CE 71年 6月14日 リクセント公国 東部方面 最終防衛ライン
リクセント公国防衛隊は、ユーラシア連邦軍軌道降下兵団の増援を受けた事もあり、良く持ち堪えていた。
侵攻してくる東アジア共和国軍陸上戦力80万、航空機1420機、内戦闘機1千機に対し、リクセント公国防衛隊は、最初の侵攻から現在までにおいてすり減った戦力で辛うじてその侵攻を押し留め、奮闘していた。
リクセント公国最終防衛ラインに展開する部隊は、どの部隊も無傷な部隊はおらず、首都防衛師団の半数やリクセント公国大公家直属の近衛師団の一部まで戦線に投入、航空戦力も、およそ七割を失って居ながら残存航空部隊による決死の抵抗を続けて居た。
リクセント公国最終防衛ライン、防衛戦の総指揮を取るリクセント公国陸上防衛隊第二師団兼、東部方面防衛隊司令ウィスキー・ヴァレンタイン将軍は、前線の司令部にて、眼前に広がる戦域図と、各部隊の状況を記した報告書を厳しい表情で睨み付けて居た。
「このままでは…如何ともし難い。既に右翼の第四師団は消滅し、戦車部隊は総数30両足らずにまですり減り、ヘリ部隊は基地ごと吹き飛んだ…海軍は既になく、ユーラシアとスカンジナビアの連合艦隊は東アジア共和国軍が撒いた機雷郡のせいで後二週間は掃海作業に時間がかかるときた…」
(因みに彼は知らないが、東アジア共和国海軍艦隊も、自分で撒いた機雷のせいで自らも自由に動けなくなって居た。一部の艦隊が計画外の海域に誤って機雷を撒いたのが原因であるが…)
司令部の要員は、ほぼ全員その表情は暗い。
唯一、ユーラシア連邦軍軌道降下兵団団長のドン・バルクホルン大佐のみ、その表情は厳しいながらも決して暗くはなかった。
彼は、東アジア共和国軍侵攻部隊の3ヶ所の前線補給基地を隷下の部隊と共に襲撃し、集積されていた物資を吹き飛ばしていた。
そこから、東アジア共和国軍の数個師団による追撃や、面子を潰されたと感じた侵攻軍司令が威信をかけて軌道降下兵団を潰そうと何重にも引いた包囲陣を突破して、味方であるリクセント公国防衛隊に合流を果たしたという猛者揃いの部隊の指揮官である彼は、どんな状況に置いても決して絶望することはない。
その強い意志が感じられる眼差しに、防衛戦の指揮を取るバレンタイン将軍は気づき、顔を上げる。
そして深く息を吐き、まだ終わっていないと、そう心の中で自身に言い聞かせ、再度戦況を記した戦域図に視線を向ける。
そこで彼は気付いた。
未だに最前線からは引っ切り無しに砲撃支援や救援を求める無線が絶えない中であったが、其れでも明らかに敵の侵攻速度が落ちていると言う事に。
「…敵の侵攻速度が低下している。これは…ユーラシアの降下部隊のおかげだな。ならば、これをチャンスにする。残存の各部隊に伝達、最後の予備戦力である第18臨時独立混成歩兵連隊を投入する。それに伴い損害の多い部隊は一時後退して部隊再編にかかれ!我が第二師団及び第3、第6師団は後退する部隊を援護の為前進、一時前線を押し上げる。第301から321臨時独立混成歩兵大隊は、第18臨時独立混成歩兵連隊に合流、陣地守備につけ!」
この命令は即座に伝達され、リクセント公国防衛隊は、投入できる最後の予備戦力を前線に投入、最後の防衛戦に挑もうとしていた。
同時刻、日本国 陸上自衛隊習志野駐屯地
そこには、複数の大型輸送機と、陸自最強の戦闘部隊として知られる第一空挺旅団の隊員達が、その時を待っていた。
そして、旅団長による時刻規制が行われ、陸自空挺旅団総勢二千二百名は、無駄のない洗練された動きで輸送機に乗り込む。
輸送機が滑走路でタキシングを始めると、旅団長は短いながらも各輸送機の隊員に対し、訓示を行う。
後にこの訓示は、"決戦の狼煙"と呼ばれる事になる。
《今次大戦の開戦以来、混迷を極める世界の中にあって、我が国の安寧を脅かさんとする脅威は、諸君も知っての通りである。そして、我が国の安寧と、同胞たる同盟国の命運は、今作戦の成否、即ち諸君の双肩に掛かっている!大胆に、且つ繊細に、胸のウィングに恥じぬ戦いぶりを期待して、訓示とする!!》
防衛省 地下司令室
この地下司令室のメインスクリーンに表示された戦略図に日本全国の部隊の状況や、敵部隊の動きなどがリアルタイムで映し出されていた。
「習志野、第一空挺旅団予定通り出発しました」
「海上自衛隊統合任務艦隊、輸送揚陸艦隊、呉基地を出航。作戦参加の空自各戦闘機部隊、第一航空輸送大隊との合流空域に向けて発進、合流まで一時間」
オペレーターの報告を司令官席で聞いているのは、内閣総理大臣本田 元一であった。
「幕僚長、敵の動きは?」
「未だに…先に潜入した特戦群が敵レーダーサイトを無力化している為、我が方の動きを把握し切れていないものとおもわれます」
「そうか…では、続けてくれ」
幕僚長はうなずくと、残りの部隊について、オペレーターへ報告を促した。
「現在、第一、第二長距離ミサイル戦群の所定位置への展開を完了。また、爆装した空自戦闘機部隊も予定通り離陸、護衛戦闘機と合流し、所定の目標への移動を開始。航宙自衛隊第一、第二航宙打撃艦隊及び第一航宙艦隊は東アジア共和国宇宙艦隊撃滅の為出撃。第二、第三航宙艦隊は警戒態勢を維持。第三独立戦隊はオーブから宇宙へ上がり、織姫防衛任務及び特殊装備の展開作業援護に着きます」
「東アジア共和国への通告から解答期限を過ぎましたが、解答はありません」
その言葉に、本田総理は深く息を吐き、立ち上がる。
「…最終承認コードを発信して下さい」
淡々とした口調で、その言葉が発せられた直後、出撃した全ての部隊に、あるコードが発信された。
〈ニイタカヤマノボレ0614〉
アンケートについては、BLEACHは昔最初期に書いて投稿ミスって消えてしまい、最近掃除したら見つけたUSBに下書きがあってまた書きたくなったもの
学園黙示録はただ紫藤のケツを青つなぎに破壊させるss
青つなぎの伝説のホモが色んな原作に介入は、BLEACH、学園黙示録、Fate、銀魂、その他atcの敵とか主人公とか問わずに掘る(何をとは言わない)
続編開始までの繋ぎとして短編ssを考案中、どれ読みたいですか?
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BLEACHオリ主
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学園黙示録オリ主
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青つなぎの伝説のホモが色んな原作を破壊