そこに凡ムスリム会議国防軍の残余を合わせても、陸上戦力8万、戦闘機320機、駆逐艦20隻、潜水艦6隻、ミサイル艇20隻で、侵攻軍と戦うには完全なる劣勢であった。
この時確認された東アジア共和国の侵攻軍兵力は陸上戦力38万。航空機1250機、内戦闘機840機。海軍戦力は空母2隻、強襲揚陸艦8隻、巡洋艦30、駆逐艦、フリゲート艦40隻の大規模艦隊であったのだ。
その東アジア共和国の目的は、日本の支援にてリクセント公国が建設したマスドライバーの奪取である。
その東アジア共和国の首都にある国家主席官邸の一室では、国家主席の男の他に、数人の男たちが話し合っていた。
「今回の作戦…本当に上手くいくのかね?」
主席の男が発言する。
「…それは日本…いや、NSCTOの動き次第でしょうな…」
男の一人が答える。
彼は東アジア共和国の外交の責任者である。
そこに、軍事の責任者の男が口を挟む。
「NSCTOで脅威なのは日本だけだ。その日本は大西洋連邦のオーブ侵攻への対応で、こちらにまで万全に対応することは困難であると考える。更に、リクセント公国の軍備は我が軍に比べ非常に貧弱…問題はないかと……それに…」
そう言って男はもう一人の男に視線を向ける。
視線を向けられた男…Y字眉毛ことアードラー・コッホ…東アジア共和国の主席補佐官である。
「フェフェ…どちらにしろマスドライバーを手に入れるにはこうするしかあるまい?…戦後を考えれば大西洋連邦や他の国はマスドライバーを持っていて、我が国は持っていないなど……非常にまずいじゃろ?」
「それはそうだ……だが…勝てるのか?」
「…ふむ…問題はないじゃろ…わしのゲイムシステムを組み込んだ機体と、自慢の
アードラーは気色の悪い笑みを浮かべながらそう言い放つ…しかし、ここにアードラーに対し何か言える…という者はいない…国家主席でさえ彼を恐れているからだ。
現に、アードラーの意に反した前任の軍事責任者は、翌日には行方不明になり、主席の側近も同様である。
アードラーの私兵は、どこに潜んでいるか分からないのだ。
そう、アードラーは東アジア共和国を乗っ取り、意のままに操ることに成功していたのである。
そのアードラーの意に則り、東アジア共和国のリクセント攻略作戦が発令される。
こうして、リクセント公国の激闘の幕が切って落とされた。
日本が動くのは難しかった…オーブを救わなければならないために、その戦力的な余裕は失われていたのだ。
他のNSCTO加盟各国は、東アジアを警戒しなければならず、戦力を出せない。
ただ一国を除いて…
そして…東アジアのこの暴挙に、とある国は決断する。
……地球連合脱退という選択を……。
東アジア共和国のリクセント攻略作戦発動と同じくして、スカンジナビア王国の海軍基地から、スカンジナビア王国唯一の空母 マックス・マヌスを旗艦とする空母1、イージス巡洋艦2、駆逐艦7隻、そして、強襲揚陸艦4隻と潜水艦2隻からなる艦隊が、リクセント公国救援のため出航した。
それと時を同じくして、日本から一隻の航宙戦闘母艦が来るべき時に備え、宇宙へと飛び立つのであった…。
地球連合脱退を決断したのは一体どこの国だ?(棒読み)